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第二部
制圧
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どうやら殿下はフリーデル公爵がもっとも触れて欲しくない点を突いてしまわれたらしい。いえ、どちらかといえば煽って墓穴を掘らせたと言った方が正しいかしら。あんなに華やかな外見と恵まれた出自で劣等感など無縁に見えたけれど、兄王に引け目を感じていたなんて意外だったわ。
フリーデル公爵の声を聞きつけた騎士が室内になだれ込んで……は来なかった。扉を守っていた騎士が内側から鍵をかけてしまったからだ。外では扉を叩く音が響くけれど、彼は涼し気な表情で扉の前に控えていた。
「何をする!?」
騎士の想定外の行動にフリーデル公爵の側にいた騎士が声を荒げた。この室内にいる騎士は彼を入れて四人だから実質公爵を守るのは三人だけ。一方こちらで戦力になるのは殿下と侍女と扉の前の騎士、そしてヴォルフ様。私は残念ながら足手まといにならないよう逃げるくらいしか出来ないわ。いえ、今の私はただのメイドだから狙われないと思うけれど。そう思いたい。
「王太子を人質にしろ!」
公爵の声に近くにいた騎士が殿下に向かって来たけれど、その手が届くことはなかった。鈍い音が室内に響く。
「兄上! 俺のために来てくれたんだね!」
室内に満ちていた痛いほどの緊張を緩ませたのは殿下で、その一因を作ったのは実兄のヴォルフ様だった。いつの間にこちらの部屋に……などと思うのは野暮よね。影に身を置いていたヴォルフ様にとって足音を立てずに動くなんて造作もないもの。今までに何度それで心臓が止まりそうになったことか……今も向かって来た騎士の足にあの細くて長い小型のナイフのような物が刺さっていて動けなくなっている。多分、薬が塗ってあるのでしょうね。
「怪我はないか?」
「俺は?」
「大丈夫です」
ヴォルフ様が声を掛けたのは私で、それに間髪入れず殿下がご自身の存在を主張し、私は笑顔で直ぐ側に立つ夫を見上げた。最初に気にかけて下さって嬉しい。もっともヴォルフ様は殿下をわざと無視されたみたいだけど。それを怒るでもなく殿下がにやにやしながらこちらを見ていた。邪険にされて喜ぶなんて、時々殿下は被虐趣味をお持ちなのかと疑ってしまう。緊張感溢れるはずの場面が締まらないわ……
「お父様!! どうなっているのです!? ヴォルフ様も! 急に動かれては……!」
室内に上がったのはクラリッサ様の悲鳴のような声だった。ヴォルフ様が急に動き出したから心配して追って来たみたいね。
「クラリッサ、部屋に戻れ!! 鍵をかけて、私がいいと言うまで出てくるな!」
「え? お、お父様?」
「早くしろっ!!」
「……ッ! はいっ!」
父親の叱咤にも似た厳しい口調にクラリッサ様は慌てて部屋へと戻った。想定外の父親の怒号にも外の状況にも恐怖を感じたのでしょうね。鍵がかかる固い音がした。クラリッサ様が部屋に引っ込み鍵をかけたのを確かめると、公爵が再びこちらを睨みつけた。
「ゾルガー……貴様、何故……と言うまでもないか……」
薬で前後不覚になっているはずのヴォルフ様に公爵が驚きを見せたけれど、直ぐにギュンター様やハリマン様の裏切りを思い出したのか、それ以上は何も言わなかった。それでも目には憎悪を滾らせ口元にはまだ勝利の確信があった。こうしている間も扉の向こうでは蹴破らんと体当たりを繰り返しているのか扉が定期的に悲鳴を上げている。
「何をしている!! 早くあの者たちを始末しろ! 殺した者には褒美をやろう!!」
