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ロアール国にて
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ロアール国に着いた私は彼の実家を訪れたが、一度として彼に会う事は出来なかった。彼の家の周りにはこの国の国王陛下が派遣した騎士が取り囲んでいて、私は近づく事も出来なかったのだ。何度か彼の家族の馬車に遭遇したけれど、彼らは私を冷たく拒絶するばかりだった。
(どうして?私はレアンドル様の妻になるのよ?私が嫁げばこの家のためにもなるのに…!)
この国よりも国力は劣るとしても一国の王女、しかも国王であるお父様に一番に可愛がられている私が嫁げばこの国にもこの家にも利しかないと思うのに、誰も私の言葉を聞いてはくれなかった。
そうしている間にも、リスナールの王太子がこの国に向けて出発したと王妃から聞いた。しかも公式な訪問だと聞いて愕然とした。
(それじゃ…王配の件はあの国の王も認めたの?)
こうなってはあの国の王太子がこの国に来られないようにするしかない。私はそう思って側近の一人に相談すると、彼は何とかしようと言ってくれた。どうするのかまでは聞かなかったけれど、今まで私のお願いは何でも聞いてくれた彼だ。きっと何とかしてくれるだろう。
でも、そんな私の期待を裏切って、あの王太子はこの国の王宮に着いてしまった。こうなってはどうする事も出来ない。忌々しいがリスナール国の方が国力は上で、我が国は彼の国に援助して貰っている立場だから、迂闊に手が出せなかった。
ロアール国に来てからの私は、鬱々とした日々を送っていた。非公式訪問のために国賓として扱われず、誰も私の機嫌を取りに来ない。一方で王太子は公式訪問のせいか国を挙げて歓迎しているのが伝わってきて、自分との違いに泣きたくなった。
王太子を歓迎する夜会が行われると聞いた私は愕然とした。私の時には何もしてくれなかったのに…と恨みがましく思う。でも、夜会があるのであれば、レアンドル様にお会い出来るだろうか…レアンドル様はリスナール国の一行と一緒にお過ごしだと聞く。となれば、お会いできるのはその夜会しかない可能性が高い。
(…だったら…そうよ、これは賭けだわ)
こうなっては仕方がない。強硬手段で既成事実を作って大々的に皆に知られるようにするしかない。でもどうやって…と悩む私に、王妃様がエルネスト様の婚約者が見つからないと愚痴をこぼした。その時に閃いたのだ。
(そうよ、王太子にはエルネスト様がいるじゃない!)
レアンドル様を奪ったお詫びに、この国の王子を差し上げればいいのだ。いくら筆頭貴族とは言え所詮は臣下、王族とは並ぶべくもないのだ。
王妃にその話をすると最初は戸惑っていた王妃も、エルネスト様がリスナール国の王になれるかもしれないと言うと態度が変わった。これならいける、と確信した私は王妃に私の計画を話した。さすがに私が媚薬を盛ってレアンドル様都の既成事実を…の下りは恥ずかしかったけれど、何も絶対に純潔を捧げなくてもいいのだ。二人が同じ部屋で一夜を過ごしたと言うだけでも十分なのだから。
夜会に出る条件は、レアンドル様が王太子のエスコートを容認するというものだった。それでは公に彼と王太子の関係を認める事になるけれど、認めなければ夜会には出さないと言う。仕方なく受け入れる事にした。これも計画を実行するには必要な事で、ここを我慢すればレアンドル様と結ばれるのだと自分に言い聞かせるしかなかった。
(どうして?私はレアンドル様の妻になるのよ?私が嫁げばこの家のためにもなるのに…!)
この国よりも国力は劣るとしても一国の王女、しかも国王であるお父様に一番に可愛がられている私が嫁げばこの国にもこの家にも利しかないと思うのに、誰も私の言葉を聞いてはくれなかった。
そうしている間にも、リスナールの王太子がこの国に向けて出発したと王妃から聞いた。しかも公式な訪問だと聞いて愕然とした。
(それじゃ…王配の件はあの国の王も認めたの?)
こうなってはあの国の王太子がこの国に来られないようにするしかない。私はそう思って側近の一人に相談すると、彼は何とかしようと言ってくれた。どうするのかまでは聞かなかったけれど、今まで私のお願いは何でも聞いてくれた彼だ。きっと何とかしてくれるだろう。
でも、そんな私の期待を裏切って、あの王太子はこの国の王宮に着いてしまった。こうなってはどうする事も出来ない。忌々しいがリスナール国の方が国力は上で、我が国は彼の国に援助して貰っている立場だから、迂闊に手が出せなかった。
ロアール国に来てからの私は、鬱々とした日々を送っていた。非公式訪問のために国賓として扱われず、誰も私の機嫌を取りに来ない。一方で王太子は公式訪問のせいか国を挙げて歓迎しているのが伝わってきて、自分との違いに泣きたくなった。
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(そうよ、王太子にはエルネスト様がいるじゃない!)
レアンドル様を奪ったお詫びに、この国の王子を差し上げればいいのだ。いくら筆頭貴族とは言え所詮は臣下、王族とは並ぶべくもないのだ。
王妃にその話をすると最初は戸惑っていた王妃も、エルネスト様がリスナール国の王になれるかもしれないと言うと態度が変わった。これならいける、と確信した私は王妃に私の計画を話した。さすがに私が媚薬を盛ってレアンドル様都の既成事実を…の下りは恥ずかしかったけれど、何も絶対に純潔を捧げなくてもいいのだ。二人が同じ部屋で一夜を過ごしたと言うだけでも十分なのだから。
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