戦車がすべての世の中。

シャーマン礼賛。

カローラ＝シャーマン

　シャーマン戦車の名前は、米国のシャーマン将軍の名前からだ。　祈祷師（シャーマン）などではない。　米国の自動車産業のスキルを使って生産した規格統一した部品の戦車だ。　つまり、どんなシャーマン戦車も取り付け位置やサイズが共通で、互換がきくのだ。　壊れた車両で、2個いちも可能である。　戦場で、互換性は大きな武器である。　そして、トラックが整備できれば、シャーマンも整備できるのである。　つまり、整備士の居ない前線でも、素人修理が効いたのである。　独逸帝国も見習う点が多い。　日本は部品を職人が、スリあわせていたのだ、部品の共通化は無理だ。　たとえば、同じ八九式でも、部品の互換はない、ひとつ、ひとつ、の部品をあわせて削り、手作業で、部品をあわせていたのだ。　これでは，生産性がガタ落ちだ。　独逸帝国のティーガーにしても、転輪交換が面倒で、大変なのだ。　そして、鉄道で、運ぶには、履帯を鉄道輸送用に交換しなければならない。　もう、手がかかる虎だったのだ。　シャーマン戦車は、手がかからないし、平均点な戦車だ。　クルマならカローラみたいである。　つまり、８０点戦車である。　　　

　　　しかし、例外として、独逸帝国の８８ミリがある。　英国軍の戦車に、88ミリ高射砲が、たった９門で、圧倒的勝利をもたらしたのだ。　１００両あまりの、英国軍戦車を9門の砲が圧倒したのだ。　英国軍士官が、「高射砲で、戦車を撃つのは卑怯だ。」　との問いに、独逸軍の士官は、「高射砲でしか、ヤレない戦車で攻めてくるのは、もっと卑怯だ。」　と言い返したとか。　要は、使い方で、決まるのだ。　独立部隊は、使い方の作戦を練るために、つくられたのである。