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第二章

2-91 皆んなでギルドへと

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 ギルマスが示す広間の方を見ると...来る道中に嫌な感じを感じた...視界にチラッと入ってきたが...布に包まれた塊があった。

嫌な予感しかしないけど...そこまで"嫌な予感"はしなかったのでとりあえずそれが何かと聞いてみると...ギルマスの指示で待機していた職員さん達がかけていた布を剥がしていく。

すると...なにやら大きな籠??籠らしきものが四つ見えた。

『なんだ?あの箱?』

『いいえ。兄さん、アレは籠ですね。』

『えっ?!籠??なんでそんなものがあるの??』

兄弟達が首を傾げながら籠を見つめる中私は思わず...

『もしかして...あの中にここにいる連中を入れて、私達でギルドまで運べって言わないわよね?』

とギルマスに言うとギルマスが満面の笑顔を向けてきた。

「さすが!スノー!!でも惜しい!!あそこに入れて運ぶのはこいつらだけじゃないんだ!
 荷物や書類なんかも幾つか運ばないといけないから、それも纏めてあれに積んで運んでもらう!以上だ!!」

ギルマスの言葉に私は項垂れ、兄達は驚いていた。

フレアは頑張れと言わんばかりに私の肩をそっと叩いたのだ。

籠の大きさからして、私達四人がドラゴンの姿になる必要があるが...それも想定済みでの容易なのだろう。

ギルマスは私達の返事を聞く前に、集まってくれていた職員の人達を籠へと誘導する。

皆んなチラチラと私達の方を見ながらギルマスや副ギルマス達に誘導されて籠へと乗り込んで行く。

全ての準備が整うとギルマスが私達の方へ来て、

「じゃー頼んだぞ!」

と一言言ってきたので私はギルマスはどうするのかと質問すると、

「俺は、昨日お前さんから新しい仕事を貰ったんでな、そちらの対応で忙しいんだ。だから、今日はお前さん達に全て任せた!」

そう言ってニヤニヤと嫌味たっぷりの笑みを向けてきたのだ。

そういやそうだということを思い出し、私はハァーと溜息を吐き兄達に声をかけようとしたらフレアがギルマスに声をかけた。

「ギルマス。人は籠に入るのを見ましたが...荷物も今日持っていくんでしょう?それはいつ籠に入れるんですか?」

フレアの言葉にギルマスは自慢げな表情をしながら...

「それは心配ないぜ。もうすでに籠に積んである!あとは、お前さんが乗り込むだけでいい!
書類等が入っている籠はスノーお前が責任持って運んでくれよ!」

そう言うと運んだ後の説明もなくギルマスはそそくさとその場から消えていったのだった。

とりあえず私達はドラゴンの姿になり、フレアは荷物が先に積まれている籠を見つけそれに乗り込んだ。

籠に乗っていた人達はいきなりドラゴンが現れたので驚き攻撃をしようとしたが、直ぐに私が声をかけた事により驚きつつも落ち着きを取り戻してくれた。

『とりあえず私達で皆んなを運ぶから静かに暴れないでね。』

それだけ伝えると私達兄弟は手分けして用意された籠を掴み空高く飛び、私達が作ったギルドへと向かった。
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