20 / 68
旧マイエル国の王女
しおりを挟む
授業が再開してから半月ほど後、私と異母姉はこの宮の一室に案内された。ここで旧マイエル王国の王女とお茶会をするという。彼女は九年前からこの宮に住むもっとも古参の王女で、今日はマナーと話術の実践を兼ねていると言われた。
普段はロングワンピースの私も、今日はディドレスを着せられ、髪を結われて化粧もされた。こんな風に着飾ったのはいつ以来だっただろう。痩せて棒切れのようだった身体は帝国に来てから人並みに肉がついたし、目の下の隈も授業内容が変わってからは綺麗に消えていた。
「まぁ、お綺麗ですわ、アンジェリカ様」
ティアたちに褒められて面映ゆい。それでも鏡に映った自分の姿は別人のようで心が弾んだ。
異母姉と顔を合わせたのは久しぶりだった。発熱のせいでやつれたかと思ったけれどそんなことはなかった。瞳の色と同じ青いドレスがよく似合っている。私を見て眉を顰めたけれど、人目を気にしてかそれも一瞬だった。冤罪の件で侍女たちが自分の味方ではないと理解したのかもしれない。
「旧マイエル国王が長女、エヴェリーナにございます」
(うわぁ……!)
優雅にカーテシーを披露したエヴェリーナ様に、思わず見惚れてしまった。これまでに見た誰よりも美しく気品がある。緩く結い上げられた髪は目が覚めるような銀色で、瞳は薄紅色と今まで見たことのない色だった。涼やかな目元に整った鼻筋、薄い唇は艶を帯びで、異母姉とはまた違う種類の美人だった。堂々とした佇まいと気品は異母姉など遠く及ばない。
「アシェル王国のアンジェリカにございます。お目にかかれて光栄にございます」
「妹のソフィですわ。どうぞよろしく」
気押されたのは私だけではなかった。異母姉も私が挨拶をするまで呆けていたように見えた。常に自分が一番だと自負していた異母姉にとっては、無視出来ない存在だろう。素っ気なく応えたのは自分が優位だと示したかったからかもしれない。現時点ではエヴェリーナ様の圧勝だけど。
腰を下ろすと侍女がすかさずお茶を入れて下がった。窓から差し込む光を背にした彼女は、女神のように神々しく見えた。眼福だ。
「帝国での生活は慣れまして?」
「はい。色々と習慣が違うので戸惑うこともありましたが、親切な皆様のお陰で随分慣れてきましたわ」
「そうですか。ソフィ様はいかが?」
「ええ、目新しいものばかりで勉強になりますわ。どなたもお優しくして下さいますし。特にアルヴィド様は何かと気にかけて下さいますの」
そう言って異母姉がにっこりと無邪気そうな笑顔を浮かべた。ここで皇子の名を出してくるところが彼女らしい。
「ふふ、アルヴィド様はお優しくていらっしゃいますものね。私も気安くして頂いていますわ」
「そ、そうですの。確かにアルヴィド様は誰にでもお優しい方ですものね」
エヴェリーナ様の言葉に、異母姉の顔が引き攣った。自分は皇子に特別目をかけて貰っているのだと言いたかったのだろう。九年もここで暮らしている彼女の方が付き合いは長いだろうに、そのことに思い至らなかったなんて頭が痛い。エヴェリーナ様はそんな異母姉の牽制をさらりとかわしていた。年配の方かと思っていたけれど私たちより少し上の二十二歳。優雅で静かな威厳もある姿は、帝国の皇女と言われても納得出来るものだった。
「ここに九年もお住まいだとか。ご結婚はなさいませんの?」
「ソフィ!」
なんて失礼なことを聞くのか。マリエル様の一存で決められることでもないのに。
「まぁ、お姉様。私たちのどちらかはアルヴィド様の妃になりますが、選ばれなかった方はどうなるのか気になるではありませんか」
