326 / 337
第四部
閑話:家令と元影長
しおりを挟む
新年あけましておめでとうございます(⁎˃ᴗ˂⁎)
今年もよろしくお願いします。
新年のご挨拶がわりに閑話を投下します。
♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎
旦那様に国王陛下襲撃事件の容疑がかかり、王宮で軟禁されてから三度目の夜が来た。旦那様が簒奪などお考えになるはずがない。普段から陛下がそんなことを仰っているのは私も承知している。現にお忍びでこの屋敷にお尋ねになった時、何度もそう仰っているのを聞いているから。その度に旦那様は陛下を諫められ、下らぬことを言うのなら帰れと、二度と来るなと仰るのだが、陛下は少しも気にも留めていらっしゃらないようで、またいらっしゃって同じことを仰るのだが……
「なぁ、ティオ。ヴォルフは抜け出してくると思うか?」
にやにやしながら我が家の先の影の長がそう話しかけてきた。アンゼル様も夢の中に旅立たれて久しく、奥様も既に寝室にお入りになった。今日はブレンが寝ずの番を務める。明日の準備を終えて私室に戻ろうとしたところだった。
「ヴィム殿、不敬ですよ。それに忌まわしくも旦那様に容疑がかかっているのに抜け出すなど、悪手ではありませんか」
「いや、ヴォルフなら抜け出すなんぞ簡単だろう。今までだって何度も忍び込んでいるんだからな」
なんと? 今までもとは……一体旦那様は何を……
「あ~なんだ、知らなかったのか?」
私の表情から察したか。表情など表に出ていないと思っていたが、この方はその辺りが異様に敏くていらっしゃる。だからこそ長に命じられたのかもしれないが。
「知るわけがないでしょう。そのような大それたことを……」
ちょうど部屋に戻って夜食をと思っていたところだったのでヴィム殿を私室に誘った。断られるかと思ったが意外にもついてこられた。
「お、さすがは家令様の部屋だな」
「恐れ多くも使用人にも体裁が必要ですからね」
当主には及ばないが客間ほどには整えられた部屋。ここに移ってから十二、いや十三年になるか。居間には執務机とソファがあり、寝室と湯あみ用の部屋が付く。上級使用人ともなると専属のメイドや従者も。当主とそのご家族を支える重責に見合ったものをこの家のご当主は授けてくださる。ヴィム殿にソファを勧め、メイドが運んできた料理を並べた。
「それで、旦那様はいつから王宮に忍び込むようなことを?」
「あ~当主になった頃から、かな。だが心配すんな、王家の希望だ。ヴォルフは悪くねぇぞ」
なんと、先王様の御代からそのようなことを。いえ、旦那様が先王様の実子。親子と名乗れなくとも旦那様を少しでもお側にと思われたのかもしれませんが。
「ま、そこはどうでもいいって。王が認めてるんだから見つかったところで咎める奴はいねぇよ。それに王家の騎士にはうちの協力者もいるからな」
「過信は隙を生みますよ」
「あのヴォルフが隙なんか作るかよ。まぁ、そうだな……作るときゃあの嫁に何かあった時だろうなぁ」
にやにやしながらヴィム殿はそういうが……なるほど、奥様が危機に陥れば旦那様もお慌てになるやもしれませぬ。ご本人は自覚がおありなのかわかりませんが、奥様にだけは態度が違うのは明らかでいらっしゃる。
「あいつが嫁の側を離れるなんて滅多にねぇからな。今回のルタ国訪問だって、王から一緒に来てほしいと誘われてたのを一蹴していたんだからな」
「そうだったのですか」
「ああ、可哀相になぁ。弟は取り付く島もなく断られて凹んでたぞ」
陛下が……そんな様子が目に浮かぶのは不敬だとは思っても、旦那様なら即答されるのは私でも容易く予想出来ること。陛下もいい加減お諦めになったらよろしいものを。