その声にやる気を漲らせたのか扉がとうとう蹴破られて騎士が雪崩れ込んで来た。扉を守っていた騎士が勢いあまって体勢を崩した騎士を剣で叩き戦力を奪う。援軍に気を大きくした公爵の側にいた騎士が私たちに向かってきた。
「下がっていろ」
ヴォルフ様が私と殿下に背を向けて立ち、すかさず先ほどの侍女と騎士が私と殿下を守るようにヴォルフ様の後ろに立った。
「この者たちを全員始末して森に埋めてしまえ!! そうすれば誰にも知られることはない!」
「我々がここに来ていると知られていなければ成功しただろうね」
「死体が見つからなければ罪には問えまい。貴様らは帰ったと言えば済む話だ」
殿下の指摘に公爵は平然と答えた。実際、この状況ならそうなるかもしれない。帰った、自分たちは知らないと主張すれば我が国はそれ以上強く言えないわ。公爵は王弟、しかも今はアーレントの代表としてこの国を訪れているのだから。
「そう簡単にことが進むと思っているんだ?」
「進めるんだよ。私はアーレントの王弟、ローゼンベルク王ごときが糾弾出来るものか。早く終わらせろ!」
最後の言葉は騎士に向けられたものだった。公爵の声を受けて一斉に剣を握り直して間合いを詰めてきた。その間に公爵は騎士に守られながら壁際へと下がった。彼らは主が巻き込まれない位置に下がるのを待っていたのだ。
騎士の数は……十……いえ、二十はいるかしら? いくらヴォルフ様でもこの人数をお一人で相手にするのは難しいのではないかしら? 服の中に隠し持った短剣を手に取る。騎士を倒せなくても自分の身くらいは何としてでも守るわ。私だって伊達にこの一年余り鍛錬を続けてきたわけではないのだから。ヴォルフ様が私たちを護るように騎士に対峙し、私たちは侍女たちにいざなわれて殿下と共に部屋の角へと下がった。
「ヴォルフ様、さすがにこの人数では……!」
「直ぐに終わらせる」
せめて騎士を加勢にと思ったけれど、ヴォルフ様はそう言って一歩を踏み出した。そこに騎士が三人一斉に飛び掛かってきた。ヴォルフ様は剣よりも短く短剣よりも長い特殊な剣を手に、真上から振り下ろされた剣を受け止めると刃を滑らせて受け流しそのまま胴体に一撃を食らわせて床に沈めた。その後ろから飛び出してきた二人目の斬撃を寸でのところでかわすとそのまま体勢を下げたまま両すねを打ち、打たれた側は痛みに床を転げまわった。身を低くしたヴォルフ様を突き刺そうと下ろされた剣を二人目の騎士が持っていた剣で受け止め、もう片方の剣の柄で鳩尾を叩きつける。流麗な動きはまるで舞っているよう……瞬きをするほどの間に三人が床に倒れ込むと、後に続こうとした騎士の動きが鈍化した。
「あの三人が……」
騎士から動揺の声が上がった。高位貴族の当主が自ら剣を振るうなど普通ならあり得ないから仕方がないわ。そんな声を無視してヴォルフ様が歩を進める。
「さすが兄上」
殿下が嬉しそうに小さく呟き、その眼は憧憬を濃く宿して輝いて見えた。そうしている間も騎士がヴォルフ様に襲い掛かるけれど、ヴォルフ様は表情も変えずに淡々と一人、もう一人と床に転がしていく。そうしている間も近くにいた騎士が殿下の存在を思い出してこちらに向かってきた。それらを侍女と護衛が応戦していく。護衛は剣を使っているけれど侍女は暗器を使っているわね。動きが早くて捕らえるのも難しいけれど。
騎士が半分ほど床に転がると向こうにも焦りの色が見えてきた。殿下を人質にと一度に三、四人の騎士が向かってくるのが見えた。一方で数人に対峙していたヴォルフ様の背後から騎士が襲い掛かろうとしているのが見えた。
「ヴォルフ様!!」
咄嗟に手にしていた短剣の鞘をその騎士目がけて投げつけた。残念ながら狙った場所には当たらなかったけれど振り下ろそうとした刃がヴォルフ様に届くことはなかった。痛みに身をよじった一瞬分だけ動きが遅れた騎士が床に倒れたけれど、目の前では侍女と護衛が騎士を相手にしていた。劣勢になって焦りが見えて来てからが危険だわ。殿下に傷をつけるわけにはいかないと剣を握る手に力を込めたその時、複数の足音が近づいてくる音が響いて緊張感が一気に高まった。
