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家族との再会
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豪奢な内装に煌めくシャンデリア、ゆったりと流れる音楽と目が痛くなるほど鮮やかに咲くドレスの花々。王宮の夜会は想像の何十倍も綺羅綺羅しく、圧倒的な質量と熱量に私はあっという間に飲み込まれました。
(凄い……こんな世界があったなんて……)
ウィル様が選んでくださった薄紫色のドレスを纏って足を踏み入れましたが、足が震えるのは許して頂きたいです。今まで私がいた世界には色がなかったのかと思うほどにその世界は極彩色で溢れていました。空気にまで色がついていそうで、白いドレスだったら染まってしまいそうです。
「エル、大丈夫か?」
二歩目が踏み出せない私にウィル様が声をかけて下さいましたが、正装姿のウィル様も恐れ多いほどの雅さです。その様な方にエスコートされている現状に頭から適切な言葉が出て来なくなりつつあり、益々落ち着きません。
「だ、大丈夫です」
全くそうではありませんが、ここで怖気づいている場合ではありません。この先にはもっと難敵が待ち構えているのです。今日私は両親と姉という過去の亡霊と決別しに来たのですから。顔を上げて、空気を吸い込んで胸を張りました。私は公爵夫人、家族よりも立場は上ですし、この結婚は王命で既に陛下も承認なさっているものです。何を恐れるものがあるでしょうか。
「あれが……ヘルゲン公爵?」
「呪いが解けたというのは本当でしたのね」
「うそっ、あんなに麗しい方だったの?」
一歩進むたびにウィル様のお姿に感嘆する声が、さざ波のように広がっていきます。
「あの隣にいるのは…リルケ家の?」
「ええ、確かアルーシア様の……」
「まさか! あれがあの出涸らし令嬢?」
悲しいかな、ウィル様が注目を集めた分だけ私のことも見られているようです。私のよろしくない話もちらほらと耳に入ってきますが、嫌な言葉が耳を通る度にウィル様の私の手を握る手に力が入り、自ずと背筋が伸びます。
「エル―シア!」
会場の真ん中近くを差し掛かった頃でしょうか、聞き覚えのある声が横から鋭く投げかけられました。声のした方にウィル様と一緒に振り向くと、そこには案の定両親とお姉様が立っていました。お姉様、相当気合が入っているのでしょう、この色彩溢れる中でも一際存在感を放っています。レオはまだ参加資格がないので留守番のようですわね。
「エル―シア、やっと見つけたわ!」
「散々わしの呼び出しを無視しよって!」
両親がこの場にはあまりにもそぐわない表情で近付いてきました。その後ろにはニヤニヤした笑みを扇で隠しながらお姉様が続きました。でも……
(……どういうことかしら?)
この場面を何度想像したでしょう。彼らの申し出を悉く無視した以上、こうなることは想定内で、だからこそどう切り返すかを考えていました。それは酷く気が重く、食欲を失わせるほどのものだったのですが……
(不思議だわ……ちっとも怖く、ない……)
あんなにも怖かったはずのあの三人が、声を聞くだけで心臓がキュッと縮み上がるような存在だったのが、今は何も感じません。いえ、何も感じないことが信じられなくて夢を見ているようです。
「お久しぶりね、エル―シア」
お姉様がゆっくりと扇をずらすと誰をも魅了する艶やかな笑顔を浮かべ、周りからはほうっとため息すらも聞こえました。さすがはお姉様、ご自分の見せ方がお上手です。
「お久しぶりですわ、お姉様。それからお父様にお母様も」
「あら、一応親の顔は覚えていたのね。出涸らしだからそんなことも忘れているかと思っていたけれど」
「全く嘆かわしい。来ているなら挨拶に何故来ない? この知れ者が!」
「本当に……名前だけの公爵夫人になったからって調子に乗り過ぎだわ。身の程を弁えなさい」
ウィル様への挨拶もしないうちから私に悪態をつく三人に、周りで様子を伺っている方々がざわつきました。人前でそのように悪し様な言葉を使うのはいかがかと思いますが……不思議なことに、これだけ言われれも心が少しもざわつきません。
「まぁ、お母様、私が公爵夫人だとご理解していらっしゃったのですか?」
「なっ! 何ですって?」
「だって、私は公爵夫人、お母様は伯爵夫人。我が国では下の者は上の者に話しかけるのはマナー違反だったのではありませんか? それとも、私が王都を離れた間にマナーが変わりましたの?」
「な……!」
私の指摘にお母様はあっという間に顔を赤く染め、手にした扇を握り潰しそうな勢いです。皆様の前で敢えてマナー違反を指摘されたのですから当然ですわね。そして、そんな私は何だか楽しくなってきています。あんなに怖かったお母様ですのに。
「エル―シア、調子に乗るな!」
