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第二部
公爵令嬢の決意
しおりを挟む「離縁はしない」
何も反論出来なかった私の代わりに答えたのはヴォルフ様だった。
「侯爵様、ですがイルーゼ様では……」
「そんなことは最初からわかっていたことだ」
むしろ何が問題なのかと言わんばかりのヴォルフ様に、クラリッサ様は怪訝な表情を浮かべた。。
「……侯爵様は、イルーゼ様を愛していらっしゃるのですか?」
暫くの沈黙の後、ためらいがちにクラリッサ様が尋ねたけれどヴォルフ様は答えなかった。
「……侯爵様は……誰も愛せないと伺っていますわ。子どもの頃に盗賊に襲われたショックで感情を失われたと……」
クラリッサ様の口から出てきたのは王家の公式発表に沿ったものだった。ヴォルフ様は産まれて直ぐゾルガーの分家に預けられて領地で育ったが、十の時に盗賊に襲われて感情を失った。その後ゲオルグ様が駆け落ちしてゾルガーの跡取りがいなくなったため、お義父様がヴォルフ様を指名したと。これは王家が発表したヴォルフ様の出自。孤児院で育ったこと、騎士見習いになったこと、感情を失った事件、ゾルガーの影として過ごしたことは秘されている。さすがにその事実には辿り着けなかったのね。
「誰も愛せないのは事実だ。俺はイルーゼを愛してはいない」
わかっていても言葉にされると胸に痛みが走った。それを悟られないように淡い笑みを保つ。
「だったら……!」
「だがイルーゼと約束した。愛せなくても妻として尊重すると。その約束を違える気はない」
そう言うとヴォルフ様は私の肩を抱いた。突然の行動に驚いたけれど、目の前のクラリッサ様は私以上に驚いていた。力強い腕と言葉が心を慰めてくれる。クラリッサ様が目を閉じた。何かを考え込んでいるようだったけれど、目を開けた時には強い決意を瞳に滲ませていた。
「……わかりました」
観念を含んだ静かな声が響いた。
「イルーゼ様と離縁されないと仰るのなら、私も腹をくくりましょう。イルーゼ様を受け入れます」
そう宣言する娘を公爵が目を大きく開けて見つめていた。
「……受け入れる? 私をですか?」
言っている内容が理解出来なくて思わず聞き返してしまったわ。ヴォルフ様には黙っていろと言われたのに。
「ええ、本意ではありませんが……侯爵様のお心に従うのも妻の役目ですもの。我慢しますわ」
クラリッサ様は慈悲深い笑顔を向けてきたけれど、言っている意味が解らなかった。我慢なんてしなくていいし、ヴォルフ様の気持ちに従うと言うなら今すぐ帰っていただきたいのだけど……
「それは第二夫人にしろということか?」
「……え?」
ヴォルフ様の言葉にクラリッサ様と侯爵が揃って戸惑いの声を上げた。妻の序列は娶った時期が早いか遅いかよりも身分で決まるから当然なのだけど。
「こ、侯爵、違います! 正妻は、第一夫人は私ですわ! でも侯爵がどうしてもと仰るからイルーゼ嬢は第二夫人として残してもいい……」
「断る」
必死なクラリッサ様の言葉をヴォルフ様はたった一言で遮ってしまった。あの約束を守ろうとして下さったことに目の奥が熱くなる。
「ですがイルーゼ嬢は伯爵家の令嬢に過ぎませんぞ。血統的にはクラリッサの方が上だ。そんな不条理は……」
言葉を遮られたクラリッサ様の代わりに公爵が異議を申し立てた。
「誰がお前を娶ると言った? それにゾルガー家は血統など重視しない。求めるのは強さだ。親に頼らなければ俺を訪ねてくることも出来ない女に用はない」
「それは、どういう……」
「イルーゼはたった一人で俺の元に来て取引を持ち掛け、俺を納得させた。それくらいの根性がなければ俺の妻など務まらない」
クラリッサ様の問いにヴォルフ様はそう答えたけれど……あの話を持ち出された私は顔から火が出そうになった。あの時のことは忘れてほしいのに!
