148 / 393
日本式パンツァーカイル。
突撃だーーーっ。
しおりを挟む
今野少尉には、策があったのだ。 攻撃型戦車は満州国戦車製作所で造られているが・・・工員は満州国工員だ。
しかし、教えて鍛えるのは、日本人の工員だ。 内地の工場を退職した爺さんばかりだが、頑固で、なかなか妥協なんてしない。
そう、職人である。 頑固のカタマリである、日本の伝統である職人なのだ。
その、職人が鍛え上げた前面装甲である。
その装甲は、硬い鋼鉄と炭素を減らした鋼鉄の重ねた複合装甲である。
満州国戦車製作所のオリジナルなのである。 簡単に言えば、焼き入れした鋼板と焼きなましの鋼板を重ねたモノである。 これなら、厚い装甲も重ねればいいからカンタンなのである。
鋳造に関しては、日本はソ連、いやロシアより歴史も浅く遅れていたのだ。 それを、補う技術として職人が考え出したのもである。
さらに、そこへ、砂袋の追加だ。 砲塔の上の砂袋を移動して、急遽の策なのである。
これで、ソ連戦車砲の直撃に耐えるか、わからないが・・・今野少尉は賭けてみたのだ。
「よし、クサビ型で、突撃だ。」と、ドイツ軍のパンツァーカイルの日本式突撃である。
もちろん、死に急ぐのではないから、天皇陛下バンザイは言わない。 バンザイ突撃ではないからだ。
今野少尉は隊長として、6両の戦車の無事な生還が任務でもあるのだ。
貴重な6両だ。 満州国の最大の陸軍戦力なのである。 その、最大戦力をヤラれるわけにはいかないのである。
「ん、なんだ。」と、ソ連軍隊長のロマノフ少尉は日本軍のパンツァーカイルを見た。
「やつら、突撃してくるぞ、いかん。」「おい、散開だ。」と、各戦車へ腕を振り合図をするロマノフ少尉だ。
なぜ、手を振るかって、無線が隊長戦車しか装備してないからだ。 ドイツ軍の真似ではないが、日本軍は数が少ないので無線により数をカバーしてるのだ。
「おい、先頭のヤツへ砲撃だ。」と、ロマノフ少尉だ。
「いいか、慎重に狙へよ。」と、砲手へ・・・
「え、え、まっすぐに来るので、外しはしませんぜ。」と、砲手はニャリである。
「撃てーっ。」と、ロマノフの合図で砲声が響く。
「ドウンン。」と、先頭の戦車へ命中した。 「やったぞ、みたかエテ公めっ。」と、叫ぶロマノフ少尉だ。
「キュル、キュル、キュル。」と、噴煙の中から日本軍の先頭の戦車が出てきた。
「ヤツは不死身か。」と、驚くロマノフだ。
先頭の戦車の砂袋がバラけているが、戦車は何事もなかったように動いている。
「いかん、退避だ。」と、ロマノフが指示である。
退避の合図は、腕を廻してフルのである。
それを、見たソ連軍戦車は、各々がUターンである。 しかし、その場での信地旋回ができないソ連軍戦車だ。
右往左往の動きである。 ようは、もたつくのだ。
そのスキに、日本軍のパンツァーカイルの先が・・・・目の前だ・・・
「うわ~~っ、オレは死にたくない。」 まあ、誰も死にたくはない。
ソ連軍は、旋回している戦車から飛び降りて、ドンずらである。
なぜなら、逃げる兵を日本軍は撃たなかったのだ。 戦意をなくしたモノは敗残兵であるからだ。
もちろん、武器を捨てなければならないが・・・この場合は、戦車から飛び降りればいいのである。
「くそっ、無事に戦車で退避できたのは、6両か。」と、悔しがるロマノフ少尉だ。
4両は、放置してにげだしたのである。 「まあ、兵が足らなくなるよりはマシだな。」と、逃げた兵を拾っうロマノフだ。 シベリア基地では、兵隊は貴重なのだ。 替わりは・・・弾除けの蒙古兵ばかりなのである。
蒙古兵では、戦車は無理なのだ。 なぜって、言葉が通じないからだ。
ヤツらは、馬で銃をもたせるしかできないのだ。 だから、弾除けしか役立たない。
「しかし、あの距離で砲撃が通じないとは・・・」と、情報部の話とちがうではないか・・・と、悔やむロマノフである。
約100メートルの距離で砲撃が当たっても、抜けなかったのだ。 75ミリ戦車砲がである。
絶対に、抜けると情報部が・・・それで、75ミリ砲なのである。
「イワン司令へ言わねば、これでは、わが軍が負ける。」と、少尉は焦るのだった。
「隊長、4両の露スケは?」「いま、人員を呼びに無線をとばした。」「これで、10両ですね。」「あ、あ、そうだな。」「しかし、露スケの戦車だ。」「え、え。」「訓練での敵役だな。」「ハ、ハ、ハ。」と、紛争が終わったので、ノンキなモノである。
所詮、と言えば失礼なんだが、紛争は戦争ではない。 戦争になることがあるが、ソ連も満州国も互いに開戦は望んではいないのだ。
ソ連は欧州の対ドイツで、それどころでは無いのが本音だ。 満州国も建国して数十年である。 まだまだの国なのだ。
満州国には、日本軍が支援にきているが、装甲車隊と戦車隊のみである。 戦闘機隊を日本へ要望している満州国であるが・・・日本も満州国ばかりではないからである。 南方の委託統治国もあるし、ベトナムやマレージアへの進駐軍もあるからだ。
南方からは石油を輸入してるから、手を抜けない日本軍なのである。
それで、米国へ満州を・・・との話だが、米国はなかなか納得しないのだ。 なんせ、ソ連軍相手だからである。
