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第四章 新しい国誕生!〜国の設立と同盟〜
4-38 南側の街づくりに出発
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住み慣れた街に戻ってから数日後。
次の街造りに向けての準備が整い、同行メンバーも決まった。
北側と西側の街造りに行った、私、お兄ちゃん、ムキじぃーちゃん、ドムじぃーちゃん、ドラしゃんは今回も一緒に旅にでる。
交代するのは、カカン達だった。
最初は、カカン達は次の旅も一緒に行って色々学びたいと懇願してきたが、この街でも色々増築や改装しないといけない事が出来たので、そちらの方に手を貸して欲しいとドムじぃーちゃんに説得されて、渋々残る事になった。
そのため、自ら旅に同行したいと名乗り出たメンバーと元々予定していたメンバーを連れて行く事にした。
自ら名乗り出たのは、...?!!!
なんと、孤児院から来た17歳組5人だ。
トオルとトト、ササネ、ホシ、サネミが名乗り出たのだった。
それには流石のお母さん達も止めに入ったが...。
「ここに来てから、美味しいご飯もあったかいお風呂、ゆっくり寝られる寝床も用意して頂きました。
年少組も落ち着いてきたので、せめて自分達も何かできる事を見つけてしたいんです。」
と、5人に言われてしまったのだった。
確かに、各同盟国の孤児院から来た子達は、来た当初に比べたら健康的にはなってきていた。
が、まだそれ程健康か?と言われたら悩むレベルなのだが...5人の意志は堅い様で連れて行く事にした。
この5人と、ルファロル王国から来た、人魚属と人間のハーフの20~30代の働き盛り男女15人の計20人が今回の旅のお供に決まった。
北側と西側の街を造っている間に、職なしだった人達の半分以上が、この街でルミばぁーちゃんとロドじぃーちゃんの適性検査を受けて、個々の適性にあった仕事につく事が出来て少しずつだが、収入も獲れるようになって来ていた。
あとは、それぞれ街が完成したら分散し、各街を発展させれる様にまで下準備に入っているという。
元々皆んな、ヤル気のある人達ばかりだったので、特に苦労はない感じ。
旅のメンバーも決まったので、南側の街造りに出かける。
今回は、一度西側の街に寄って西側の街から南側の街への道を造る事からスタートとなるので、今回も先陣と後陣の2組に分かれて移動することにした。
先陣は、私とお兄ちゃん。
ムキじぃーちゃん、ドラしゃん、トオルとトト、ササネ、ホシ、サネミだ。
もちろん、先陣には【大聖霊】と【聖獣】は決まっている。
後陣は、ドムじぃーちゃんとルファロル王国から来た人魚属と人間のハーフの20~30代の働き盛り男女15人だ。
南側の街への道が完成したら、合図を送るので、それを受けてから出発となる。
皆に見送られて、先陣である私達は街を出て、西側の街へ作る場所へと向かう。
今回は少しゆっくりなペースでと、お母さん達に釘を刺されているのだが...それはあくまでも私とお兄ちゃんで、それ以外のひとたちはマイペースで行動する事に。
お母さんとしては、今回はトオルとトト、ササネ、ホシ、サネミが居るからゆっくりで!と言ったつもりなのだが...その意図を【大聖霊】達が察するはずもない。
前回と変わらないスピードで西側の街への道の修繕と補強をしながら移動をする【大聖霊】達の姿を見つめなら、私達は歌を歌ったり、談笑しながら歩いて行く。
「ねぇーねぇー。トオルお兄ちゃんたちって、すきな人いるの?」
ドラしゃんの腕に抱かれながら、そんな事を質問する私。
そんな唐突な質問に焦るトオルお兄ちゃん達。
「ひぇっ?えっ??」
そんな返事と共に、皆の顔が真っ赤に。
さすがに、ムキじぃーちゃんとドラしゃんから"いきなりそんな事を聞くものでないです!"と、お叱りを受けた。
「リン。お前、幼い割にはおませなんだなぁー。」
「だってきになるもん。リンは、お兄ちゃんとドラしゃんがイッチバンすき!
ムキじぃーちゃんもすきだよ。」
私がそう言うと、お兄ちゃんとドラしゃんは当たり前ですと言わんばかりの表情になり
「こりゃ~先行き不安じゃなぁー」
ムキじぃーちゃんは、そうボソッと呟く。
ワイワイ話す私に、トオルお兄ちゃん達がボソボソと小さい声で返事をくれた。
「あっ、あのう...。好きな人は...今の所はいません。」
「僕も。」
「私も。」
「私も。」
「私もよ。」
その言葉に、私は笑顔で"よかった"と返事をした。
その言葉にドラしゃんが何かを言おうとしたが...。
「せっかく、リンとお兄ちゃんと"かぞく"になったから、しらない人やへんな人が"こいびと"でなくてよかった。
お兄ちゃん達の"こいびと"にはうーーーんとすてきな人でないと、だめだからね!」
そんな内容の言葉を先に私が喋ったものだから、ドラしゃんは注意するタイミングを失ったようだ。
誇らしげにする私の姿を見て、トオルお兄ちゃん達は笑い出す。
そんな感じで、のんびりした雰囲気で今回の旅はスタートした。
前回に比べて、こまめに休息をとり最終的には、ドラしゃんの魔法で移動して日が暮れる前に西側の街へと着いた。
トオルお兄ちゃん達は、初めて見る西側の街にかなり驚いていた。
目と口を大きく開き、微動たりともしない5人。
そのままにして置いても、問題はないが日も暮れているし、彼らに何か有れば保護者代理のドラしゃんやムキじぃーちゃんが、お母さんからキツーーーいお説教を受けるので、ムキじぃーちゃんが5人をせっついた。
「驚いている所悪いが、日も暮れてるし、チビ達に飯をくわさんと行かないから動いてくれるか?」
ムキじぃーちゃんにそう声をかけられて、ハッとする5人。
ドラしゃんとムキじぃーちゃんの腕の中で、お腹の虫を鳴かせている私とお兄ちゃんの姿を見て、活動を再開させてくれた。
特に大きなトラブルもなく西側の街へと着き、宿泊の準備をする事にした。
宿泊の準備をしている間に私はスカイとフウちゃんにお願いして、街に連絡をする。
私とお兄ちゃんをトオルお兄ちゃん達に預けて、夕飯とお風呂と寝床の準備をするムキじぃーちゃんとドラしゃん。
トオルお兄ちゃん達も手伝うと申し出たが、それなら私とお兄ちゃんの子守をと言われた。
「こいつら、目を離すとろくな事しないから頼むわ。」
『何かしたいなら、お嬢様達の相手をお願いします。かなり重要な役目ですから、頼みましたよ。』
トオルお兄ちゃん達は、こんな幼児なのに?5人も必要?と不審な顔を最初はしていたが...。
ものの数分で、そんな考えをした自分達を呪うハメになったのだった。
「リン?!アキラどこですか?」
「リンちゃーん?!アキラくん??どこ???」
「居たか?」
「居ないわ!!」
「嘘でしょう?!」
じっとしていないのが、私とお兄ちゃん。
以前にも訪れた事がある街なので、私とお兄ちゃんに優位な場所だった。
トオルお兄ちゃん達がほんのわずか、目を離した瞬間に、【大聖霊】と【聖獣】達と一緒に部屋を抜け出して、夜の街の探索に出たのだ。
夜の街でも、中心部は明るい。
日中太陽の光を溜めて、暗くなると光を放つ特殊な石や苔を使用した自然の灯りを活用した加工を階段や吊り橋に施してあるし、等間隔に夜になると灯りが灯る様仕掛けをしたランプも設置してあるからだ。
夜遅くに帰宅する際、少しでも安全に家路につける様にとのお母さんのアイデアをドムじぃーちゃんとドラしゃんが実現させた物だった。
明るすぎず、かつ暗すぎないほんのり淡い光を放つ街となっている。
月明かりも手伝って神秘的な街灯りになっていた。
『凄いですわね。私、こういう灯りは大好きですわ。』
【光の大聖霊 ルナミス】がそう言って微笑んでいる。
しかし、それはルナミスだけでなく他の【大聖霊】達も同じ気持ちだった様で、皆で屋根の上からその光景を見つめる。
そうなんですよ。
私達は、トオルお兄ちゃん達が探し回っている建物の屋根の上にいるのです。
そうとも知らず、トオルお兄ちゃん達は下でバタバタ走り回っていた。
しばらく皆でぼーっと街の光景を眺めていると背後からドラしゃんの声がした。
『こんな所で居たんですね。ご飯の支度など諸々終わりましたので、戻りますよ。』
いつの間にか【大聖霊】達は姿を消していた。
どうやらドラしゃんの気配を感じて、先に腕輪に戻ったのだ。
私とお兄ちゃんは、ドラしゃんに連れられて建物の中へ。
すると私とお兄ちゃんの姿を見たトオルお兄ちゃん達は、半泣きの顔をしていた。
「探したよ?!どこに行ってたのさぁー?!」
涙目のトオルお兄ちゃん達に囲まれる私達。
ドラしゃんも、さすがにトオルお兄ちゃん達を怒る事が出来ず、皆を引きずりながら食事をする部屋へと向かった。
その間も、トオルお兄ちゃん達からは"よかった""今度は目をはなさい"などの言葉を呟かれた。
その日の夕食もなんとか無事に終わり、お風呂は男女に分かれて風呂に入る事に。
さすがにお風呂は大人しく入った私とお兄ちゃん。
お風呂後は、皆で雑魚寝をした。
トオルお兄ちゃん達は最初こそ拒否を示したが、私の言う事はあらかたなんでも叶えてくれるドラしゃんを相手に勝てるわけもなく...だ。
翌朝、朝食を食べている時ある事に気づいた。
【聖獣】数匹の姿がない事に。
どうやら、【大聖霊】達と一緒になって先に街を出て、南側に向かって道を造っているというのだ。
もちろん、ドラしゃんとムキじぃーちゃんは知っていた。
昨晩私達が熟睡した時に、【大聖霊】達が現れて提案されたそうだ。
私達はそれを聞いて、そそくさと朝食を食べて後を追う事にした。
南側に向かって出入り出来る様に、作ってあった門を開けるともう道が綺麗に出来上がっていた。
南側に向かっての道は色とりどりの花が飾られた華やかな道となっていた。
ちゃんと自然に生えてある様に、植えられていた。
直接地面に植えてあるものから、陶器の鉢植えに植えられたものまであった。
何より、道の端を囲う柵が凄かった。
蔦系の植物を生かしたデザインとなっていて、神秘的な雰囲気をかもしだしていた。
生えている植物と花々は見覚えあるものから、見た事ないものまで色々あり、視覚的にも楽しめる様工夫しているので、道を進むのが楽しかった。
「凄いですね?!」
「初めて見る植物ばかりだ...。」
「いつのまにこんな道が?来る時はありませんでしたよね?」
「これも魔法ですか?」
「誰の魔法?凄いわぁ~?!」
5人の反応に私達は、苦笑い。
とりあえず、5人を急かしながら道を南に向かって歩いて行く事にした。
南側に向かって、出来立ての道を歩いて行くと、丁度道と道との中間地点かと思われる場所に大きめの休憩所が建てられていた。
そこには、朝から姿が見えなかった【聖獣】達の姿が。
彼らの姿を見て、私とお兄ちゃんは走り出した。
「スカイ、ムーン、ウォール、ライガ!」
私が名前を呼ぶと嬉しそうに彼らも駆け寄ってきた。
よく見ると、少し体が大きくなっている気が...。
『おや?少し成長した様ですね。
ステータスは見えませんが、多分ですが全体的に数値が増えているのでは?』
後ろから歩いてきたドラしゃんが、そう呟く様に話すと、彼らは"そうだよ"と返事をした。
『大聖霊様達と一緒に、この道造りをしましたら、色んな魔法を使うので、能力が向上したようです。』
と、ムーンが。
『どうだ?少しは格好良さが増しただろう?』
と、ライガが。
『主人のお側を、離れるのは寂しいものでしたが、我らもお役に立ちたくて...』
と、ウォールがそれぞれ話してくれた。
なんとも可愛らしい返事だった。
何より、成長しているのが凄かった。
『主人であるお嬢様やアキラ様も少しずつ成長しているので、彼らも焦ったのでしょう。
でも、成長する事はいい事ですよ。』
ドラしゃんが、私とお兄ちゃんの側に来て教えてくれた。
とりあえず皆が揃ったので、この休憩所にて軽食を取ることにした。
皆で休憩所に移動して、ドラしゃんが鞄から出した軽食をつまむ。
楽しく皆で軽食をつまんでいると、【大聖霊】のドライドの声が、休憩所の植物から聞こえてきた。
『南側の街を造る地点まで、道は通しましたわよ。
あと、街となる部分の外壁のみ仮ですが、造っておきますね。』
ドライアドからの伝言の内容聞いて、ムキじぃーちゃんとドラしゃんはやれやれといった表情をする。
私は、ドライアドの声が聞こえた植物に向かって、
「ありがとう。むりしないのね。」
と言うと、植物がお辞儀した。
それには、5人がかなり驚いていた。
『この程度の事は、これから沢山体験します。いちいち驚いていたら、身が持ちませんよ。』
ドラしゃんは、そう平然と5人に伝える。
ムキじぃーちゃんは、そんなドラしゃんに呆れた表情を向けた。
「お前、それは酷だぞ。
まぁ~、慣れるまでは驚くのは仕方がない。
が、本当にこんな事は日常的に起こるからな。」
5人は、もうなに対して驚いたら良いのかわからない感じだった。
「なっ、慣れるのですか?」
なんとか、その一言を絞り出した。
その言葉に、ドラしゃんとムキじぃーちゃんは頷く。
『慣れますよ。今後も、私達と過ごすのですから。』
「そうだな。嫌でも慣れるぞ。
と言っても、ワシですらたまに驚く事はあるがなぁ~。」
そう言って豪快に笑い出すムキじぃーちゃん。
5人は、その反応を見て乾いた笑いを出していた。
軽食をとった後、また南側に向かって歩き出す。
この休憩所を境に、南側に行くにつれて植物の雰囲気ぐ変わって来た。
それに気付いたのは、サネミお姉ちゃんだった。
「ねぇ~、ここ辺りから植物の雰囲気変わってない?
どこか変わったかって言われたら、私もいまいちわからないけど...でも雰囲気が変わってない?」
サネミお姉ちゃんの言葉に、トオルお兄ちゃんとトトお兄ちゃん、ササネお姉ちゃんとホシお姉ちゃんは、不思議そうな表情をしながら植物を見つめる。
「いや?そうかぁ?」
トオルお兄ちゃんがそう植物を見ながら答える。
「俺もわからん。」
トトお兄ちゃんもそう答える。
「そう言われたら、そうなのかなぁ?」
ササネお姉ちゃんがそう答える。
「...あっ?!葉っぱの大きいものが、若干増えたような気がする?!
さっきまでは、葉の細いのが多かったような...草原や孤児院の裏でよく生えている様な植物に似たものが多かった気がする。」
と、ホシお姉ちゃんが答える。
ホシの言葉を聞いて、皆は真剣な表情をして植物を繁々と見出す。
私とお兄ちゃんも皆に習って植物を見ると...、私の目の前の植物からサクラちゃんが出てきた。
『やっほー!主人。よいっしょっと。
あのね、ドライアド姐さんからの伝言で、丁度あの休憩所が西側の街と南側の中間地点になるだって。
そのため、あの休憩所から南側の街迄の道に生やしてある植物は、暖かい気候でも生存が可能な植物に変えてますって。
あと、毒のある植物もあるから無闇に触るなってさ。
だから気を付けてね。』
そう言って、サクラちゃんは植物から抜け出して私の腕輪の中に戻っていった。
植物に触れようとした5人は、サクラちゃんの言葉を聞いて、素早く手を引っ込めた。
「リンちゃん?さっ、先の子は...何?」
サネミお姉ちゃんが、私に声をかけてきた。
「??サクラちゃんのこと?私のともだちだよ。」
わたしが笑顔で答えると、お姉ちゃん達の頭の上に?マークが沢山浮かんでいる感じだった。
その様子を見て、ドラしゃんが溜息吐きながら私の言葉に捕捉をする。
『あれは、お嬢様が契約した【大聖霊】の1人です。新種の【大聖霊】です。』
ドラしゃんの言葉を聞いて、皆は固まった。
私とお兄ちゃんが突いても動かなくなったので、ドラしゃんが魔法で浮かせて移動する事に。
道も全て完成していると言う事なので、急いで街へ向かう事にした。
南側の街に着くと、外壁が仮とは言っても丈夫なものが造られていて、外壁の中に入ると、そこは何もない荒野が広がっていた。
そして、中心には【大聖霊】達が集まっていた。
私達が近寄ると、彼らは通常の姿からミニマムに変わった。
そして...。
『ドムから、街の中には手をつけるなと言われてましたから、何もしてません。』
『荒野に見えるが、街の半分は海だよ。』
『ほら。これでその意味がわかるかなぁ?』
ノームとウンディーナが魔法を解くと、街の半分が海となった。
『本来なら、ルファロル王国側の街がこうなら良かったんだが...地形的にそう上手くいかなかったんだ。
ルファロル王国は、人魚のハーフや人魚がいるからこの街の方がいいだろう?
だが、南側は...ファールト王国だからなぁー。』
『まぁ~街を造ってから、街ごとこぞっと入れ替えるのも手だけどな。』
ノームの言葉に、ムキじぃーちゃんが食いつく。
「そんな事できるのか?」
『街さえ完成していたら、なんとかなるぜ。なんせ、この国は主人の魔力で満ちてるからな。
そんな場所で僕たちにできない事はないよ。』
『とりあえず、街を造ってから西側と南側を入れ替えようぜ。』
【大聖霊】達の心強い言葉に、"ならその方向でいきましょう"とドラしゃんが返事をした。
『誰か、ドムに連絡を入れて下さい。
私達は、ここに仮住居を作ります。
彼らが来るまで休む場所が必要ですからね。』
ドラしゃんはそう言って、まだ固まったままの5人を1箇所に集めて放置した。
そして、ムキじぃーちゃんに私とお兄ちゃんを預けて、仮住居を作り出した。
その姿を見てスカイが中央の街に向かって飛んでいったのだった。
【大聖霊】達は私とお兄ちゃんの腕輪の中に戻って行った。
リン:
南側に着いたよ^ ^
アキラ:
やったね^ ^
リン:
でも、お兄ちゃん達固まったままだね。
アキラ:
大丈夫かなぁ?
ムキじぃーちゃん:
そのうち元に戻るだろう。
ドラしゃん:
息はしてますからね。
リン:
良かった^ ^
アキラ:
お兄ちゃん達不思議な能力持ってるんですね^ ^
ムキじぃーちゃん:
あれは、能力ではないと思うぞ?