「そ、それは……」
異母姉はエヴェリーナ様が負けたのだろうと言いたいのだろう。一方で選ばれなかった場合どうなるのか気になるのも確かで、何も言い返せなかった。
「エヴェリーナ様はいかがでしたの? やはりご姉妹とお競いになったのかしら?」
「ふふ、マイエル国の妃は帝国の侯爵家のご令嬢ですわ」
「まぁ、そうなのですの? 王女殿下がいらっしゃいますのに、帝国の令嬢をお選びになったなんて」
大袈裟に驚いてみせる異母姉を後ろから引っぱたいてやりたかった。「ソフィ」として無礼な振る舞いは止めて欲しい……
「ええ。マイエルの今の国王陛下は皇帝陛下の弟君でいらっしゃいます。即位された時には既にご結婚されていましたの。幸いその侯爵令嬢、つまり王妃様の母君はマイエル出身だったのです」
マイエル国王は父よりも少し下のはず。九年前なら既に結婚していただろう。
「まぁ、そうだったのですね。でも、マイエルの貴族たちも王家と共に粛清されたと聞いておりますわ」
「ええ。王妃様の母君の実家はマイエル国王を諫めたため反逆者として処刑された方。母君は帝国の親戚を頼って逃げ、そのご侯爵に見初められて王妃様をお産みになったそうですわ」
「そ、そうでしたの。それで、エヴェリーナ様の今後は決まっていらっしゃいますの?」
どうしても異母姉はその話を続けたいらしい。
「ソフィ、お止めなさいな。エヴェリーナ様は皇帝陛下の庇護の下にいらっしゃる方よ。今後のことは皇帝陛下のご意向もあるでしょう」
「ですが、お姉様……」
「アンジェリカ様の仰る通りですわ。私の一存では何も決められませんの」
「そ、そんな……」
「そうですわね。でも、ここに以前いらした方は皇帝陛下の臣下に嫁がれましたわ」
「臣下に?」
「ええ。大変愛らしい方で、中庭を散策中に見初められたそうですわ。とある属国との紛争で活躍なさって、褒賞を聞かれてその方を望まれたと伺っておりますわ」
「褒賞……」
異母姉は黙り込んでしまった。そのような扱いをされるとは思わなかったのだろう。もしかすると私もそんな風に帝国貴族に嫁ぐ可能性もあるのだろうか。
エヴェリーナ様は九年前、つまり十三歳からここで暮らしている。敵国とも言える帝国での生活は楽ではなかっただろう。そんな中でも誇り高く毅然とした姿は、彼女の内面の強さを現しているように見えた。アシェルという狭い世界でチヤホヤされて育った異母姉が適う相手ではないだろう。
その後は異母姉が静かになってしまい、私がエヴェリーナ様のお相手をした。話せば話すほどエヴェリーナ様の優秀さを思い知らされた。お手本にするならエヴェリーナ様がいい。生まれて初めて理想の令嬢を見た気がした。
普段はロングワンピースの私も、今日はディドレスを着せられ、髪を結われて化粧もされた。こんな風に着飾ったのはいつ以来だっただろう。痩せて棒切れのようだった身体は帝国に来てから人並みに肉がついたし、目の下の隈も授業内容が変わってからは綺麗に消えていた。
「まぁ、お綺麗ですわ、アンジェリカ様」
ティアたちに褒められて面映ゆい。それでも鏡に映った自分の姿は別人のようで心が弾んだ。
異母姉と顔を合わせたのは久しぶりだった。発熱のせいでやつれたかと思ったけれどそんなことはなかった。瞳の色と同じ青いドレスがよく似合っている。私を見て眉を顰めたけれど、人目を気にしてかそれも一瞬だった。冤罪の件で侍女たちが自分の味方ではないと理解したのかもしれない。
「旧マイエル国王が長女、エヴェリーナにございます」
(うわぁ……!)
優雅にカーテシーを披露したエヴェリーナ様に、思わず見惚れてしまった。これまでに見た誰よりも美しく気品がある。緩く結い上げられた髪は目が覚めるような銀色で、瞳は薄紅色と今まで見たことのない色だった。涼やかな目元に整った鼻筋、薄い唇は艶を帯びで、異母姉とはまた違う種類の美人だった。堂々とした佇まいと気品は異母姉など遠く及ばない。
「アシェル王国のアンジェリカにございます。お目にかかれて光栄にございます」
「妹のソフィですわ。どうぞよろしく」
気押されたのは私だけではなかった。異母姉も私が挨拶をするまで呆けていたように見えた。常に自分が一番だと自負していた異母姉にとっては、無視出来ない存在だろう。素っ気なく応えたのは自分が優位だと示したかったからかもしれない。現時点ではエヴェリーナ様の圧勝だけど。
腰を下ろすと侍女がすかさずお茶を入れて下がった。窓から差し込む光を背にした彼女は、女神のように神々しく見えた。眼福だ。
「帝国での生活は慣れまして?」
「はい。色々と習慣が違うので戸惑うこともありましたが、親切な皆様のお陰で随分慣れてきましたわ」
「そうですか。ソフィ様はいかが?」
「ええ、目新しいものばかりで勉強になりますわ。どなたもお優しくして下さいますし。特にアルヴィド様は何かと気にかけて下さいますの」
そう言って異母姉がにっこりと無邪気そうな笑顔を浮かべた。ここで皇子の名を出してくるところが彼女らしい。
「ふふ、アルヴィド様はお優しくていらっしゃいますものね。私も気安くして頂いていますわ」
「そ、そうですの。確かにアルヴィド様は誰にでもお優しい方ですものね」
エヴェリーナ様の言葉に、異母姉の顔が引き攣った。自分は皇子に特別目をかけて貰っているのだと言いたかったのだろう。九年もここで暮らしている彼女の方が付き合いは長いだろうに、そのことに思い至らなかったなんて頭が痛い。エヴェリーナ様はそんな異母姉の牽制をさらりとかわしていた。年配の方かと思っていたけれど私たちより少し上の二十二歳。優雅で静かな威厳もある姿は、帝国の皇女と言われても納得出来るものだった。
「ここに九年もお住まいだとか。ご結婚はなさいませんの?」
「ソフィ!」
なんて失礼なことを聞くのか。マリエル様の一存で決められることでもないのに。
「まぁ、お姉様。私たちのどちらかはアルヴィド様の妃になりますが、選ばれなかった方はどうなるのか気になるではありませんか」
「そ、それは……」
異母姉はエヴェリーナ様が負けたのだろうと言いたいのだろう。一方で選ばれなかった場合どうなるのか気になるのも確かで、何も言い返せなかった。
「エヴェリーナ様はいかがでしたの? やはりご姉妹とお競いになったのかしら?」
「ふふ、マイエル国の妃は帝国の侯爵家のご令嬢ですわ」
「まぁ、そうなのですの? 王女殿下がいらっしゃいますのに、帝国の令嬢をお選びになったなんて」
大袈裟に驚いてみせる異母姉を後ろから引っぱたいてやりたかった。「ソフィ」として無礼な振る舞いは止めて欲しい……
「ええ。マイエルの今の国王陛下は皇帝陛下の弟君でいらっしゃいます。即位された時には既にご結婚されていましたの。幸いその侯爵令嬢、つまり王妃様の母君はマイエル出身だったのです」
マイエル国王は父よりも少し下のはず。九年前なら既に結婚していただろう。
「まぁ、そうだったのですね。でも、マイエルの貴族たちも王家と共に粛清されたと聞いておりますわ」
「ええ。王妃様の母君の実家はマイエル国王を諫めたため反逆者として処刑された方。母君は帝国の親戚を頼って逃げ、そのご侯爵に見初められて王妃様をお産みになったそうですわ」
「そ、そうでしたの。それで、エヴェリーナ様の今後は決まっていらっしゃいますの?」
どうしても異母姉はその話を続けたいらしい。
「ソフィ、お止めなさいな。エヴェリーナ様は皇帝陛下の庇護の下にいらっしゃる方よ。今後のことは皇帝陛下のご意向もあるでしょう」
「ですが、お姉様……」
「アンジェリカ様の仰る通りですわ。私の一存では何も決められませんの」
「そ、そんな……」
「そうですわね。でも、ここに以前いらした方は皇帝陛下の臣下に嫁がれましたわ」
「臣下に?」
「ええ。大変愛らしい方で、中庭を散策中に見初められたそうですわ。とある属国との紛争で活躍なさって、褒賞を聞かれてその方を望まれたと伺っておりますわ」
「褒賞……」
異母姉は黙り込んでしまった。そのような扱いをされるとは思わなかったのだろう。もしかすると私もそんな風に帝国貴族に嫁ぐ可能性もあるのだろうか。
エヴェリーナ様は九年前、つまり十三歳からここで暮らしている。敵国とも言える帝国での生活は楽ではなかっただろう。そんな中でも誇り高く毅然とした姿は、彼女の内面の強さを現しているように見えた。アシェルという狭い世界でチヤホヤされて育った異母姉が適う相手ではないだろう。
その後は異母姉が静かになってしまい、私がエヴェリーナ様のお相手をした。話せば話すほどエヴェリーナ様の優秀さを思い知らされた。お手本にするならエヴェリーナ様がいい。生まれて初めて理想の令嬢を見た気がした。
