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婚約披露パーティー
婚約披露のパーティーがやってきました。
約束通り、オーギュ様は私にドレスを贈ってくださいました。
黒髪と金の瞳を持つオーギュ様と、明るい金髪と新緑の瞳を持つ私ですが、今日のドレスは金色をベースに、黒と濃緑を要所にあしらったものです。
私とオーギュ様の共通の色の金色は、一歩間違えると品が損なわれるのですが…さすがは公爵家と言うべきでしょうか。使われた生地は光沢を抑えているためか、品位が損なわれるどころか差し色が映えて素晴らしい出来栄えです。
しかも素材は全て一級品で、生まれて初めてこんな高価なドレスを身にまとった私は、粗相をしでかさないかと緊張してしまいました。
そして、オーギュ様の衣装も金色がベースでしたが…はぁ…ため息が出るほどによくお似合いでした。
隣に立つのは光栄でしたが…少し離れたところからずっと眺めていたくもあり、複雑な心境でした。
パーティーは、さすがは公爵家、正に豪華絢爛と言う感じでした。
まぁ、ジスラン殿下と婚約していた時は、王家主催の夜会などにも出ていましたから、気後れする事はありませんでしたが…
でも、殿下は私をろくにエスコートもせず、他の令嬢の元に行ってしまわれたので、いい思い出はありません。
でも、今日のオーギュ様はずっと私の側にいて下さって、とても丁寧にエスコートして下さり、ダンスも三曲も踊ってくださいました。
ああ、大きな力強い手や腕の筋肉の感触、手袋や服の上からでしたが、どれも素晴らしかったですわ。
いつかは直にその筋肉を拝見して触ってみたいですわね…ああ、いけないわ、想像しただけで鼻血出そうです…
「アルレット、おめでとう」
声をかけてくれたのは、親友のマリエルでした。彼女はグラネ伯爵家の長女で、家格も近く、また同じ長女という同じ立場のせいか、色々と話が合うのです。
ちなみに彼女は細マッチョ派なので、男性の好みだけは合いません。
「マリエル、ありがとう」
「驚いたわ、殿下と婚約解消したかと思ったら、公爵様と婚約だなんて」
「うっ…まぁ、色々あって…」
「社交界は大騒ぎよ。あの公爵様が婚約したというだけでも驚きなのに、相手が殿下の元婚約者ですからね」
「う…」
「でも、口さがない方々も、これじゃ何も言えないわね」
「え?どうして?」
「どうしてって…公爵様に滅茶苦茶大事にされているじゃない」
「そ、そうかしら?」
私が戸惑っているとマリエルは、そのドレスもアクセサリーもバリバリ公爵様の色で固めてあって、独占欲丸出しじゃないと言われてしまいました。
しかもマリエルが聞いてきた噂の中には、オーギュ様はずっと私を想っていて、それで縁談を全て断っていたのだろう、とも。婚約破棄をして直ぐに結婚を申し込んだのがその証拠だと…
いえいえ、そんな筈ありませんわ。だって、オーギュ様はご自身の見た目を怖がらないから私を選んで下さったのですし。
私はマリエルにそう告げると、彼女は、今はそういう事にしておいてあげるわ、と笑みを浮かべて意味深長な事を言って去っていきました。
約束通り、オーギュ様は私にドレスを贈ってくださいました。
黒髪と金の瞳を持つオーギュ様と、明るい金髪と新緑の瞳を持つ私ですが、今日のドレスは金色をベースに、黒と濃緑を要所にあしらったものです。
私とオーギュ様の共通の色の金色は、一歩間違えると品が損なわれるのですが…さすがは公爵家と言うべきでしょうか。使われた生地は光沢を抑えているためか、品位が損なわれるどころか差し色が映えて素晴らしい出来栄えです。
しかも素材は全て一級品で、生まれて初めてこんな高価なドレスを身にまとった私は、粗相をしでかさないかと緊張してしまいました。
そして、オーギュ様の衣装も金色がベースでしたが…はぁ…ため息が出るほどによくお似合いでした。
隣に立つのは光栄でしたが…少し離れたところからずっと眺めていたくもあり、複雑な心境でした。
パーティーは、さすがは公爵家、正に豪華絢爛と言う感じでした。
まぁ、ジスラン殿下と婚約していた時は、王家主催の夜会などにも出ていましたから、気後れする事はありませんでしたが…
でも、殿下は私をろくにエスコートもせず、他の令嬢の元に行ってしまわれたので、いい思い出はありません。
でも、今日のオーギュ様はずっと私の側にいて下さって、とても丁寧にエスコートして下さり、ダンスも三曲も踊ってくださいました。
ああ、大きな力強い手や腕の筋肉の感触、手袋や服の上からでしたが、どれも素晴らしかったですわ。
いつかは直にその筋肉を拝見して触ってみたいですわね…ああ、いけないわ、想像しただけで鼻血出そうです…
「アルレット、おめでとう」
声をかけてくれたのは、親友のマリエルでした。彼女はグラネ伯爵家の長女で、家格も近く、また同じ長女という同じ立場のせいか、色々と話が合うのです。
ちなみに彼女は細マッチョ派なので、男性の好みだけは合いません。
「マリエル、ありがとう」
「驚いたわ、殿下と婚約解消したかと思ったら、公爵様と婚約だなんて」
「うっ…まぁ、色々あって…」
「社交界は大騒ぎよ。あの公爵様が婚約したというだけでも驚きなのに、相手が殿下の元婚約者ですからね」
「う…」
「でも、口さがない方々も、これじゃ何も言えないわね」
「え?どうして?」
「どうしてって…公爵様に滅茶苦茶大事にされているじゃない」
「そ、そうかしら?」
私が戸惑っているとマリエルは、そのドレスもアクセサリーもバリバリ公爵様の色で固めてあって、独占欲丸出しじゃないと言われてしまいました。
しかもマリエルが聞いてきた噂の中には、オーギュ様はずっと私を想っていて、それで縁談を全て断っていたのだろう、とも。婚約破棄をして直ぐに結婚を申し込んだのがその証拠だと…
いえいえ、そんな筈ありませんわ。だって、オーギュ様はご自身の見た目を怖がらないから私を選んで下さったのですし。
私はマリエルにそう告げると、彼女は、今はそういう事にしておいてあげるわ、と笑みを浮かべて意味深長な事を言って去っていきました。
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