ドラしゃん:
あれは、真似しない方がいいですよ^ ^
リン・アキラ:
はーい^ ^
次の街造りに向けての準備が整い、同行メンバーも決まった。
北側と西側の街造りに行った、私、お兄ちゃん、ムキじぃーちゃん、ドムじぃーちゃん、ドラしゃんは今回も一緒に旅にでる。
交代するのは、カカン達だった。
最初は、カカン達は次の旅も一緒に行って色々学びたいと懇願してきたが、この街でも色々増築や改装しないといけない事が出来たので、そちらの方に手を貸して欲しいとドムじぃーちゃんに説得されて、渋々残る事になった。
そのため、自ら旅に同行したいと名乗り出たメンバーと元々予定していたメンバーを連れて行く事にした。
自ら名乗り出たのは、...?!!!
なんと、孤児院から来た17歳組5人だ。
トオルとトト、ササネ、ホシ、サネミが名乗り出たのだった。
それには流石のお母さん達も止めに入ったが...。
「ここに来てから、美味しいご飯もあったかいお風呂、ゆっくり寝られる寝床も用意して頂きました。
年少組も落ち着いてきたので、せめて自分達も何かできる事を見つけてしたいんです。」
と、5人に言われてしまったのだった。
確かに、各同盟国の孤児院から来た子達は、来た当初に比べたら健康的にはなってきていた。
が、まだそれ程健康か?と言われたら悩むレベルなのだが...5人の意志は堅い様で連れて行く事にした。
この5人と、ルファロル王国から来た、人魚属と人間のハーフの20~30代の働き盛り男女15人の計20人が今回の旅のお供に決まった。
北側と西側の街を造っている間に、職なしだった人達の半分以上が、この街でルミばぁーちゃんとロドじぃーちゃんの適性検査を受けて、個々の適性にあった仕事につく事が出来て少しずつだが、収入も獲れるようになって来ていた。
あとは、それぞれ街が完成したら分散し、各街を発展させれる様にまで下準備に入っているという。
元々皆んな、ヤル気のある人達ばかりだったので、特に苦労はない感じ。
旅のメンバーも決まったので、南側の街造りに出かける。
今回は、一度西側の街に寄って西側の街から南側の街への道を造る事からスタートとなるので、今回も先陣と後陣の2組に分かれて移動することにした。
先陣は、私とお兄ちゃん。
ムキじぃーちゃん、ドラしゃん、トオルとトト、ササネ、ホシ、サネミだ。
もちろん、先陣には【大聖霊】と【聖獣】は決まっている。
後陣は、ドムじぃーちゃんとルファロル王国から来た人魚属と人間のハーフの20~30代の働き盛り男女15人だ。
南側の街への道が完成したら、合図を送るので、それを受けてから出発となる。
皆に見送られて、先陣である私達は街を出て、西側の街へ作る場所へと向かう。
今回は少しゆっくりなペースでと、お母さん達に釘を刺されているのだが...それはあくまでも私とお兄ちゃんで、それ以外のひとたちはマイペースで行動する事に。
お母さんとしては、今回はトオルとトト、ササネ、ホシ、サネミが居るからゆっくりで!と言ったつもりなのだが...その意図を【大聖霊】達が察するはずもない。
前回と変わらないスピードで西側の街への道の修繕と補強をしながら移動をする【大聖霊】達の姿を見つめなら、私達は歌を歌ったり、談笑しながら歩いて行く。
「ねぇーねぇー。トオルお兄ちゃんたちって、すきな人いるの?」
ドラしゃんの腕に抱かれながら、そんな事を質問する私。
そんな唐突な質問に焦るトオルお兄ちゃん達。
「ひぇっ?えっ??」
そんな返事と共に、皆の顔が真っ赤に。
さすがに、ムキじぃーちゃんとドラしゃんから"いきなりそんな事を聞くものでないです!"と、お叱りを受けた。
「リン。お前、幼い割にはおませなんだなぁー。」
「だってきになるもん。リンは、お兄ちゃんとドラしゃんがイッチバンすき!
ムキじぃーちゃんもすきだよ。」
私がそう言うと、お兄ちゃんとドラしゃんは当たり前ですと言わんばかりの表情になり
「こりゃ~先行き不安じゃなぁー」
ムキじぃーちゃんは、そうボソッと呟く。
ワイワイ話す私に、トオルお兄ちゃん達がボソボソと小さい声で返事をくれた。
「あっ、あのう...。好きな人は...今の所はいません。」
「僕も。」
「私も。」
「私も。」
「私もよ。」
その言葉に、私は笑顔で"よかった"と返事をした。
その言葉にドラしゃんが何かを言おうとしたが...。
「せっかく、リンとお兄ちゃんと"かぞく"になったから、しらない人やへんな人が"こいびと"でなくてよかった。
お兄ちゃん達の"こいびと"にはうーーーんとすてきな人でないと、だめだからね!」
そんな内容の言葉を先に私が喋ったものだから、ドラしゃんは注意するタイミングを失ったようだ。
誇らしげにする私の姿を見て、トオルお兄ちゃん達は笑い出す。
そんな感じで、のんびりした雰囲気で今回の旅はスタートした。
前回に比べて、こまめに休息をとり最終的には、ドラしゃんの魔法で移動して日が暮れる前に西側の街へと着いた。
トオルお兄ちゃん達は、初めて見る西側の街にかなり驚いていた。
目と口を大きく開き、微動たりともしない5人。
そのままにして置いても、問題はないが日も暮れているし、彼らに何か有れば保護者代理のドラしゃんやムキじぃーちゃんが、お母さんからキツーーーいお説教を受けるので、ムキじぃーちゃんが5人をせっついた。
「驚いている所悪いが、日も暮れてるし、チビ達に飯をくわさんと行かないから動いてくれるか?」
ムキじぃーちゃんにそう声をかけられて、ハッとする5人。
ドラしゃんとムキじぃーちゃんの腕の中で、お腹の虫を鳴かせている私とお兄ちゃんの姿を見て、活動を再開させてくれた。
特に大きなトラブルもなく西側の街へと着き、宿泊の準備をする事にした。
宿泊の準備をしている間に私はスカイとフウちゃんにお願いして、街に連絡をする。
私とお兄ちゃんをトオルお兄ちゃん達に預けて、夕飯とお風呂と寝床の準備をするムキじぃーちゃんとドラしゃん。
トオルお兄ちゃん達も手伝うと申し出たが、それなら私とお兄ちゃんの子守をと言われた。
「こいつら、目を離すとろくな事しないから頼むわ。」
『何かしたいなら、お嬢様達の相手をお願いします。かなり重要な役目ですから、頼みましたよ。』
トオルお兄ちゃん達は、こんな幼児なのに?5人も必要?と不審な顔を最初はしていたが...。
ものの数分で、そんな考えをした自分達を呪うハメになったのだった。
「リン?!アキラどこですか?」
「リンちゃーん?!アキラくん??どこ???」
「居たか?」
「居ないわ!!」
「嘘でしょう?!」
じっとしていないのが、私とお兄ちゃん。
以前にも訪れた事がある街なので、私とお兄ちゃんに優位な場所だった。
トオルお兄ちゃん達がほんのわずか、目を離した瞬間に、【大聖霊】と【聖獣】達と一緒に部屋を抜け出して、夜の街の探索に出たのだ。
夜の街でも、中心部は明るい。
日中太陽の光を溜めて、暗くなると光を放つ特殊な石や苔を使用した自然の灯りを活用した加工を階段や吊り橋に施してあるし、等間隔に夜になると灯りが灯る様仕掛けをしたランプも設置してあるからだ。
夜遅くに帰宅する際、少しでも安全に家路につける様にとのお母さんのアイデアをドムじぃーちゃんとドラしゃんが実現させた物だった。
明るすぎず、かつ暗すぎないほんのり淡い光を放つ街となっている。
月明かりも手伝って神秘的な街灯りになっていた。
『凄いですわね。私、こういう灯りは大好きですわ。』
【光の大聖霊 ルナミス】がそう言って微笑んでいる。
しかし、それはルナミスだけでなく他の【大聖霊】達も同じ気持ちだった様で、皆で屋根の上からその光景を見つめる。
そうなんですよ。
私達は、トオルお兄ちゃん達が探し回っている建物の屋根の上にいるのです。
そうとも知らず、トオルお兄ちゃん達は下でバタバタ走り回っていた。
しばらく皆でぼーっと街の光景を眺めていると背後からドラしゃんの声がした。
『こんな所で居たんですね。ご飯の支度など諸々終わりましたので、戻りますよ。』
いつの間にか【大聖霊】達は姿を消していた。
どうやらドラしゃんの気配を感じて、先に腕輪に戻ったのだ。
私とお兄ちゃんは、ドラしゃんに連れられて建物の中へ。
すると私とお兄ちゃんの姿を見たトオルお兄ちゃん達は、半泣きの顔をしていた。
「探したよ?!どこに行ってたのさぁー?!」
涙目のトオルお兄ちゃん達に囲まれる私達。
ドラしゃんも、さすがにトオルお兄ちゃん達を怒る事が出来ず、皆を引きずりながら食事をする部屋へと向かった。
その間も、トオルお兄ちゃん達からは"よかった""今度は目をはなさい"などの言葉を呟かれた。
