26 / 56
脅迫状に隠された思い
6
しおりを挟む
『私も柊音さんと同じですわ。いったい脅迫状は何のために送られてきたんですの?』
一斉に黙る。
その時…
『これは可愛い絵ですね。白い便箋にこの絵…まるで小さな1輪の「エーデルワイス」ですね』
と、良子さんが言った。
全員がその瞬間、便箋の下の方に小さく描かれた花のイラストに目をやった。
『これ、エーデルワイスですの?』
と、亜矢奈さん。
『ええ。間違いないと思いますよ。エーデルワイスは奥様が大好きなお花なんです』
『お母様が?』
初音ちゃんが聞いた。
『はい。奥様はお花がお好きですからね。私もいろいろ教えて頂きましたよ。そうそう、奥様から「花言葉」もたくさん教えてもらいました』
みんなのカップに紅茶を注ぎながら、良子さんがニコニコして懐かしそうに話してくれた。
『良子さん。もしかして、エーデルワイスの花言葉を覚えてる?』
凛音が尋ねた。
『もちろんです。私はその花言葉が大好きですから』
『その花言葉は?』
みんなの視線が良子さんに注がれる。
『「大切な思い出」それに「勇気」です』
良子さんがそう言ったその時、凛音は机に手をついて立ち上がった。
『良子さん、それ、間違いない?』
『凛音様、間違いありませんよ。私は、まだまだボケてませんからね』
『凛音、どうしたの?何かわかったの?』
私は、ドキドキしながら聞いた。
『昨日、演劇部に行った時に見せてもらった台本』
『あ、うん。見たよね』
『脚本のところに数名名前があった。もちろん、脚本制作に携わった佐々木先生の名前もね。』
『あっ!!』
私と初音ちゃんが口を揃えた。
『佐々木先生の名前…「佐々木 勇気」です』
初音ちゃんが、怖々と言った。
『そんな…ということは?もしかして…』
柊音君が、驚いた顔で聞く。
一斉に黙る。
その時…
『これは可愛い絵ですね。白い便箋にこの絵…まるで小さな1輪の「エーデルワイス」ですね』
と、良子さんが言った。
全員がその瞬間、便箋の下の方に小さく描かれた花のイラストに目をやった。
『これ、エーデルワイスですの?』
と、亜矢奈さん。
『ええ。間違いないと思いますよ。エーデルワイスは奥様が大好きなお花なんです』
『お母様が?』
初音ちゃんが聞いた。
『はい。奥様はお花がお好きですからね。私もいろいろ教えて頂きましたよ。そうそう、奥様から「花言葉」もたくさん教えてもらいました』
みんなのカップに紅茶を注ぎながら、良子さんがニコニコして懐かしそうに話してくれた。
『良子さん。もしかして、エーデルワイスの花言葉を覚えてる?』
凛音が尋ねた。
『もちろんです。私はその花言葉が大好きですから』
『その花言葉は?』
みんなの視線が良子さんに注がれる。
『「大切な思い出」それに「勇気」です』
良子さんがそう言ったその時、凛音は机に手をついて立ち上がった。
『良子さん、それ、間違いない?』
『凛音様、間違いありませんよ。私は、まだまだボケてませんからね』
『凛音、どうしたの?何かわかったの?』
私は、ドキドキしながら聞いた。
『昨日、演劇部に行った時に見せてもらった台本』
『あ、うん。見たよね』
『脚本のところに数名名前があった。もちろん、脚本制作に携わった佐々木先生の名前もね。』
『あっ!!』
私と初音ちゃんが口を揃えた。
『佐々木先生の名前…「佐々木 勇気」です』
初音ちゃんが、怖々と言った。
『そんな…ということは?もしかして…』
柊音君が、驚いた顔で聞く。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
14
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる