異世界で家族と新たな生活?!〜ドラゴンの無敵執事も加わり、ニューライフを楽しみます〜

藤*鳳

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第四章 新しい国誕生!〜国の設立と同盟〜

4-45 西側の街大改造 ②

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 使者として訪れた鯨さん達の姿が見えなくなると、ドラしゃんは彼らが置いていった届け物の方に向かい中身を確認する。
問題ないことが判明するとそれらを持って、ドムじぃーちゃん達の元へ向かった。

私もお兄ちゃんに、手を引かれてドラしゃんの後を追う。

「リン。今度、兄ちゃんにもコツを教えてくれる?僕もお喋りしたいから。」

「うん。いいよ。」

私は笑顔で何も考えずにそう答えた。
が。後になって、コツって何だろうと悩むのはまた、別の話。

さて、使者の鯨さん達が置いていったものはと言うと...?!

袋に入れられた、沢山の土と土と土?
透明な容器に入れられた、水と海水?
あと、壺に入れられた何種類かの植物の葉っぱ?の、大きく纏めて3種類の品が届けられていた。

「何だこれは?」

ドムじぃーちゃんがそう言うと、上空に居た【大聖霊】達が近寄ってきた。

そして...。

『おっ?!それ、頼んでたやつじゃない?僕たちに任せてくれ。』

そう、シルフが言うとそれぞれの品を【大聖霊】達は手に取ったと思ったら、それぞれの体の中に消えていったのだ。

「えっ!?だいじょうぶ?」

私がそう言うと、皆は笑顔で頷き不思議な行動をとっていく。

その不思議な行動とは...届けられた品を少しずつ宙に浮かせては体内に取り込み、暫くしては出してはお互いに交換するといった行動を品物がなくなるまで繰り返していたのだ。

一部だけ残して他の全ての品物がなくなり、彼らの体内に収められると...なんと彼らは暫く目を瞑って動かなくなった。

とりあえず、何が起きているのか分からないので私達は静かに見守る事にした。

どれぐらい時間が経っただろうか。
今まで、目を瞑っていた【大聖霊】達が一斉に目を開け...そして...

『ヨシ?!解析が終わった。』

『これで、私達で同じ物を作り出せますわ。』

『同じ物だけでなく、オリジナルのモノも作れる様になったぜ。』

『この街造りも、これでだいぶ捗るぜ。』

『でしたら、早速海の方の外壁からいきます?』

『なんなら、海の中の建物も一気に仕上げていこうぜ。』

そう言って、彼らはまた上空に上がっていき円陣をくみだす。
私達は何が何だかわからず、ポカーンとしてしまった。

すると、シルフが一言私達に向かって

『あっ?!それ、そのー残っている奴は、また後で必要だから誰か保存して持ってて。』

そう言って頼むだけ頼むだけ頼むと彼らは真剣な顔付きになり、魔法を発動し出し、海側の外壁造りを始めたのだ。

 【大聖霊】達の作業は、瞬く間に終わった。
 
これまた本当に。
瞬き数回しているうちに終わった?って感じがするぐらい、素早く終わった。

サイスン国王からのお届けもの。
それは、ルファロル王国の海側の土数種類と海水と街で使用されている水と、海水に強い植物の葉っぱ数種類だった。

この街造りの参考になればと、ドムじぃーちゃんが依頼していたものなんだけど...まさかこんな風に使われるとはさすがのドムじぃーちゃんも検討もつかなかったみたい。

しかし、こんなに早く着くとは...。

それも一番難解とされる海から...。

本来なら何日かに分けて成分分析をして、適した魔法を検討して何回か試しを行なってから、専門の職人に頼むなりして作業を行うのが筋なのだが...。

それらの作業を【大聖霊】達は、自分達の身体の中に取り込無ことにより大幅作業工程を短縮していたのだった。

自分達の体内にモノを直接取り込むことにより、成分を解析して複合や合成が可能かを確かめていたという。

確かめて可能なら複合や合成をして体内から取り出して魔力わ、込めながら加工していったのだとか...。

しかも、複合も合成もだけど。
更に成分の一部を取り出し、新たな物を作成する事も可能だというのだから、もう何でもありだなぁーとドムじぃーちゃんは呆れていた。

その話を聞いてふと思ったことがある。皆は私を規格外とか言っていたけど、【大聖霊】こそ規格外なような気がするが...それは、私だけなのだろうか?

