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準備は整った。
米軍、出撃。
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「司令官、準備整いました。」 「うむ。」 そして、司令官が、「独逸軍はキング・タイガーやティーガーの6両だ。」 「我が方に、M26が加わった。」 「もう、独逸重戦車の脅威は去った。」 「諸君らの凱旋を期待する。」 短い挨拶だ。 まあ、長い挨拶ほどヤル気を削ぐからね。 M26、1両とシャーマン軍団は独逸重戦車を打倒するべく、出撃するのだ。 作戦はこうだ。 シャーマン多数でキングやティーガーを誘い込んで、M26で遠方より撃破する、まあオトリ作戦と似ているが、M26は表にださない作戦のようだ。 ・・・・ そのころ、独逸帝国、ロンメル軍団の野戦司令部のテントに呼ばれた、タミヤ君だ。 「君は、米軍の新型の情報を知ってるとか。」 「まあ、聞いた話で、信憑性はありませんが。」 「いいから、言いたまえ。」 「では、90ミリ砲とか。」 「ティーガーが88ミリですので、互角かと。」 「うむ。」 「速度も40で、同じです。」 「そうか。」 「そして、重さですが、42トンだそうです。」 「では、ティーガーと同じではないか。」 「米軍は、ティーガーをパクッたのか。」 「まあ、そうですね、外観は鋳造砲塔で、まるっこいですが。」 「うむ、ありがとう。」 「では。」 と敬礼して、テントを出るタミヤ君だ。 答礼した、司令部の幹部は、「これは、フンドシ(すいません、独逸にフンドシはない。)を締めてかからねばなるまい。」 と作戦の練りなおしだ。 前3両、後ろ3両の作戦を変更することとした。 「米軍は、シャーマンが、数いるのだ。」 「M26は、1両しかいないぞ。」 「それで、こちらは、前をキングで、後ろをティーガーの2両の編成をつくる。」 「うむ。」 「そして、3班を作る。」 「それで、6両だな。」 「それの集中運用ではなく、1班をM26を検索して、M26を討ち取る。」 「残りの2班で、シャーマンを相手するのさ。」 「うむ、M26討ち取り作戦だ。」 「では、それで。」 と作戦の打ち合わせが終わる。 ハインケル曹長は、タミヤ君に、「君は、よくM26を知ってたね。」 「あ、あ、日本に居たころ知ったのさ。」 「どこから。」 「それは、詳しくは・・・」 と誤魔化すタミヤ君だ。 なんせ、戦車マニアのオタクな知識とはいえないからだ。 どうしても、独逸に肩入れしてしまうタミヤ君だ。 どうしてかって。 それは、単にティーガーが好きだからだ。 そして、個人的意見であるのだ。 単なるオタクのたわごとなのである。 戦車とは、互いに撃ち合うものだ。 そこに、オトコのロマンがあるのである。
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