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命中率が良いのには、訳があるのだ。
車台全体の造りの良さが命中率にも反映されるのだ。
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画像にソ連軍戦車の残骸が・・・かなり遠方なので、陽炎のように画像が揺れる。
「さすが、8倍だと画像が揺れるな。」
「スタビライザーを始動してみるか。」と、安定装置のレバーを入れる砲手だ。
画像にゆれていた戦車の残骸の揺れが収まる。
「うむ、なかなか安定装置はスグレ物だな。」と、砲手がレバーで赤マルの印を移動する。
その赤い丸が残骸の中ほどに・・・
「用意よし。」
「てぇーーーっ。」と、軍曹が吠えた。
「ドウン。」と、88口径対空砲の遊底がバックして砲弾のカラ薬莢が砲塔内の床へ転がる。
熱いから、触ってはダメだ。
足で隅へ蹴る。
戦場なら、カラ薬莢は冷めてから装填手が車外へ始末するが演習場なら再利用するのだ。
砲弾の薬莢は真鍮という金属製だからだ。
古代には、オリハルコンとも呼ばれていた合金だ。
あまりに命中率がスゴイので、無線で矢田主任へ報告する藤川軍曹だ。
「え、え、そうですか。」
「それには理由があります。」「後ほど、説明しましょう。」
「そうだ、最高巡行速度は、どれほどかな。」と、軍曹が・・・
「試してみましょう。」と、操縦手がアクセルを吹かす。
「ガウン、ガウン、ガウン。」と、V型18気筒ターボジーゼルが吠える。
演習場は満州平原を再現してある。
凹凸は、それなりにあるのだ。
藤川軍曹はカウボーイのロデオの如く、揺られて・・・油断すると砲塔から体ごとオサラバしてしまいかねない。
あわてて、しっかりと手すりへ・・・
頭部は戦車兵用のヘルメットだから・・・安心なんだが・・・
体は軍服だけなのだ。
バイクの斥候部隊なら防弾服なんだが・・・
「おお、おもったより加速がすごいぞ。」と、操縦手はギアを変速して速度をあげる。
「軍曹殿、70キロを越えそうです。」
「いま、80キロですぞ。」
「うわ~っ。」と、仰け反り、腹を砲塔のハッチ部分で・・・
その痛さに、手すりを持つ手が緩んで・・・藤川君は・・・戦車外へ・・・体ごと・・・放り出されてしまったのだった。
あわてて、ヘッド・セットで、「落ちたぞ、止まってくれ。」と、叫んだが・・・
ヘッド・セットの通話距離は50メートルが限度だから・・・置いてけ堀になってしまったのである。
幸い、怪我は打ち身くらいで大したことは無いが・・・九〇式は地平線の彼方へ・・・消えてしまったのだ。
「なんて、速さだ。」と、今更な軍曹だ。
最高速度を言い出したのは自分だから・・・原因は自分なのである。
砲手や装填手が操縦手へ、「軍曹が落ちたぞ。」と、伝えるが・・・あわてて、急ブレーキを駆ける・・・
とたんに、戦車は仰け反って・・・砲塔を下にして・・・ひっくり反ってしまったのだ。
これでは、砲塔のハッチが使えない・・・隊員が出られないことに・・・
操縦手のハッチは車台前部なんだが・・・砲身が閊えて・・・開かないのだ。
非常脱出口が床にあれば・・・よかったんだが・・・
まさか、急ブレーキで戦車がデングリカエルなんて・・・普通は思わないのだ。
そして、無線だが・・・ひっくりかえったときに、アンテナが折れてしまったから、無線も使えない・・・
この事故の教訓から、九〇式の床下には非常脱出口が造られることになったとか・・・
そして、80キロ毎時では急ブレーキは厳禁になったとか・・・
70~79キロ毎時での急ブレーキは、ひっくり返らなかったからだ。
戦車から放り出されて・・・ヘルメットのおかげで頭部は無事だった藤川君だったが・・・
それ以外は、打撲を・・・負ってしまい・・・JKメイドのニャンニャンにお世話されることとなったしまったようである。
「とう、とう、オレの年貢の納め時か・・・」と、ニャンニャンに白旗を掲げたのである。
なんせ、全身打撲だったからである。
