零式輸送機、満州の空を飛ぶ。

ゆみすけ

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遊牧しかないって聞いていたんだが・・・

欧州へ満州国を魅せる・・・②

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 大連港から奉天市をへて長春へ・・・満州鉄道の本線は伸びている。
そこは、満州鉄道のメイン路線だ。
 それで、超特急亜細亜号が・・・速度100キロ巡行で運行しているのである。
時速100キロでの一般路線での運用は内地の東海道と、この路線だけなのだ。
 最高速度は欧州にもマラード号など記録は多々あるが・・・一般運用となると・・・皆無だ。
なぜなら、機関車だけではない路線の保守点検が大切だからだ。
 つまり、外部に見えないところに多額の予算が・・・
事故なく高速鉄道を運用できるノウハウは、我が国の国鉄しか無いだろう・・・
 そして、この奉天駅までの来賓列車は、我が国の権威を見せつけなくてはならない。
それで、内地のお召列車専用機関士、がわざわざ呼ばれたのだ。
 蒸気機関車は性能半分、機関士の腕が半分というほどなのだ。
つまり、音もショックもなく発車できる腕がある機関士ということなのである。
 そして、亜細亜号は・・・到着時刻に数秒遅れて・・・奉天駅のホームへすげり込んだ。
「奉天・奉天・到着しました。 なお、3秒遅れましたことをお詫びしたします。」と、車内放送が・・・
 唖然とする貴族連中だ。
なぜなら、欧州では列車の遅延は数時間は当たり前なのである。
 それが、3秒遅れたら・・・鉄道会社の謝罪が・・・遅延証明書まで・・・あるらしい・・・
ドアが開き、乗客が列車から・・・ホームに赤い絨毯が・・・
 客車のタラップと位置が寸分違わないほどピッタリの停止位置である。
それも、客車のドアは沢山あるのだ。
 まあ、なんとも驚きの内に送迎車へ・・・
案内で駅を出ると・・・赤い絨毯は送迎車両の開いてる扉へ・・・
 欧州でいうところのリムジンが・・・多数並んでいる。
「はて、ダイムラーかロールスかな・・」と、観る欧州貴族連中だ。
 ところが、違うのだ。
そう、わざわざ徴用船あきつ丸で搬送してきた、トヨス自動車の新世紀号量産型である。
 サスペンションが空気バネをつかっていて・・・まったく走行でも揺れないのである。
車内テーブルの、ワイングラスからワインがこぼれないことが開発目的だったらしい。
 陸上自衛隊のヒトマルも砲身にワイングラスを乗せて砲塔を動かしても、ワインがこぼれないそうだ。
それと同じ技術を使ってるらしい。
 もちろん、送迎車の運ちゃんは欧州貴族のお雇い運転手である。
数日前に、下見と試運転をしてるから・・・慣れたものだ。
 
 やがて、送迎車は宿泊先のヤマトホテルへ・・・
このヤマトホテルは、国際ホテルとして最上の星5個の印を受けてるそうだが・・・
 欧州貴族連中は初めてらしいが・・・
まあ、極東の建国まじかの満州国へ訪問する欧州貴族なぞ皆無だろうし・・・
 半分バカにしていた欧州のお貴族連中は・・・かなりのトラウマに・・・なってしまったらしい。
奉天市内は自動車の交通量もハンパないし・・・市電も・・・(馬車なぞ、無いようだ。)
 なんなら、バスまでが・・・
そして、市民の服装は満州的ではあるが・・・みじめなモノでは無いのだ。
 欧州の国内となんら変わんないのだ。
「満州国というのは、普通の近代的な国なのだな。」と、感想を述べるくらいである。
 これに比べたら、シナや朝鮮なぞ・・・未開の蛮族の野蛮な国に見えてくるのだ。
もちろん、内地のインフラ技術が満州国の奉天市に導入されてるからなのだ。
 インフラとは、電気水道ガスや交通手段の充実のことである。
もちろん、満州国も地方へ出れば・・・広大な平原が広がるだけなのである。
 なぜなら、広大な草原が遊牧には必要だからである。
そして・・・欧州貴族は初めての経験が・・・
 そう、エスカレーターなる動く階段である。
欧州では研究実験中なのだが・・・奉天市のヤマトホテルのメイン階段がエスカレーターだったのだ。
 玄関を入り、1階のエントランスの中央の2階への広い階段がそうだ。
中央に手すりが2本あり・・・左右が逆に・・・動いている。
 つまり、のぼり・くだりだ。
もちろん、エレべーターもあるんだが・・・見栄えはエスカレーターがバツグンなのだ。
 可憐で清楚な満州娘のガイドが両脇で案内してるのだ。(事故防止である。)
もう、ルンルンにエスカレーターへ急ぐ貴族どもである。
 満州国は大演習を国家の威信をしめす機会と捉えて・・・うまく、活用してるようである。
 

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