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驚きの二人
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84-09
「やった!決まりました!」二階から階下に向かって大きな声で言う麻結。
驚いて浅子が「お父さん!聞こえましたか?」
「聞こえたよ!隣の家まで聞こえるよ!」
「あの子のあんなに元気な声聞くのは久しぶりですね!」
「高校生の時以来かも知れないな!余程相手の男性の事気に入ったのだな!」
「まだ何処の誰か聞いてないのよ!麻結が秘密にしているのよ!」
「仲人の梅宮さんに一度聞いて見た方が良いかも知れないぞ!」
「見合いが終われば表示される様ですよ!」
「余りにも急ぎすぎだから気に成る!」
「はい、はい!明日聞きますよ!」
麻結は見合の前に本当なら美容院に行こと思っていたが、梅宮の言葉が気に成って役所スタイルで会って見ようと思っていた。
(髪だけはポニーテールにして行くかな?)鏡の自分に話しかけた。
余りにも急な見合いの日程に驚いて、麻結の携帯に電話をかけて来た梅宮。
「梅宮さんが言う様に、役所スタイルで会って見ます」
「そ、そうなのね!見合いの練習には成るわね!」
梅宮は自分が先日喫茶店で会った姿で行くなら、多分見合いは断られると思った。
麻結さんは自分から断るより、相手に断って貰う為にその様な服装にしたと思った。
相手の仲人の男性が紹介に付いて来ると連絡が有ったのは、電話の直ぐ後だった。
姫路の相談所の男性で、倉田大吾と名乗った。
倉田は写真を見て「こんなに美人さんが何故ですか?私の担当している会員さんも二人程申し込んで断られたのですよ!彼女の指名の大森さんは病気で腰の骨が曲がっているのですよ!ご存じですよね!」
「障害者の方で杖を使われているのはご存じですよ!」
「なら、何故?」
「色々事情が御座いまして、当日ご覧に成ればお判り頂けるとおもいます。よろしくお願いいたします」
倉田は梅宮の意味深な言葉に何か事情が有るのか?子持ち?あのプロフィールには何も記載は無いが、何か秘密が有る女性なのだと理解した。
倉田もこの半年見合い話も無かった大森さんに、久々に先方から申し込みが有り驚いていた。
それも女優の様な美人で、自分の会員の中から二人も申し込んで見事に断られた。
倉田は久々に武史の見合いに付いて行く事を決めた。
理由は写真の様に綺麗な女性は中々見合いの席には登場しない。
何故?大森さんと見合いをするのか?その事が気に成ったのだ。
でも今の梅宮の言葉で、何か事情が有る女性だと理解した。
梅宮に尋ねた浅子は「単なる見合いの練習の様ですよ!」
「えっ、練習ですか?」
「はい!いつもの仕事スタイルで見合いに行かれる様ですよ!」
「えーー、あの丸い眼鏡と地味な服装!マスクは流石に着けないでしょうが、、、、、」
「そうなのですよ!お相手の方にお断り頂く様ですよ!」
「そんな練習必要なのですか?」
「お考えが有るのでしょう?自分が断るのは気持ちが許さないから、お相手に断って頂くとか?ですから本命は次の見合いだと思いますよ!」
「は、はあー判った様な判らない様な!」浅子派呆れて聞いていた。
日曜日の朝、麻結の服装と化粧を見て梅宮の話が本当だと思った。
父の智光も知っているが「初めての見合いだ!緊張せずにな!」と声をかけた。
麻結は自分の姿を見ても何も言わない二人を見て、既に梅宮に聞いていると思った。
梅宮は多分この見合いは駄目に成るので、相手の事は詳しく伝えて居ないと思う。
「行って来ます!」元気よく玄関を出た麻結。
