日本戦車を改造する。

ゆみすけ

文字の大きさ
110 / 393
ソ連軍の戦闘機対対空戦車。

対空戦車の初陣だ。

しおりを挟む
 対空戦車の2連装機銃が上を向く。
上からは、ソ連軍の戦闘機が急降下で襲ってくる。
「ダ、ダ、ダ、ダ、ダ、ダ。」と、1秒間で3発の7,7ミリ機銃弾が敵戦闘機めがけて撃ちだされる。
対空戦車は停止して射撃である。
他の戦車は、散らばり動き回っているのだ。
自然と、狙いやすい停止している戦車へ、ソ連の戦闘機は攻撃を集中させたようだ。
「ダ、ダ、ダ、ダ、ダ、。」と、ソ連軍の機銃攻撃だ。 戦車の上の装甲は薄いので、戦闘機の機銃でも効果は期待できるからだ。 
しかし、あきらかにソ連軍の戦闘機は動揺が隠せないようなのだ。
なぜなら、射撃線をかわして、3機の戦闘機は散開したからだ。 火を噴いてはいないが・・・・
あきらかに、対空戦車の銃撃が予想外だったと見えるのだ。
・・・・・「あれが、日本軍の戦車か。」と、下界を見る。 豆粒のようだが・・・
ソ連軍の戦闘機のバルディス型は旧式だ。
固定脚の胴体がドラム缶のように太い戦闘機である。
正直、英国やフランスの戦闘機からみると、不格好である。
しかし、そこがソ連軍らしいところでもある。
長所もあるのだ、荒れ地で運用ができることである。
それで、はるかシベリアの果ての満州国境へ運んできたのである。 
3機しか、運べなかったが・・・かなり苦労したらしい。
「よし、俺から攻撃をかけるぞ。」と、イワン中尉(ソ連軍も飛行士は幹部クラスだ。)が急降下の体制だ。
ラーチン少尉とウズベル少尉の戦闘機も続く。
「1両、動かないヤツがいるぞ、アレを狙うぞ。」と、急降下のイワン中尉だ。 
「喰らえ、黄色い猿めっ。」と、機銃の引き金を・・・
「チュン、チュン、チュン。」と、機銃弾が風防をかすめる。
「なんだ、なんだ、銃撃したきたぞ、いかん回避だ。」と、イワン中尉は戦闘機で回避行動である。
「ふう、あぶなかったな、風防の枠が曲がってしまったぞ。」と、曲がった風洞の枠を見る。
見ると、僚機も回避して、散開している。
「どんなヤツだ、俺の機に銃撃したヤツは・・・」と、下界を見る。
「アレか、動いてないヤツだったな。」と、少し降下してみようと高度を下げた。
「チュン、チュン。」と、銃撃で翼に穴が・・・
「くそっ、また当てやがったぞ、なんて射撃だ。」と、驚くイワン中尉だ。
なんせ、地上の対空射撃を喰らったのは、初めてだったのだ。
まあ、こんなシベリアの果てへ廻される操縦士である。 正直、ショボイのだが・・・
「日本軍の対空射撃が、これほど正確とは聞いてないぞ。」と、驚愕するのだ。
「いかん、わざと停止して誘ってるんだな。」「あぶない、あぶない。」「釣られるところだったわい。」と、胸をなでおろすイワン中尉だ。 
イワン中尉もシベリアの果てで墜落はイヤなのだ。
誰も、助けてはくれないからだ。 日本軍の捕虜になったほうがマシなのだ。(まだ、命は助かるからだ。)
「初日から堕とされては、今日は様子見だったはずだ。」と、偵察飛行だったことを思い出すイワンだ。 
「敵に、戦闘機相手の戦車がいるらしい、との情報も大切だ。」と、仲間に帰還を指示するイワン中尉だ。
・・・・「おい、露スケのヤツ、帰っていくぞ。」と、今野少尉が上空を見る。
3機のソ連軍戦闘機が北方向へ上昇して、離れていくからだ。
「どうやら、敵も様子見だったようだな。」と、今野少尉だ。
しかし、この初回の戦闘で対空戦車が使えると日本軍は判断したのである。
今野少尉も、「予想外に使えるな。」と、感心しきりだ。
しかし、その影には銃弾の自動装填装置や模型の標的飛行機での射撃訓練がモノを言っていたのである・・・・

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

処理中です...