フリーデル公爵の声を聞きつけた騎士が室内になだれ込んで……は来なかった。扉を守っていた騎士が内側から鍵をかけてしまったからだ。外では扉を叩く音が響くけれど、彼は涼し気な表情で扉の前に控えていた。
「何をする!?」
騎士の想定外の行動にフリーデル公爵の側にいた騎士が声を荒げた。この室内にいる騎士は彼を入れて四人だから実質公爵を守るのは三人だけ。一方こちらで戦力になるのは殿下と侍女と扉の前の騎士、そしてヴォルフ様。私は残念ながら足手まといにならないよう逃げるくらいしか出来ないわ。いえ、今の私はただのメイドだから狙われないと思うけれど。そう思いたい。
「王太子を人質にしろ!」
公爵の声に近くにいた騎士が殿下に向かって来たけれど、その手が届くことはなかった。鈍い音が室内に響く。
「兄上! 俺のために来てくれたんだね!」
室内に満ちていた痛いほどの緊張を緩ませたのは殿下で、その一因を作ったのは実兄のヴォルフ様だった。いつの間にこちらの部屋に……などと思うのは野暮よね。影に身を置いていたヴォルフ様にとって足音を立てずに動くなんて造作もないもの。今までに何度それで心臓が止まりそうになったことか……今も向かって来た騎士の足にあの細くて長い小型のナイフのような物が刺さっていて動けなくなっている。多分、薬が塗ってあるのでしょうね。
「怪我はないか?」
「俺は?」
「大丈夫です」
ヴォルフ様が声を掛けたのは私で、それに間髪入れず殿下がご自身の存在を主張し、私は笑顔で直ぐ側に立つ夫を見上げた。最初に気にかけて下さって嬉しい。もっともヴォルフ様は殿下をわざと無視されたみたいだけど。それを怒るでもなく殿下がにやにやしながらこちらを見ていた。邪険にされて喜ぶなんて、時々殿下は被虐趣味をお持ちなのかと疑ってしまう。緊張感溢れるはずの場面が締まらないわ……
「お父様!! どうなっているのです!? ヴォルフ様も! 急に動かれては……!」
室内に上がったのはクラリッサ様の悲鳴のような声だった。ヴォルフ様が急に動き出したから心配して追って来たみたいね。
「クラリッサ、部屋に戻れ!! 鍵をかけて、私がいいと言うまで出てくるな!」
「え? お、お父様?」
「早くしろっ!!」
「……ッ! はいっ!」
父親の叱咤にも似た厳しい口調にクラリッサ様は慌てて部屋へと戻った。想定外の父親の怒号にも外の状況にも恐怖を感じたのでしょうね。鍵がかかる固い音がした。クラリッサ様が部屋に引っ込み鍵をかけたのを確かめると、公爵が再びこちらを睨みつけた。
「ゾルガー……貴様、何故……と言うまでもないか……」
薬で前後不覚になっているはずのヴォルフ様に公爵が驚きを見せたけれど、直ぐにギュンター様やハリマン様の裏切りを思い出したのか、それ以上は何も言わなかった。それでも目には憎悪を滾らせ口元にはまだ勝利の確信があった。こうしている間も扉の向こうでは蹴破らんと体当たりを繰り返しているのか扉が定期的に悲鳴を上げている。
「何をしている!! 早くあの者たちを始末しろ! 殺した者には褒美をやろう!!」
その声にやる気を漲らせたのか扉がとうとう蹴破られて騎士が雪崩れ込んで来た。扉を守っていた騎士が勢いあまって体勢を崩した騎士を剣で叩き戦力を奪う。援軍に気を大きくした公爵の側にいた騎士が私たちに向かってきた。
「下がっていろ」
ヴォルフ様が私と殿下に背を向けて立ち、すかさず先ほどの侍女と騎士が私と殿下を守るようにヴォルフ様の後ろに立った。
「この者たちを全員始末して森に埋めてしまえ!! そうすれば誰にも知られることはない!」
