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第四部
査問会
それから三日後、私はヴォルフ様と共に王宮を尋ねた。ギュンター様の告発を受けて査問会が開かれたためで、案内されたのは先日裁判が開かれた大広間だった。再びこの場に足を踏み入れるなんて思いもしなかったわ。前回と同じく正面には裁判を統括する法律の専門家五人と宰相であるギレッセン侯爵、騎士団長が座していた。その上段には国王ご夫妻と五侯爵家の当主が座し、その向かい側にギレッセンは六侯爵家の当主が並ぶ。
私たちは国王陛下から角を挟んで左側に案内された。その向かい側にはギュンター様の姿があった。今日はノイラート侯爵だけで夫人お二人の姿はない。後ろに高齢の男性が騎士に囲まれて座っているのが見えた。あれがヴィムの父親なのかしら? それにしては随分老けているしなんだか……様子がおかしい。この方が……ヴォルフ様が慕っていた方なの?
ギレッセン侯爵の開会宣言の後、ギュンター様が壇上に上がった。豪奢な正装に自信に満ちた笑みが勝利を確信しているように見える。それほどに彼の証拠は確かなものなのかしら。
「この度は小生の告発に国王陛下並びに五侯爵家、更には六侯爵家の当主の皆様まで御足労いただき光栄至極にございます。私はこのローゼンベルク王国を心から愛し、この国の未来をより一層繁栄に満ちたものにしたいと願ってやみません。その素晴らしい未来の瑕疵になりそうなものは……」
「ギュンター卿、貴殿の愛国心は万金に値する。だがここに集まられた皆様は多忙な御方ばかり。手短に頼む」
延々と演説を続けそうなギュンター様を騎士団長が制した。確かに今の彼は舞台に上がった俳優のよう。要するに自分に酔っているように見えた。
「……これは失礼しました」
一瞬鼻白んだギュンター様だったけれど、苦笑いを浮かべながら謝罪を口にした。それでもどこか嬉しそうに見える。ちらとヴォルフ様を見上げると真っ直ぐに正面を見ていた。慕っていた方を前に何をお考えなのかしら。
「改めまして。私ことギュンター=ノイラートはここに告発します。ヴォルフ=ゾルガー侯爵はかつて、ファオという名で暗殺という卑劣かつ非道な行いを繰り返していたことを。我が国の筆頭侯爵を務める者がその様な行為を行っていたと他国に知れれば我が国の品位をも疑われてしまいましょう。これは国の一大事だと、僭越ながら私めは危惧するのです!」
最後は五侯爵家、六侯爵家の当主を見渡して訴えかけると、会場からはざわめきが上がりそれは全体へと広がっていった。それは主に六侯爵家の当主や傍聴人が座す方で、先に話を聞いていただろう陛下や五侯爵家の当主は表情を曇らせるだけに見えた。エルマ様が心配そうにこちらを見ていた。目が合ったので大丈夫だとの意を込めて頷いた。大丈夫よ、私たちを信じてくださる方がいるわ。
「ゾルガー侯爵、ギュンター卿がこう申しているがいかがかな?」
進行役を務める宰相のギレッセン侯爵がヴォルフ様に尋ねた。耳目を集める中、ヴォルフ様が立ち上がった。
「そのような事実はない」
簡素な返事には揺らぎはなかった。真実を知っているけれどそれをわざわざ公にする必要はない。綺麗ごとだけでは世の中は回らないのだから。それに……それを言うならヴォルフ様を害しようとしたギュンター様だって人のことは言えないわ。それは陛下もご存じなのにどうしてこんなことをするのかしら? 仮に彼の告発が真実だと認められても彼の罪だって暴かれるのに。
「ギュンター卿、ゾルガー侯爵はこう仰っているが?」
「立場上、そう答えるしかありませんでしょう。ですがこちらには証人がおります」
ギュンター様が振り返ると騎士が立ち上がり、その間に座していた男性の両脇を抱えるようにして立たせた。ふらついているようにも見えるけれど、大丈夫なのかしら?
