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エンジンを動かすコツとは?
エンジンは生きている機械なんだ。
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「諸君、聞きたまえ。」と、サイトウ君が欧州視察団の生徒らを相手に弁舌をブツ!
「エンジンは生きているんだ。」「ガソリンという血が流れているのだ。」
「キャブレターの機嫌をとらないと、言うことを聞いてはくれない。」と、重ねる。
数人の生徒が通訳の言葉を理解したのか・・・頷いている。
「とくに、模型エンジンは温度や気圧の影響を受けやすい。」
「つまり、構造がカンタンな分、動かすコツがあるのだ。」
「それは、経験で培われるのだ、教えてわかるモノでは無いのだ。」
「先輩の背中を見て覚えるんだ。」
「キャブへ燃料を入れすぎて・・・点火プラグが濡れすぎたら外して燃料を息で吹いて飛ばすヤツもいるし、チリ紙で拭いて取るヤツもいる。」
「新品のエンジンを手に入れたら、慣らし運転をするんだが・・・その慣らしでエンジンの特性が決まってしまうんだ。」
「なぜなら、模型エンジンは構造がカンタンで精度もそれなりだからだ。」
「精度や構造を複雑にすれば、慣らし運転はいらないが価格が跳ね上がるんだ。」
「あまり、金銭的に親への負担は避けたいだろう。」というと、生徒らはウンウンと頷いた。
サイトウ技師はエンジンへの最初の慣らし運転がいかに大切がくどくど説明するのだった。
これは、現在の自家用車にも言えることである。
女性が使ったクルマは、酷い扱いを受けていないが・・・あまり、エンジン回転があがらない中古車が多いのだ。
それは、低速運転が多いからである。
たまに、高速道路を走ってムチをいれるのも必要なのだ。
機械モノは使う人の癖が移りやすいのだ。
それが、エンジンがあるクルマなのだ。
ところが、電気モーターのクルマだと、それが無いのだ。
なぜなら、電気モーターは電気で動くから・・・あまり、使う人の癖の影響がない。
「つまり、電気モーターは生きている機械では無いのだ。」と、持論を展開するサイトウ技師であるのだった。
「では、そろそろ昼だ。」「食事の時間だな。」
通訳も入れて、全員で会社の食堂で昼めしである。
「あのう、質問があるのですが。」と、ひとりの生徒が手を上げる。
「なんでも、どうぞ。」と、犬塚君だ。
「無線操縦の機体の舵を動かす装置の構造が知りたいんですが。」
「ふむ、図で説明しなければならない、食事後に解説しよう。」との回答だ。
ゴム動力で舵を左右させる機構は旧型なので、開示しても許可は取ってあるからだ。
しかし、現在研究中のモーターによる舵の操作は軍事機密扱いなのである。
モーターの回転を舵の動きに変換するから・・・任意の角度で舵を動かせるのだ。
ゴム動力の機構では、無理なのである。
それで、舵は送信機のボタンをポン、ポンと押す間隔を変えて角度と同じ作用をしているのである。
しかし、機体の動きがぎこちなくなって、しまうのだ。
そう、ロボットが動くようなギクシャクした機体の動きになるのだ。
ところが、モーター操作で舵の角度を変化させられると、スムーズな機体の動きになる。
そう、あたかも人が操縦しているかのような・・・
初期のラジコンは動きがギクシャクしていたのだ。
それが、サーボモーターで操作できるようになると、あたかも人が操作してるように滑らかな動きになるのである。
欧州の視察団へ開示してもOKな情報と開示不可の情報を確認しながら、余計なことは言わないように用心する犬塚君だ。
サイトウ技師は、エンジン関係だから開示できない話はキャブ関係だけだ。
まあ、無線操縦飛行機のエンジンコントロールに関してだけだからだ。
それでも空気穴を開くか、しぼめるかの操作だから、現実の自動車のキャブレターと同じだから、あまり問題はなかったのだ。
学校の教材は価格が一番に問題になる、それで品質より価格を重視しなければならない。
皆が、買える金額でないと教材はいけないからだ。
もちろん、金銭的に国が補助する制度もあるのだが・・・各国でまちまちである。
ドイツは特に模型飛行機教育を重視していて、かなりの時間を割いているのだ。
それで、参加している視察団員もドイツの生徒が一番多いのだった。
英国から4名、フランスから4名、ところがドイツからは12名にも及ぶのだ。
教師が3名と生徒が37名の総勢40名の視察団である。
それを、3班に分けての交流である。
それぞれの行先は、この製造工場と中学と高校である。(学校制度は戦前ではなく、戦後に倣っている。)
さすがに、紙ヒコーキとゴム動力の小学校は見学しないそうだ。
紙ヒコーキは自作だし。 ゴム動力も竹ヒゴの自作で、ゴム紐以外は自作なのだ。
プロペラは竹トンボの原理と同じで、竹櫛を自分で削るのだ。
そして、フリーフライト機の競技を交流がてら催すこととなっている。
夕方になり、第1班がホテルへ・・・
翌日は、第2班が会社へ訪問だ。
サイトウ技師も犬塚技師も・・・普段やっていないことの連続で・・・教師がいかに苦労してるのか実感したらしい。
よく、学校の教師が手紙で技師らへ質問をしてくる理由がわかったようである。
これからは、いっそう詳しく手紙の返事を書こうと思っている両人であった・・・
「エンジンは生きているんだ。」「ガソリンという血が流れているのだ。」
「キャブレターの機嫌をとらないと、言うことを聞いてはくれない。」と、重ねる。
数人の生徒が通訳の言葉を理解したのか・・・頷いている。
「とくに、模型エンジンは温度や気圧の影響を受けやすい。」
「つまり、構造がカンタンな分、動かすコツがあるのだ。」
「それは、経験で培われるのだ、教えてわかるモノでは無いのだ。」
「先輩の背中を見て覚えるんだ。」
「キャブへ燃料を入れすぎて・・・点火プラグが濡れすぎたら外して燃料を息で吹いて飛ばすヤツもいるし、チリ紙で拭いて取るヤツもいる。」
「新品のエンジンを手に入れたら、慣らし運転をするんだが・・・その慣らしでエンジンの特性が決まってしまうんだ。」
「なぜなら、模型エンジンは構造がカンタンで精度もそれなりだからだ。」
「精度や構造を複雑にすれば、慣らし運転はいらないが価格が跳ね上がるんだ。」
「あまり、金銭的に親への負担は避けたいだろう。」というと、生徒らはウンウンと頷いた。
サイトウ技師はエンジンへの最初の慣らし運転がいかに大切がくどくど説明するのだった。
これは、現在の自家用車にも言えることである。
女性が使ったクルマは、酷い扱いを受けていないが・・・あまり、エンジン回転があがらない中古車が多いのだ。
それは、低速運転が多いからである。
たまに、高速道路を走ってムチをいれるのも必要なのだ。
機械モノは使う人の癖が移りやすいのだ。
それが、エンジンがあるクルマなのだ。
ところが、電気モーターのクルマだと、それが無いのだ。
なぜなら、電気モーターは電気で動くから・・・あまり、使う人の癖の影響がない。
「つまり、電気モーターは生きている機械では無いのだ。」と、持論を展開するサイトウ技師であるのだった。
「では、そろそろ昼だ。」「食事の時間だな。」
通訳も入れて、全員で会社の食堂で昼めしである。
「あのう、質問があるのですが。」と、ひとりの生徒が手を上げる。
「なんでも、どうぞ。」と、犬塚君だ。
「無線操縦の機体の舵を動かす装置の構造が知りたいんですが。」
「ふむ、図で説明しなければならない、食事後に解説しよう。」との回答だ。
ゴム動力で舵を左右させる機構は旧型なので、開示しても許可は取ってあるからだ。
しかし、現在研究中のモーターによる舵の操作は軍事機密扱いなのである。
モーターの回転を舵の動きに変換するから・・・任意の角度で舵を動かせるのだ。
ゴム動力の機構では、無理なのである。
それで、舵は送信機のボタンをポン、ポンと押す間隔を変えて角度と同じ作用をしているのである。
しかし、機体の動きがぎこちなくなって、しまうのだ。
そう、ロボットが動くようなギクシャクした機体の動きになるのだ。
ところが、モーター操作で舵の角度を変化させられると、スムーズな機体の動きになる。
そう、あたかも人が操縦しているかのような・・・
初期のラジコンは動きがギクシャクしていたのだ。
それが、サーボモーターで操作できるようになると、あたかも人が操作してるように滑らかな動きになるのである。
欧州の視察団へ開示してもOKな情報と開示不可の情報を確認しながら、余計なことは言わないように用心する犬塚君だ。
サイトウ技師は、エンジン関係だから開示できない話はキャブ関係だけだ。
まあ、無線操縦飛行機のエンジンコントロールに関してだけだからだ。
それでも空気穴を開くか、しぼめるかの操作だから、現実の自動車のキャブレターと同じだから、あまり問題はなかったのだ。
学校の教材は価格が一番に問題になる、それで品質より価格を重視しなければならない。
皆が、買える金額でないと教材はいけないからだ。
もちろん、金銭的に国が補助する制度もあるのだが・・・各国でまちまちである。
ドイツは特に模型飛行機教育を重視していて、かなりの時間を割いているのだ。
それで、参加している視察団員もドイツの生徒が一番多いのだった。
英国から4名、フランスから4名、ところがドイツからは12名にも及ぶのだ。
教師が3名と生徒が37名の総勢40名の視察団である。
それを、3班に分けての交流である。
それぞれの行先は、この製造工場と中学と高校である。(学校制度は戦前ではなく、戦後に倣っている。)
さすがに、紙ヒコーキとゴム動力の小学校は見学しないそうだ。
紙ヒコーキは自作だし。 ゴム動力も竹ヒゴの自作で、ゴム紐以外は自作なのだ。
プロペラは竹トンボの原理と同じで、竹櫛を自分で削るのだ。
そして、フリーフライト機の競技を交流がてら催すこととなっている。
夕方になり、第1班がホテルへ・・・
翌日は、第2班が会社へ訪問だ。
サイトウ技師も犬塚技師も・・・普段やっていないことの連続で・・・教師がいかに苦労してるのか実感したらしい。
よく、学校の教師が手紙で技師らへ質問をしてくる理由がわかったようである。
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