まずは、日本に噛ませてから・・・姑息な米国なのである。
しかし、教えて鍛えるのは、日本人の工員だ。 内地の工場を退職した爺さんばかりだが、頑固で、なかなか妥協なんてしない。
そう、職人である。 頑固のカタマリである、日本の伝統である職人なのだ。
その、職人が鍛え上げた前面装甲である。
その装甲は、硬い鋼鉄と炭素を減らした鋼鉄の重ねた複合装甲である。
満州国戦車製作所のオリジナルなのである。 簡単に言えば、焼き入れした鋼板と焼きなましの鋼板を重ねたモノである。 これなら、厚い装甲も重ねればいいからカンタンなのである。
鋳造に関しては、日本はソ連、いやロシアより歴史も浅く遅れていたのだ。 それを、補う技術として職人が考え出したのもである。
さらに、そこへ、砂袋の追加だ。 砲塔の上の砂袋を移動して、急遽の策なのである。
これで、ソ連戦車砲の直撃に耐えるか、わからないが・・・今野少尉は賭けてみたのだ。
「よし、クサビ型で、突撃だ。」と、ドイツ軍のパンツァーカイルの日本式突撃である。
もちろん、死に急ぐのではないから、天皇陛下バンザイは言わない。 バンザイ突撃ではないからだ。
今野少尉は隊長として、6両の戦車の無事な生還が任務でもあるのだ。
貴重な6両だ。 満州国の最大の陸軍戦力なのである。 その、最大戦力をヤラれるわけにはいかないのである。
「ん、なんだ。」と、ソ連軍隊長のロマノフ少尉は日本軍のパンツァーカイルを見た。
「やつら、突撃してくるぞ、いかん。」「おい、散開だ。」と、各戦車へ腕を振り合図をするロマノフ少尉だ。
なぜ、手を振るかって、無線が隊長戦車しか装備してないからだ。 ドイツ軍の真似ではないが、日本軍は数が少ないので無線により数をカバーしてるのだ。
「おい、先頭のヤツへ砲撃だ。」と、ロマノフ少尉だ。
「いいか、慎重に狙へよ。」と、砲手へ・・・
「え、え、まっすぐに来るので、外しはしませんぜ。」と、砲手はニャリである。
「撃てーっ。」と、ロマノフの合図で砲声が響く。
「ドウンン。」と、先頭の戦車へ命中した。 「やったぞ、みたかエテ公めっ。」と、叫ぶロマノフ少尉だ。
「キュル、キュル、キュル。」と、噴煙の中から日本軍の先頭の戦車が出てきた。
「ヤツは不死身か。」と、驚くロマノフだ。
先頭の戦車の砂袋がバラけているが、戦車は何事もなかったように動いている。
「いかん、退避だ。」と、ロマノフが指示である。
退避の合図は、腕を廻してフルのである。
それを、見たソ連軍戦車は、各々がUターンである。 しかし、その場での信地旋回ができないソ連軍戦車だ。
右往左往の動きである。 ようは、もたつくのだ。
そのスキに、日本軍のパンツァーカイルの先が・・・・目の前だ・・・
「うわ~~っ、オレは死にたくない。」 まあ、誰も死にたくはない。
ソ連軍は、旋回している戦車から飛び降りて、ドンずらである。
なぜなら、逃げる兵を日本軍は撃たなかったのだ。 戦意をなくしたモノは敗残兵であるからだ。
もちろん、武器を捨てなければならないが・・・この場合は、戦車から飛び降りればいいのである。
「くそっ、無事に戦車で退避できたのは、6両か。」と、悔しがるロマノフ少尉だ。
4両は、放置してにげだしたのである。 「まあ、兵が足らなくなるよりはマシだな。」と、逃げた兵を拾っうロマノフだ。 シベリア基地では、兵隊は貴重なのだ。 替わりは・・・弾除けの蒙古兵ばかりなのである。
蒙古兵では、戦車は無理なのだ。 なぜって、言葉が通じないからだ。
ヤツらは、馬で銃をもたせるしかできないのだ。 だから、弾除けしか役立たない。
「しかし、あの距離で砲撃が通じないとは・・・」と、情報部の話とちがうではないか・・・と、悔やむロマノフである。
約100メートルの距離で砲撃が当たっても、抜けなかったのだ。 75ミリ戦車砲がである。
絶対に、抜けると情報部が・・・それで、75ミリ砲なのである。
「イワン司令へ言わねば、これでは、わが軍が負ける。」と、少尉は焦るのだった。
「隊長、4両の露スケは?」「いま、人員を呼びに無線をとばした。」「これで、10両ですね。」「あ、あ、そうだな。」「しかし、露スケの戦車だ。」「え、え。」「訓練での敵役だな。」「ハ、ハ、ハ。」と、紛争が終わったので、ノンキなモノである。
所詮、と言えば失礼なんだが、紛争は戦争ではない。 戦争になることがあるが、ソ連も満州国も互いに開戦は望んではいないのだ。
ソ連は欧州の対ドイツで、それどころでは無いのが本音だ。 満州国も建国して数十年である。 まだまだの国なのだ。
満州国には、日本軍が支援にきているが、装甲車隊と戦車隊のみである。 戦闘機隊を日本へ要望している満州国であるが・・・日本も満州国ばかりではないからである。 南方の委託統治国もあるし、ベトナムやマレージアへの進駐軍もあるからだ。
南方からは石油を輸入してるから、手を抜けない日本軍なのである。
それで、米国へ満州を・・・との話だが、米国はなかなか納得しないのだ。 なんせ、ソ連軍相手だからである。
まずは、日本に噛ませてから・・・姑息な米国なのである。
2
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる