善界の狗

煮卵

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悪縁契り深し

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春勢しゅんぜいは梁に吊るされ、二人の天狗に挟まれ、身体をいいようにされていた。一人は太郎坊と名乗る金髪の天狗で、春勢の唇を長い舌先で舐めねぶりながら柔らかい尻の感触を両手で楽しんでいる。鍛え上げられた身体をしているが、肌が抜けるように白く、背丈は春勢よりもやや高い。
もう一人は肩まである艶やかな黒髪を持った筋骨逞しい天狗。善界坊と名乗ったそれは春勢よりも頭二つ分ほど大きく、堂々たる体躯である。背後から抱き抱えて胸の尖りを摘んでいる。褐色の肌に生える桃色の突起を親指でくるくると回すように刺激したり、中指と人差し指で扱いたりするたび春勢の身体がビクビクと震える。
春勢はこれまで女はおろか、年長者からの強引な誘いもその腕っ節で断って来ていた。
「ん…んむふうっ…」
喘ぐ声も太郎坊の唇によって塞がれてしまい、春勢は行き場のない快楽の渦に翻弄されていた。
太郎坊が唇を離す。プツリと唾液の糸が二人の唇を繋いだ。
太郎坊がニヤリと笑う
「へえ…こんなに綺麗な顔をしているのに念者の契りを結んだ相手もいないのか?」
「な…なんでそれを・」
「ふふ…僕の能力はね、人の心を読む事なんだ」
太郎坊の手がぐいっと春勢の鍛えられて盛り上がっている胸筋を持ち上げるようにして揉むと春勢の声が一際高くなる。
「う…ふぅうんっ」
太郎坊が春勢の上顎を舌先で愛撫するとしなやかな身体がさらに跳ねた
「可愛い声を聞きたいな…」
ちゅぱ…と水音を立てて太郎坊が唇を離す
それを合図に黒髪の鬼は春勢の股間に手を伸ばしてきた。春勢の起立に鋭い爪の生えた指を絡ませる。根元から先端までゆっくりとなぞると春先の花びらが開いたかのように先走りの液が滲み出てきた。
「もうこんなになっているぞ?」
そう言うと黒髪の鬼は春勢の先端を爪で突く。
「ひあっ!!」敏感な場所への強い刺激に春先は悲鳴をあげた。黒髪の鬼はその反応を楽しむように春先を攻め続ける。そのたびに春勢の体は小刻みに痙攣した。
「恥ずかしいかい?感じて良いんだよ……」
太郎坊が優しく耳元で囁く。それさえも今の春勢には快感だった。
黒髪の鬼が春勢の下腹部をさすった瞬間、褐色の体が硬直する。そして次の瞬間には精を吐き出していた。
二人の鬼の愛撫は止むことがなく、
絶頂を迎えたばかりの体に与えられる更なる責め苦に春勢は悶えるしかない。
(なんで…さっきよりも…さらに…)
「ふふふ。イッたばっかりの体を弄られて感じちゃってるんだね。淫らでいやらしい気が出ているよ」
鬼は人の気を喰らって生きているがこの二人は淫気、人の性的興奮や絶頂の気を喰らって生きているらしい。
春先の放ったものを指ですくうと口に含んで味わっている。
「あぁ……甘くて美味しい……もっと欲しいな」
首筋に唇を這わせ、善界坊の指で弄ばれてていない方の乳首を口に含む。舌の上で転がして堪能した後、強く吸い上げて歯を立てた。
「ああーっ!!」
再び訪れた痛みと快楽の波に耐え切れず、春勢は絶叫する。
「痛いのが好きなんだ?ほら……下がまた硬くなってきてる」
今度は噛みつくような勢いで乳首を吸う。
「いたっ……違う……やめろ…」
懇願しても聞き入れられず、むしろ激しさを増すばかりだった。
「もう一回気を遣るか?感じやすい体だな」
善界坊は春先の性器を扱きながらもう片方の手で胸を強く摘まむ。
「やめろぉ!!あっ……出る……出ちゃう……ひっ!やだああああっ!!!」
春勢のそこは数度痙攣し、再び精を吐き出した。善界坊が崩れ落ちそうな身体をそっと支え口付ける
「姉ではなくお前が葛籠に入っていて幸運だったな。今まで抱いたどんな人の女よりも淫乱だ」
春勢は羞恥に顔を真っ赤にして俯いている。
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