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いつかの楽しみ

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私の中から溢れ出す液をまとってぬちゃぬちゃと類くんは緩く腰を動かし、クリを引っ掻きながら唇を寄せる。


「ん……、類くん……」


気持ちよくて私も腰が動いてしまって、類くんのソレに引き寄せられるようにぴったりとくっついて擦り付ける。

あまりに気持ちよくて大きく腰を動かしたら、ずるっとずれて先端が入りそうになった。


「……明子、離れて。着けるから」

「…もうちょっとだけ……」


ぷっくりと張った先端がぐぽぐぽと音を立てて私の中を出入りする。

奥に入れたいのにまだゴムはしてほしくなくて、だけど奥を擦って欲しいジレンマ。

下で繋がれない分焦れた私たちはキスが激しくなって、類くん余裕なく舌を絡ませる。


「るい、く……、すき……っ、すきい……ッ」

「ああ」


深くまで欲しすぎて、私は類くんにぴったりと身体を押し付け彼の腰に片脚を回して緩く押した。


「るいくん、ほしい……っ、類くんの、欲しいよ……!」

「奥?」

「うん…っ」

「じゃあゴム着けないと」

「やだ……っ、もう、いいから……!今日だけお願い、欲しいの……っ」


もう頭の中はそればかりで、類くんが愛しすぎて興奮しまくっていて堪らなかった。

類くんは私を見つめたまま何度も舌を絡めて、離す気のない私の腰に手を添えて微笑んだ。


「今日だけな」


そうつぶやいた瞬間類くんはそのまま私の奥に突き進んできて、あっという間に奥まで突き刺して私をきつく抱きしめる。

隔てるものがないとこんなにも生々しいのかと、その感触を実感しながら私はキスした。


「…類くん…っ、きもちいよぉ……!」

「脚巻きつけてくるとか、えろすぎんだよ」


類くんはまた腰を動かして、押し込むように奥を突いてくる。

私も気持ちよすぎて太ももを震わせながらぎゅっと彼の腰に脚を巻きつけた。


「ぁあ、んっ、ぁっは……っ、る、いく…っんんっ、きもち……っ、はあっ、奥っ、あたってう……っ」


きゅんきゅんと中が締まって、蠢いて類くんは少し動きを止めた。

私は虚ろな目で見上げて腕を伸ばす。


「どしたの……?」

「…明子が締め付けてくるから、イきそうになる」

「……イってもいいのに」

「早すぎてそれはやだ」


何それ、そんなに余裕がないってこと?
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