その日の夕食もなんとか無事に終わり、お風呂は男女に分かれて風呂に入る事に。
さすがにお風呂は大人しく入った私とお兄ちゃん。
お風呂後は、皆で雑魚寝をした。
トオルお兄ちゃん達は最初こそ拒否を示したが、私の言う事はあらかたなんでも叶えてくれるドラしゃんを相手に勝てるわけもなく...だ。
翌朝、朝食を食べている時ある事に気づいた。
【聖獣】数匹の姿がない事に。
どうやら、【大聖霊】達と一緒になって先に街を出て、南側に向かって道を造っているというのだ。
もちろん、ドラしゃんとムキじぃーちゃんは知っていた。
昨晩私達が熟睡した時に、【大聖霊】達が現れて提案されたそうだ。
私達はそれを聞いて、そそくさと朝食を食べて後を追う事にした。
南側に向かって出入り出来る様に、作ってあった門を開けるともう道が綺麗に出来上がっていた。
南側に向かっての道は色とりどりの花が飾られた華やかな道となっていた。
ちゃんと自然に生えてある様に、植えられていた。
直接地面に植えてあるものから、陶器の鉢植えに植えられたものまであった。
何より、道の端を囲う柵が凄かった。
蔦系の植物を生かしたデザインとなっていて、神秘的な雰囲気をかもしだしていた。
生えている植物と花々は見覚えあるものから、見た事ないものまで色々あり、視覚的にも楽しめる様工夫しているので、道を進むのが楽しかった。
「凄いですね?!」
「初めて見る植物ばかりだ...。」
「いつのまにこんな道が?来る時はありませんでしたよね?」
「これも魔法ですか?」
「誰の魔法?凄いわぁ~?!」
5人の反応に私達は、苦笑い。
とりあえず、5人を急かしながら道を南に向かって歩いて行く事にした。
南側に向かって、出来立ての道を歩いて行くと、丁度道と道との中間地点かと思われる場所に大きめの休憩所が建てられていた。
そこには、朝から姿が見えなかった【聖獣】達の姿が。
彼らの姿を見て、私とお兄ちゃんは走り出した。
「スカイ、ムーン、ウォール、ライガ!」
私が名前を呼ぶと嬉しそうに彼らも駆け寄ってきた。
よく見ると、少し体が大きくなっている気が...。
『おや?少し成長した様ですね。
ステータスは見えませんが、多分ですが全体的に数値が増えているのでは?』
後ろから歩いてきたドラしゃんが、そう呟く様に話すと、彼らは"そうだよ"と返事をした。
『大聖霊様達と一緒に、この道造りをしましたら、色んな魔法を使うので、能力が向上したようです。』
と、ムーンが。
『どうだ?少しは格好良さが増しただろう?』
と、ライガが。
『主人のお側を、離れるのは寂しいものでしたが、我らもお役に立ちたくて...』
と、ウォールがそれぞれ話してくれた。
なんとも可愛らしい返事だった。
何より、成長しているのが凄かった。
『主人であるお嬢様やアキラ様も少しずつ成長しているので、彼らも焦ったのでしょう。
でも、成長する事はいい事ですよ。』
ドラしゃんが、私とお兄ちゃんの側に来て教えてくれた。
とりあえず皆が揃ったので、この休憩所にて軽食を取ることにした。
皆で休憩所に移動して、ドラしゃんが鞄から出した軽食をつまむ。
楽しく皆で軽食をつまんでいると、【大聖霊】のドライドの声が、休憩所の植物から聞こえてきた。
『南側の街を造る地点まで、道は通しましたわよ。
あと、街となる部分の外壁のみ仮ですが、造っておきますね。』
ドライアドからの伝言の内容聞いて、ムキじぃーちゃんとドラしゃんはやれやれといった表情をする。
私は、ドライアドの声が聞こえた植物に向かって、
「ありがとう。むりしないのね。」
と言うと、植物がお辞儀した。
それには、5人がかなり驚いていた。
『この程度の事は、これから沢山体験します。いちいち驚いていたら、身が持ちませんよ。』
ドラしゃんは、そう平然と5人に伝える。
ムキじぃーちゃんは、そんなドラしゃんに呆れた表情を向けた。
「お前、それは酷だぞ。
まぁ~、慣れるまでは驚くのは仕方がない。
が、本当にこんな事は日常的に起こるからな。」
5人は、もうなに対して驚いたら良いのかわからない感じだった。
「なっ、慣れるのですか?」
なんとか、その一言を絞り出した。
その言葉に、ドラしゃんとムキじぃーちゃんは頷く。
『慣れますよ。今後も、私達と過ごすのですから。』
「そうだな。嫌でも慣れるぞ。
と言っても、ワシですらたまに驚く事はあるがなぁ~。」
そう言って豪快に笑い出すムキじぃーちゃん。
5人は、その反応を見て乾いた笑いを出していた。
軽食をとった後、また南側に向かって歩き出す。
この休憩所を境に、南側に行くにつれて植物の雰囲気ぐ変わって来た。
それに気付いたのは、サネミお姉ちゃんだった。
「ねぇ~、ここ辺りから植物の雰囲気変わってない?