直ぐに鋭く威圧感のある叱咤が飛んできましたが、これも私の心にさざ波すら起こしません。その事実の方がずっと大きな波になって私を襲ってきますわ。
「まぁ、お父様まで。調子に乗っていらっしゃるのはどちらかしら?」
「なっ、何だと!?」
「お父様もお母様も、私の隣にいるウィル様が、ヘルゲン公爵様が見えませんの? もし見えないのなら早急にお医者様に見て頂いた方がよろしいのではありませんか?」
「「っ!!」」
親を心配する娘のふりをしながら、そんな嫌味まで言ってしまっていまいましたわ。言われた方は先ほどまで赤かった顔を白くし、次の瞬間また赤くしています。なんて器用なのでしょうか。ウィル様を無視していたこと、周りにしっかりと見られていますけれど、どう言い訳なさるのでしょうか。そしてちらっと隣に視線だけ向けるとウィル様が無表情のまま微かに身体を震わせています。
「なっ、エ、エル―シア、お前っ!」
「な、何て子なのっ! 親に恥をかかせて!」
早くも両親の限界を超えてしまったようです。せっかく忠告して差し上げましたのに…こらえ性がなさ過ぎやしないでしょうか…ここで静かに無礼を詫びれば済んだのに両親に私のささやか過ぎた思いやりは届かなかったようです。今まで何を言ってもやっても逆らわなかった私が言い返すなど、彼らの中ではヒヨコが空を飛ぶのと同じくらいあり得なかったのでしょう。
その時です。隣からはぁと盛大なため息が聞こえました。
「ウィル様?」
あまりにも低俗なやりとりにウィル様が気を悪くされてしまったでしょうか? 両親よりもそちらが気になってウィル様を見上げれば、眉間の間に皴が二本刻まれています。
(私ったら……調子に乗ってウィル様をご不快にしてしまったわ……!)
そちらの方が大問題です。せっかく今までウィル様は私を守って下さったのに、こんな喧嘩を売るようなことをして……
(あれ? でもウィル様からは売られた喧嘩は好きな値で買えばいいと仰っていましたわよね?)
これは喧嘩を買ったことには含まれないのでしょうか。
「エルーシア、先を急ごう。陛下がお待ちだ」
「え? あ、はい」
「急ぐぞ」
そう言うとウィル様は私の腰に手を回してきて、周りから黄色い悲鳴が上がりました。一層身体が密着したせいで、さっきまで冷静だった頭がまたくらくらします。
(ウ、ウィル様、一体何が……?)
私の疑問もそのままに、ウィル様は私の家族に一瞥することなく、王族席に向かって歩き始めました。
(凄い……こんな世界があったなんて……)
ウィル様が選んでくださった薄紫色のドレスを纏って足を踏み入れましたが、足が震えるのは許して頂きたいです。今まで私がいた世界には色がなかったのかと思うほどにその世界は極彩色で溢れていました。空気にまで色がついていそうで、白いドレスだったら染まってしまいそうです。
「エル、大丈夫か?」
二歩目が踏み出せない私にウィル様が声をかけて下さいましたが、正装姿のウィル様も恐れ多いほどの雅さです。その様な方にエスコートされている現状に頭から適切な言葉が出て来なくなりつつあり、益々落ち着きません。
「だ、大丈夫です」
全くそうではありませんが、ここで怖気づいている場合ではありません。この先にはもっと難敵が待ち構えているのです。今日私は両親と姉という過去の亡霊と決別しに来たのですから。顔を上げて、空気を吸い込んで胸を張りました。私は公爵夫人、家族よりも立場は上ですし、この結婚は王命で既に陛下も承認なさっているものです。何を恐れるものがあるでしょうか。
「あれが……ヘルゲン公爵?」
「呪いが解けたというのは本当でしたのね」
「うそっ、あんなに麗しい方だったの?」
一歩進むたびにウィル様のお姿に感嘆する声が、さざ波のように広がっていきます。
「あの隣にいるのは…リルケ家の?」
「ええ、確かアルーシア様の……」
「まさか! あれがあの出涸らし令嬢?」
悲しいかな、ウィル様が注目を集めた分だけ私のことも見られているようです。私のよろしくない話もちらほらと耳に入ってきますが、嫌な言葉が耳を通る度にウィル様の私の手を握る手に力が入り、自ずと背筋が伸びます。
「エル―シア!」
会場の真ん中近くを差し掛かった頃でしょうか、聞き覚えのある声が横から鋭く投げかけられました。声のした方にウィル様と一緒に振り向くと、そこには案の定両親とお姉様が立っていました。お姉様、相当気合が入っているのでしょう、この色彩溢れる中でも一際存在感を放っています。レオはまだ参加資格がないので留守番のようですわね。
「エル―シア、やっと見つけたわ!」
「散々わしの呼び出しを無視しよって!」
両親がこの場にはあまりにもそぐわない表情で近付いてきました。その後ろにはニヤニヤした笑みを扇で隠しながらお姉様が続きました。でも……
(……どういうことかしら?)
この場面を何度想像したでしょう。彼らの申し出を悉く無視した以上、こうなることは想定内で、だからこそどう切り返すかを考えていました。それは酷く気が重く、食欲を失わせるほどのものだったのですが……
(不思議だわ……ちっとも怖く、ない……)
あんなにも怖かったはずのあの三人が、声を聞くだけで心臓がキュッと縮み上がるような存在だったのが、今は何も感じません。いえ、何も感じないことが信じられなくて夢を見ているようです。
「お久しぶりね、エル―シア」
お姉様がゆっくりと扇をずらすと誰をも魅了する艶やかな笑顔を浮かべ、周りからはほうっとため息すらも聞こえました。さすがはお姉様、ご自分の見せ方がお上手です。
「お久しぶりですわ、お姉様。それからお父様にお母様も」
「あら、一応親の顔は覚えていたのね。出涸らしだからそんなことも忘れているかと思っていたけれど」
「全く嘆かわしい。来ているなら挨拶に何故来ない? この知れ者が!」
「本当に……名前だけの公爵夫人になったからって調子に乗り過ぎだわ。身の程を弁えなさい」
ウィル様への挨拶もしないうちから私に悪態をつく三人に、周りで様子を伺っている方々がざわつきました。人前でそのように悪し様な言葉を使うのはいかがかと思いますが……不思議なことに、これだけ言われれも心が少しもざわつきません。
「まぁ、お母様、私が公爵夫人だとご理解していらっしゃったのですか?」
「なっ! 何ですって?」
「だって、私は公爵夫人、お母様は伯爵夫人。我が国では下の者は上の者に話しかけるのはマナー違反だったのではありませんか? それとも、私が王都を離れた間にマナーが変わりましたの?」
「な……!」
私の指摘にお母様はあっという間に顔を赤く染め、手にした扇を握り潰しそうな勢いです。皆様の前で敢えてマナー違反を指摘されたのですから当然ですわね。そして、そんな私は何だか楽しくなってきています。あんなに怖かったお母様ですのに。
「エル―シア、調子に乗るな!」
直ぐに鋭く威圧感のある叱咤が飛んできましたが、これも私の心にさざ波すら起こしません。その事実の方がずっと大きな波になって私を襲ってきますわ。
「まぁ、お父様まで。調子に乗っていらっしゃるのはどちらかしら?」
「なっ、何だと!?」
「お父様もお母様も、私の隣にいるウィル様が、ヘルゲン公爵様が見えませんの? もし見えないのなら早急にお医者様に見て頂いた方がよろしいのではありませんか?」
「「っ!!」」
親を心配する娘のふりをしながら、そんな嫌味まで言ってしまっていまいましたわ。言われた方は先ほどまで赤かった顔を白くし、次の瞬間また赤くしています。なんて器用なのでしょうか。ウィル様を無視していたこと、周りにしっかりと見られていますけれど、どう言い訳なさるのでしょうか。そしてちらっと隣に視線だけ向けるとウィル様が無表情のまま微かに身体を震わせています。
「なっ、エ、エル―シア、お前っ!」
「な、何て子なのっ! 親に恥をかかせて!」
早くも両親の限界を超えてしまったようです。せっかく忠告して差し上げましたのに…こらえ性がなさ過ぎやしないでしょうか…ここで静かに無礼を詫びれば済んだのに両親に私のささやか過ぎた思いやりは届かなかったようです。今まで何を言ってもやっても逆らわなかった私が言い返すなど、彼らの中ではヒヨコが空を飛ぶのと同じくらいあり得なかったのでしょう。
その時です。隣からはぁと盛大なため息が聞こえました。
「ウィル様?」
あまりにも低俗なやりとりにウィル様が気を悪くされてしまったでしょうか? 両親よりもそちらが気になってウィル様を見上げれば、眉間の間に皴が二本刻まれています。
(私ったら……調子に乗ってウィル様をご不快にしてしまったわ……!)
そちらの方が大問題です。せっかく今までウィル様は私を守って下さったのに、こんな喧嘩を売るようなことをして……
(あれ? でもウィル様からは売られた喧嘩は好きな値で買えばいいと仰っていましたわよね?)
これは喧嘩を買ったことには含まれないのでしょうか。
「エルーシア、先を急ごう。陛下がお待ちだ」
「え? あ、はい」
「急ぐぞ」
そう言うとウィル様は私の腰に手を回してきて、周りから黄色い悲鳴が上がりました。一層身体が密着したせいで、さっきまで冷静だった頭がまたくらくらします。
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