一度できると分かってしまえば、そこからは彼らの本領発揮となる。

色んな魔法を組み合わせて、人魚族の人達の生活に支障がきたさない様に、外壁、海水、海藻まで作り替えていっただからね。

ドムじぃーちゃんの指示で、杭を打った場所に正確につくっていく。
鼻歌を歌いながら...めちゃくちゃ楽しそうに難しい作業を淡々とこなしていく。

誰も突っ込まなさいし、誰も止めなかった。
いや。止めようがなかったのだ。

だって、外壁と門らしきものが一瞬で姿を表したからね。

それだけでない。

外壁が出来たと同時ぐらいに、灯台の設置してある丘の方も変わっていしね。

いったいどのくらいの魔法を瞬時に組み合わせて使っているの?
って、言うくらい早かった。

瞬きしたら、既に瞬きする前と景色が違っているからだ...。

「すご。」

「うん。」

「やば。」

「そうですね。」

「もう無理だわ。」

『本当に、困った状況ですね。』

そんな言葉しか、私達の口からは出てこなかった。

気がつくと皆でいつのまにか、仲良くならんで【大聖霊】達の作業を見守っていた。

外壁が出来上がると、外壁の中の海が光出した。

と思ったら...大きな渦が巻いた...と思ったら...。

『ヨシ?!完成だ!!』

『あ・る・じ♡できたよ!』

と、上空にて【大聖霊】達が、満面の笑顔で手を振っているではないか。

とりあえず、私とお兄ちゃんは引き攣った笑顔で手をふり返した。
(えっ?マジで?)

多分だが、この言葉はその場に居た皆が思ったはず。

嫌。思わないとおかしい!!!

ほんの数分?数秒?で、海側の外壁、灯台のある丘そして、海の中の家々が完成したのだから。

というか、本当に彼らだけで問題解決してしまったのだ。

『とりあえず、人魚達。海に入って確認してくれ。』

『前の海より、今の方が良いと思うよ。』

そう自信満々に話す、ウンディーナとノーム。

リュモさん達は、どうしたらと言う顔付きで私達を見つめる。

すると。

『言われた通りにしてみて下さい。
一応、腐っても【大聖霊】ですから。
変なものは作ってないと思います。』

そう話すドラしゃん。

その言葉に、ドムじぃーちゃん、ムキじぃーちゃんは頷いた。
もちろん、私とお兄ちゃんもだ。

リュモさん達は、戸惑いながらもゆっくりとした足取りで海へと向かう。

一歩足をつけた瞬間。
彼らは、何かを感じ取ったみたいで、先ほどまで感じていた不安感はなくなり、一目さんに海の中へと潜っていったのだった。

彼らの行動が気になり、私達も海へと向かった。

そして、海を手に取ると...?!!!!

なんと、ほんの数分前?数秒前?の海と肌触りが全く違っていたのだ。

何より、色、透明度が完全に違っていた。
前の海もそれなりに綺麗だったが、今の海はなんと...。

桟橋...いいや。
桟橋の手前からでも、外壁の奥まで海の中が全て透けて見えている。

「すごーーい。きれい。」

「海の中が、丸見えだ。」

「なんて、透明度なんだ?!」

「しかも、海藻とか...えっ?!見た事ないのがあるぞ?!」

『ここまでするとは...。』

多分だが、日本一綺麗な海と言われている、沖縄の海ですらここまでの透明度はないと思われる。

それぐらい、綺麗。

しかも、光の反射によって海の中の色合いが違って見えるのが、また幻想的で凄かった。

海の中の家も、一見大きな貝の様に見えるが、ちゃんと玄関の扉や窓まで付いていて、家となっていた。

色んな形の貝が沢山あり、海藻も色とりどりで、大きさや種類も豊富で見ているだけでとても楽しめる空間となっている。

何より前より海水生物の種類や数も格段に増えていて、楽しそうに泳いでいるのだ。

『ちなみに、海の生き物はこの世界のと、主人達がいた世界の生き物と両方居るし、両方のmixもいるよ。』

『今回も奮発してみました。』

『凄いでしょう?』

とんでもない事を自慢げに話すだけ話すと、彼らは私とお兄ちゃんの腕輪の中へ戻っていった。

どうやら、力を思った以上に消費したたようだ。

しかし...。

「海で、こうなんだろう?陸地の方はどうする気だ?」

「海みたいになるんじゃないか?」

そう話す、ドムじぃーちゃんとムキじぃーちゃん。
ドラしゃんは、溜息しか出てなかった。

私とお兄ちゃんは、じっーと海を見ているとリュモさん達が戻ってきた。

そして、桟橋に上がって人間の姿に戻ると、興奮した勢いで感想を述べる。

「凄いです。前住んでいた所より、こちらの方がいいです。」

「これなら、仲間も喜びます。」

「家も住みやすいし、見た目より中は広いです。」

「外壁も、海藻を混ぜてあって強度もしっかりしています。
何より、海の環境に適しているので助かります。」

「もう、いつでも住めそうです!」

これでもかと言わんばかりに目を大きく見開いて、ギラッギラッに輝かせて報告してくれた。

彼らの反応で海側の方は完成と言って間違いないと、皆の意見は一致した。

こうして、ほんの一瞬にして海側の改修は完成し、残すは陸地のみとなった。

 街の1/3部分が、思いもよらぬ速さで完成してしまった。

それも、予想以上の素晴らしい出来栄えでだ。

心配されていた海水汚染も全くなく、それどころか、水質が上昇して珍しい魚や海藻まで産まれているのだから文句はないだろう。

てか、誰か文句の言える人がいたら見てみたいぐらい。

海だと言うのに、透明度が高くある程度の深さまでなら海底がみえるのだ。
人魚族の人達にとっても住みやすい環境の様でかなり好評。

しかし、船はどうするの?って言う問題が浮かんだが...それもいつのまにか解決されていた。

何と、見た目より海の中の住居は深い場所に造られていたのだ。

大型船が船着場に入って来ても、家を壊すどころか絶食する事はないという。

それどころか、門を通って船が入って来たら、街を護るように透明な保護ベールが張られるような仕組みになっているので安心して暮らせるよう二重の保護対応をしているので、大丈夫との事だった。

