狂うほどに愛したい ~野球部補欠のオレでも超可愛い巨乳美少女マネージャーと熱い恋をしたい~ (健全版)

湯島二雨

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第15章…最強の少年

ヒーロー

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※竜視点


 夕方の駅前。
オレは予備校の帰りでたまたま通りかかった。

そこで美希と麻耶があからさまに悪そうな男どもに絡まれているのを見つけた。

彼女と妹が危ない。脳が命令するよりも先にオレは走り出した。
教科書やノートが入ったカバンをアスファルトに置き、手をパキポキと鳴らす。


待ってろ美希、麻耶! オレが必ず助ける。
そして覚悟しろ悪人ども。オレの大切な人に手を出したこと、たっぷりと後悔させてやる。

全力疾走で悪人どもに向かっていく。


「おい、その子たちを離せ!」

「あァ!? 誰だお前。男に用はねえんだよ」


サングラスの男は人殺しのような目でオレを睨みつけてくる。

「その子たちはオレの大切な人だ。離せ」

オレは間に割って入り、美希と麻耶を庇った。


「竜先輩っ……!」

「お兄ちゃんっ!」

美希と麻耶はオレの後ろに隠れる。2人ともガクガクと震えていた。
とても怖がっているのがひしひしと伝わってくる。オレの心は痛んだ。


「美希、麻耶、もう大丈夫だ。オレが守るから」

「竜先輩……助けに来てくれたのはとても嬉しいですけど、ここは危険です! 逃げましょう!」


確かに敵の人数は多い。美希の言う通り逃げるのが一番賢いだろう。
しかしもうすでに10人の敵に囲まれた。逃げ場はない。


「……逃がしてはくれないらしい。だが大丈夫だ、こいつらはオレがぶっ飛ばす」

サングラスの男は舌打ちした。

「今何つったお前、ぶっ飛ばすだと? 救いのヒーロー気取りか? 女の前だからってかっこつけてんじゃねえ」

「ここでかっこつけずにいつかっこつけるんだよ。ぶっ飛ばされたくなければ消えろカスども!」

オレが威嚇するとサングラス男は高笑いした。

「ハハハハ!! お前自分の立場わかってんのか? たった1人で何ができるというんだ。こっちは10人いるんだぞ」

「だからなんだ! 何人いようが関係ない!! 美希と麻耶には指1本触れさせない!!」

どんな状況でもオレは美希と麻耶を守り抜く。守ると言ったら守る!!


「ハハハハ……まあ度胸だけは認めてやる。だが身の程知らずのバカだなガキ。女の前で身ぐるみ剥いで赤っ恥かかせてやるよ! やっちまえ野郎ども!!」


男たちが一斉に襲いかかってきた。


―――ドカッ!!!!!!


「ぎゃあああっ!?」


オレは右ストレートで男を殴り飛ばした。
複数いても慌てない。1人ずつ殴り倒していく。


「な、なんだァ!? こいつ強えぞ!?」

「ぐへぇ!?」


元野球部をナメんな。こう見えても毎日死ぬ気で鍛えてきたんだよ。群れてイキってるだけの連中に負けるか!!


「りゅ……竜先輩……す、すごい……!」

「さすがお兄ちゃん! かっこいい!!」


さっき自分で言った通り美希と麻耶には指1本触れさせずに襲ってきた連中全員を倒した。
残ったのはリーダーポジっぽいサングラス男だけだ。


「……どうする? 美希と麻耶に土下座すれば許してやらんこともないが」

サングラス男を追い詰めた。しかし、この男はクックックッと笑っている。
何がおかしいんだ。


「ハハハハ……ただのバカかと思っていたがなかなかやるじゃないか少年。私の部下を全員倒すとは驚いたぞ。だが所詮我々の敵ではない」


……どういうことだ。現時点ではオレの方が圧倒的に優位のはず。
なのになぜこのサングラス男はこんなに余裕の態度でいられる?

オレは警戒した。何を仕掛けてこようがオレが美希と麻耶を守ることに変わりはない。


サングラス野郎はスマホを取りだし、何か合図を送った。


……? なんだ?

その時、悪そうな男たちがゾロゾロと湧いて出てきた。
オレが倒した奴らよりさらに屈強そうな男たちだ。

まだ仲間がいたのか……! 上等だ。何人いようが倒してみせる。


ゾロゾロ……

ゾロゾロ……


……!?

な……なんだと……!?

さっきよりも人数が大幅に増えた。ざっと見たところ、50人はいる。

今度の敵は50人……!? なんなんだよこいつら。なんでこんなにいるんだよ。悪の組織か何かか。

ど……どうする……さすがに50人はまずい。


―――いや、弱気になるな。何人いようが関係ないと言ったはずだ。たとえバラバラにされようがオレは大切な女の子を守ってみせる。


「お兄ちゃんっ! 今トミー君を呼んだから!! だからもう大丈夫!!」


後ろから麻耶がそう叫んだ。

トミー君を呼んだだって……!? この状況は危険すぎる。味方が1人増えただけでどうにかなるとは思えない。
危険に巻き込んでしまうのでは―――



「―――俺を呼んだカ? 麻耶ちゃん」


!?

後ろを振り返ると、なんとトミー君がそこに現れていた。


「トミー君っ! 来てくれたんだね! ありがとう!!」

麻耶は喜びながらトミー君に抱きついた。

え……!? いやいや……来るの早すぎじゃないか!? 一番ピンチの時に来てくれた。登場したタイミングがマジでヒーローだ。


トミー君は何の躊躇もなく50人の敵に真正面から向かっていった。


「ハッ、なんだあの外人のガキは? 1人増えた程度でなんとかなるとでも思ってんのか? 笑わせてくれるぜ!」

サングラス野郎はトミー君を嘲笑する。50人の悪人たちもニヤニヤしながらトミー君をロックオンする。


「!? トミー君! 危ないぞ!! よせ!!」

オレは叫んだがトミー君は構わず突き進む。こんな状況なのにトミー君は至って冷静で汗一つかいてない。


「大丈夫ですよ竜さん。あなたは休んでてくださイ。こんな奴ら俺1人で十分ですかラ」


えっ……ちょっと待て、いくらなんでもムチャだ!
トミー君は格闘技の達人ですごく強いのは聞いたけど50人も相手にして勝てるわけが―――



―――



 …………

う……うそ……

オレは目の前の光景を見て驚愕していた。美希も驚いていた。


たった数分で、トミー君は50人の悪党どもを全滅させていた。


つ……強い……トミー君強すぎ。

拳の1振りで4~5人をいっぺんになぎ倒し、しかもトミー君自身は全くの無傷。さらに余裕の表情。疲れた様子は全くない。

50人でも楽勝なのか。100人相手でも勝てそうだな、トミー君。

麻耶……お前の彼氏は、超人だ。少なくともオレの10倍は強い。格の違いを見せつけられ、オレはちょっと凹んだ。


トミー君はすぐに警察を呼び、何十人もの悪党軍団は連行された。
これで、今回の騒動は一件落着。

……マジでトミー君1人で十分だったんだな。できればオレ1人で解決したかった。美希にかっこいいところを見せたかった。

でもオレはヒーローになれなかった。ヒーローはトミー君だ。
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