零式輸送機、満州の空を飛ぶ。

ゆみすけ

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空中魚雷が成功したって喜んでる場合ではないぞ!

迫りくる、新型T-26戦車隊へ、どう対処するんだ?

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 満州平原を驀進するソ連軍戦車隊だ。
Tー26型は30キロ巡行ができる新型戦車だ。
 燃料補給のトラック隊を引き連れて・・・18両のTー25型戦車は激走するのだ。
満州国民である遊牧民が気が付かない訳が無い・・・
 さっそく遊牧民からの速報が満州軍へ入る。
「なんだって、新しい戦車が・・・」と、ハルピン軍司令部は大騒動だ。
 いままでは、モンモンハンからの侵攻ばかりだったが・・・
「どうして、このハルピンへ・・」と、戸惑う軍司令だ。
 「司令、どうします。」
「ううむ、すぐに奉天の派遣軍へ騎馬を・・・」「それは、やりました。」
 つまり、ソ連軍戦車への備えを部下は聞いてるのだ。
しかし、満州軍には・・・なにも対抗手段が無いのだ。
 「そうだ、戦車避けの三角柱があったろう。」と、司令が思い出す。
「それを、市内の要所に置くのだ。」と、指示を出す。
 「わかりました。」と、部下は馬車で三角柱を運んでいく。
三角柱とは、三角の金属製の角材を組んだ防御柵のことである。
 戦車の履帯へ絡まり・・・履帯を切断できるかもしれない・・・
そのために、日本軍から造るように指導されていたのだ。
 金属製の角材くらいなら、大連の製鉄所で造ることができるのだ。
鍛えた鋼鉄ではないが・・・少しはソ連軍の侵攻を妨害できればいいのである。
 あとは、地雷だが・・・地雷は騎馬兵が踏む恐れがある・・・それで、馬で踏んでも爆発しないヤツを満州軍で開発中なのだ。
 戦車用の地雷は履帯が切れればいいからだ。
地雷は対人用と機動兵器用に分けられるのだ。
 対人用は民間人が踏むおそれが多々あるから・・・満州国では使用していないのだ。
ソ連軍は戦車での侵攻が主だから・・・対戦車地雷の研究中なのである。
 「まだ、地雷は完成してないよな?」
「あ、あ、まだだ。」
 「くそっ、イワン野郎の侵攻までに間に合わなかったな。」
「いまさらな・・・」
 満州軍のハルピン騎馬隊は、全滅覚悟で戦車への対抗策をさぐるのだった。

 戦車は、どこでも地面があれば走行できるなんて妄想なのだ。
ドイツ軍戦車大隊のオットーカリウス隊長いわく、必ず戦場は事前に調査するべきだと・・・
 その地面を自身の手で調べるのだ。
その地面が戦車の走行に適しているかの確認なのである。
 現に、ウクライナは湿地が多く、冬になるとドロで戦車の履帯が沈んでしまうのだ。
ロシア軍の動かなくなった戦車の列が・・・
 当時の戦車の動力は馬力が不足だった・・・T-26も90馬力だ。
現在のヒトマル戦車は1200馬力である。
 それも、1500は出るんだが・・・あえて、1200馬力へ抑えているのだそうだ。
なぜなら、車台に合ってるからだそうだ。
 兵器は相性がイイとグンバツな性能になるものだ。
訓練されたイイ兵隊と良質な兵器が無双の軍隊を産むのである。
 ソ連軍戦車隊は満州平原を怒涛のことく進軍する。
満州平原はウクライナでは無いからだ。
 ドロ泥の混沌とした沼地なんて皆無だからだ。
履帯が平原の雑草を踏み固めて、砂埃が舞うのだ。
 「いいか、街の出入り口を三角柱で固めるんだ。」と、騎馬隊が三角柱を建てる。

「停止しろ。」と、ソ連軍の戦車長が指示だ。
 「おい、チャンコロ(シナ人を揶揄する言葉だ。)がバリケードを造ってるぞ。」
「3号車、砲撃しろ。」「了解です。」
 先頭の3号車の砲塔が動く。
「バァウン。」と、45ミリ砲が吠える。
 三角柱の1本がバラバラと崩れた・・・
「よし、その調子だ。」「全部、崩せ。」
 数発の砲撃で三角柱は脆くも崩れていく・・・
しかし、住民が退避する時間は稼げたのだ。
 どうしても退避が遅れる住民もいるのだ。
数分でも稼げれば・・・退避はできるのだ。
 三角柱も無駄ではなかったのである。
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