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第四部
処分の行方
それからは慌ただしく日が過ぎていった。ヴォルフ様への疑惑が晴れたということは、冤罪をでっち上げた者たちが虚偽罪や不敬罪、場合によっては反逆罪に問われるということ。卒業式の後は夏の暑さが増し、そんな中で貴族服やドレスでの外出は難儀なこともあって社交も一段落するのだけど、今年はそれどころではなかったわ。いつもなら陛下や五侯爵家の当主は半月ほどの休暇を取るのが慣例だけど、そんな余裕はなく、連日王宮に詰めていたと聞く。
ヴォルフ様も例外ではなく、王宮に足を運ぶことが多かった。幸いフレディがこちらにいるし、先日の宣言通りヴォルフ様の補佐をフレディがするいい機会ではあったわ。私も領地に関する仕事を学びながら日々を過ごしていた。
卒業の夜会から一月半ほどが過ぎ、暑気が和らぎ風に秋の気配を感じ始めた頃、五侯爵家の会議が開かれた。日が暮れる前にお戻りになったヴォルフ様を出迎え、共に執務室へと向かった。というのも、今日の会議は我が家にも関係のあることだったから。
「処分が決まった」
いつもの執務室のソファで隣り合わせに腰を下ろすとヴォルフ様がそう仰った。簡潔過ぎるその一言で大体のことは察したわ。陛下がルタ国を訪れていた後に続いた一連の騒動。その関係者の処分が決まったのね。
「イステル一族は処刑、次代は王家と五侯爵家が見繕った者になった」
当然とはいえ人命に関わる罰は気持ちのいいものではないわね。気持ちが沈んでいく。
「やはり、陛下の襲撃が大きかったのですね?」
「ああ。サザールに唆された点も重視された。売国行為は極刑だ」
国を裏切って、それを手土産にサザールに編入しようとしていたイステル侯爵家。言い逃れは出来ないわよね。
「サザールには抗議を?」
「ああ、王の名で近々出す予定だ」
そうなるわよね。戦争になってもおかしくない暴挙だもの。だけど、後継の公子は我が国に滞在したまま。どうなるのかしら?
「ギュンターとその妻は処刑。既に執行済みだ」
「もう?」
「本人らがそう望んだ」
では、あのお二人は……ギュンター様の助命を乞うため馬車の前に飛び出してきた夫人の姿が思い出された。ギュンター様も愛人と子がいない世に未練はないと言っていたとか。難しいわね、夫婦って。片方は妻を疎み、もう片方は相愛だと信じていたのだから。
「侯爵夫妻とギュンターらのお子たちは?」
娘とその婿の不祥事だけど、どうなったのかしら? あの二人の間には成人して間もない息子がいたはず。
「貴族籍剥奪の上、生涯幽閉だったが……娘の処刑後、侯爵夫婦は孫と共に自死した」
「え?」
ノイラート侯爵が、孫を道連れに? そんな……だけど、これから死ぬまでの何十年間を罪人の子として生きるよりは、と思ったのかもしれない。祖父母が亡くなったら一人になってしまう。それも案じたのかもしれない。
結局、ギュンター様の望んだとおりになったのね。怪しい動きをすれば過去の罪を明らかにして一族処刑するとの念書に署名していた。行動に出ればこうなることはわかっていたはず。夫人に愛人と子を殺されて自棄になっていたから、もしかしたらそのために今回の騒動を起こしたのかもしれない。いえ、本人はもう亡くなっているから本当のところはわからないし、素直に白状する方でもなかったけれど。
「ギュンターが裏で糸を引いていたフリーデルの息子も、破落戸らと共に処刑された」
「……ゲオルグ様が」
不謹慎だけどホッとしてしまったわ。そういえば、いたわね、ゲオルグ様……執拗に私たちを狙っていたけれど、今度こそは捕らえられて王宮の牢の中だったからすっかり失念していた。処刑の方針だと聞いていたけれど執行されたのね。でも、彼はアーレントの王族、苦情が来ないかしら?
