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嫌な女
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久しぶりに会った真梨愛(まりあ)は、相変わらず派手で嫌味な女だった。
高校の時の同級生。
髪が長くて目鼻立ちのハッキリした、かなりの美人。
男子にはモテていたわ。
同じクラスだった3年生の時に、私は散々、真梨愛にイジメられた。
真梨愛は、命令するだけ。
取り巻きが、それを実行したの。
私みたいなブスは、格好の餌食。
イジメが分からないように、上手くやられた。
それこそ、いろいろな手段を使って。
私は、体の見えない部分に、いつもアザを作ってた。
悔しい…
そう思っても、そこから逃げ出す方法なんて、何一つ見つからなかった。
あれから何年か経ち、私も一応は就職して、事務の仕事をしている。
根暗で、ブスでメガネな私のことを、周りはいつも除け者にしていた。
わかってる…
これが私なんだから、仕方ない。
私はこの姿を受け入れて生きていく…
でも、お金はある。
使い道がほとんどないから、あっという間に溜まっていくの。
そう、お金を費やす趣味もない。
むなしく、寂しい人生だ。
真梨愛は、私とは対照的。
商社でOLをやっているらしい。
今日の同窓会にも、チャラチャラした洋服、派手な化粧、ブランドのバッグでめかしこんで来た。
当然、真梨愛の周りには、昔の取り巻きや、男が群がる。
どんなに美人でも、真梨愛の心は、誰よりも醜い。
みんなは、それを知らないんだ。
いや、知ってて近づいてるのかも知れない。
美人だから、何をやっても許される…
世の中は、本当に不公平だ。
そんな時、突然、彼が私の前に現れた。
『久しぶり、沙羅ちゃん』
私を、唯一、名前で呼んでくれてた人。
学校で1番のイケメン。
当然、ファンは多い。
昔は、何でこの人だけは、私を名前で呼んでくれるんだろう?って、不思議だった。
でも、それは、ただ単に、全員を名前で呼んでたから。
私も、そのうちの1人…って言うだけ。
だけど、私みたいな女でも、名前で呼んでくれて、やっぱり…嬉しかったの。
優しい…
そう、好きだった。
昔から。
今も。
私なんか、相手にされる訳ないけど。
久しぶりに会って、なんだか、更に素敵になってる。
『あ、あの…久しぶりです』
『まだメガネかけてるの?コンタクトにした方が可愛いのに』
可愛いなんて、今までの人生で1度も言われたことない。
嬉しい。
素直に嬉しかった。
本当に、直也君は素敵な人…
そこに、真梨愛が割って入って来たの。
つかの間の幸せな時間を、悪魔が壊した。
『直也君、真梨愛と飲もうよ』
『ああ、いいよ』
真梨愛は、私を見て、ニヤリとした。
勝ち誇った顔だ。
そして、直也君は私の前から居なくなった。
真梨愛は、いつまでも私をイジメる。
社会人になってまでも、まだ私を。
許せない…
高校の時の同級生。
髪が長くて目鼻立ちのハッキリした、かなりの美人。
男子にはモテていたわ。
同じクラスだった3年生の時に、私は散々、真梨愛にイジメられた。
真梨愛は、命令するだけ。
取り巻きが、それを実行したの。
私みたいなブスは、格好の餌食。
イジメが分からないように、上手くやられた。
それこそ、いろいろな手段を使って。
私は、体の見えない部分に、いつもアザを作ってた。
悔しい…
そう思っても、そこから逃げ出す方法なんて、何一つ見つからなかった。
あれから何年か経ち、私も一応は就職して、事務の仕事をしている。
根暗で、ブスでメガネな私のことを、周りはいつも除け者にしていた。
わかってる…
これが私なんだから、仕方ない。
私はこの姿を受け入れて生きていく…
でも、お金はある。
使い道がほとんどないから、あっという間に溜まっていくの。
そう、お金を費やす趣味もない。
むなしく、寂しい人生だ。
真梨愛は、私とは対照的。
商社でOLをやっているらしい。
今日の同窓会にも、チャラチャラした洋服、派手な化粧、ブランドのバッグでめかしこんで来た。
当然、真梨愛の周りには、昔の取り巻きや、男が群がる。
どんなに美人でも、真梨愛の心は、誰よりも醜い。
みんなは、それを知らないんだ。
いや、知ってて近づいてるのかも知れない。
美人だから、何をやっても許される…
世の中は、本当に不公平だ。
そんな時、突然、彼が私の前に現れた。
『久しぶり、沙羅ちゃん』
私を、唯一、名前で呼んでくれてた人。
学校で1番のイケメン。
当然、ファンは多い。
昔は、何でこの人だけは、私を名前で呼んでくれるんだろう?って、不思議だった。
でも、それは、ただ単に、全員を名前で呼んでたから。
私も、そのうちの1人…って言うだけ。
だけど、私みたいな女でも、名前で呼んでくれて、やっぱり…嬉しかったの。
優しい…
そう、好きだった。
昔から。
今も。
私なんか、相手にされる訳ないけど。
久しぶりに会って、なんだか、更に素敵になってる。
『あ、あの…久しぶりです』
『まだメガネかけてるの?コンタクトにした方が可愛いのに』
可愛いなんて、今までの人生で1度も言われたことない。
嬉しい。
素直に嬉しかった。
本当に、直也君は素敵な人…
そこに、真梨愛が割って入って来たの。
つかの間の幸せな時間を、悪魔が壊した。
『直也君、真梨愛と飲もうよ』
『ああ、いいよ』
真梨愛は、私を見て、ニヤリとした。
勝ち誇った顔だ。
そして、直也君は私の前から居なくなった。
真梨愛は、いつまでも私をイジメる。
社会人になってまでも、まだ私を。
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