12 / 35
11. 母親達の場外戦?
しおりを挟む
最近、娘が週末になると外泊する。
また?
そんな風に思ってしまったのは、主人を病気で失った時を思い出してしまったから。
あの時、 パパ大好きっ娘だった文香は、主人の死を受け入れる事が出来ず、家を飛び出してしまった。
友達の所を転々としていたと聞いていたが、気付けば街で出会った男性や、夜半集団暴走を繰り返していたバイクグループの少年といる事がわかった。
幸運にも、そのバイクグループの伝説的総長と呼ばれた少年が、私がいる職場に転職してきた。
彼と、その後輩分の中学生~何と娘と同じ歳・同じ中学の子が探し出し、連れ戻してくれたのだ。
「金井にはまだお母さん、いるじゃん」
その子が、1年前に事故で両親を失ってると聞いたのは、それから。兎波社長夫人に聞かされた時、娘と同じ歳の子が、とやりきれない想いをもったのを覚えてる。
だから、その子の事も気に掛ける様になった。
その子~亀沢孝矢クン。
社長夫妻が後見となって、この春から県立開南高校へ。娘と同じ高校なのが、少しホッとして。しかも同じクラスになったと。
「あんな子が文香の彼氏なら、良かったのに」
思っただけじゃない。
実際、娘にも言ったことがある。
為人、仕事振り。
その真面目さと丁寧さ。人当たりの良さ。
決して、多くを語る訳じゃなくて。でも、真摯さが伝わってくる。
明るく、元気のいい挨拶は、こっちもだが依頼人やお届け先にも好評。中には、彼を指名してくる依頼人もいるんだとか。
この夏、自転車部から二輪部へ移り、酒屋からの配送依頼も増えて、その殆どが固定客になったって、奥様も喜んでいた。
社長夫妻にも同じ歳、同じ高校の娘がいる。
バスケ部に入ったって。ウチの娘と同じクラスで、友達にもなったと聞いた。
「孝矢クン、ウチのまどかはどぉ?婿入りしてもいいのよー」
冗談の域は超えてないけど、案外本気にも聞こえそうな奥様のお誘い。
「まだ、娘はやらん」
真に受ける社長を笑ったり。
「何言ってんのよ!ママ‼︎ パパも、高校生なんだから嫁にいくわけないでしょう⁉︎」
真っ赤に頰染めるまどかちゃんは、とは言えそれ程意識してる様でもなさそう。
我が娘は?
そう思っていた矢先。
久々の長距離シフト。途中高速のSAで1泊しなくてはならない配送。行先は曇天でよかったけど、家の辺りはJR列車が止まる程の土砂降りだったらしい。
その為、帰宅が遅れ、コンビニで雨宿りし、帰るに帰れない状況の娘は、偶々近くに住んでる亀沢君ちに泊まる事になったんだとか。
帰宅後、娘から報告があり。今の母娘は、それくらい日々の会話を持てる様になってる。
「ご迷惑かけたんじゃないでしょうね?」
「朝食作ったり、アタシも色々尽くしてきたわよ。で、そのままユキヤと付き合う事になったから」
色々尽くして。
随分とすすんだみたい。本当に、あの亀沢君が娘の彼氏になったの?
仕事先に会った亀沢君に聞いてみた。
「ええ、まぁ。俺には勿体無い気もしますけど」
いやいや。それはウチのセリフよ。
娘よ、上玉Get! よくやったわ。
そんな縁もあり、あの娘も私の仕事場に偶に顔を出す事もあって。
「本当に文香ちゃんの彼氏が亀沢君なの?ねえ、まどかぁ!文香ちゃんに負けたの?」
「そんな勝負、してないから!」
社長令嬢の怒声。
贔屓目にみて、我が娘がまどかちゃんに勝てるトコって何があるかしら?
「やっぱ、胸かしら。うん、まどかには勝ち目無しだわ」
「何か言ったぁ⁉︎」
更なる怒声!
うーん。
その辺、亀沢君も男なのかしらね。
また?