その姿を外で植木を触っていた祖父が「役所の日曜出勤か?」と尋ねた。
マスクを着け乍ら「そうなのよ!」そう言いながら駅の方に自転車を走らせた。
早目にホテルに着いた麻結だったが、武史と倉田は既にロビーに来ていた。
だが二人は麻結の存在には気が付かない。
ロビーの椅子に座って二人は話をしていた。
しばらくして時計を見ながら、倉田が立ち上がって周りを見回す。
そして「まだ来られてない様ですよ!」と武史に伝える。
武史の姿は麻結からは背中の一部と頭が少し見えるだけで、判らないので伝えられない。
麻結も時計を見ながら入り口の方に目を向けていた。
「もう時間ですね!遅れて居るのかな?」
武史も少し立ち上がって周りを見渡した。
その姿を見た麻結が「あっ、あそこにいらっしゃるわ!」独り言を言って立ち上がると近づいた。
「は、初めまして!」そう言いながらお辞儀をする麻結。
ポニーテールの髪が前にぴょこんと垂れ下がった。
倉田が「どなたかとお間違えでは?」麻結の姿を見て言った。
「大森武史さんでしょう?私、落合麻結と申します!」
「えーー」倉田が驚きの表情で声が出た。
「あっ、写真と違いすぎますよね!でも本人ですよ!」
倉田は気を取り戻して「向こうの席に行きましょうか?」
立ち上がった武史は麻結の顔より低くて、腰が曲がって杖をついて歩き始めた。
「痛いのですか?」心配に成って尋ねる麻結。
「痛くは有りませんよ!腰が曲がっているのです!」
「そうですか!痛くは無いのですね!」
「昔は痛かったのですが、今は固まってしまったので痛みは有りません!」
その様な話をしながら倉田が先に入って手招きをした。
席に座ると「改めて紹介いたしますが、ここでは仕事、住所はお聞きに成らない様にお願い致します」といきなり話した。
お付き合いに成れば仕事とか、住所を伝えても良いとルールを教えた。
麻結には初めての事で、少し驚きの表情に成った。
トラブルを防ぐ為だと倉田は、過去の事件の例を示した。
「やった!決まりました!」二階から階下に向かって大きな声で言う麻結。
驚いて浅子が「お父さん!聞こえましたか?」
「聞こえたよ!隣の家まで聞こえるよ!」
「あの子のあんなに元気な声聞くのは久しぶりですね!」
「高校生の時以来かも知れないな!余程相手の男性の事気に入ったのだな!」
「まだ何処の誰か聞いてないのよ!麻結が秘密にしているのよ!」
「仲人の梅宮さんに一度聞いて見た方が良いかも知れないぞ!」
「見合いが終われば表示される様ですよ!」
「余りにも急ぎすぎだから気に成る!」
「はい、はい!明日聞きますよ!」
麻結は見合の前に本当なら美容院に行こと思っていたが、梅宮の言葉が気に成って役所スタイルで会って見ようと思っていた。
(髪だけはポニーテールにして行くかな?)鏡の自分に話しかけた。
余りにも急な見合いの日程に驚いて、麻結の携帯に電話をかけて来た梅宮。
「梅宮さんが言う様に、役所スタイルで会って見ます」
「そ、そうなのね!見合いの練習には成るわね!」
梅宮は自分が先日喫茶店で会った姿で行くなら、多分見合いは断られると思った。
麻結さんは自分から断るより、相手に断って貰う為にその様な服装にしたと思った。
相手の仲人の男性が紹介に付いて来ると連絡が有ったのは、電話の直ぐ後だった。
姫路の相談所の男性で、倉田大吾と名乗った。
倉田は写真を見て「こんなに美人さんが何故ですか?私の担当している会員さんも二人程申し込んで断られたのですよ!彼女の指名の大森さんは病気で腰の骨が曲がっているのですよ!ご存じですよね!」
「障害者の方で杖を使われているのはご存じですよ!」
「なら、何故?」
「色々事情が御座いまして、当日ご覧に成ればお判り頂けるとおもいます。よろしくお願いいたします」
