ずっと君だけ。

しゅく

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「なんでこんな事・・・!完全に誤解された・・・っ!」

美守が立ち去った後、解放されたあおるは泣きそうになりながらも口を開いた。
ファーストキスだったとか、そんな事は今のあおるには頭になかった。
好きな人に誤解されたことがただただショックだった。

「はっ、終わったな。・・・あおるが約束守らなかったからだろ」

それならまだ殴られた方がマシだった。
あおるは涙を流しながら緑川の服を掴み、なだれ込むようにして言った。

「・・・せっかく、仲良くなれると・・・思ったのに、話しかけようと思ったのに・・・!」

「なんで仲良くなる必要があるんだよ。お前はともかく、向こうは何とも思ってねぇんだよ」

「・・・そんなの分かってるよ。それでもいいんだ・・・話せるだけでよかった・・・!」

「それがくだらねぇって言ってんだよ!」

緑川が口調や語気を荒げて言った。


嫌だ。もう限界だ。
緑川の傍に居たくない。居てほしくない。
全部奪われてしまう。

「・・・・・・っも、嫌だ・・・!」

抑えきれない思いが口から小さく漏れ、あおるは走って緑川の前から逃げ出した。
緑川に腕を掴まれたが、振り切ってひたすら走った。



「絶対逃がさねぇ・・・」

突如走り去ったあおるの後ろ姿を見つめながら緑川は低い声で呟いた。







「っはぁ・・・はぁ・・・お母さん!もう緑川家に上げないで!」

夢中で走って家に帰ったあおるは真っ先に母親に言った。

「はぁ!?何を言ってるのよ。修くんとケンカか何か知らないけど・・・そんなこと出来るわけないでしょ」

そう言い切られたあおるは母親に軽く失望した。
緑川を信用しきっている母親に頼んでも当てにならない。

あおるは階段を駆け上がって自室に入り、鍵を掛けた。緑川が乗り込んで来ないように窓の鍵もカーテンも閉める。

あおるは緑川を徹底的に避けようと心に決めた。
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