日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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新型戦車、海を渡る!

あきつ丸へ・・・どうやって載せるんだ。

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 「重さが・・・35トンだって。」と、あきつ丸の作業員が・・・おどろく。
「あきつ丸のクレーンは15トンまでしか・・・」と、いうのだ。
 「しかし、あきつ丸しか、運搬する手段がないのだ。」と、食い下がる、斎藤技官だ。
完成した新型の九七式改の魔改造した試作戦車をトレーラーで運んできたのである。
 「そうはいっても、無理なものは無理なんだ。」と、作業員がダメ出しだ。
ふと、フネのクレーンを見上げる技官だ。
 「おい、クレーンは2本並んでるじゃない。」
「その2本のクレーンを1本として使えば・・できそうだぞ。」と、アイデアが閃いた斎藤君だ。
 発想の転換である。
たしかに、重量は2本に分散されるのだ。
 「でも、2本でも30トンですから・・・」と、言い訳の作業員だ。
「いいか、クレーンの15トン制限は、実際は20トンがギリなんだぞ。」と、技官が・・・
 「あらゆる機械は制限があるが・・・余裕をみてるんだ。」
「この、1両だけだ。」「無理は承知なんだ。」
「まげて頼むよ。」と、懇願する斎藤技官である。
 「まあ、そこまで言われるなら、そちらが責任を取るなら・」と、渋々納得する作業員らである。

 玉掛けの作業員が戦車へ桁を差し渡して・・・35トンに耐えるように・・・
「そうだ、船の甲板はだいじょうぶなのか。」と・・・
 「いかん、いかん、甲板に鉄板を余分に敷くんだ。」と、鉄の板を・・・先にクレーンで上げてからである。
「重量配分を考えろよ。」「船のバランスが狂わないようにするんだ。」
 と、35トンが1ヶ所に集中するとヤバいからである。
「なんせ、35トンもの鉄のカタマリを載せるなんて、考えてないからな。」と、甲板員が・・・
 なんやかんやで、なんとか新型戦車は、あきつ丸へ載せられて・・・
日本海を渡り、大連港へ投錨したのである。

 「おお、これが、これが、ソ連軍への回答なのかっ。」と、驚愕する今野隊長だ。
とうぜん、大連港へ九七式改の魔改造版を早々に見に来た今野少尉だ。
 「この戦車があれば、もうソ連の戦車に遠慮することがなくなるぞ。」と、期待が膨らむ少尉である。
ところが・・・ところがだ。
 「どうしたのだ、降ろさないのか。」と・・・
どうやら、かなりの無理をして戦車を載せたので・・・二度とやりたくないようなのだ。
 「仕方がない・・・では、大連港の超重クレーンを使うか。」と、港湾作業員が・・・
「超重クレーン?」と、今野少尉が・・・
 「あ、あ、15トンクレーンの支柱を2本にして、耐荷重30トンを超える巨大クレーンが備えられたんですよ。」
 「軍港として、はじめから港湾を整備してるので。」と、荷下ろしの関係者が自慢げだ。
やがて、線路を移動して超巨大クレーンが・・・
 なんと、桟橋に敷設した線路は・・・そのためだったのか・・・
あきつ丸の甲板から軽々と・・・新型戦車が無蓋貨車へ・・・
 そして、線路をC56機関車が戦車開発会社の支線を・・・
新型戦車は工場内の整備工場へと・・・
 もう、内地の設備を凌駕する満州国である。

 もう、予想外な満州国の工業化に驚く、斎藤技官であったのだ。
「それだけ、ソ連軍を脅威に思ってるんですよ。」と、今野少尉だ。
 「ある意味、シナよりソ連軍を脅威におもってるんですよ。」と、加える。
「なんせ、シナは烏合の衆ですが・・・露スケは熊の集団ですから。」と・・・
 そうなのだ、日和見主義のシナ軍である。
「命がけでシナの国を守ろうなんてヤツはシナには、いません。」
 「やつらは恐怖でシナ人を支配してるんですよ。」
「だいたい、シナは国という概念がはじめから無いんですよ。」
 「シナ人は身内しか信用しないし、他はどうでもいいんですよ。」
と、辛辣な評の今野君だ。
 「まさか、それほどなのか。」と、斎藤技官だ。
「私も、装甲車部隊へ視察へいくまでは、まさかとは思っていたんですが。」
 「ヤツらの本当の敵はシナの自国民なんですよ。」「わが、日本軍ではないんですよ。」と、今野君だ。
「それにしては、シナと満州国とは、紛争が絶えないが。」と、技官が聞く。
 「それは、シナの国民のうっぷんの矛先を満州国、しいては日本へ向けるためですよ。」
「まさか、自国民を為政者は何だと思ってるんだ。」と、斎藤君が・・・
 「そうですね、馬か牛以下としか思ってないでしょう。」「あるいは、豚以下とか。」
「豚は喰えますからね。」
 シナ人は豚肉なしでは、生きていけないのだ。
中華には豚肉が欠かせない。
 
 「つまり、外敵をつくることで、国民の怒りが造った外敵に向かうように工作してるのですか。」
「そうですよ。」と、答える少尉だ。
 我が、日本とは・・・かけ離れた国民性なのである。
「便衣兵が横行してるとは、聞いてましたが・・・本当だったんですね。」と、納得する斎藤君である。
 シナの軍閥兵は、カンタンにいうと、海賊か山賊と同じなのだ。
まともな軍人なんて無い。
 そこら辺のシナの民間人の服を・・・そいつを殺して剝ぐのだ。
そして、民間人のかっこうで攻撃してくるのだ。
 いやはや、日本軍は国際法を守る皇軍である。
民間人を攻撃なぞ・・・できない。
 それで、シナ兵は民間人の格好で攻撃してくるのだ。
それで、攻撃を受けてから反撃するから・・・悪くすると、最初に殺されかねないのである。
 それで、日本陸軍は相手が民間人でも、気がぬけないのだ。
そして、一般の民間人は日本兵には安心なのである。
 なぜなら、殺されないからだ。
シナの民間人はシナ兵を見ると、見つかる前に逃げるのだ。
 殺されかねないからだ。
シナ人は政府やシナの軍人を絶対に信用はしない。
 それは、現在もそうだ。 シナの一般国民は共産党政府を絶対に信用しないのだ。
信用できるのは、己と身内だけがシナ、つまり中華人民共和国だそうだ。
 日本人に帰化した石平先生がいったことだそうだ。
絶対にキンペイ(シナ共産党)は信用してはならない。
 いままでに、シナ共産党が約束を守ったことが・・・ある訳が無い・・・
そこは、鮮人と同じなのである。
 
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