倉田は梅宮の意味深な言葉に何か事情が有るのか?子持ち?あのプロフィールには何も記載は無いが、何か秘密が有る女性なのだと理解した。
倉田もこの半年見合い話も無かった大森さんに、久々に先方から申し込みが有り驚いていた。
それも女優の様な美人で、自分の会員の中から二人も申し込んで見事に断られた。
倉田は久々に武史の見合いに付いて行く事を決めた。
理由は写真の様に綺麗な女性は中々見合いの席には登場しない。
何故?大森さんと見合いをするのか?その事が気に成ったのだ。
でも今の梅宮の言葉で、何か事情が有る女性だと理解した。
梅宮に尋ねた浅子は「単なる見合いの練習の様ですよ!」
「えっ、練習ですか?」
「はい!いつもの仕事スタイルで見合いに行かれる様ですよ!」
「えーー、あの丸い眼鏡と地味な服装!マスクは流石に着けないでしょうが、、、、、」
「そうなのですよ!お相手の方にお断り頂く様ですよ!」
「そんな練習必要なのですか?」
「お考えが有るのでしょう?自分が断るのは気持ちが許さないから、お相手に断って頂くとか?ですから本命は次の見合いだと思いますよ!」
「は、はあー判った様な判らない様な!」浅子派呆れて聞いていた。
日曜日の朝、麻結の服装と化粧を見て梅宮の話が本当だと思った。
父の智光も知っているが「初めての見合いだ!緊張せずにな!」と声をかけた。
麻結は自分の姿を見ても何も言わない二人を見て、既に梅宮に聞いていると思った。
梅宮は多分この見合いは駄目に成るので、相手の事は詳しく伝えて居ないと思う。
「行って来ます!」元気よく玄関を出た麻結。
その姿を外で植木を触っていた祖父が「役所の日曜出勤か?」と尋ねた。
マスクを着け乍ら「そうなのよ!」そう言いながら駅の方に自転車を走らせた。
早目にホテルに着いた麻結だったが、武史と倉田は既にロビーに来ていた。
だが二人は麻結の存在には気が付かない。
ロビーの椅子に座って二人は話をしていた。
しばらくして時計を見ながら、倉田が立ち上がって周りを見回す。
そして「まだ来られてない様ですよ!」と武史に伝える。
武史の姿は麻結からは背中の一部と頭が少し見えるだけで、判らないので伝えられない。
麻結も時計を見ながら入り口の方に目を向けていた。
「もう時間ですね!遅れて居るのかな?」
武史も少し立ち上がって周りを見渡した。
その姿を見た麻結が「あっ、あそこにいらっしゃるわ!」独り言を言って立ち上がると近づいた。
「は、初めまして!」そう言いながらお辞儀をする麻結。
ポニーテールの髪が前にぴょこんと垂れ下がった。
倉田が「どなたかとお間違えでは?」麻結の姿を見て言った。
「大森武史さんでしょう?私、落合麻結と申します!」
「えーー」倉田が驚きの表情で声が出た。
「あっ、写真と違いすぎますよね!でも本人ですよ!」
倉田は気を取り戻して「向こうの席に行きましょうか?」
立ち上がった武史は麻結の顔より低くて、腰が曲がって杖をついて歩き始めた。
「痛いのですか?」心配に成って尋ねる麻結。
「痛くは有りませんよ!腰が曲がっているのです!」
「そうですか!痛くは無いのですね!」
「昔は痛かったのですが、今は固まってしまったので痛みは有りません!」
その様な話をしながら倉田が先に入って手招きをした。
席に座ると「改めて紹介いたしますが、ここでは仕事、住所はお聞きに成らない様にお願い致します」といきなり話した。
お付き合いに成れば仕事とか、住所を伝えても良いとルールを教えた。
麻結には初めての事で、少し驚きの表情に成った。
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