Art Crime Team

煮卵

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A.C.T1

1-7

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マウントバーノンスクエアからそれほど離れていないアパートの一室で絵を見せる。サニーは来歴にそれほど疑いを抱かなかったようでスムーズに話が運んだが、まとまりそうになったところで何かに気づき、外に出て行った。銃声が2、3聞こえると肩をいからせて帰ってくる
「外に、サツがいる」
サニーは明らかに怒りを含んだ声で銃口をドゥリューに向けた
「どう言うことだ。」
ドゥリューはチラリと銃口に目を向けた後、さして動揺する様子もなくハトロン紙で作品を包みながら応える。
「知らねえな。お前らがつけられたんじゃねえのか?この間のアジトも結局FBIの連中に張られたじゃねえか。俺が見つけてやらなきゃお前はとっくに塀の向こうだぜ?」
「黙れ!静かにしやがらねえと殺すぞ!」
アイスブルーの瞳が、じっと相手を見据える。仕草は穏やかだが、その視線は刺すようだ
「殺す?」
細い眉がかすかに上げられたのが読み取る事が出来る唯一の感情だった。
「靴の先に、銃が仕掛けてある」
声音は低く、聞くものの背筋に冷たいものを這い上がらせるには十分な狂気を含んでいた。ジュリアンは知っていた。彼は銃は、携帯していない。
ホテルでの講義の後、ジュリアンはドゥリューからある事を言い渡されていた。
それは銃を携帯しないという事だった。
捜査中に銃を携帯しない職員は死亡率が低いというのは数字では知っていたが、現場経験のないジュリアンはあまりそのデータを信用していなかった。
「銃を携帯している事で一番まずいのはな、銃を携帯している事を見つかる事だ。隠しているものは必ず見つかる。絶対にだ。ないものをあるように見せる方があるものを無いように見せるよりも簡単だ。だから銃は携帯するな」
というのがドゥリューの言だった。ジュリアンはその言葉に納得したというよりは、その青い瞳に宿る妙な説得力に理解させられたという方が正しいかもしれなかった。

「俺がお前らをはめた証拠があんのか?あるならここに出してみろ。俺がてめえをここで殺せない理由もな。あげられないんなら、この絵と一緒に遺体で押収されんのはお前のほうだ。」
しばらくの沈黙。サニーはドゥリューを探るように睨みつける。その表情の中に恐怖をくまなく探した後、諦めたように銃を下ろす。
「……悪かったよ……早くしろ。なるべく早めにずらかるぞ」
なんとか震えてはいない声でそう答えるのがサニーには精一杯だった。
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