「今日で三日目だろ? そろそろ嫁が恋しくて帰って来るんじゃねぇか? おいティオ、何日持つか賭けねぇか? 俺は五日が限界だと思うんだがな」
「悪趣味ですよ」
「固てぇ言うなよ。だって面白ぇじゃねぇか、あの鉄面皮が嫁にだけ懐いているんだぞ? 親父ん時みてぇだよな。まぁ、あの頃はまだ子どもだったけど」
なんと、ヴィム殿の父君に……確かジーモン殿は任務中に亡くなったと聞いているが。
「不気味だったぞ~図体のでかい無表情なガキが、親父の後を無言で追っていたのは」
「その頃の旦那様はまだ十を過ぎた頃でしょう? 心細く思われて近しい大人を頼るのは普通のことですよ」
「そりゃあ、まぁ、そうなんだけどな」
ジーモン殿は穏やかで優しそうな顔立ちをされていた。いくら旦那様が感情に薄くとも影に入った直後では不安もおありだっただろうに。それにしても……
「ところでヴィム殿。先ほどから何を呑まれているのです?」
酒は毒を受けてからお止めになったと聞いているが、今呑んでいるのは水に何かの粉末を溶いたものだった。色は毒々しく、かなりの異臭を放っているが……
「ああ、薬湯だよ」
「薬湯?」
「そ。マルガが飲めってうるせぇんだよ。毒を受けた身体に効くらしいな」
「左様ですか」
三年前に毒を受けて影の長を下りられたヴィム殿。その後痺れが残り視力や聴力にも影響が出ていると聞いていたが、まだ薬湯を。
「臭いは酷ぇし、見た目通り不味いぞ。飲んでみるか?」
「いえ、結構です。ですが、マルガがそういうのなら効果はあるのでしょう?」
「さぁ、どうだかなぁ。ま、あれから悪化はしてねぇんだから効いているんだろ。ゾルガーに代々伝わる秘伝の薬らしいぞ」
そう言ってヴィム殿が薬湯の入ったコップを掲げた。元より普通ではない酒を好まれた方だ。不味いと仰りながらも嫌がる気配はないからもしかしたら気に入っているのかもしれない。
「ゾルガーの秘伝ですか」
「ははっ、何でも初代の嫁だか子どもだかが薬師だったらしいぞ。初代も毒を受けたのかもしれねぇな」
「左様ですか。それは感慨深いですね」
最強の傭兵集団だったと伝わるゾルガーの始まり。当主の血は絶えたが初代の血はリット家の中に受け継がれていると言われている。最初の家令はどのような方だったのか。私は歴代の彼らに及んでいるのだろうか。
「ところで、ティオは何日に賭けるんだ?」
「本気だったのですか?」
冗談だと思っていたが本気だったとは。しかし旦那様を賭けの対象にするなど家令として認めるわけには……いえ、私もヴィム殿の意見には概ね同意ではあるが。
「だってつまらねぇじゃねぇか。他にこんな話が出来る奴もいねぇし」
「不敬ですよ。私は賭け事は好みません」
「はぁ、くそ真面目だなぁ」
「何と仰られてもお断りです。不真面目が過ぎますよ」
「へいへい、我が家の家令様は頭が固いこって」
そう言うとつまらなそうにため息をついて頭を掻いた。
「ああ、じゃ、真面目な話な。警戒を怠るなよ。敵は今夜にも襲ってくるかもしれねぇんだからな」
「ヴィム殿、何を物騒なことを……旦那様の無実は疑いようもないでしょう?」
そもそもあれは告発というよりは単なる言いがかりでしかない。ブレッケル公爵様が裁判をお認めになったのも旦那様のご意向があったからだと伺っている。
「五侯爵家も六侯爵家の半分もヴォルフを疑っちゃいねぇよ。イステルが騒いでるがあいつが主犯なわけがねぇ。でも証拠が無意味だと判断された時が危険だろうな」
「それは……後がなく、実力行使に出ると?」
愚者は時として思いもよらぬ結果を生み出すこともある。旦那様や我が家が後れを取ることはないが、狂信的な思い込みで暴走する者は時として思いもしない行動に走る。証拠が捏造されたものだと認定された場合、我が身を守るために我らを消しに走るやもしれぬ。いえ、その様なことをすれば陛下のお怒りを買うだけ。でもお二人の仲を知らぬ者なら実力で排除した後、適当な証拠をでっち上げて我が身を正当化する可能性は、ないとは言い難い。