そんな風に思ってしまったのは、主人を病気で失った時を思い出してしまったから。
あの時、 パパ大好きっ娘だった文香は、主人の死を受け入れる事が出来ず、家を飛び出してしまった。
友達の所を転々としていたと聞いていたが、気付けば街で出会った男性や、夜半集団暴走を繰り返していたバイクグループの少年といる事がわかった。
幸運にも、そのバイクグループの伝説的総長と呼ばれた少年が、私がいる職場に転職してきた。
彼と、その後輩分の中学生~何と娘と同じ歳・同じ中学の子が探し出し、連れ戻してくれたのだ。
「金井にはまだお母さん、いるじゃん」
その子が、1年前に事故で両親を失ってると聞いたのは、それから。兎波社長夫人に聞かされた時、娘と同じ歳の子が、とやりきれない想いをもったのを覚えてる。
だから、その子の事も気に掛ける様になった。
その子~亀沢孝矢クン。
社長夫妻が後見となって、この春から県立開南高校へ。娘と同じ高校なのが、少しホッとして。しかも同じクラスになったと。
「あんな子が文香の彼氏なら、良かったのに」
思っただけじゃない。
実際、娘にも言ったことがある。
為人、仕事振り。
その真面目さと丁寧さ。人当たりの良さ。
決して、多くを語る訳じゃなくて。でも、真摯さが伝わってくる。
明るく、元気のいい挨拶は、こっちもだが依頼人やお届け先にも好評。中には、彼を指名してくる依頼人もいるんだとか。
この夏、自転車部から二輪部へ移り、酒屋からの配送依頼も増えて、その殆どが固定客になったって、奥様も喜んでいた。
社長夫妻にも同じ歳、同じ高校の娘がいる。
バスケ部に入ったって。ウチの娘と同じクラスで、友達にもなったと聞いた。
「孝矢クン、ウチのまどかはどぉ?婿入りしてもいいのよー」
冗談の域は超えてないけど、案外本気にも聞こえそうな奥様のお誘い。
「まだ、娘はやらん」
真に受ける社長を笑ったり。
「何言ってんのよ!ママ‼︎ パパも、高校生なんだから嫁にいくわけないでしょう⁉︎」
真っ赤に頰染めるまどかちゃんは、とは言えそれ程意識してる様でもなさそう。
我が娘は?
そう思っていた矢先。
久々の長距離シフト。途中高速のSAで1泊しなくてはならない配送。行先は曇天でよかったけど、家の辺りはJR列車が止まる程の土砂降りだったらしい。
その為、帰宅が遅れ、コンビニで雨宿りし、帰るに帰れない状況の娘は、偶々近くに住んでる亀沢君ちに泊まる事になったんだとか。
帰宅後、娘から報告があり。今の母娘は、それくらい日々の会話を持てる様になってる。
「ご迷惑かけたんじゃないでしょうね?」
「朝食作ったり、アタシも色々尽くしてきたわよ。で、そのままユキヤと付き合う事になったから」
色々尽くして。
随分とすすんだみたい。本当に、あの亀沢君が娘の彼氏になったの?
仕事先に会った亀沢君に聞いてみた。
「ええ、まぁ。俺には勿体無い気もしますけど」
いやいや。それはウチのセリフよ。
娘よ、上玉Get! よくやったわ。
そんな縁もあり、あの娘も私の仕事場に偶に顔を出す事もあって。
「本当に文香ちゃんの彼氏が亀沢君なの?ねえ、まどかぁ!文香ちゃんに負けたの?」
「そんな勝負、してないから!」
社長令嬢の怒声。
贔屓目にみて、我が娘がまどかちゃんに勝てるトコって何があるかしら?
「やっぱ、胸かしら。うん、まどかには勝ち目無しだわ」
「何か言ったぁ⁉︎」
更なる怒声!
うーん。
その辺、亀沢君も男なのかしらね。
46
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
黒に染まった華を摘む
馬場 蓮実
青春
夏の終わりに転校してきたのは、忘れられない初恋の相手だった——。
高須明希は、人生で“二番目”に好きになった相手——河西栞に密かに想いを寄せている。
「夏休み明けの初日。この席替えで、彼女との距離を縮めたい。話すきっかけがほしい——」
そんな願いを胸に登校したその朝、クラスに一人の転校生がやってくる。
彼女の名は、立石麻美。
昔の面影を残しながらも、まるで別人のような気配をまとう彼女は——明希にとって、忘れられない“初恋の人”だった。
この再会が、静かだった日常に波紋を広げていく。
その日の放課後。
明希は、"性の衝動"に溺れる自身の姿を、麻美に見られてしまう——。
塞がっていた何かが、ゆっくりと崩れはじめる。
そして鬱屈した青春は、想像もしていなかった熱と痛みを帯びて動き出す。
すべてに触れたとき、
明希は何を守り、何を選ぶのか。
光と影が交錯する、“遅れてきた”ひと夏の物語。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件
こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。
・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。
・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。
・物静かで儚げな美術部員。
・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。
・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。
拓海の生活はどうなるのか!?
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる