酷い人。でもそんな貴方を私は。

上城 旭

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我が吹奏楽部は去年の先輩方が抜け、新3年生18人、新2年生14人になった。

今年の新入生は何人入ってくれるのかとみんなドキドキしている


そんな中、私の打楽器パートは今4人
私といっちゃん、それと2年生になった湯川くんと野崎ちゃんだ

湯川くんはとても優秀で、文武両道というやつだ
その上、小さい頃からエレクトーンやドラムを習っていて
入るべくして吹奏楽部に入り打楽器パートに配属された、という感じだ
とても生意気でむかつく子だが、憎めない、なんだかんだいい子なのだ

それに比べて野崎ちゃんは、控えめではにかんだ笑顔のカワイイ子
同級生の前では躊躇い無く変顔する面白い子でもある

私はあまり真面目な先輩とは言えないので、パートリーダーはいっちゃん
部員全員に当たり前だ、と言われるくらいには私の普段の練習態度は悪い
なんだかんだ続けているのは、吹部が好きなのか、惰性か、自分でもよくわからないのだけれどね




「はぁー!!終わった!!!!!」
「先輩、片付けまだです早く動いてください」
「うっわ!あぶな!先輩を足蹴にすんなよ~」
「動かない先輩が悪いですよ」
「いっちゃん~~~!湯川くんがいじめる...」
「さくが悪い」
「...............」
「あーもーわかりましたから先輩。はぶてないでくださいよ。子供ですか????」
「子供です~~~!私はまだ14歳!」
「まぁでも、自分の方が年下なんで、年上は率先して動いてください」
「いっちゃん...」
「さくの完敗だね」
「湯川くんのばーーーーかやろーー」









吹部1騒がしい打楽器パートの日常だ
まぁ主に私なのだけれど



















まぁ、この部活は嫌いじゃない
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