異世界親父騒動記

第五章 親父たちと砂漠

親父たち、キングマミーと対決する２

前回までのあらすじ
ピラミッド型ダンジョンのボスである鉄人化したキングマミーと闘うことになった親父たち。
キングマミーの一撃が放たれようとしていた。

　今まさにキングマミーの王家の光（光線）が放たれようとした時、キングマミーは横に吹っ飛んだ。
　吹っ飛んだ理由は村正の鉄パイプによる不意打ちの一撃。
「やるな！村正！」
「うむ、ナイスヒット！」
「見事な一撃でござる！」
「肯定であります！」
　親父たちに称賛される村正。
　しかし、村正はキングマミーが吹っ飛んだ方向に目向け、鉄パイプを構えたまま微動だにしなかった。
「うむ、なぜ？村正はこっちを向かないんだ？」
「おそらくキングマミーを警戒しているんでござるよ！」
「確かにあの一撃で倒せたとは、とても思えない！」
「肯定であります！」
　そんな会話の間にキングマミーは空中に浮かんだ状態で親父たちの元に戻って来た。
「う、浮かんでいるでござる！」
「噴射口もないのにどうやって？ピアノ線を使ったトリックか？」
「うむ、浮遊能力があるようだね！」
「感想は後回し、散開するぞ！」
「肯定であります！」
　そう言って親父たちはバラバラに散った結果、教授だけがキングマミーの攻撃を受けることになった。
　教授の運動神経は人並みでしかなく、他の親父たちに比べて機動力がなかった。
　しかし、キングマミーは大きなミスを犯した。
　教授を狙った事により、他の親父たちが攻撃する隙を作ったからだ。
　結果として、キングマミーはモグラたたきのごとく、頭部に集中砲火を受ける。
　三十分後。
　教授は倒れていた。
　だが、キングマミーの攻撃によって倒れたのではない。
　逃げ回った疲労によるものだ。
　対して、キングマミーも倒れていた。
　頭部に集中砲火を受けた結果、足がピクピクと痙攣している。
　そんなキングマミーに対して、村正、ブトウ、軍曹、影は容赦なく溶接した。
「手をグーにしたまま溶接！」
「手の平さえ封じれば、もう光線を出すことはできなくなるであります！」
「ついでに他の部分も封じでしまえ！」
「了解でござる！」
　こうしてキングマミーは戦闘不能になり、親父たちは勝利（？）したのかな。