206
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
【完結】転生したら悪役継母でした
入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。
その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。
しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。
絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。
記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。
夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。
◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆
*旧題:転生したら悪妻でした
忘れられた幼な妻は泣くことを止めました
帆々
恋愛
アリスは十五歳。王国で高家と呼ばれるう高貴な家の姫だった。しかし、家は貧しく日々の暮らしにも困窮していた。
そんな時、アリスの父に非常に有利な融資をする人物が現れた。その代理人のフーは巧みに父を騙して、莫大な借金を負わせてしまう。
もちろん返済する目処もない。
「アリス姫と我が主人との婚姻で借財を帳消しにしましょう」
フーの言葉に父は頷いた。アリスもそれを責められなかった。家を守るのは父の責務だと信じたから。
嫁いだドリトルン家は悪徳金貸しとして有名で、アリスは邸の厳しいルールに従うことになる。フーは彼女を監視し自由を許さない。そんな中、夫の愛人が邸に迎え入れることを知る。彼女は庭の隅の離れ住まいを強いられているのに。アリスは嘆き悲しむが、フーに強く諌められてうなだれて受け入れた。
「ご実家への援助はご心配なく。ここでの悪くないお暮らしも保証しましょう」
そういう経緯を仲良しのはとこに打ち明けた。晩餐に招かれ、久しぶりに心の落ち着く時間を過ごした。その席にははとこ夫妻の友人のロエルもいて、彼女に彼の掘った珍しい鉱石を見せてくれた。しかし迎えに現れたフーが、和やかな夜をぶち壊してしまう。彼女を庇うはとこを咎め、フーの無礼を責めたロエルにまで痛烈な侮蔑を吐き捨てた。
厳しい婚家のルールに縛られ、アリスは外出もままならない。
それから五年の月日が流れ、ひょんなことからロエルに再会することになった。金髪の端正な紳士の彼は、彼女に問いかけた。
「お幸せですか?」
アリスはそれに答えられずにそのまま別れた。しかし、その言葉が彼の優しかった印象と共に尾を引いて、彼女の中に残っていく_______。
世間知らずの高貴な姫とやや強引な公爵家の子息のじれじれなラブストーリーです。
古風な恋愛物語をお好きな方にお読みいただけますと幸いです。
ハッピーエンドを心がけております。読後感のいい物語を努めます。
※小説家になろう様にも投稿させていただいております。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
誰でもイイけど、お前は無いわw
猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。
同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。
見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、
「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」
と言われてしまう。
【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~
魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます
※他サイトでも公開しています。
私は既にフラれましたので。
椎茸
恋愛
子爵令嬢ルフェルニア・シラーは、国一番の美貌を持つ幼馴染の公爵令息ユリウス・ミネルウァへの想いを断ち切るため、告白をする。ルフェルニアは、予想どおりフラれると、元来の深く悩まない性格ゆえか、気持ちを切り替えて、仕事と婚活に邁進しようとする。一方、仕事一筋で自身の感情にも恋愛事情にも疎かったユリウスは、ずっと一緒に居てくれたルフェルニアに距離を置かれたことで、感情の蓋が外れてルフェルニアの言動に一喜一憂するように…?
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる