異世界親父騒動記

マサカド

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第五章 親父たちと砂漠

親父たちと、ダンジョン一族との決戦!

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前回までのあらすじ
親父たちの疑問をよそにブドウはカラオケを楽しんだ。

 倉庫で物資を調達(?)した親父たちは、ダンジョン一族との決戦を迎えようとしていた。
「この扉の向うに……親玉がいるんだな!」
「うむ、扉の装飾具合から見て間違いないだろうね!」
「最終決戦でござる!」
「肯定であります!」
「…………」
 ブドウを以外の親父たちは声を出して己の感想を述べた。
 ブドウは何も喋らなかった。
 正確には喋らなかったんではなく、喋れなかった。
 原因はカラオケの歌いすぎ。
(よく一人で二十曲も歌ったな!)
(うむ、あれだけ歌えば喉を痛めるのは同然だ!)
(自分だけ気持よく歌った報いでござる!)
(自業自得であります!)
 親父たちは心の中でブドウを罵った後、扉を開けた。
 扉の向こうには玉座があり、その玉座にダンジョン一族の長である白髪の老人が座っていた。
「やっと来たか!侵入者ども!我はこのダンジョンの主にして、ダンジョン一族の長ダンジョン・ユキノジョウだ!」
「「「「「「…………」」」」」
 親父たちは無言で目配りした後。
「「「「歌舞伎のパクリ(でござる)!!」」」」
と叫んだ。
 大声でツッコミをいれる親父たちに負けず劣らずダンジョン・ユキノジョウも叫んだ。
「歌舞伎を知っているのかーーーー!」
 ダンジョン・ユキノジョウの言葉に驚く親父たち。
「この世界にも歌舞伎があるのか?」
「うむ、これまで冒険してきた土地ではミュージカルはあっても……」
「歌舞伎はなかったでござる!」
「肯定であります!」
「…………」(無言で首を縦に振るブドウ)
 驚いた親父たちをダンジョン・ユキノジョウはさらに驚愕させる一言を言った。
「お前たち、もしかして地球から来たのか?」
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