「まぁ、守りはきっちり固めてあるから心配ねぇけど。王子二人はどうでもいいが、あの嫁と子どもは守れよ。傷の一つでも付けられた日にゃ地獄が待ってるぞ。怒り狂ったヴォルフを止めるのは俺でも簡単じゃねぇからな」
怒り狂った旦那様……想像出来な……くもない。無表情で凄まじい威圧感を放つ姿が容易に想像出来てしまうくらいには奥様に執着していらっしゃる。ご自身が自覚されているかどうかはわかりませんが。いえ、ご自覚はおありのはず。
「早く片付いた方がいいだろうな。でないと嫁がまた熱を出して大騒ぎするからな」
それは……確かにヴィム殿が仰る通りで、長く離れていると旦那様は決まって奥様を側に置かれて離さない。お陰で何度寝込まれたことか……旦那様に体力の差を申し上げても、その時だけ記憶力がどこかに行ってしまわれる。いえ、それだけ奥様を愛おしく思われている証拠ではあるのですが。
「じゃあな、夜食ごちそうさん」
「いかれるのですか?」
「ああ、アンゼルに付いていねぇとまた嫁がうるせぇだろ?」
そういうとのんびりした足取りで部屋を出ていってしまわれた。相変わらず自由なお人だ。さて、私もそろそろ休まねば。起きたら手配せねばならないことがまた増えてしまったのだから。
今年もよろしくお願いします。
新年のご挨拶がわりに閑話を投下します。
♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎
旦那様に国王陛下襲撃事件の容疑がかかり、王宮で軟禁されてから三度目の夜が来た。旦那様が簒奪などお考えになるはずがない。普段から陛下がそんなことを仰っているのは私も承知している。現にお忍びでこの屋敷にお尋ねになった時、何度もそう仰っているのを聞いているから。その度に旦那様は陛下を諫められ、下らぬことを言うのなら帰れと、二度と来るなと仰るのだが、陛下は少しも気にも留めていらっしゃらないようで、またいらっしゃって同じことを仰るのだが……
「なぁ、ティオ。ヴォルフは抜け出してくると思うか?」
にやにやしながら我が家の先の影の長がそう話しかけてきた。アンゼル様も夢の中に旅立たれて久しく、奥様も既に寝室にお入りになった。今日はブレンが寝ずの番を務める。明日の準備を終えて私室に戻ろうとしたところだった。
「ヴィム殿、不敬ですよ。それに忌まわしくも旦那様に容疑がかかっているのに抜け出すなど、悪手ではありませんか」
「いや、ヴォルフなら抜け出すなんぞ簡単だろう。今までだって何度も忍び込んでいるんだからな」
なんと? 今までもとは……一体旦那様は何を……
「あ~なんだ、知らなかったのか?」
私の表情から察したか。表情など表に出ていないと思っていたが、この方はその辺りが異様に敏くていらっしゃる。だからこそ長に命じられたのかもしれないが。
「知るわけがないでしょう。そのような大それたことを……」
ちょうど部屋に戻って夜食をと思っていたところだったのでヴィム殿を私室に誘った。断られるかと思ったが意外にもついてこられた。
「お、さすがは家令様の部屋だな」
「恐れ多くも使用人にも体裁が必要ですからね」
当主には及ばないが客間ほどには整えられた部屋。ここに移ってから十二、いや十三年になるか。居間には執務机とソファがあり、寝室と湯あみ用の部屋が付く。上級使用人ともなると専属のメイドや従者も。当主とそのご家族を支える重責に見合ったものをこの家のご当主は授けてくださる。ヴィム殿にソファを勧め、メイドが運んできた料理を並べた。
「それで、旦那様はいつから王宮に忍び込むようなことを?」
「あ~当主になった頃から、かな。だが心配すんな、王家の希望だ。ヴォルフは悪くねぇぞ」
なんと、先王様の御代からそのようなことを。いえ、旦那様が先王様の実子。親子と名乗れなくとも旦那様を少しでもお側にと思われたのかもしれませんが。
「ま、そこはどうでもいいって。王が認めてるんだから見つかったところで咎める奴はいねぇよ。それに王家の騎士にはうちの協力者もいるからな」
「過信は隙を生みますよ」
「あのヴォルフが隙なんか作るかよ。まぁ、そうだな……作るときゃあの嫁に何かあった時だろうなぁ」
にやにやしながらヴィム殿はそういうが……なるほど、奥様が危機に陥れば旦那様もお慌てになるやもしれませぬ。ご本人は自覚がおありなのかわかりませんが、奥様にだけは態度が違うのは明らかでいらっしゃる。
「あいつが嫁の側を離れるなんて滅多にねぇからな。今回のルタ国訪問だって、王から一緒に来てほしいと誘われてたのを一蹴していたんだからな」
「そうだったのですか」
「ああ、可哀相になぁ。弟は取り付く島もなく断られて凹んでたぞ」
陛下が……そんな様子が目に浮かぶのは不敬だとは思っても、旦那様なら即答されるのは私でも容易く予想出来ること。陛下もいい加減お諦めになったらよろしいものを。
「今日で三日目だろ? そろそろ嫁が恋しくて帰って来るんじゃねぇか? おいティオ、何日持つか賭けねぇか? 俺は五日が限界だと思うんだがな」
「悪趣味ですよ」
「固てぇ言うなよ。だって面白ぇじゃねぇか、あの鉄面皮が嫁にだけ懐いているんだぞ? 親父ん時みてぇだよな。まぁ、あの頃はまだ子どもだったけど」
なんと、ヴィム殿の父君に……確かジーモン殿は任務中に亡くなったと聞いているが。
「不気味だったぞ~図体のでかい無表情なガキが、親父の後を無言で追っていたのは」
「その頃の旦那様はまだ十を過ぎた頃でしょう? 心細く思われて近しい大人を頼るのは普通のことですよ」
「そりゃあ、まぁ、そうなんだけどな」
ジーモン殿は穏やかで優しそうな顔立ちをされていた。いくら旦那様が感情に薄くとも影に入った直後では不安もおありだっただろうに。それにしても……
「ところでヴィム殿。先ほどから何を呑まれているのです?」
酒は毒を受けてからお止めになったと聞いているが、今呑んでいるのは水に何かの粉末を溶いたものだった。色は毒々しく、かなりの異臭を放っているが……
「ああ、薬湯だよ」
「薬湯?」
「そ。マルガが飲めってうるせぇんだよ。毒を受けた身体に効くらしいな」
「左様ですか」
三年前に毒を受けて影の長を下りられたヴィム殿。その後痺れが残り視力や聴力にも影響が出ていると聞いていたが、まだ薬湯を。
「臭いは酷ぇし、見た目通り不味いぞ。飲んでみるか?」
「いえ、結構です。ですが、マルガがそういうのなら効果はあるのでしょう?」
「さぁ、どうだかなぁ。ま、あれから悪化はしてねぇんだから効いているんだろ。ゾルガーに代々伝わる秘伝の薬らしいぞ」
そう言ってヴィム殿が薬湯の入ったコップを掲げた。元より普通ではない酒を好まれた方だ。不味いと仰りながらも嫌がる気配はないからもしかしたら気に入っているのかもしれない。
「ゾルガーの秘伝ですか」
「ははっ、何でも初代の嫁だか子どもだかが薬師だったらしいぞ。初代も毒を受けたのかもしれねぇな」
「左様ですか。それは感慨深いですね」
最強の傭兵集団だったと伝わるゾルガーの始まり。当主の血は絶えたが初代の血はリット家の中に受け継がれていると言われている。最初の家令はどのような方だったのか。私は歴代の彼らに及んでいるのだろうか。
「ところで、ティオは何日に賭けるんだ?」
「本気だったのですか?」
冗談だと思っていたが本気だったとは。しかし旦那様を賭けの対象にするなど家令として認めるわけには……いえ、私もヴィム殿の意見には概ね同意ではあるが。
