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しおりを挟む「で、できる・・・!」
咄嗟にそう答えてしまっていた。
「へぇ・・・あんなに気持ち悪いって拒否してたのに?」
まるで信用してないといった遥の顔を見て小夏は続ける。
「ずっとずっと後悔してたんだ・・・!遥と会えなくなって俺、毎日ほんとに寂しかった・・・だから・・・っ」
――キスくらいできる。
それで遥とまた楽しく過ごせるなら
唇と唇を合わせるくらい、どうってことない。
「遥・・・これ外して」
意を決した小夏は遥の眼鏡を両手でゆっくり外すと、顔を近づけ、ギュッと目を閉じて遥の唇めがけて自分の口を押しつける。
フニッとした柔らかな感触が分かると、小夏はすぐに顔を離した。
以前、突然キスされた時とはまるで別人のよう。
あの時は、まさか友達からキスされるなんて到底思って無くて。
同性をそんな目で見たことすらなかった小夏にとって、胸まで触られた時にはただただ衝撃と嫌悪感が走ったのに。
自分でも驚くほど、小夏は遥とキスする事に対しての抵抗感が薄れていて戸惑う。
「・・・・・・遥?」
ふと反応が気になり、遥の顔を覗き込んで小夏は目を見開いた。
「・・・ぅ・・・っ」
「なっ、泣いて・・・!?」
「・・・っ、ごめ・・・小夏・・・ほんとにキスしてくれるなんて、僕・・・思って無くって・・・う、嬉しくて・・・」
綺麗な目からポロポロと涙を流し、口を手で押さえながら言う遥に、小夏はどうして良いかわからず狼狽える。
「そ、そんな泣くなって・・・」
遥の背中に手を当てながら宥めるようにして小夏が言う。
「・・・・・・ふっ、僕たち今日、お互い泣いてばっかだね」
涙を拭いながら柔らかく笑う遥の緩んだ顔を見て、自分の行動は決して間違ってはいなかったと、小夏はそう思った。
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