最初は、なんともなかったんだが・・・翌朝から・・・体が動かない・・・のだ。(交通事故と同じだ。)
それで、2~3日ほどJKメイドのお世話に・・・ある意味、うらやましい話なんだが・・・
こうして、藤川軍曹はニャンニャンの軍門に下ってしまったのである。
調子に乗って、戦車に乗ることが・・・いかに危険であるか・・・ということなのである。
打撲は日にち薬なのだ。
膏薬は気休めにすぎないのだ。
もちろん、膏薬を腰へ貼るのもニャンニャンのお世話なのである。
「本当に、すまないな。」「ニャンニャンには、もう足を向けては寝れないな。」と、歯が浮いたような世辞を・・・
「それは、あたいの仕事ですから。」と、遠慮がちに言うニャンニャンだ。
可憐で清楚な満州娘の破壊力は・・・水爆をも、ウワマルのである。
戦車隊の藤川軍曹(実質の隊長だ。)がJKの軍門に下ったという極秘ニュースは、満州政府の国防部に多大な貢献となったのである。
なぜなら、ニャンニャンという藤川軍曹の上官を労せずして手に入れたからだ。
もちろん、表向きにはなんら変化は無いんだが・・・藤川軍曹の専属メイドから、藤川軍曹の弱みを握っているメイドへ変化したことは大きな意味を持つのである。
満州戦車開発会社から九〇式が月産1両の生産体制ができて・・・1ヶ月後の宿舎の喫茶部だ。
藤川軍曹が訓練を終えて・・・反省レポートを描いていたときである。
「あの~ぅ。」と、専属メイドのニャンニャンが・・・言いにくそうに(もちろん、演技だ。)
「どうしたん。」と、軍曹だ。
「あたいの弟が騎馬隊の幹部試験に合格しました。」
「ほう、それは・・・」と、誉め言葉だ。
「一度、戦車に乗せてもらえないでしょうか?」と、必殺光線が・・・ビビビのビだ。
「なんだ、そんなこと、いつでもいいぜ。」と、軍曹が即答だ。
「えっ。」「いいんですか?」
「他ならない、君の頼みだ。」と、鉄板の返事だ。
「弟は、戦車隊へ入りたがってるんですよ。」と、こころの内を・・・
「ほう、感心だな。」
「戦車が八九式から九〇式へ替わるから、八九式なら君の弟の分隊を造れるぞ。」
JKメイドのニャンニャンの野望が・・・満州国の将軍へ弟が・・・あたいは、藤川夫人だわ・・・
ニャンニャンの脳裡に将来の展望が構築された!
「さすが、8倍だと画像が揺れるな。」
「スタビライザーを始動してみるか。」と、安定装置のレバーを入れる砲手だ。
画像にゆれていた戦車の残骸の揺れが収まる。
「うむ、なかなか安定装置はスグレ物だな。」と、砲手がレバーで赤マルの印を移動する。
その赤い丸が残骸の中ほどに・・・
「用意よし。」
「てぇーーーっ。」と、軍曹が吠えた。
「ドウン。」と、88口径対空砲の遊底がバックして砲弾のカラ薬莢が砲塔内の床へ転がる。
熱いから、触ってはダメだ。
足で隅へ蹴る。
戦場なら、カラ薬莢は冷めてから装填手が車外へ始末するが演習場なら再利用するのだ。
砲弾の薬莢は真鍮という金属製だからだ。
古代には、オリハルコンとも呼ばれていた合金だ。
あまりに命中率がスゴイので、無線で矢田主任へ報告する藤川軍曹だ。
「え、え、そうですか。」
「それには理由があります。」「後ほど、説明しましょう。」
「そうだ、最高巡行速度は、どれほどかな。」と、軍曹が・・・
「試してみましょう。」と、操縦手がアクセルを吹かす。
「ガウン、ガウン、ガウン。」と、V型18気筒ターボジーゼルが吠える。
演習場は満州平原を再現してある。
凹凸は、それなりにあるのだ。
藤川軍曹はカウボーイのロデオの如く、揺られて・・・油断すると砲塔から体ごとオサラバしてしまいかねない。
あわてて、しっかりと手すりへ・・・
頭部は戦車兵用のヘルメットだから・・・安心なんだが・・・
体は軍服だけなのだ。
バイクの斥候部隊なら防弾服なんだが・・・
「おお、おもったより加速がすごいぞ。」と、操縦手はギアを変速して速度をあげる。
「軍曹殿、70キロを越えそうです。」
「いま、80キロですぞ。」
「うわ~っ。」と、仰け反り、腹を砲塔のハッチ部分で・・・
その痛さに、手すりを持つ手が緩んで・・・藤川君は・・・戦車外へ・・・体ごと・・・放り出されてしまったのだった。