「だってつまらねぇじゃねぇか。他にこんな話が出来る奴もいねぇし」
「不敬ですよ。私は賭け事は好みません」
「はぁ、くそ真面目だなぁ」
「何と仰られてもお断りです。不真面目が過ぎますよ」
「へいへい、我が家の家令様は頭が固いこって」
そう言うとつまらなそうにため息をついて頭を掻いた。
「ああ、じゃ、真面目な話な。警戒を怠るなよ。敵は今夜にも襲ってくるかもしれねぇんだからな」
「ヴィム殿、何を物騒なことを……旦那様の無実は疑いようもないでしょう?」
そもそもあれは告発というよりは単なる言いがかりでしかない。ブレッケル公爵様が裁判をお認めになったのも旦那様のご意向があったからだと伺っている。
「五侯爵家も六侯爵家の半分もヴォルフを疑っちゃいねぇよ。イステルが騒いでるがあいつが主犯なわけがねぇ。でも証拠が無意味だと判断された時が危険だろうな」
「それは……後がなく、実力行使に出ると?」
愚者は時として思いもよらぬ結果を生み出すこともある。旦那様や我が家が後れを取ることはないが、狂信的な思い込みで暴走する者は時として思いもしない行動に走る。証拠が捏造されたものだと認定された場合、我が身を守るために我らを消しに走るやもしれぬ。いえ、その様なことをすれば陛下のお怒りを買うだけ。でもお二人の仲を知らぬ者なら実力で排除した後、適当な証拠をでっち上げて我が身を正当化する可能性は、ないとは言い難い。
「まぁ、守りはきっちり固めてあるから心配ねぇけど。王子二人はどうでもいいが、あの嫁と子どもは守れよ。傷の一つでも付けられた日にゃ地獄が待ってるぞ。怒り狂ったヴォルフを止めるのは俺でも簡単じゃねぇからな」
怒り狂った旦那様……想像出来な……くもない。無表情で凄まじい威圧感を放つ姿が容易に想像出来てしまうくらいには奥様に執着していらっしゃる。ご自身が自覚されているかどうかはわかりませんが。いえ、ご自覚はおありのはず。
「早く片付いた方がいいだろうな。でないと嫁がまた熱を出して大騒ぎするからな」
それは……確かにヴィム殿が仰る通りで、長く離れていると旦那様は決まって奥様を側に置かれて離さない。お陰で何度寝込まれたことか……旦那様に体力の差を申し上げても、その時だけ記憶力がどこかに行ってしまわれる。いえ、それだけ奥様を愛おしく思われている証拠ではあるのですが。
「じゃあな、夜食ごちそうさん」
「いかれるのですか?」
「ああ、アンゼルに付いていねぇとまた嫁がうるせぇだろ?」
そういうとのんびりした足取りで部屋を出ていってしまわれた。相変わらず自由なお人だ。さて、私もそろそろ休まねば。起きたら手配せねばならないことがまた増えてしまったのだから。
1,606
あなたにおすすめの小説
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
【完結】出来の悪い王太子殿下の婚約者ですって? 私達は承諾しておりません!
綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
恋愛
真実の愛は策略で生まれる ~王太子殿下の婚約者なんて絶対に嫌ですわ~
勉強は出来ず、実技も酷い。顔だけしか取り柄のない一番最初に生まれた王子というだけで、王太子の地位に就いた方。王国を支える3つの公爵家の令嬢達は、他国にも名の知れた淑女であり、王太子レオポルドの婚約者候補に名を連ねた。
「絶対にお断りだわ」
「全員一緒に断りましょうよ」
ちょうど流行している物語の主人公のように演出し、道化を演じて退場していただきましょう。王家も貴族のひとつ、慣習や礼儀作法は守っていただかないと困ります。公爵令嬢3人の策略が花開く!