「我々がここに来ていると知られていなければ成功しただろうね」
「死体が見つからなければ罪には問えまい。貴様らは帰ったと言えば済む話だ」
殿下の指摘に公爵は平然と答えた。実際、この状況ならそうなるかもしれない。帰った、自分たちは知らないと主張すれば我が国はそれ以上強く言えないわ。公爵は王弟、しかも今はアーレントの代表としてこの国を訪れているのだから。
「そう簡単にことが進むと思っているんだ?」
「進めるんだよ。私はアーレントの王弟、ローゼンベルク王ごときが糾弾出来るものか。早く終わらせろ!」
最後の言葉は騎士に向けられたものだった。公爵の声を受けて一斉に剣を握り直して間合いを詰めてきた。その間に公爵は騎士に守られながら壁際へと下がった。彼らは主が巻き込まれない位置に下がるのを待っていたのだ。
騎士の数は……十……いえ、二十はいるかしら? いくらヴォルフ様でもこの人数をお一人で相手にするのは難しいのではないかしら? 服の中に隠し持った短剣を手に取る。騎士を倒せなくても自分の身くらいは何としてでも守るわ。私だって伊達にこの一年余り鍛錬を続けてきたわけではないのだから。ヴォルフ様が私たちを護るように騎士に対峙し、私たちは侍女たちにいざなわれて殿下と共に部屋の角へと下がった。
「ヴォルフ様、さすがにこの人数では……!」
「直ぐに終わらせる」
せめて騎士を加勢にと思ったけれど、ヴォルフ様はそう言って一歩を踏み出した。そこに騎士が三人一斉に飛び掛かってきた。ヴォルフ様は剣よりも短く短剣よりも長い特殊な剣を手に、真上から振り下ろされた剣を受け止めると刃を滑らせて受け流しそのまま胴体に一撃を食らわせて床に沈めた。その後ろから飛び出してきた二人目の斬撃を寸でのところでかわすとそのまま体勢を下げたまま両すねを打ち、打たれた側は痛みに床を転げまわった。身を低くしたヴォルフ様を突き刺そうと下ろされた剣を二人目の騎士が持っていた剣で受け止め、もう片方の剣の柄で鳩尾を叩きつける。流麗な動きはまるで舞っているよう……瞬きをするほどの間に三人が床に倒れ込むと、後に続こうとした騎士の動きが鈍化した。
「あの三人が……」
騎士から動揺の声が上がった。高位貴族の当主が自ら剣を振るうなど普通ならあり得ないから仕方がないわ。そんな声を無視してヴォルフ様が歩を進める。
「さすが兄上」
殿下が嬉しそうに小さく呟き、その眼は憧憬を濃く宿して輝いて見えた。そうしている間も騎士がヴォルフ様に襲い掛かるけれど、ヴォルフ様は表情も変えずに淡々と一人、もう一人と床に転がしていく。そうしている間も近くにいた騎士が殿下の存在を思い出してこちらに向かってきた。それらを侍女と護衛が応戦していく。護衛は剣を使っているけれど侍女は暗器を使っているわね。動きが早くて捕らえるのも難しいけれど。
騎士が半分ほど床に転がると向こうにも焦りの色が見えてきた。殿下を人質にと一度に三、四人の騎士が向かってくるのが見えた。一方で数人に対峙していたヴォルフ様の背後から騎士が襲い掛かろうとしているのが見えた。
「ヴォルフ様!!」
咄嗟に手にしていた短剣の鞘をその騎士目がけて投げつけた。残念ながら狙った場所には当たらなかったけれど振り下ろそうとした刃がヴォルフ様に届くことはなかった。痛みに身をよじった一瞬分だけ動きが遅れた騎士が床に倒れたけれど、目の前では侍女と護衛が騎士を相手にしていた。劣勢になって焦りが見えて来てからが危険だわ。殿下に傷をつけるわけにはいかないと剣を握る手に力を込めたその時、複数の足音が近づいてくる音が響いて緊張感が一気に高まった。
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