【完結】悪役令嬢だって真実の愛を手に入れたい~本来の私に戻って初恋の君を射止めます!

灰銀猫

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今度こそは好きな人と婚約したいのです!

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 お母様の許しを得たという事は、我が侯爵家が認めたも同然です。お母様はお父様に直ぐにマルロー子爵家に使いをやるようにお願いしてしまいました。世間では鬼宰相とも永久凍土とも呼ばれているお父様ですが、お母様のお願いには逆らえないのですよね。
 勿論、リシャール様とアネット様の婚約解消も確認済みです。マルロー子爵家も異議を申し立てる事もなく、こちらもやはりアネット様有責で婚約破棄したとの事です。


 お父様が使いをやった翌日、私は朝から落ち着かず、そわそわしっぱなしでした。なぜなら今日、リシャール様が我が家に来るからです。コレット達にお願いして、私が一番可愛く見える様なドレスとメイクをお願いしました。
 コレット達によって私は、温かみのある蜂蜜色のドレスに着替えさせられました。この色はリシャール様の髪の色でもあります。髪は両サイドをふんわりと編み込んで、後ろはそのまま下ろして、ところどころに花をモチーフにした飾りを散らしました。メイクもナチュラルで口紅も肌の色に近い淡いオレンジ系です。

「お嬢様、今日もお可愛らしいですわ」
「ああ、まさに天使ですわ。なんて素晴らしい…」

 コレット達に絶賛されて、私は少しだけ緊張がほぐれるのを感じました。どうせお会いするなら、少しでも可愛く見せたいと思うのは女心ですよね。

 リシャール様は、ご両親の子爵夫妻と共に我が侯爵家にやってきました。マルロー子爵家は代々商人の家系で、四代前にはその功績から男爵家に、その後先代当主の時には子爵位に陞爵されています。マルロー商会と言えば国内でも五本の指に入ると言われている商会で、堅実で誠実をモットーとして良心的な商会として有名です。
 現当主はリシャール様のお父上で、リシャール様は三人兄弟の三男です。家業を継いだのは長男で、次男は販売網を広げるために他国を回っているのだとか。リシャール様は二十歳で商会を立ち上げ、その店は今や王都のご令嬢や貴婦人たちに大人気なのです。

 現れたマルロー子爵は、茶色の髪と薄緑色の瞳を持ち、背が高くて厳つい顔立ちの男性でした。それでいて表情は穏やかでとても親しみやすい雰囲気をお持ちです。子爵夫人は金の髪と琥珀色の瞳を持つ、とても優美で穏やかな顔立ちの女性です。
 リシャール様は蜂蜜色の髪と琥珀色の瞳を持ち、柔和で穏やかな顔立ちをしていますが…これはご両親のいいところをしっかり受け継いでいますわね。背が高いのは子爵似でしょうし、琥珀色の瞳と優しそうな顔立ちは子爵夫人にそっくりです。久しぶりにリシャール様にお会いした私は、柄にもなくドキドキしてきました。


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