ハッピーエンド確定、6話完結
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、ノベルアップ+
※2022/05/25、小説家になろう 恋愛日間20位
※2022/05/25、カクヨム 恋愛週間27位
※2022/05/24、小説家になろう 恋愛日間19位
※2022/05/24、カクヨム 恋愛週間29位
※2022/05/23、小説家になろう 恋愛日間27位
※2022/05/21、完結(全6話)
※2022/05/21、カクヨム 恋愛週間41位
※2022/05/20、アルファポリス HOT21位
※2022/05/19、エブリスタ 恋愛トレンド28位
王太子殿下との思い出は、泡雪のように消えていく
木風
恋愛
王太子殿下の生誕を祝う夜会。
侯爵令嬢にとって、それは一生に一度の夢。
震える手で差し出された御手を取り、ほんの数分だけ踊った奇跡。
二度目に誘われたとき、心は淡い期待に揺れる。
けれど、その瞳は一度も自分を映さなかった。
殿下の視線の先にいるのは誰よりも美しい、公爵令嬢。
「ご一緒いただき感謝します。この後も楽しんで」
優しくも残酷なその言葉に、胸の奥で夢が泡雪のように消えていくのを感じた。
※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」「エブリスタ」にて同時掲載しております。
表紙イラストは、雪乃さんに描いていただきました。
※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。
©︎泡雪 / 木風 雪乃
砕けた愛
篠月珪霞
恋愛
新婚初夜に男に襲われた公爵令嬢エヴリーヌは、不義密通の罪を被せられた。反逆罪に問われた彼女の一族は処刑されるが、気付くと時間が巻き戻っていた。
あなたへの愛? そんなものとうに、砕け散ってしまいました。
婚約破棄のあと、あなたのことだけ思い出せない
柴田はつみ
恋愛
伯爵令嬢セシリアは、王宮の舞踏会で王太子レイヴンから公開の場で婚約破棄を言い渡され、その場で倒れた。
目覚めた彼女は、礼儀も常識も覚えているのに――ただ一つ、レイヴンだけを思い出せない。
「あなたは、どなたですか?」
その一言に、彼の瞳は壊れた。
けれどレイヴンは何も語らず、セシリアを遠ざける。彼女を守るために、あの日婚約を捨てたのだと告げられないまま。
セシリアは過去を断ち切り、王宮の侍女として新しい生活を始める。
優しく手を差し伸べる護衛騎士アデルと心を通わせていくほど、レイヴンの胸は嫉妬と後悔で焼けていった。
――守るために捨てたはずなのに。忘れられたまま、他の男に笑う彼女を見ていられない。
一方、王宮では“偽聖女”の陰謀と、セシリアの血に眠る秘密が動き出す。
記憶を取り戻せば、彼女は狙われる。取り戻さなければ、二人は永遠に届かない。
これは、忘れてしまった令嬢と、忘れられてなお愛を捨てられない王太子が、もう一度“選び直す”恋の物語。
おかしくなったのは、彼女が我が家にやってきてからでした。
ましゅぺちーの
恋愛
公爵家の令嬢であるリリスは家族と婚約者に愛されて幸せの中にいた。
そんな時、リリスの父の弟夫婦が不慮の事故で亡くなり、その娘を我が家で引き取ることになった。
娘の名前はシルビア。天使のように可愛らしく愛嬌のある彼女はすぐに一家に馴染んでいった。
それに対してリリスは次第に家で孤立していき、シルビアに嫌がらせをしているとの噂までたち始めた。
婚約者もシルビアに奪われ、父からは勘当を言い渡される。
リリスは平民として第二の人生を歩み始める。
全8話。完結まで執筆済みです。
この作品は小説家になろう様にも掲載しています。
妹から私の旦那様と結ばれたと手紙が来ましたが、人違いだったようです
今川幸乃
恋愛
ハワード公爵家の長女クララは半年ほど前にガイラー公爵家の長男アドルフと結婚した。
が、優しく穏やかな性格で領主としての才能もあるアドルフは女性から大人気でクララの妹レイチェルも彼と結ばれたクララをしきりにうらやんでいた。
アドルフが領地に次期当主としての勉強をしに帰ったとき、突然クララにレイチェルから「アドルフと結ばれた」と手紙が来る。
だが、レイチェルは知らなかった。
ガイラー公爵家には冷酷非道で女癖が悪く勘当された、アドルフと瓜二つの長男がいたことを。
※短め。
7歳の侯爵夫人
凛江
恋愛
ある日7歳の公爵令嬢コンスタンスが目覚めると、世界は全く変わっていたー。
自分は現在19歳の侯爵夫人で、23歳の夫がいるというのだ。
どうやら彼女は事故に遭って12年分の記憶を失っているらしい。
目覚める前日、たしかに自分は王太子と婚約したはずだった。
王太子妃になるはずだった自分が何故侯爵夫人になっているのかー?
見知らぬ夫に戸惑う妻(中身は幼女)と、突然幼女になってしまった妻に戸惑う夫。
23歳の夫と7歳の妻の奇妙な関係が始まるー。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。