異世界で家族と新たな生活?!〜ドラゴンの無敵執事も加わり、ニューライフを楽しみます〜

藤*鳳

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第四章 新しい国誕生!〜国の設立と同盟〜

4-21 季節もの ホワイトデー

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 今回は、季節もの特別編でお送りします^ ^

*3/14 ホワイトデー
    異世界での初めてのホワイトデー*

~ホワイトデー前日~

 2月14日のバレンタインがなんとか無事に終わり、色とりどりの花々が咲き誇る3月を迎える。

3月に入りお父さんはある事を思い出した。

そうなのだ。
3月には、2月のバレンタインで貰ったチョコのお返しをしないといけない事を...。

そこで、お父さんは街の男性陣にこっそり声をかけて呼び集める事にした。

ユウダイ:
すまない。皆忙しい中申し訳ないが、大事な事を思い出したから、お知らせします。

ムキじぃーちゃん:
なんだ?

ユウダイ:
3月14日は、"ホワイトデー"と言って、2月14日のバレンタインで女性からチョコを貰った男性は、お返しをしないといけないんです!!

男性陣全員:
(OvO)!!

ユウダイ:
つきまして、早急にそれぞれ対策を考えて下さい!

ロドじぃーちゃん:
おい!その、ホワイトなんとかは、何を渡すんだ?

ユウダイ:
女性から頂いたものの2~3倍返しをしないといけないんです。

男性陣全員:
Σ('◉⌓◉’)

ユウダイ:
渡すものはなんでもいいです。
花でも、お菓子でもなんでも。
渡す女性が喜んでくれるであろう物を渡すのです!!

男性陣全員:
∑(゚Д゚)((((;゚Д゚)))))))

ユウダイ:
ちなみに、私は以前は1日家事代行&全身マッサージをプレゼントしましたT^T

ムキじぃーちゃん:
それは...ワシは無理だぞ...~_~;

ユウダイ:
なんでもいいんです。
渡す相手が喜んでもらえる物が大事です!

お父さんからホワイトデーについて話を聞いた男性陣はその日から、密かに女性陣の欲しい物について情報収集を開始した。
お返しの品を探すためにだ。

しかし、その男性陣の行動があまりにも不自然すぎ、お母さんの元へ女性陣から相談の案件が多数届いていた。

ナナばぁーちゃん:
ちょいと聞いとくれよ。ユイカ、ウチのあのアホ。最近変なのさ。
やたら、好きな物は何か?とか、欲しいものはないか?とか聞いてくるんだよ?
未だかつて、そんな事聞いてきた事ないのに...不気味でしかたがないよ。

ロナばぁーちゃん:
あんたんとこもかい?
私の所もよ。変にチラチラと見てくるし...変なものでも食べたのか心配してたのよ。

2人の話を聞いて、お母さんと私は目が点状態に。ありゃ?デジャヴ??

ちょうど、2人が来る前にもルミばぁーちゃんや他の女性陣からも同じ内容の話を聞いたばかりだった。

お母さんと2人で顔を見合わせると、ふとお母さんはある事を思い出したみたい。

そうなのです。
もうそろそろ"あの日"が来るのです。

しかし、この世界の人はその事は知らないはず...。

と言う事は...。

お母さんが何かに気づいた様子で、ナナばぁーちゃん達がお母さんに詰め寄る。

ユイカ:
はっきりした事は...そうね、主人に確認をとってみないと分からないわ。
こうなった原因はあの人だと思うから。
もう少し、我慢してくれるかしら?
わかったら速攻で教えるから。

お母さんのその言葉を信じて、その場は一旦引いてくれたナナばぁーちゃん達。

2人が帰った後、お母さんがボソッと呟く。

ユイカ:
きっと、"ホワイトデー"の事を男性陣にお父さんが教えたのね。
お雛様の事をすっかり忘れていたくせして...。

そうだった。
今年、色々バタバタしていたのもあり、お雛さんの日をすっかり忘れていたのだった。

それは、お父さんだけでなく我が家全員で忘れていたんだ。
それを最近になって思い出して、来年はきちんとお祝いしようねと約束したばかり。

それなのに、"ホワイトデー"は覚えていたのは、さすがと言うか...なんというか...。

お父さんらしいと言えば、そうなるが、
お父さんの迂闊な行動で女性陣に迷惑をかけているのは見逃せなかった。

しかし、いったい普段男性陣は女性陣に対してどんな対応をしているのか、よくわかった1日だ。

この世界自体、イベント事が少ないのは理解していたが...ここまで?

まぁ~私達の世界が、イベントが多すぎていたからそう感じるのかも知れないが...それでも...ね?

今回の原因はお父さんだと言うのは、はっきりしたので、今日夕食時にお父さんを問い詰める事にした。

~夕食時~

 普段なら明るい楽しい食卓が、今日に限って重い空気が...。
お母さんが無表情だからだ。

さすがのお父さんもドラしゃんもかなり焦っている。

なんとか皆、重い空気の中ご飯を食べ終えて一腹をしている時、ようやくお母さんが重い口を開いた。

ユイカ:
お父さん。少し確認したい事があります。今日、何かやらかしたでしょ?

お母さんの無表情で、抑揚のない台詞にお父さんは、椅子の上でなぜか正座をする。

そして、土下座せんばかりに頭を下げてお母さんに謝った。

ユウダイ:
はい。男性陣に"ホワイトデー"について教えました!

素直に言うお父さん。

お母さんはそんなお父さんに、溜息を吐きながら忠告をする。

ユイカ:
ホワイトデーと言うイベント自体が、この世界にはないのよ?
せめて、皆に話す前に私に相談して欲しかったわ。
そうしてくれたら、女性陣にも私からアドバイスができたのに...。
これじゃー、不信感しか湧かなくなるわよ?
男性陣達が普段と違う事ばかりしてるから女性陣は、皆困惑してるのよ?!

お父さんもまさか、ここまでなるとは思ってなかった。
自分の閃きで、ここまでなるとは...。
お母さんから注意を受けたお父さんはかなり落ち込む。

ユイカ:
でも、ホワイトデーを覚えていた事は褒めてあげるわ。
でも、今度から気を付けてね。
明日、再度皆を集めて話し合いね。
わかった?

お母さんの言葉に、お父さんは涙ぐんで首を縦に振っていた。

~ホワイトデー当日~
 
  朝からギルド前に皆を集めて、改めて"ホワイトデー"について説明する事にした。

日数がない為、かなり焦っていた男性陣。その為、不審な行動が目立って、女性陣から煙たがれていたからだ。

気持ちと行動が上手くいってかなかった。
そんな男性陣の姿を見かねたお母さんは呆れ半分の表情をしながら改めてホワイトデーについて説明をすることにした。

今度は男性陣だけでなく、女性陣も集めて説明する。

ユイカ:
ホワイトデーは、独身ならチョコを貰った相手に返事を返すの。
既婚者なら、貰った相手が配偶者なら感謝の気持ちを。
配偶者でなければ、友として、友人としての感謝の気持ちを示せばいいのよ。
無理に繕う必要はないわ。
些細なことでいいのよ。
代わりに家事をするとか、普段一緒に食事がとれてないなら、一緒に食事をするとか。ね?そんなことでいいの。
慣れてきたら、プレゼントを渡したりしたらいいわ。
初めてする事なんだから、わからなくて当然よ。

お母さんの言葉で、男性陣も女性陣もそれならとホッとした表情を浮かべていた。

どうやら納得してくれたようだ。

最初はどうなるか不安だった"ホワイトデー"。

今日一日特別に、仕事を皆お休みとした。

そして、チョコを貰った相手にそれぞれ男性陣は、自分達が今できる事をする事に。

既婚者組は、慣れない家事をしたり、食事を一緒に食べたり、手を繋いで散歩をしたりしていた。

ラディじぃーちゃんやカシムじぃーちゃんは、慣れない家事をして台所を半壊に。

他の男性陣もラディじぃーちゃん達程ではないが、壁を焦がしたりしていた。

その為、お父さんとドムじぃーちゃんがバレンタインのお返しに無償で修理を請け負うことにした。

独身組は、それぞれ貰った相手に自分の思いを伝えることにしたようだ。
このホワイトデーで何組かカップルが生まれたのは言うまでもない。

そして、問題は皆にチョコを渡した私に対してはと言うと...。

男性陣皆から、何故かとんでもない貢物が届けられた。  

それも皆が競い合う様に持ってくるのだ。

見たこともない鉱石や宝石。
見たこともない糸や布を使った作られた服、帽子、鞄、靴など。
珍しい置物やSS 級の魔物の毛皮や牙と言った素材や魔石だったりが贈られた。

1番凄かったのが、ドラしゃんからの贈り物だ。
体温や気候、感情によって色の変わる生地で作られた着ぐるみパジャマ20組だ。

全て、違う種類のものばかり。

しかも、素材はと言うと...。
なんと絶滅危惧種に分類されている、特急SSS級ランクの大狐の毛皮を使ったものだというのだ。

えっ??いいの?

国どころか世界が買えるぐらいの品物らしい...?!
(貰った翌日にロドじぃーちゃんとルミばぁーちゃんがこそっと教えてくれた。)

とんでもないものを貰って、易々と着ることができない。

しかし、特別な日のみに着るとドラしゃんと約束した。

もちろん服の管理はドラしゃんがしてくれる。

初めましてのホワイトデーでこんな凄いもの貰って、次からは...考えただけでゾッとしたのは皆には、内緒だ。


作者:
皆さん、ホワイトデーはありましたか?
毎年父に渡しているのに、お返しは一度も貰った試しがありませんT^T

お返しがほしくって渡しているわけではないですが...飴の一つでも欲しいなぁーと思うのは我儘でしょうか?

では、次は本編に戻ります^ ^
よろしくお願いします(*´◒`*)
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