異世界で家族と新たな生活?!〜ドラゴンの無敵執事も加わり、ニューライフを楽しみます〜

藤*鳳

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第一章 運命のはじまりと新たな出会い

1-14 新しい助っ人?!

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 のんびりと過ごした時間はあっという間に過ぎ...問題の日を迎えることに...。
嵐のような瞬間はいつものように朝食後ゆくっくり過ごしていた時に迎えることに。

嵐の予兆に一番最初に気付いたのはドラしゃんだった。
食後の軽いティータイムをしていたら外を眺めて眉間に軽い皺が...。

ドラしゃんが見つめている方を皆んなで眺めるとなにやら複数の人の声が聞こえてきたのだ。

初めは遠くの方で人?かな??って感じにしか聞こえなかったのが...だんだんの近づいてきて賑やかになっている。

しかも...その声が近づくにつれドラしゃんとムキじぃーちゃんの眉間の皺が...あと溜め息の回数と深さが増していく。

私達家族はなんだんだろう?と首を傾げるしかなかったのだが...そんな私達の状況などお構いなく大きな声が嵐の如く家に向かって降りそそぐ。

「オイ!引きこもりドラゴンとムキファーここに居るのは分かってるんだ!俺たちを中にいれろ!」

第一声は年配の男性の声だ。
年配と言ってもお父さんより年上という印象で声の感じからしてまだまだ現役の力強さがある。

その声に続くように今度は年配の女性の声が聞こえてきた。

「そうさね!そっちから呼んでおいてなんて扱いなんだい!さっさと開けな!しばくよ!」

こちらもお母さんよりは年上という印象で大人びたかつまだ現役万歳で、お母さんいわくお姑さん雰囲気満載の声だ。

そんな女性の声のあとに聞こえてきたのは...

「ちょっとお二人とも落ち着いて。しかし...森の奥にこんな家があるなんて知りませんでした。誰かいますか?!」

お父さんと同じ年頃?の雰囲気を醸し出す優しい印象の残る男性の声が聞こえてきた。
声だけなんだけど物腰の柔らかそうな感じがした。

その次に聞こえてきたのが

「オーイ!ムキファー!会いに来てやったぞ!居るのは分かってんだ!でてこぉーい!」

ムキじぃーちゃんと年頃が同じそうな印象の男性の声だ。
これまた力強い感じがするが、他の人達の声より低い位置から聞こえてきた。

その次に聞こえてきたのが

「だんなぁ~!連れてきましたでぇ~。
あと、いつもの荷物も持ってきましたでぇ~。」

なんとも怪しい商人風の声だ。
喋り方のイントネーションからすると大阪寄りの関西風の感じがして私達家族には親近感が若干だが感じられる声だ。

次々とドラしゃんとムキじぃーちゃん宛?なのだろう声が嵐の如く響く。

最初こそは"もしもし的"な内容だったのだが、なかなか返事が返ってこないので段々と悪口的な言葉が増えてくる。

ハゲ!、ムキムキマッチョ!でくの坊などなど。
なんか子供の言い合いみたいな内容になってきて内心両親は笑っていたらしい。

しかし、ドラしゃんとムキじぃーちゃんの2人は違っており、揃って"やっぱりかぁ~。"と悲痛な顔になりげんなりとしている。

(それはもうこの世の終わり見たいな顔だったのよねぇ~。)

お父さんはドラしゃん達の顔を見てどうします?と伺う感じで見つめている。
お母さんは"まだ、お茶請けの準備してないのに困ったわ"と呟いてキッチンへと向かう。

私とお兄ちゃんは...誰が来たのかが気になったので、2人で手を繋いで玄関の扉を開けに向かった。

玄関に向かって仲良く走り出す私達の姿を見てドラしゃんとムキじぃーちゃんが慌てて私達に駆け寄り

『お嬢様、坊っちゃま!勝手に開けては行けません!魔物かも知れません。危険ですよ!』

「そうーだぞ!喰われちまうかも知れねぇ~からその扉を開けちゃ~いかんぞ。こっちに来てじぃーちゃんと遊ぼうか?」

と扉を開けて外に出ようとした私達の後ろから声を掛けてきたのだが...時すでに遅し。
お兄ちゃんの手がちゃんと玄関の扉を開いたのだ。

玄関の扉を開けると個性豊かな面々が家の門の前に勢揃いしていた。

門の外ではムキじぃーちゃんよりは細身だがしっかり訓練られた筋肉質の体型をした...おじさん?おじぃーちゃん??がハリネズミみたいにツンツンした髪をして、腰には使い古された剣を下げて立っている。

その横には魔女?みたいな黒衣のマーメイドドレスを身に纏ったマダム風のおばさん?おばぁーちゃん?が。
しっかりとした化粧と赤と紫色のグラデーションかかった綺麗な色をした髪を頭の後ろでお団子にして、見たこともないデザインの簪を刺して仁王立ちしている。

(マジで魔女だと思った。)

その女性の横にはキラキラした長い髪をしまイケメンのお兄さんが立っている。
長い髪から先のとんがった耳がちらりと。門の前に並んでいる人達の中で1番若い感じがする。
背中には見たことないデザインの大きな弓を背負っている。

そのお兄ちゃんの腰元付近にお兄ちゃんより少し身長が高めで、体格のいい髭もじゃのおじぃーちゃんがいた。その背中には斧と木槌が。
木こりさんか小人さんみたいな感じがするおじぃーちゃんだ。

そして最後が鼻の上に小さな円形の眼鏡を置いて、糸目の怪しい雰囲気の関西弁みたいな口調で喋るお兄さんが。
髪は黄緑色をしていてふわふわ波打っている長い髪を紐で一本に束ねている。

(超ー怪しげな雰囲気があったのよね。胡散臭さ1番。)

彼等こそが神様が追加で頼んだ助っ人。
その後ろには動物で見たサイ見たいな姿の動物と荷馬車が見えた。

もちろんだがドラしゃんとムキじぃーちゃんの台詞は外に居る客人にも聞こえていたみたいで...

「いい根性してるのぅ~。誰が魔物だ!お前らの方がある意味で魔物だろうが!」

「誰が魔物だい!しばくよ!小童ども!」

「我々は魔物でないですよ。私はエルフです。あとは人間とドワーフです。」

「つめてぇーなぁー。昔の仲間が会いに来てやったのによ。」

「旦那ぁ~。ひでぇ~。ワイは頼まれて来ただけでっせ。」

各々が門の外で苦情を口々に喚き出す。
どつやらドラしゃんは家を新しく改築した時に結界も強固にしていたみたい。
私達が敷地内にいる場合は敷地の内側より私達家族かドラしゃん達が開けないと入れないような仕組みに変えたみたい。

(不在時は不在時で仕掛けをしているらしいけどね。)

だから門から先に彼らは進むことができずに仁王立ちして待っているしか方法がなかった。

彼らの喚き声に表情を顰めるドラしゃん達とは違って私とお兄ちゃんの耳には彼らの喚きは聞こえずただ目を輝かせて見つめていた。
目の前の光景が凄かったから。

「しゅごーい!マーマ!パーパ!
きて!しゅごいよ!ましょだ!!イケメンもいるよ!!」

「パパ!ママ!凄いよ!!
剣士に、魔女に、妖精さんに、小人さんに、怪しい人が来たよ!」

私とお兄ちゃんはお父さん達を玄関先くら呼ぶ。
私とお兄ちゃんをドラしゃんとムキじぃーちゃんは何故か百面相しながら見守りつつ門の外で喚く人たちを牽制している。

私とお兄ちゃんの言葉にお父さん達も慌てて玄関に来て外の様子を伺う。
そして外に居る面々を見てお父さん達も大興奮する。

「アレって!?エルフにドワーフ?!」

「もしかして本物の魔女さん?!」

私達家族のそれぞれの言葉を聞いて外の彼らは

「凄いじゃないかい。あのおチビちゃん。一目でわしらの事を見抜きやがったぜ。お前"魔女"だってよ。合ってるなぁ~。」

「お黙り!クソジジイ!誰が魔女だい。しかし良い目と力を持っているね。これは楽しみだよ。」

「面白いね。家族で来たのは初めてだね。そして何より心地よい魔力の持ち主だね。来て良かったよ。」

「小人ってワシの事をいっとるのか?失礼だぞ!ワシはドワーフじゃい!小人なんかと一緒にするな!」

「皆さんはまだマッシでっせ。ワイは怪しい人でっせぇ~。辛いですわぁ~。」

門の外でそれぞれ意見を言い合っている。

私とお兄ちゃんは2人で手を繋いで門の所まで歩いて行った。
ドラしゃんとムキじぃーちゃんが止めようとしたが、お母さん達が止めたのだった。
玄関の扉の所でお母さん、お父さん、ドラしゃん、ムキじぃーちゃんの4人で私達の様子を見守る形をとったようだ。

(後からドラしゃんから聞いた話によると、 この時本当は私達を連れ戻したかったらしいがお母さんが怖くて出来なかったそうです。最強のドラゴンのドラしゃんがビビらせるお母さんって...。)

私とお兄ちゃんは門の所まで行ってゆっくりと見渡したあと外の5人に声を掛けた。

「あのう...今日来るお客さんは皆さんですか?僕はアキラです。5歳になります。リンのお兄ちゃんです。」

とお兄ちゃんが最初に声をかけお辞儀をする。
私はそんなお兄ちゃんの姿を見て真似をする、

「おはようございます。わたし、リンです。3さいです。よろちくです。」

と同じように自分のことを伝えてお辞儀をする。

すると外の5人は私達の目線に合わせて屈んで返事をしてくれた。

「お利口さんだなぉ。俺は、"ロドムカ"って言うんだ。元冒険者ギルドのギルドマスターだ。お前さん達と一緒に居るじじぃとドラゴンの知り合いだ。よろしくな。」

とツンツン頭のじぃーちゃんがニカっと笑顔を浮かべて自己紹介をしてくれた。
元冒険者というだけあって迫力があるし、顔や腕には傷跡がある。

「本当にお利口さんだね。そうさ私らが今日の客人さ。私は、"スティールミ"て言うのさ。元商業ギルドのギルドマスターさ。このじじぃと同じであんた達の側にいる魔物供と知り合いだ。魔女ではないからね。」

と魔女と思っていた人が教えてくれた。
見た目に反して優しい口調で自己紹介してくれた。

「賢いですね。私は、"ラミィー"。これでもこの近隣の森に住むエルフの長をさせて貰っているよ。よろしくね。こう見えてもこのメンバーの中では最年長なんだよ。凄いでしょう?」

とイケメンのお兄ちゃんが自己紹介をしてくれた。
エルフさんだから耳がとんがってるのか。
何より微笑んだ顔がまたイケメン!!

「次は俺の番だな。"ドム"って言うんだ。見ての通りドワーフだ。ムキファーとは昔冒険者パーティーを組んで冒険していたんだ。よろしくな。」

と小人のおじぃーちゃんが自己紹介してくれた。
あっ!小人じゃないね、ドワーフだ。
おじぃーちゃんは屈まなくても目線がそこまで高くないから立ってたままだけど力強さは伝わってくる。

「ワイは行商人してまっせ。怪しいもんちゃいますでぇ。"モッケロン"って言います。よろしゅう~たのんます。
ほんまぁ~可愛らしいですわぁ~。」

とひときわ怪しいお兄さんが微笑みながら自己紹介してくれたのだが...やっぱり怪しい。
なんだろう??この得体の知れない胡散臭ささ...。

軽く引き気味になっている私とお兄ちゃんに対して5人が揃って笑顔で

「「「「「入れて?!」」」」」

とお願いしてきたので"はい"と私とお兄ちゃんは返事を返した。
すると...門は静かに開いた。
その光景をお父さんとお母さんは嬉しそうに。ドラしゃんとムキじぃーちゃんはこの世の終わりの様な顔で見ていた。

私とお兄ちゃんは客さんを連れて玄関まで一緒に歩く。
5人は満足そうな表情を浮かべて私達の後を着いて歩く。

(サイ見たいな動物と荷馬車は大きいため門の外で待機です。)

「パーパ。マーマ。ドラしゃん。ムキじぃーちゃん。おきゃくしゃんつゅれてきたよ。」

私が笑顔でお父さん達に言うとお父さんとお母さんは、私とお兄ちゃんの頭を撫でて"ありがとう"と褒めてくれた。

そして、私達が連れてきた客人を向いて軽く挨拶をして家の中に招き入れるのだった。


 リビングに案内してテーブル席に座るよう両親は促す。
まず、ドラしゃんがいつもの席に無言で座りその膝に私。
ムキじぃーちゃんもいつもの席に無言で座りその膝にお兄ちゃんを乗せる。
その光景をお父さんとお母さんは唖然と見つつもお客人に席に座るよう促す。

両親に促されドラしゃんの前にロドムカ、スティールミ、ラミィー、ドム、モッケロンの順に座っていく。

皆んなが席に着いたことを確認するとお母さんがキッチンに行きお茶とお茶請けの用意をする。
それをお父さんがそれぞれの前に配膳していく。
日本茶とお母さん手作りの芋羊羹が置かれていく。

それを見て5人は懐かしそうに、"久しぶりに見るなぁー。日本茶と芋羊羹だなぁー。"と呟いていた。

お母さん達はそんな彼らの様子を不思議そうに見つめながもお茶を出し終えるといつもの席に腰を下ろす。

皆んなが席につくとロドムカが先に開口を切った。

「さっきは、えらい言いようだったなぁー。フレア。ムキファー。ちゃんと聞こえていたぞ。昔の仲間に失礼だぞ。あと、そちらの人達を紹介してくれんのか?」

その声にドラしゃんもムキじぃーちゃんもそっぽを向く。
すると5人の表情が引き攣る。

お母さんとお父さんはあえて言葉を発さずに様子を見守っている。

気まずい空気が流れ出したので私はドラしゃんの膝の上で顔だけを器用に向けてドラしゃんに向かって声をかけた。

「ドラしゃん?このひとたちは?」

私の視線にドラシャンはグッと呻いたと思ったら溜息をついて話し出してくれた。

『お嬢様には負けました。こちらに居ます5人が...昨日お伝えしました"助っ人"です。
この世界で私やムキファーの次に転生者や転移者に詳しい方々です。』

そう話出すと5人はようやくかと言った表情に変わり状況を待つ。
ドラしゃんはため息混じりで言葉を続ける。

『まず...私の前にいますのが、この国の中でも大きい街の冒険者ギルドで荒くれどもを纏めていた元ギルド・マスターのロドムカです。
そして...全ての冒険者ギルドの管理者でもあります。簡単にいうと冒険者ギルドの元締めみたいなものです。
あと...私の昔のパーティー仲間です。
元特S 級冒険者でもあるので腕は確かです。
引退した今でも顔は広いですよ。少しむさ苦しいですが...我慢して頂けると幸いです。』

ドラしゃんの言葉にロドムカのこめかみがピクピクし出す。
他の4人は必死に笑いを堪えていた。
そんな状況でもドラしゃんは話すのを辞めなかった。

『むさ苦しいおっさんの横に居るのが、この国1番の商業ギルドの元ギルド・マスターでスティールミと言います。、
こちらも私の昔のパーティ仲間です。(不本意ですけど。)
あと、全ての商業ギルドの管理者ですので、こちらも商業ギルドの元締めみたいなものです。
元特S級冒険者で、国1番の魔法の使い手でもあります。
引退した今でも人脈や顔は広いです。魔女に見えますが魔女ではありませんよ。
まぁー、魔女でもいいです。』

この言葉に今度はスティールミのこめかみがピクピクし出し、他の4人が笑いを堪えている。

『魔女の横が、この森の近辺に住むエルフ族の長でもあり、全てのエルフ族の長でもあるラミィーです。
見た目は...この中で1番お若いですが、最年長です。要は老人です。
そしてこの中で1番色んな転移者や転生者とあっています。
森や自然に関することは彼が1番詳しく、生きる賢者です。

 その横がこの国1番の腕きの大工兼鍛治師のドムです。ドワーフ族の長の上に大工ギルドのギルドマスターです。
そして、ムキファーの元冒険者パーティーのメンバーの1人です。
小さいなりですが力で言うとムキファーより強いですよ。

最後が...ペテン師です。』

ドラしゃんは淡々と彼らの紹介(?)をして行ったのだが...1人だけ扱いが...。
最後に"ペテン師"と紹介された人がやはり異議を申し立てる。

「酷いですわぁー。旦那ぁー。ペテン師って。ワテは行商人です!この国で最も顔の広い行商人です!そして祖父が転移者でっせ。彼らにとったら1番の理解者でっせぇ~!!」

そう言ってドラしゃんを恨めしそうに見つめ抗議をするが、それをあえて無視をしてドラしゃんは話を進めようとする。

『こちらの御一家が今回、(バカ)神様が異世界から連れて来られた方々です。
 旦那様の"藤咲雄大様"。こちらでは、"ユウダイ"と名乗っております。
 その横が奥様の"藤咲由花様"。こちらでは"ユイカ"と名乗っております。
 そして...ムキファーの膝の上で居るのが、坊っちゃまの"藤咲陽様"。
こちらでは"アキラ"と名乗っております。
 そして私の膝にいますのが...お嬢様の"藤咲麟様"。こちらでは"リン"と名乗っております。』

モッケロンの抗議の声も虚しくドラしゃんは満面の笑みを浮かべて私達家族の紹介をしてくれた。

『そしてステータスは、今までの転生者や転移者の比ではありません。桁違いです。
私とムキファーだけでは、教える内容に偏りや限界があります。
今回だけ神様と相談してあなた方に協力を求める形になりました。』

最後に発せられたそのドラしゃんの言葉には互いに驚く。

お父さん達は"オタクスイッチ"が入りそうになっていたがなんとか踏みとどまった。

そして助っ人に呼ばれた面々が各々意見を述べる。

「今までも何人か異世界の人間を見てきたが...そこまで違ったかぁ~。
まぁ~良いわ。暇をしてたからなぁー。協力してやるよ。」

「魔女はよけいだよ!しばくよ!
しかし、あやつも面倒な事をしたもんだね。ここは協力するしかないわね。
それぞれ、面白そうな能力を秘めてそうだしね。
それにあんた達だけではまともな常識も教えれないだろうからね。」

「確かに...私が見てきたなかでは、魔力量も属性もスキルも何もかもが桁違いだね。
 でも、悪用しそうな人達でないから大丈夫でしょう。
私は"今は"長期間は森から離れる事ができないから通いでなら協力するよ。」

「やっぱりなぁ~。家を見た瞬間からそうだと思ったんだよ。
俺でもここまで凄いのは造れねぇーなぁ。因みに俺も元だ。弟と倅に後を託してきたからなぁー。もちろん協力するぞ。」

「はぁーなんで、ワテだけ扱いが悪いんでっしゃろ?ワテも勿論協力しますでぇ。転移者を身内に持つのは、この中でワテだけですから。実家に帰れば祖父の"日記"がありますで。何かの役に立てるように親父に頼んでみますわ。」

それぞれの言葉にお父さんとお母さんは、嬉しいな顔をして御礼を言う。
私とお兄ちゃんも家族が増えたので大喜び。

しかし、ドラしゃんとムキじぃーちゃんだけが何故か嫌そうな顔をしている。
2人はこの後の展開が読めていたからだろう。

「そちたら、ロドじぃーちゃんに、ルミばぁーちゃん。ラミィお兄ちゃん。ドムじぃーちゃんに、モッケしゃん。よろちくお願いします。」

「お願いします。」

私とお兄ちゃんが笑顔で言うと5人は以前のムキじぃーちゃんみたいにデロデロ顔になる。

それの光景を見てドラしゃんとムキじぃーちゃんは、"やっぱり"と呟く。

今日から新しい家族が確実に増えたのだ。
私達一家は新しい家族を迎えて本格的にこの世界での生活を進めていく事になるのだった。













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