「大丈夫なのですか? またあの国が難癖を付けてきたりは……」
新王がどういう方か存じないけれど、先代の国王夫妻は老害といって差し支えない困った方たちだった。フリーデル公爵のことも相まってあの国の王族には不安しかない。
「知らせたが承知したとの一言だったそうだ。フリーデルの妻子は既に処刑されている。声を上げる者もいなかったのだろう」
では、クラリッサ様も既に……一方的に離縁を宣言して帰国し、その後どう過ごしていたのか気にもしなかったけれど……この国で今あるものに満足して暮らしていたらこんな結果にはならなかったでしょうに。
「そう言えば、ハリマン様は?」
「先日毒杯を得た。最後は相当抵抗したらしい」
やはりそうなったのね。誰も怪我をしなかったけれど、王宮で小さいとはいえナイフを振り回すなんて言語道断。それに彼にはギュンター様同様前科がある。でも……
「意外でした。幽閉で留めるかと思っていましたから」
王位継承権を持つから毒杯はないと思っていたわ。皮肉なものね、クラリッサ様と同じ時期にこの世を去ったなんて。
「奴の部屋からアーレントと通じている証拠が見つかった」
「アーレント?」
それは知らなかったわ。あの人、そんなことをしていたの? それでは……毒杯も仕方がない。そんな軽率なことをする人が王位継承権を持っているなんて危険すぎるもの。彼のことだから深く考えず行動したのでしょうけれど。
「嫁を取り戻すためだったそうだ」
「クラリッサ様を……」
彼女にそんな強い想いを持っていたなんて意外だったわ。いえ、彼女のためには行動していたわね。それも利用されていただけだったけれど。
「売国行為は極刑だ。王は許さなかった」
それは……そうなるわね。彼のことだから耳に心地よい言葉を注ぎ込まれて深く考えずに協力したのでしょうけれど。
「公爵夫妻は貴族籍を剥奪の上、王領の修道院で生涯幽閉の予定だった」
予定だった……では、そうならなかったってこと?
「なにか、あったのですね?」
「息子の処刑後、自死した」
「……え?」
思わず両手で口を押えていた。お二人が、ハリマン様の後を追われたと? 夫人は真面目な方だったから責任を感じられたのかもしれない。夫人教育のため公爵家に通っていた頃の夫人の姿が蘇った。両親と兄姉に粗雑に扱われていた私を気にかけ、何かと庇ってくださった優しい方……ハリマン様と婚約が白紙になってからは季節の挨拶を交わすだけになってしまったけれど、母よりも慕っていた方だった。暑いはずなのに手足の先から冷えていく……思わず両手を強く握っていた。
「力むな。皮膚が破れる」
大きな手がきつく握った手を包んだ。私のそれよりもずっと熱いそれに冷え切った指が温まっていく。
「辛いなら止めるか?」
緑瞳がこちらを覗き込んだ。その優しさになんだか泣きそうになる。だめよ、私は筆頭侯爵夫人なのだから、今は泣けないわ。ちゃんと結果を受け止めないと。
「大丈夫です。続けてください」
心配をおかけしてしまったのね。大丈夫だとの意を込めて口元に笑みを浮かべた。上手く笑えているかしら。だけどヴォルフ様がいてくださるなら大丈夫、乗り越えられるわ。
「三家の罪は近々王が公表するそうだ」
辛くなったら言えと前置きして告げられた言葉に驚いた。今までは民の動揺を案じて内々に片付けていたから。
「公表、されるのですか?」
「王と他の四家の当主が決めた」
「陛下と四侯爵が……」
今回は被害者でもあるから話し合いには直接加わらなかったと聞いていたけれど、意外だったわ。今までは民からの反感や動揺を案じて内々に収めていたから。
「大丈夫なのですか?」
「元の形に戻るだけのことだ」
確かにそうかもしれないけれど、エルマ様もエーリック様もまだお若いからヴォルフ様を頼りにしている。そんな状態で話し合いが出来ているのかしら? エルマ様もエーリック様も発言しにくいと言っていたけれど……
「次代を育てねばならん。幸い国内外は安定している。いい頃合いだ」
そう、なのかしら? だけど守られていてばかりでは育つものも育たない。それにヴォルフ様だって人間だもの、明日の朝を絶対に迎えられるとは言い切れない。今すぐに何かが起きることはないけれど、十年、二十年後のことを考えれば、その方がいいのでしょうね。それに変な方向に向かってもヴォルフ様がいてくださるうちは正すことが出来るもの。
ヴォルフ様も例外ではなく、王宮に足を運ぶことが多かった。幸いフレディがこちらにいるし、先日の宣言通りヴォルフ様の補佐をフレディがするいい機会ではあったわ。私も領地に関する仕事を学びながら日々を過ごしていた。
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「処分が決まった」
いつもの執務室のソファで隣り合わせに腰を下ろすとヴォルフ様がそう仰った。簡潔過ぎるその一言で大体のことは察したわ。陛下がルタ国を訪れていた後に続いた一連の騒動。その関係者の処分が決まったのね。
「イステル一族は処刑、次代は王家と五侯爵家が見繕った者になった」
当然とはいえ人命に関わる罰は気持ちのいいものではないわね。気持ちが沈んでいく。
「やはり、陛下の襲撃が大きかったのですね?」
「ああ。サザールに唆された点も重視された。売国行為は極刑だ」
国を裏切って、それを手土産にサザールに編入しようとしていたイステル侯爵家。言い逃れは出来ないわよね。
「サザールには抗議を?」
「ああ、王の名で近々出す予定だ」
そうなるわよね。戦争になってもおかしくない暴挙だもの。だけど、後継の公子は我が国に滞在したまま。どうなるのかしら?
「ギュンターとその妻は処刑。既に執行済みだ」
「もう?」
「本人らがそう望んだ」
では、あのお二人は……ギュンター様の助命を乞うため馬車の前に飛び出してきた夫人の姿が思い出された。ギュンター様も愛人と子がいない世に未練はないと言っていたとか。難しいわね、夫婦って。片方は妻を疎み、もう片方は相愛だと信じていたのだから。
「侯爵夫妻とギュンターらのお子たちは?」
娘とその婿の不祥事だけど、どうなったのかしら? あの二人の間には成人して間もない息子がいたはず。
「貴族籍剥奪の上、生涯幽閉だったが……娘の処刑後、侯爵夫婦は孫と共に自死した」
「え?」
ノイラート侯爵が、孫を道連れに? そんな……だけど、これから死ぬまでの何十年間を罪人の子として生きるよりは、と思ったのかもしれない。祖父母が亡くなったら一人になってしまう。それも案じたのかもしれない。
結局、ギュンター様の望んだとおりになったのね。怪しい動きをすれば過去の罪を明らかにして一族処刑するとの念書に署名していた。行動に出ればこうなることはわかっていたはず。夫人に愛人と子を殺されて自棄になっていたから、もしかしたらそのために今回の騒動を起こしたのかもしれない。いえ、本人はもう亡くなっているから本当のところはわからないし、素直に白状する方でもなかったけれど。
「ギュンターが裏で糸を引いていたフリーデルの息子も、破落戸らと共に処刑された」
「……ゲオルグ様が」
不謹慎だけどホッとしてしまったわ。そういえば、いたわね、ゲオルグ様……執拗に私たちを狙っていたけれど、今度こそは捕らえられて王宮の牢の中だったからすっかり失念していた。処刑の方針だと聞いていたけれど執行されたのね。でも、彼はアーレントの王族、苦情が来ないかしら?
