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第3話 常識人ヒロイン、3分で諦める
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俺は道を歩いていた。
目的?
知らん。
なんか前に進んでたら世界救えるらしいし。
◆ ヒロイン、登場する(不幸)
道の真ん中で、女の子が倒れていた。
銀髪。
剣士っぽい服。
美人。
「あっ、生きてる?」
俺が声をかけると、女の子が飛び起きた。
「きゃっ!?
……あ、あなたは誰!?」
「ゴン太」
「え?」
「勇者らしい」
「え???」
困惑している。
常識がある証拠だ。
この世界では致命的である。
◆ 自己紹介で死にかけるヒロイン
「わ、私はエリナ!
王都騎士団の一員で――」
「騎士?」
「はい!剣と戦術を――」
「殴ったほうが早くね?」
「話を聞いてください!!」
声が裏返ってる。
◆ モンスター、空気を読む(読めてない)
突然、茂みからモンスターが出てきた。
エリナ「ゴブリンです!数は3!
連携して――」
俺「まとめて?」
エリナ「え?」
俺、走る。
ドン!!!!
ゴブリン3体、同時に消失。
エリナ「……え?」
俺「今の説明いる?」
エリナ、膝から崩れ落ちた。
◆ ヒロイン、教育を試みる
「い、いいですか!?
戦いには段取りがあってですね!」
「段取りって殴る前の挨拶?」
「違います!!」
「じゃあいらねぇ」
エリナ、頭を抱える。
◆ 女神、ヒロインに責任転嫁
空から女神の声。
『エリナさん、この勇者を常識人として導いてください』
エリナ「無理です!!!!」
即答。
『まだ3分しか経ってません』
エリナ「もう限界です!!!」
◆ 魔王軍幹部、登場即ミスる
突然、黒い煙。
「フハハ!我は魔王軍四天王の――」
「長い」
俺、殴る。
ドン!!!!
四天王、消失。
名乗り:未完了
出番:6秒
エリナ「今の、四天王……?」
俺「多分」
エリナ「多分!?」
◆ ヒロイン、悟る
エリナは空を見上げた。
「……この人、
作戦とか説明とか、
全部無意味なんだ……」
俺「なんか言った?」
「いえ……」
エリナ、剣をしまった。
「……もういいです。
私、ツッコミ役に回ります」
俺「役?」
「あなたが暴れるのを
止める係です」
俺「止まるかな?」
「止まらない前提です!!」
◆ 結論
こうして、
・考えない勇者
・考えすぎるヒロイン
・胃を壊してる女神
という
最悪のパーティが完成した。
俺は今日も思う。
「よくわかんねぇけど、仲間増えたな」
エリナ「不安しかありません!!!」
目的?
知らん。
なんか前に進んでたら世界救えるらしいし。
◆ ヒロイン、登場する(不幸)
道の真ん中で、女の子が倒れていた。
銀髪。
剣士っぽい服。
美人。
「あっ、生きてる?」
俺が声をかけると、女の子が飛び起きた。
「きゃっ!?
……あ、あなたは誰!?」
「ゴン太」
「え?」
「勇者らしい」
「え???」
困惑している。
常識がある証拠だ。
この世界では致命的である。
◆ 自己紹介で死にかけるヒロイン
「わ、私はエリナ!
王都騎士団の一員で――」
「騎士?」
「はい!剣と戦術を――」
「殴ったほうが早くね?」
「話を聞いてください!!」
声が裏返ってる。
◆ モンスター、空気を読む(読めてない)
突然、茂みからモンスターが出てきた。
エリナ「ゴブリンです!数は3!
連携して――」
俺「まとめて?」
エリナ「え?」
俺、走る。
ドン!!!!
ゴブリン3体、同時に消失。
エリナ「……え?」
俺「今の説明いる?」
エリナ、膝から崩れ落ちた。
◆ ヒロイン、教育を試みる
「い、いいですか!?
戦いには段取りがあってですね!」
「段取りって殴る前の挨拶?」
「違います!!」
「じゃあいらねぇ」
エリナ、頭を抱える。
◆ 女神、ヒロインに責任転嫁
空から女神の声。
『エリナさん、この勇者を常識人として導いてください』
エリナ「無理です!!!!」
即答。
『まだ3分しか経ってません』
エリナ「もう限界です!!!」
◆ 魔王軍幹部、登場即ミスる
突然、黒い煙。
「フハハ!我は魔王軍四天王の――」
「長い」
俺、殴る。
ドン!!!!
四天王、消失。
名乗り:未完了
出番:6秒
エリナ「今の、四天王……?」
俺「多分」
エリナ「多分!?」
◆ ヒロイン、悟る
エリナは空を見上げた。
「……この人、
作戦とか説明とか、
全部無意味なんだ……」
俺「なんか言った?」
「いえ……」
エリナ、剣をしまった。
「……もういいです。
私、ツッコミ役に回ります」
俺「役?」
「あなたが暴れるのを
止める係です」
俺「止まるかな?」
「止まらない前提です!!」
◆ 結論
こうして、
・考えない勇者
・考えすぎるヒロイン
・胃を壊してる女神
という
最悪のパーティが完成した。
俺は今日も思う。
「よくわかんねぇけど、仲間増えたな」
エリナ「不安しかありません!!!」
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