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無線電話機の小型化から・・・
装甲車へ載せられることだ。
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装甲車は英国のビッカース製の自動車が原型であった。
そして、ガソリンエンジンの5000ccだった。
ガソリンエンジンは1気筒あたり800cc効率の関係から限界なんだが・・・当時は無理であったのだ。
馬力は60馬力だったかな・・・サイドバルブの効率が悪いエンジンでは・・・それが、当時の限界なのである。
そして、蓄電池は6ボルトだ。
ところが、6ボルトでは無線機なんて動作しないんだ。
いまの時代のヤツではない・・・真空管のヤツだ。
それに、電池で作動する真空管は12ボルトだったのだ。
「そうか、無線機の要望が隊員らから。」
「そうです、アンケートでも、ほぼ全員が旗での通信を敵に悟られることで。」
「そうだろうな。」そんなことは、わかってる参謀だ。
シナ兵のモーゼル機関銃は脅威だったが・・・機転を利かせて乗り切って派遣装甲車部隊だったのだ。
二度目は無いかも・・・なのだ。
参謀も貴重な隊員らを戦死なぞ、させたくはない。
これは、軍人ほど思うことだ。
自分についてくる部下は、かわいいのもだ。
文人ほど、軍人を平気で戦場へ行かせるものである。(文人とは、職業軍人ではない政治家のことだ。)
こうして、陸軍兵器開発工廠へ・・・装甲車用の無線談話機の開発指示が出たのである。
当時は、戦車用の無線機は完成していた。
しかし、直流12ボルトを交流へ変換して100ボルトへ・・・その変換装置が重いしデカイので・・・
戦車には搭載が・・・なんとか・・・できたが。
装甲車には無理だったのだ。
「どうする、装甲車へ無線機だぞ。」
「うむ、またさらに小型にしなければならないようだな。」と、技師連中が定番の会議である。
三人よれば文殊の知恵というが・・・そう、カンタンではないのである。
机くらいあった無線装置を・・・リンゴ箱くらいまで小型にしたのは日本人の魔改造技術である。
そこへ、さらにだ!
小型化は日本のお家芸なのだが・・・さすがに限界なのか・・・
イヤ、イヤ、天照大御神(アマテラスオオミカミ)が与えたもうた恩恵や加護は、そんな安いモノではないのである。
この、銀河系の最高神であらせられる天照大明神なのである。
あまたの女神の頂点なのだ。
その女神の加護なのだ。
その加護は、閃きを技師連中へ・・・
「そうだっ。」
「真空管をまとめるんだ。」
「いままで、何個も使っていた真空管を1枚の金属板へ成型するんだ。」
「たしかに、ちいさくはなるな。」「でも、装甲車は6ボルトだぞ。」
「なら、12ボルトにするだけだ。」
「そうか、装甲車を無線機に合わせるんだな。」
「押してもダメなら引くだけだ。」
逆転の発想なのである。
装甲車を6ボルトから12ボルトへの改造は、著者でもできないことはないのだ。
古いビートルは6ボルトなんだが・・・その、12ボルトへの改造は素人でも、できないことはないのだ。
「それでは、戦車用の無線機小型化だが。」
「君の考えた集中真空管を試作できんかね。」「それで、どれだけ小型化ができるか検証してみたいのだが。」
と、統括主任に言われた・・・馬場君である。
なんでも、先祖が馬廻りの足軽の出だそうだ、それで馬場だ。
話は変わるが・・・日本軍の馬が気性が荒くて兵たちが苦労したのは・・・理由があった。
それは、馬のキンタマを獲らなかったからだ。(野郎でもキンタマを盗ると・・・オネエだからね。)
欧州の軍馬は虚勢してあるのだ。
それで、2頭、4頭立ての馬車でも馬がケンカしないのである。
馬場君から聞いた話である。
蹄鉄も1ヶ月で交換らしい。
家畜の馬は野生馬と違い蹄が硬くないからだ。
馬場君は薄いアルミ板から真空管の電極を細工する。
そして、3個分の電極を絶縁体で挟んで1個の筒で造った金属の菅へ・・・
そして、真空ポンプで空気を抜いた。
その金属管には電極のピンが上と下に10本ほど出ている。
そのピンへ電極コネクターをつないだのだ。
それで、大きさは弁当箱程度に小型化されたのだ。
そこで、馬場君は、さらに閃いたのだ・・・
ひよっとして歩兵の通信兵が、背中に蓄電池を背負った通信兵の姿が・・・
ここに、片手で持てる無線電話機が(蓄電池は含まない。)実現したのである。
弁当箱程度の箱の上と下にマイクと耳用スピーカー(受話器)がついた無線電話装置が公開されたのは・・・30日後だった。
弁当箱には、金属棒のアンテナが60センチほど伸びる。
そして、ランドセル型の蓄電池を背負った通信兵が・・・陸軍の幹部連中に披露されたのだ。
まさに、電子立国、日本の1歩が始まったのである。
ちなみに、通信兵は重さが15キロもある蓄電池(希硫酸入り)を担いで戦場を指揮官について走りまわるのだ・・・