「大丈夫なのですか? またあの国が難癖を付けてきたりは……」
新王がどういう方か存じないけれど、先代の国王夫妻は老害といって差し支えない困った方たちだった。フリーデル公爵のことも相まってあの国の王族には不安しかない。
「知らせたが承知したとの一言だったそうだ。フリーデルの妻子は既に処刑されている。声を上げる者もいなかったのだろう」
では、クラリッサ様も既に……一方的に離縁を宣言して帰国し、その後どう過ごしていたのか気にもしなかったけれど……この国で今あるものに満足して暮らしていたらこんな結果にはならなかったでしょうに。
「そう言えば、ハリマン様は?」
「先日毒杯を得た。最後は相当抵抗したらしい」
やはりそうなったのね。誰も怪我をしなかったけれど、王宮で小さいとはいえナイフを振り回すなんて言語道断。それに彼にはギュンター様同様前科がある。でも……
「意外でした。幽閉で留めるかと思っていましたから」
王位継承権を持つから毒杯はないと思っていたわ。皮肉なものね、クラリッサ様と同じ時期にこの世を去ったなんて。
「奴の部屋からアーレントと通じている証拠が見つかった」
「アーレント?」
それは知らなかったわ。あの人、そんなことをしていたの? それでは……毒杯も仕方がない。そんな軽率なことをする人が王位継承権を持っているなんて危険すぎるもの。彼のことだから深く考えず行動したのでしょうけれど。
「嫁を取り戻すためだったそうだ」
「クラリッサ様を……」
彼女にそんな強い想いを持っていたなんて意外だったわ。いえ、彼女のためには行動していたわね。それも利用されていただけだったけれど。
「売国行為は極刑だ。王は許さなかった」
それは……そうなるわね。彼のことだから耳に心地よい言葉を注ぎ込まれて深く考えずに協力したのでしょうけれど。
「公爵夫妻は貴族籍を剥奪の上、王領の修道院で生涯幽閉の予定だった」
予定だった……では、そうならなかったってこと?
「なにか、あったのですね?」
「息子の処刑後、自死した」
「……え?」
思わず両手で口を押えていた。お二人が、ハリマン様の後を追われたと? 夫人は真面目な方だったから責任を感じられたのかもしれない。夫人教育のため公爵家に通っていた頃の夫人の姿が蘇った。両親と兄姉に粗雑に扱われていた私を気にかけ、何かと庇ってくださった優しい方……ハリマン様と婚約が白紙になってからは季節の挨拶を交わすだけになってしまったけれど、母よりも慕っていた方だった。暑いはずなのに手足の先から冷えていく……思わず両手を強く握っていた。
「力むな。皮膚が破れる」
大きな手がきつく握った手を包んだ。私のそれよりもずっと熱いそれに冷え切った指が温まっていく。
「辛いなら止めるか?」
緑瞳がこちらを覗き込んだ。その優しさになんだか泣きそうになる。だめよ、私は筆頭侯爵夫人なのだから、今は泣けないわ。ちゃんと結果を受け止めないと。
「大丈夫です。続けてください」
心配をおかけしてしまったのね。大丈夫だとの意を込めて口元に笑みを浮かべた。上手く笑えているかしら。だけどヴォルフ様がいてくださるなら大丈夫、乗り越えられるわ。
「三家の罪は近々王が公表するそうだ」
辛くなったら言えと前置きして告げられた言葉に驚いた。今までは民の動揺を案じて内々に片付けていたから。
「公表、されるのですか?」
「王と他の四家の当主が決めた」
「陛下と四侯爵が……」
今回は被害者でもあるから話し合いには直接加わらなかったと聞いていたけれど、意外だったわ。今までは民からの反感や動揺を案じて内々に収めていたから。
「大丈夫なのですか?」
「元の形に戻るだけのことだ」
確かにそうかもしれないけれど、エルマ様もエーリック様もまだお若いからヴォルフ様を頼りにしている。そんな状態で話し合いが出来ているのかしら? エルマ様もエーリック様も発言しにくいと言っていたけれど……
「次代を育てねばならん。幸い国内外は安定している。いい頃合いだ」
そう、なのかしら? だけど守られていてばかりでは育つものも育たない。それにヴォルフ様だって人間だもの、明日の朝を絶対に迎えられるとは言い切れない。今すぐに何かが起きることはないけれど、十年、二十年後のことを考えれば、その方がいいのでしょうね。それに変な方向に向かってもヴォルフ様がいてくださるうちは正すことが出来るもの。
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