どこか変わったかって言われたら、私もいまいちわからないけど...でも雰囲気が変わってない?」
サネミお姉ちゃんの言葉に、トオルお兄ちゃんとトトお兄ちゃん、ササネお姉ちゃんとホシお姉ちゃんは、不思議そうな表情をしながら植物を見つめる。
「いや?そうかぁ?」
トオルお兄ちゃんがそう植物を見ながら答える。
「俺もわからん。」
トトお兄ちゃんもそう答える。
「そう言われたら、そうなのかなぁ?」
ササネお姉ちゃんがそう答える。
「...あっ?!葉っぱの大きいものが、若干増えたような気がする?!
さっきまでは、葉の細いのが多かったような...草原や孤児院の裏でよく生えている様な植物に似たものが多かった気がする。」
と、ホシお姉ちゃんが答える。
ホシの言葉を聞いて、皆は真剣な表情をして植物を繁々と見出す。
私とお兄ちゃんも皆に習って植物を見ると...、私の目の前の植物からサクラちゃんが出てきた。
『やっほー!主人。よいっしょっと。
あのね、ドライアド姐さんからの伝言で、丁度あの休憩所が西側の街と南側の中間地点になるだって。
そのため、あの休憩所から南側の街迄の道に生やしてある植物は、暖かい気候でも生存が可能な植物に変えてますって。
あと、毒のある植物もあるから無闇に触るなってさ。
だから気を付けてね。』
そう言って、サクラちゃんは植物から抜け出して私の腕輪の中に戻っていった。
植物に触れようとした5人は、サクラちゃんの言葉を聞いて、素早く手を引っ込めた。
「リンちゃん?さっ、先の子は...何?」
サネミお姉ちゃんが、私に声をかけてきた。
「??サクラちゃんのこと?私のともだちだよ。」
わたしが笑顔で答えると、お姉ちゃん達の頭の上に?マークが沢山浮かんでいる感じだった。
その様子を見て、ドラしゃんが溜息吐きながら私の言葉に捕捉をする。
『あれは、お嬢様が契約した【大聖霊】の1人です。新種の【大聖霊】です。』
ドラしゃんの言葉を聞いて、皆は固まった。
私とお兄ちゃんが突いても動かなくなったので、ドラしゃんが魔法で浮かせて移動する事に。
道も全て完成していると言う事なので、急いで街へ向かう事にした。
南側の街に着くと、外壁が仮とは言っても丈夫なものが造られていて、外壁の中に入ると、そこは何もない荒野が広がっていた。
そして、中心には【大聖霊】達が集まっていた。
私達が近寄ると、彼らは通常の姿からミニマムに変わった。
そして...。
『ドムから、街の中には手をつけるなと言われてましたから、何もしてません。』
『荒野に見えるが、街の半分は海だよ。』
『ほら。これでその意味がわかるかなぁ?』
ノームとウンディーナが魔法を解くと、街の半分が海となった。
『本来なら、ルファロル王国側の街がこうなら良かったんだが...地形的にそう上手くいかなかったんだ。
ルファロル王国は、人魚のハーフや人魚がいるからこの街の方がいいだろう?
だが、南側は...ファールト王国だからなぁー。』
『まぁ~街を造ってから、街ごとこぞっと入れ替えるのも手だけどな。』
ノームの言葉に、ムキじぃーちゃんが食いつく。
「そんな事できるのか?」
『街さえ完成していたら、なんとかなるぜ。なんせ、この国は主人の魔力で満ちてるからな。
そんな場所で僕たちにできない事はないよ。』
『とりあえず、街を造ってから西側と南側を入れ替えようぜ。』
【大聖霊】達の心強い言葉に、"ならその方向でいきましょう"とドラしゃんが返事をした。
『誰か、ドムに連絡を入れて下さい。
私達は、ここに仮住居を作ります。
彼らが来るまで休む場所が必要ですからね。』
ドラしゃんはそう言って、まだ固まったままの5人を1箇所に集めて放置した。
そして、ムキじぃーちゃんに私とお兄ちゃんを預けて、仮住居を作り出した。
その姿を見てスカイが中央の街に向かって飛んでいったのだった。
【大聖霊】達は私とお兄ちゃんの腕輪の中に戻って行った。
リン:
南側に着いたよ^ ^
アキラ:
やったね^ ^
リン:
でも、お兄ちゃん達固まったままだね。
アキラ:
大丈夫かなぁ?
ムキじぃーちゃん:
そのうち元に戻るだろう。
ドラしゃん:
息はしてますからね。
リン:
良かった^ ^
アキラ:
お兄ちゃん達不思議な能力持ってるんですね^ ^
ムキじぃーちゃん:
あれは、能力ではないと思うぞ?
ドラしゃん:
あれは、真似しない方がいいですよ^ ^
リン・アキラ:
はーい^ ^
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