「この者は過去、ゾルガー家に仕えていた者で、行き倒れていたところを保護しました。危険な状態でしたが家人が手厚く看病をしましてね。回復後に話を聞いたところ、二十年ほど前までゾルガー家に仕え、主に諜報活動をしていたと告白しました。彼の部下にはファオという少年がおり、その者は成長した後当主の子として迎えられたと、そう証言しました」
芝居がかった証言に会場が騒然となった。
「まさか、ゾルガー侯爵が……」
「いや、確かに侯爵の強さは一介の騎士を凌駕しているが……」
「滅多なことを申すな。陛下の御前だぞ」
傍聴席からも驚きと疑念の混じった声が上がる。確かにヴォルフ様の強さは多くの貴族の知るところだわ。数年前にアーレントの令息から決闘を申し込まれ、完膚なきまでに叩きのめしたあの件は今も多くの人の記憶に残っている。
「いかがですかな、ゾルガー侯爵」
「話にならんな。どこの誰かもわからん者の証言を鵜呑みにするか」
騒然としていた会場はヴォルフ様の一言で静まり返った。疑念を口にした者たちが気まずそうに目を泳がせている。証人などいくらでもでっち上げられることを思い出したからかしら。
「随分な仰りようですな、ゾルガー侯爵。この者は幼かった貴殿を導き教えた者ではないのですか?」
「さぁな。そもそもこの者は誰だ。二十年前に仕えていたというが証拠はあるのか?」
「証拠ですか。この者の身元こそがその証拠ですよ」
勝ち誇ったようにギュンター様が声の大きさを一段階上げた。
「この者の名はジーモン=リット。ゾルガー家の筆頭分家に当たるリット子爵家の現当主の弟君ですよ」
それは勝利宣言のようだった。自信満々なのは分家のことも調べているからなのでしょうね。
「ジーモンか」
「ご存じで?」
「当然だ、現当主の弟だからな」
ヴォルフ様は臆することなく肯定した。ここで否定など出来ないけれど。
「では……」
「だが、ジーモンは二十年前に死んだ。俺を庇って、俺の目の前でな」
その言葉にギュンター様が微かに笑みを浮かべ、背筋に冷たい何かが這うのを感じた。死んだと仰っているのにその笑みの意味は? 何を知っているというの?
「なるほど、確かに侯爵の仰る通りかもしれません。ですがジーモン殿は生きていたのですよ。あなた方が死んだと見捨てたにも拘わらずね」
見捨てたとの部分を殊更強調したギュンター様の言葉に周りからまたざわめきが上がった。筆頭分家の者を見捨てたとなれば当主として責任を問われても仕方ない。どこの家でも本家と分家の関係は密で結束が強いから。
「ジーモンよ、答えろ。ゾルガー侯爵は幼少期、ファオという名で暗殺などの悪行を繰り返していたか?」
ギュンター様が振り向き、騎士らに抱えられるようにして立つ男性に声をかけた。声をかけられた男性は虚ろな目で周囲を見渡した後ギュンター様に視線を合わせたように見えたけれど、それも一瞬のことだった。僅かに開いた口は何も発しない。支える騎士が何度も呼びかける。
「あ、あ~……は……の……で……」
散々促されて出てきたのは、微かな声の欠片だった。途切れ途切れに声を発したけれど、意味を成す言葉は一つも聞き取れないわ。どうなっているのかしら? なんだか酔っているようにも見えるけれど、どうなっているの?
「おい、答えろ!」
「あ~」
ギュンター様が語調を強めたけれど、男性の口から意味を成す言葉は出てこなかった。
「ギュンター卿よ、その者、自我はあるのか?」
暫く待っても要領を得ない様子に異を唱えたのは騎士団長だった。
「騎士団長、お見苦しいところをお見せしました。いつもは会話が出来るのですが……」
「そうなのか? 私はこれまで様々な者共を見てきたが、その者は違法薬の常用で自我を失った者のように見えるぞ。そのような者の証言はさすがに採用するのは難しいと思うが?」
騎士団長の言葉に頷く人の姿が目に入った。さすがに犯罪者を多く見てこられただけのことはあるわね。そういえばフィリーネ様も一時は言動がおかしかったことがある。さすがにここまでではなかったけれど、あんな状態での発言を証拠とするのはさすがに無理があると思うわ。
「き、騎士団長! 違うのです。いつもはまともに話が出来るのです」
「いや、これまでも聞き取りで二度ほど会っているが、意思疎通が出来ているようには見えなかったが?」
「そ、それは……」
どういうことかしら? こんな状態の人をあのギュンター様が連れてくるとは思えないのだけど。彼はもう少し賢かったはず。
「その者はジーモンではない。ここに証人を連れてきた。ジーモンの息子だ」
ヴォルフ様がそう仰ると会場内の視線が一気にこちらへと集まった。そんな中でも、その男性の視線は虚空に向いたまま何やら呟いていた。
私たちは国王陛下から角を挟んで左側に案内された。その向かい側にはギュンター様の姿があった。今日はノイラート侯爵だけで夫人お二人の姿はない。後ろに高齢の男性が騎士に囲まれて座っているのが見えた。あれがヴィムの父親なのかしら? それにしては随分老けているしなんだか……様子がおかしい。この方が……ヴォルフ様が慕っていた方なの?
ギレッセン侯爵の開会宣言の後、ギュンター様が壇上に上がった。豪奢な正装に自信に満ちた笑みが勝利を確信しているように見える。それほどに彼の証拠は確かなものなのかしら。
「この度は小生の告発に国王陛下並びに五侯爵家、更には六侯爵家の当主の皆様まで御足労いただき光栄至極にございます。私はこのローゼンベルク王国を心から愛し、この国の未来をより一層繁栄に満ちたものにしたいと願ってやみません。その素晴らしい未来の瑕疵になりそうなものは……」
「ギュンター卿、貴殿の愛国心は万金に値する。だがここに集まられた皆様は多忙な御方ばかり。手短に頼む」
延々と演説を続けそうなギュンター様を騎士団長が制した。確かに今の彼は舞台に上がった俳優のよう。要するに自分に酔っているように見えた。
「……これは失礼しました」
一瞬鼻白んだギュンター様だったけれど、苦笑いを浮かべながら謝罪を口にした。それでもどこか嬉しそうに見える。ちらとヴォルフ様を見上げると真っ直ぐに正面を見ていた。慕っていた方を前に何をお考えなのかしら。
「改めまして。私ことギュンター=ノイラートはここに告発します。ヴォルフ=ゾルガー侯爵はかつて、ファオという名で暗殺という卑劣かつ非道な行いを繰り返していたことを。我が国の筆頭侯爵を務める者がその様な行為を行っていたと他国に知れれば我が国の品位をも疑われてしまいましょう。これは国の一大事だと、僭越ながら私めは危惧するのです!」
最後は五侯爵家、六侯爵家の当主を見渡して訴えかけると、会場からはざわめきが上がりそれは全体へと広がっていった。それは主に六侯爵家の当主や傍聴人が座す方で、先に話を聞いていただろう陛下や五侯爵家の当主は表情を曇らせるだけに見えた。エルマ様が心配そうにこちらを見ていた。目が合ったので大丈夫だとの意を込めて頷いた。大丈夫よ、私たちを信じてくださる方がいるわ。
「ゾルガー侯爵、ギュンター卿がこう申しているがいかがかな?」
進行役を務める宰相のギレッセン侯爵がヴォルフ様に尋ねた。耳目を集める中、ヴォルフ様が立ち上がった。
「そのような事実はない」
簡素な返事には揺らぎはなかった。真実を知っているけれどそれをわざわざ公にする必要はない。綺麗ごとだけでは世の中は回らないのだから。それに……それを言うならヴォルフ様を害しようとしたギュンター様だって人のことは言えないわ。それは陛下もご存じなのにどうしてこんなことをするのかしら? 仮に彼の告発が真実だと認められても彼の罪だって暴かれるのに。
「ギュンター卿、ゾルガー侯爵はこう仰っているが?」
「立場上、そう答えるしかありませんでしょう。ですがこちらには証人がおります」
ギュンター様が振り返ると騎士が立ち上がり、その間に座していた男性の両脇を抱えるようにして立たせた。ふらついているようにも見えるけれど、大丈夫なのかしら?