まあ、誰もやりたがらないのだった・・・(だから、軍旗持ちと通信兵は・・・給金が倍なのだ。)
そして、ガソリンエンジンの5000ccだった。
ガソリンエンジンは1気筒あたり800cc効率の関係から限界なんだが・・・当時は無理であったのだ。
馬力は60馬力だったかな・・・サイドバルブの効率が悪いエンジンでは・・・それが、当時の限界なのである。
そして、蓄電池は6ボルトだ。
ところが、6ボルトでは無線機なんて動作しないんだ。
いまの時代のヤツではない・・・真空管のヤツだ。
それに、電池で作動する真空管は12ボルトだったのだ。
「そうか、無線機の要望が隊員らから。」
「そうです、アンケートでも、ほぼ全員が旗での通信を敵に悟られることで。」
「そうだろうな。」そんなことは、わかってる参謀だ。
シナ兵のモーゼル機関銃は脅威だったが・・・機転を利かせて乗り切って派遣装甲車部隊だったのだ。
二度目は無いかも・・・なのだ。
参謀も貴重な隊員らを戦死なぞ、させたくはない。
これは、軍人ほど思うことだ。
自分についてくる部下は、かわいいのもだ。
文人ほど、軍人を平気で戦場へ行かせるものである。(文人とは、職業軍人ではない政治家のことだ。)
こうして、陸軍兵器開発工廠へ・・・装甲車用の無線談話機の開発指示が出たのである。
当時は、戦車用の無線機は完成していた。
しかし、直流12ボルトを交流へ変換して100ボルトへ・・・その変換装置が重いしデカイので・・・
戦車には搭載が・・・なんとか・・・できたが。
装甲車には無理だったのだ。
「どうする、装甲車へ無線機だぞ。」
「うむ、またさらに小型にしなければならないようだな。」と、技師連中が定番の会議である。
三人よれば文殊の知恵というが・・・そう、カンタンではないのである。
机くらいあった無線装置を・・・リンゴ箱くらいまで小型にしたのは日本人の魔改造技術である。
そこへ、さらにだ!
小型化は日本のお家芸なのだが・・・さすがに限界なのか・・・
イヤ、イヤ、天照大御神(アマテラスオオミカミ)が与えたもうた恩恵や加護は、そんな安いモノではないのである。
この、銀河系の最高神であらせられる天照大明神なのである。
あまたの女神の頂点なのだ。
その女神の加護なのだ。
その加護は、閃きを技師連中へ・・・
「そうだっ。」
「真空管をまとめるんだ。」
「いままで、何個も使っていた真空管を1枚の金属板へ成型するんだ。」
「たしかに、ちいさくはなるな。」「でも、装甲車は6ボルトだぞ。」
「なら、12ボルトにするだけだ。」
「そうか、装甲車を無線機に合わせるんだな。」
「押してもダメなら引くだけだ。」
逆転の発想なのである。
装甲車を6ボルトから12ボルトへの改造は、著者でもできないことはないのだ。
古いビートルは6ボルトなんだが・・・その、12ボルトへの改造は素人でも、できないことはないのだ。
「それでは、戦車用の無線機小型化だが。」
「君の考えた集中真空管を試作できんかね。」「それで、どれだけ小型化ができるか検証してみたいのだが。」
と、統括主任に言われた・・・馬場君である。
なんでも、先祖が馬廻りの足軽の出だそうだ、それで馬場だ。
話は変わるが・・・日本軍の馬が気性が荒くて兵たちが苦労したのは・・・理由があった。
それは、馬のキンタマを獲らなかったからだ。(野郎でもキンタマを盗ると・・・オネエだからね。)
欧州の軍馬は虚勢してあるのだ。
それで、2頭、4頭立ての馬車でも馬がケンカしないのである。
馬場君から聞いた話である。
蹄鉄も1ヶ月で交換らしい。
家畜の馬は野生馬と違い蹄が硬くないからだ。
馬場君は薄いアルミ板から真空管の電極を細工する。
そして、3個分の電極を絶縁体で挟んで1個の筒で造った金属の菅へ・・・
そして、真空ポンプで空気を抜いた。
その金属管には電極のピンが上と下に10本ほど出ている。
そのピンへ電極コネクターをつないだのだ。
それで、大きさは弁当箱程度に小型化されたのだ。
そこで、馬場君は、さらに閃いたのだ・・・
ひよっとして歩兵の通信兵が、背中に蓄電池を背負った通信兵の姿が・・・
ここに、片手で持てる無線電話機が(蓄電池は含まない。)実現したのである。
弁当箱程度の箱の上と下にマイクと耳用スピーカー(受話器)がついた無線電話装置が公開されたのは・・・30日後だった。
弁当箱には、金属棒のアンテナが60センチほど伸びる。
そして、ランドセル型の蓄電池を背負った通信兵が・・・陸軍の幹部連中に披露されたのだ。
まさに、電子立国、日本の1歩が始まったのである。
ちなみに、通信兵は重さが15キロもある蓄電池(希硫酸入り)を担いで戦場を指揮官について走りまわるのだ・・・
まあ、誰もやりたがらないのだった・・・(だから、軍旗持ちと通信兵は・・・給金が倍なのだ。)
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