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14(緑川視点)
しおりを挟む並んで歩いているのを見て腹が立った。
親しそうに笑っているのを見て腹が立った。
寮の中まで入ってくる程に仲が良いこと、あのあおるが遠慮無しにはしゃいでいた事が軽く衝撃だった。
傍に居なかった3年間は、思っていたよりも大きかった事実を突き付けられた。
誰のベッドで横になってるんだよ、
何て顔してんだよ、
それを誰に見せてんだよ、
夕食作っている最中に肩を組まれているのを見て、
また夕食作るって嬉しそうにあおるが言っているのを聞いて、無性に腹が立った。
このままじゃ奪われる、直感でそう思った。
部屋に連れ込むと、怖かったらしく怯えていて、あおるの目が不安げにゆらゆらと揺れていた。
その目は以前と同じで俺しか映っていなくて。
その目を見ると、不思議と満たされるはずだったのに。
「あと3年」
あおるの口から出た言葉に頭を殴られた気分だった。
あんなに早く過ぎろと願っていた中学での3年が終わって、ようやくずっと一緒に居られると思っていたのに。
さらに遠くへ離れようとしている事を悟って、気が狂うかと思うほどの衝動。
家という弱みだけじゃ足りない。
体で弱みを握って支配してやろうと思った。
ひと思いに、やればよかったんだ。
・・・なぜかできなかった。
どうしてか、この時ばかりは泣かれれば泣かれる程、どうしようもない苛立ちは募る一方だった。
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