あわてて、ヘッド・セットで、「落ちたぞ、止まってくれ。」と、叫んだが・・・
ヘッド・セットの通話距離は50メートルが限度だから・・・置いてけ堀になってしまったのである。
幸い、怪我は打ち身くらいで大したことは無いが・・・九〇式は地平線の彼方へ・・・消えてしまったのだ。
「なんて、速さだ。」と、今更な軍曹だ。
最高速度を言い出したのは自分だから・・・原因は自分なのである。
砲手や装填手が操縦手へ、「軍曹が落ちたぞ。」と、伝えるが・・・あわてて、急ブレーキを駆ける・・・
とたんに、戦車は仰け反って・・・砲塔を下にして・・・ひっくり反ってしまったのだ。
これでは、砲塔のハッチが使えない・・・隊員が出られないことに・・・
操縦手のハッチは車台前部なんだが・・・砲身が閊えて・・・開かないのだ。
非常脱出口が床にあれば・・・よかったんだが・・・
まさか、急ブレーキで戦車がデングリカエルなんて・・・普通は思わないのだ。
そして、無線だが・・・ひっくりかえったときに、アンテナが折れてしまったから、無線も使えない・・・
この事故の教訓から、九〇式の床下には非常脱出口が造られることになったとか・・・
そして、80キロ毎時では急ブレーキは厳禁になったとか・・・
70~79キロ毎時での急ブレーキは、ひっくり返らなかったからだ。
戦車から放り出されて・・・ヘルメットのおかげで頭部は無事だった藤川君だったが・・・
それ以外は、打撲を・・・負ってしまい・・・JKメイドのニャンニャンにお世話されることとなったしまったようである。
「とう、とう、オレの年貢の納め時か・・・」と、ニャンニャンに白旗を掲げたのである。
なんせ、全身打撲だったからである。
最初は、なんともなかったんだが・・・翌朝から・・・体が動かない・・・のだ。(交通事故と同じだ。)
それで、2~3日ほどJKメイドのお世話に・・・ある意味、うらやましい話なんだが・・・
こうして、藤川軍曹はニャンニャンの軍門に下ってしまったのである。
調子に乗って、戦車に乗ることが・・・いかに危険であるか・・・ということなのである。
打撲は日にち薬なのだ。
膏薬は気休めにすぎないのだ。
もちろん、膏薬を腰へ貼るのもニャンニャンのお世話なのである。
「本当に、すまないな。」「ニャンニャンには、もう足を向けては寝れないな。」と、歯が浮いたような世辞を・・・
「それは、あたいの仕事ですから。」と、遠慮がちに言うニャンニャンだ。
可憐で清楚な満州娘の破壊力は・・・水爆をも、ウワマルのである。
戦車隊の藤川軍曹(実質の隊長だ。)がJKの軍門に下ったという極秘ニュースは、満州政府の国防部に多大な貢献となったのである。
なぜなら、ニャンニャンという藤川軍曹の上官を労せずして手に入れたからだ。
もちろん、表向きにはなんら変化は無いんだが・・・藤川軍曹の専属メイドから、藤川軍曹の弱みを握っているメイドへ変化したことは大きな意味を持つのである。
満州戦車開発会社から九〇式が月産1両の生産体制ができて・・・1ヶ月後の宿舎の喫茶部だ。
藤川軍曹が訓練を終えて・・・反省レポートを描いていたときである。
「あの~ぅ。」と、専属メイドのニャンニャンが・・・言いにくそうに(もちろん、演技だ。)
「どうしたん。」と、軍曹だ。
「あたいの弟が騎馬隊の幹部試験に合格しました。」
「ほう、それは・・・」と、誉め言葉だ。
「一度、戦車に乗せてもらえないでしょうか?」と、必殺光線が・・・ビビビのビだ。
「なんだ、そんなこと、いつでもいいぜ。」と、軍曹が即答だ。
「えっ。」「いいんですか?」
「他ならない、君の頼みだ。」と、鉄板の返事だ。
「弟は、戦車隊へ入りたがってるんですよ。」と、こころの内を・・・
「ほう、感心だな。」
「戦車が八九式から九〇式へ替わるから、八九式なら君の弟の分隊を造れるぞ。」
JKメイドのニャンニャンの野望が・・・満州国の将軍へ弟が・・・あたいは、藤川夫人だわ・・・
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