「俺の気を引きたかったのなら、一人で来てお前の価値を俺に認めさせるべきだったな」
「わ、私はアーレント王の姪ですわ。私が妻になれば……」
「お前では血が近過ぎるし、王も俺もこれ以上アーレントの血を望んでいない。ローゼンベルクを乗っ取る気かと邪推する者が出てくるだろうし、グレシウスとの関係にも影響が出る。俺にとっては最も避けたい相手だ」
「な……」
突きつけられた事実にクラリッサ様が言葉を失った。最大の強みが最大の障害になるなんて思いもしなかったのでしょうね。
「正妻はイルーゼだ。第二夫人を娶ることになってもイルーゼを尊重出来ない者は選ばない」
それは以前約束して下さった内容だった。愛がないとわかっていても嬉しくて顔から力が抜けてしまいそう。
「こ、侯爵、いくらあなたの方が血統は上でもこの子はアーレント王の姪ですぞ。さすがに無礼が過ぎるのではありませんか? この国の筆頭侯爵がそのような考えならば今回の関税の交渉も考えざるを得ない!」
さすがに黙っていられなくなった公爵が関税の話を持ちだしてきた。これ以上何を言ってもヴォルフ様の考えは変わらないと悟ったのね。
「勝手にしろ。アーレントとの交易などたかが知れている。それにグレシウスとの婚姻を阻止しようと考えているなら止めておけ。今更覆ることはない」
「な……何を……」
「お前の真の目的はそっちだろう?」
公爵は答えなかった。図星だったのね。そう、今我が国とグレシウスでは王孫同士の婚姻話が上がっている。アーレントや我が国と反対側にある国との関係が危うくなってきたから関係改善を望む書簡を送ってくるようになった。リシェル様の件もあって陛下は難色を示したけれど、今度は王太子の娘を嫁がせるというので前向きにお考えだとか。
でもそうなると困るのがグレシウスと敵対しているアーレント。アーレントには年が合う王女がいないから止める手立てがなくて焦っていると聞くわ。それでヴォルフ様とクラリッサ様の婚姻を成して、少しでもアーレントの影響力を強めたいと考えたのでしょうけれど、そんなことは陛下やヴォルフ様にはお見通しだった。
「どうせ嫁ぐのならグレシウスの王太子に嫁がせたらどうだ? 夫婦仲はすっかり冷めていると聞くし、王太子は面食いらしいからな」
「こ、侯爵様!?」
「侯爵、この子が想うのはあなただ。誰でもいいわけではない。それにグレシウスの王太子殿下は確か三十も半ばで……」
「俺と大して変わらない。それに王太子の妻は臣下の娘。アーレント王の姪なら立場は上だ。望めば正妃に、いずれ王妃になれる」
グレシウス王太子は既に妃との間に二男二女を設けている。クラリッサ様が嫁げば正妃にはなれるでしょうけれど、お子を授かるのは大変そうね。妃とその実家、更にはグレシウス貴族が敵国アーレントの王女とその血を継ぐ子を受け入れるかわからないもの。でも我が国としては両国の関係がこれ以上険悪になるのは避けたいから悪くない話なのよね。
「お待ちください! 私はグレシウス王太子の正妃など望んでいませんわ。望むのはゾルガー侯爵様の妻の座です」
「間にあっている」
「いいえ! 私の方がずっとイルーゼ様よりも侯爵様を想っています」
「想いなどどうやって計る? それに俺がお前を愛することはない」
「それでも構いませんわ! 私は……私が愛しますから、愛されなくても構いません! そしていつかは傷ついた侯爵様のお心を癒したいのです!」
強い決意がクラリッサ様の口からほとばしって、それは見えない針になって私の心臓に突き刺さった気がした。ヴォルフ様を癒したい? そんな風に思う人が私以外にもいたことに何故か酷く心が揺さぶられた。
「癒すだと?」
ヴォルフ様が不思議そうに聞き返した。他人事のように、自分には関係ないかのように。
「ええ、私が侯爵様を癒しますわ。失った感情を、侯爵様の笑顔を取り戻すのです!」
何も反論出来なかった私の代わりに答えたのはヴォルフ様だった。
「侯爵様、ですがイルーゼ様では……」
「そんなことは最初からわかっていたことだ」
むしろ何が問題なのかと言わんばかりのヴォルフ様に、クラリッサ様は怪訝な表情を浮かべた。。
「……侯爵様は、イルーゼ様を愛していらっしゃるのですか?」
暫くの沈黙の後、ためらいがちにクラリッサ様が尋ねたけれどヴォルフ様は答えなかった。
「……侯爵様は……誰も愛せないと伺っていますわ。子どもの頃に盗賊に襲われたショックで感情を失われたと……」
クラリッサ様の口から出てきたのは王家の公式発表に沿ったものだった。ヴォルフ様は産まれて直ぐゾルガーの分家に預けられて領地で育ったが、十の時に盗賊に襲われて感情を失った。その後ゲオルグ様が駆け落ちしてゾルガーの跡取りがいなくなったため、お義父様がヴォルフ様を指名したと。これは王家が発表したヴォルフ様の出自。孤児院で育ったこと、騎士見習いになったこと、感情を失った事件、ゾルガーの影として過ごしたことは秘されている。さすがにその事実には辿り着けなかったのね。
「誰も愛せないのは事実だ。俺はイルーゼを愛してはいない」
わかっていても言葉にされると胸に痛みが走った。それを悟られないように淡い笑みを保つ。
「だったら……!」
「だがイルーゼと約束した。愛せなくても妻として尊重すると。その約束を違える気はない」
そう言うとヴォルフ様は私の肩を抱いた。突然の行動に驚いたけれど、目の前のクラリッサ様は私以上に驚いていた。力強い腕と言葉が心を慰めてくれる。クラリッサ様が目を閉じた。何かを考え込んでいるようだったけれど、目を開けた時には強い決意を瞳に滲ませていた。
「……わかりました」
観念を含んだ静かな声が響いた。
「イルーゼ様と離縁されないと仰るのなら、私も腹をくくりましょう。イルーゼ様を受け入れます」
そう宣言する娘を公爵が目を大きく開けて見つめていた。
「……受け入れる? 私をですか?」
言っている内容が理解出来なくて思わず聞き返してしまったわ。ヴォルフ様には黙っていろと言われたのに。
「ええ、本意ではありませんが……侯爵様のお心に従うのも妻の役目ですもの。我慢しますわ」
クラリッサ様は慈悲深い笑顔を向けてきたけれど、言っている意味が解らなかった。我慢なんてしなくていいし、ヴォルフ様の気持ちに従うと言うなら今すぐ帰っていただきたいのだけど……
「それは第二夫人にしろということか?」
「……え?」
ヴォルフ様の言葉にクラリッサ様と侯爵が揃って戸惑いの声を上げた。妻の序列は娶った時期が早いか遅いかよりも身分で決まるから当然なのだけど。
「こ、侯爵、違います! 正妻は、第一夫人は私ですわ! でも侯爵がどうしてもと仰るからイルーゼ嬢は第二夫人として残してもいい……」
「断る」
必死なクラリッサ様の言葉をヴォルフ様はたった一言で遮ってしまった。あの約束を守ろうとして下さったことに目の奥が熱くなる。
「ですがイルーゼ嬢は伯爵家の令嬢に過ぎませんぞ。血統的にはクラリッサの方が上だ。そんな不条理は……」
言葉を遮られたクラリッサ様の代わりに公爵が異議を申し立てた。
「誰がお前を娶ると言った? それにゾルガー家は血統など重視しない。求めるのは強さだ。親に頼らなければ俺を訪ねてくることも出来ない女に用はない」
「それは、どういう……」
「イルーゼはたった一人で俺の元に来て取引を持ち掛け、俺を納得させた。それくらいの根性がなければ俺の妻など務まらない」
クラリッサ様の問いにヴォルフ様はそう答えたけれど……あの話を持ち出された私は顔から火が出そうになった。あの時のことは忘れてほしいのに!
「俺の気を引きたかったのなら、一人で来てお前の価値を俺に認めさせるべきだったな」
「わ、私はアーレント王の姪ですわ。私が妻になれば……」
「お前では血が近過ぎるし、王も俺もこれ以上アーレントの血を望んでいない。ローゼンベルクを乗っ取る気かと邪推する者が出てくるだろうし、グレシウスとの関係にも影響が出る。俺にとっては最も避けたい相手だ」
「な……」
突きつけられた事実にクラリッサ様が言葉を失った。最大の強みが最大の障害になるなんて思いもしなかったのでしょうね。
「正妻はイルーゼだ。第二夫人を娶ることになってもイルーゼを尊重出来ない者は選ばない」
それは以前約束して下さった内容だった。愛がないとわかっていても嬉しくて顔から力が抜けてしまいそう。
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「いいえ! 私の方がずっとイルーゼ様よりも侯爵様を想っています」
「想いなどどうやって計る? それに俺がお前を愛することはない」
「それでも構いませんわ! 私は……私が愛しますから、愛されなくても構いません! そしていつかは傷ついた侯爵様のお心を癒したいのです!」
強い決意がクラリッサ様の口からほとばしって、それは見えない針になって私の心臓に突き刺さった気がした。ヴォルフ様を癒したい? そんな風に思う人が私以外にもいたことに何故か酷く心が揺さぶられた。
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「ええ、私が侯爵様を癒しますわ。失った感情を、侯爵様の笑顔を取り戻すのです!」
4,036
読んで下さってありがとうございます。
感想・お気に入り登録・エールも励みになります。
また誤字脱字を報告して下さる皆様に感謝申し上げます。
この度、アルファポリス様より書籍化していただきました❤

是非お手に取っていただけると嬉しいです!
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