「この者は過去、ゾルガー家に仕えていた者で、行き倒れていたところを保護しました。危険な状態でしたが家人が手厚く看病をしましてね。回復後に話を聞いたところ、二十年ほど前までゾルガー家に仕え、主に諜報活動をしていたと告白しました。彼の部下にはファオという少年がおり、その者は成長した後当主の子として迎えられたと、そう証言しました」
芝居がかった証言に会場が騒然となった。
「まさか、ゾルガー侯爵が……」
「いや、確かに侯爵の強さは一介の騎士を凌駕しているが……」
「滅多なことを申すな。陛下の御前だぞ」
傍聴席からも驚きと疑念の混じった声が上がる。確かにヴォルフ様の強さは多くの貴族の知るところだわ。数年前にアーレントの令息から決闘を申し込まれ、完膚なきまでに叩きのめしたあの件は今も多くの人の記憶に残っている。
「いかがですかな、ゾルガー侯爵」
「話にならんな。どこの誰かもわからん者の証言を鵜呑みにするか」
騒然としていた会場はヴォルフ様の一言で静まり返った。疑念を口にした者たちが気まずそうに目を泳がせている。証人などいくらでもでっち上げられることを思い出したからかしら。
「随分な仰りようですな、ゾルガー侯爵。この者は幼かった貴殿を導き教えた者ではないのですか?」
「さぁな。そもそもこの者は誰だ。二十年前に仕えていたというが証拠はあるのか?」
「証拠ですか。この者の身元こそがその証拠ですよ」
勝ち誇ったようにギュンター様が声の大きさを一段階上げた。
「この者の名はジーモン=リット。ゾルガー家の筆頭分家に当たるリット子爵家の現当主の弟君ですよ」
それは勝利宣言のようだった。自信満々なのは分家のことも調べているからなのでしょうね。
「ジーモンか」
「ご存じで?」
「当然だ、現当主の弟だからな」
ヴォルフ様は臆することなく肯定した。ここで否定など出来ないけれど。
「では……」
「だが、ジーモンは二十年前に死んだ。俺を庇って、俺の目の前でな」
その言葉にギュンター様が微かに笑みを浮かべ、背筋に冷たい何かが這うのを感じた。死んだと仰っているのにその笑みの意味は? 何を知っているというの?
「なるほど、確かに侯爵の仰る通りかもしれません。ですがジーモン殿は生きていたのですよ。あなた方が死んだと見捨てたにも拘わらずね」
見捨てたとの部分を殊更強調したギュンター様の言葉に周りからまたざわめきが上がった。筆頭分家の者を見捨てたとなれば当主として責任を問われても仕方ない。どこの家でも本家と分家の関係は密で結束が強いから。
「ジーモンよ、答えろ。ゾルガー侯爵は幼少期、ファオという名で暗殺などの悪行を繰り返していたか?」
ギュンター様が振り向き、騎士らに抱えられるようにして立つ男性に声をかけた。声をかけられた男性は虚ろな目で周囲を見渡した後ギュンター様に視線を合わせたように見えたけれど、それも一瞬のことだった。僅かに開いた口は何も発しない。支える騎士が何度も呼びかける。
「あ、あ~……は……の……で……」
散々促されて出てきたのは、微かな声の欠片だった。途切れ途切れに声を発したけれど、意味を成す言葉は一つも聞き取れないわ。どうなっているのかしら? なんだか酔っているようにも見えるけれど、どうなっているの?
「おい、答えろ!」
「あ~」
ギュンター様が語調を強めたけれど、男性の口から意味を成す言葉は出てこなかった。
「ギュンター卿よ、その者、自我はあるのか?」
暫く待っても要領を得ない様子に異を唱えたのは騎士団長だった。
「騎士団長、お見苦しいところをお見せしました。いつもは会話が出来るのですが……」
「そうなのか? 私はこれまで様々な者共を見てきたが、その者は違法薬の常用で自我を失った者のように見えるぞ。そのような者の証言はさすがに採用するのは難しいと思うが?」
騎士団長の言葉に頷く人の姿が目に入った。さすがに犯罪者を多く見てこられただけのことはあるわね。そういえばフィリーネ様も一時は言動がおかしかったことがある。さすがにここまでではなかったけれど、あんな状態での発言を証拠とするのはさすがに無理があると思うわ。
「き、騎士団長! 違うのです。いつもはまともに話が出来るのです」
「いや、これまでも聞き取りで二度ほど会っているが、意思疎通が出来ているようには見えなかったが?」
「そ、それは……」
どういうことかしら? こんな状態の人をあのギュンター様が連れてくるとは思えないのだけど。彼はもう少し賢かったはず。
「その者はジーモンではない。ここに証人を連れてきた。ジーモンの息子だ」
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