戦車がすべての世の中。

ゆみすけ

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第1話

重戦車。

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 ここは、どこだ。 わからない。 オレは死んだのではない、そう思いたい。 ここは、異世界ではない、そう思いたい。 オレは戦車が好きだ。 それは、確かだ。 見渡す限りの雪の原だ。 真っ白だ。 されど、あまり寒くはない。 吐く息は白いが。 「キュル、キュツ、キュル。」 ん、なんの音だ。 工事現場の重機の無限軌道の音かな。 オレは、辺りを見回した。 白樺の木が、少し生えている。 隠れるところがない。 仕方がない、木の上に登った。 そして木の枝に這い蹲り、隠れるフリだ。 やがて、音は大きくなった。 「ゴー、ゴー、。」 とデーゼルエンジンの音だ。 それが、「キュル、キュル、キュル。」 と重なり、どう考えても戦車の音だ。 なんか、叫ぶ声もする。 なにをしゃべってるのか、わからない。 日本語でもない、英語でもない。 まして、中国語でもハングルでもない。 やがて、それは現れた。
  それは、戦車だ。 どこの兵か、わからなかった。 よく見ると、戦車の横に赤い星が1ケ。 たぶん、ソ連だ。 ソ連軍だ。 ナチス ドイツとの戦いかな。 ロシア語と思うが、さっぱり理解不能だ。 いま、発見されるのはマズい。 おそらく、スパイかなんかで、銃殺だろう。 オレは木の上で、息を殺して戦車が通り過ぎるのを待った。 オレは日本人だ。 それで、基本的にソ連はキライだ。 日露不可侵条約を一方的に破り、負ける日本から領土を勝手にうばったからだ。 つまり、火事場ドロボウなのだ。 韓国が、竹島を勝手にうばったのと同じだ。 なにが、独島は我が領土だ。 日本の戦後のどさくさに紛れて、奪うことしかできないヤツラだ。 まあ、どうでもいい話だ。 それも、いつか、再軍備するまでだ。 しばらく、戦車のエンジン音は響いていたが静かになった。 もういいだろう、オレは雪原に降りた。 これから、どうする。 たぶん、あの戦車は第二次大戦のころと思う。 オレはあまりソ連の戦車は知識がない。 せいぜい、T34くらいだ。 なぜかって。 ソ連がキライだから、ソ連の戦車もキライなのだ。 オレの勝手だ。 スキなのは、日本のブリキ様戦車と独逸帝国の戦車だ。 あえて、ナチスとは言わないのだ。 ヒトラーもやり方を間違えたのだ。 そして、米国のシャーマンとかだ。 ガチで戦った相手には敬意を表するのだ。 そこで、オレは雪原を、あてもなく歩く。 腹減った、足がだるい。 生きてるとは思うが、どうしてこうなった。 確か、季節は夏だったかな。 そして、コンビにへアイスでもと出かけたのだ。 そうだ、オレは買い物に出かけたのだ。 そこまで思い出した。 そして、腹減って、ちからつきたかな・・・・・
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