あと、同盟国と繋がっている道は、外壁の一部と繋げて、歩きや馬車で来られる人は、外壁の中を通って街に入れる様にも、改修されていた。

いったい...いつの間にそこまでしていたのだろうかと誰もがおもったが、誰一人として口にはしなかった。

至れり尽くせりの対応に、ドムじぃーちゃんもびっくり。

「こりゃ~職人泣かせだぜ。下手したら俺、失業しちまうわ。」

なんて苦笑いするほど彼らの仕事は完璧だった。
これ以上の修繕は今の所はなにもなかったしね。

あとは、残りの陸地部分の改修だ。

港の改装が終わってしばらく休憩をとったのちに、陸地部分の改修作業にとりかった。

リュモさん達から今の森の街をそのままが良いと意見があったが、今の植物では海水に弱く、海水を浴びると枯れてしまう。

だから、今の建物をそのまま使うのは無理があるとドムじぃーちゃんは話す。

しかし、リュモさん達は今の街の雰囲気が気に入っているらしく、他の建物になるのは嫌がっていた。

そこで役立つのが、サイスン国王から海水に強い植物のサンプルを届けて貰ったのだった。

サイスン国王からのサンプルの植物は、もう既に【大聖霊】達が解析済み。

しかも、眷属の【聖獣】達も【大聖霊】から情報を貰い、対応可能となっていた。

『海水にも耐えれる植物の情報は、もう既に把握済みです。
しかも、この様なイメージで街や建物を造るのに最適な植物を創り出しています。
 幸いなことに、主人の父君からみせて頂いた本にもよく似た植物の情報がありましたので、大丈夫です。』

『今回も、サクラ頑張るから。
主人様、応援してね。』

『街の家々にも海水が行き渡る様にする必要があるのと、人魚だけが住むわけでないから、淡水も必要な事はわかってる。
 大丈夫さ。住む区域を分けたら良いだけさ。見た目を同じにしてな。』

そう自信満々に語る、ドライアド、サクラちゃん、ウンディーナ。

短時間の休息で疲れを完全に癒やしきったと言って腕輪から出てきてやる気満々の【大聖霊】達。

私達本当に何もしてないねと話していると、こちらの気を知ってか、知らぬか陸地側の外壁と外側の街を解体にかかった【大聖霊】達。

シルフが呆然と見ている私達に話しかけて来た。

『陸地側の外壁を海側の外壁とmixしたものにするよ?
いい?海側の方を人魚族対応の街にして、残りを他の種族対応の街にするから。
 あと、街の中心で海水と淡水のmixの環境を造るから、楽しみにしていてね。
 あ。因みに、今回も僕たちで頑張るから、南側の街は君達にまかせるよ?』

こちらの返事を聞かずに動きだすシルフ。

シルフだけでない。
【大聖霊】と【聖獣】達皆んなだ。

とりあえず、私達は邪魔にならない様に、海側でのんびり過ごすことにした。

「いったいどんな街になるんでしょうか?」

「わかんない。」

「主人はリンとアキラだろう?どうにかならんのか?」

「どうにかできるなら、リンも僕もどうにかしてます。」

『似た者どうしですからね...。
別に悪さをするわけではないので、そっとしておきましょう。
お嬢様、アキラ様。もし、少しでも気分が悪いとかありましたら、隠さずに教えて下さいね。』

「はい。」

「うん。」

ドラしゃんから、お母さんお手製のフルーツサンドを貰って、おやつを楽しみながら過ごした。

 
 あれからどれくらい時間が過ぎたかなぁ?
気付けば海に太陽が沈みつつあった。

海に反射する太陽も綺麗だねぇーなんて呑気な話をしていたら

『おーい。街ができたぜ。確認よろしく!?』

そう言ってミニマムなウンディーナがやって来て、言うだけ言うと腕輪の中へ。

それをかわきりに、他の【大聖霊】達もミニマム姿で寄って来たかと思ったら腕輪の中に戻って行った。

【大聖霊】達が皆戻ってきた後から、【聖獣】達もヘロヘロになって戻って来て、私とお兄ちゃんの姿を見てその場に倒れ込み眠った。

「えっ?!どうしよう。」

私とお兄ちゃんが【聖獣】達に駆け寄り、困り果てていると...。

ドラしゃんが、やれやれと言った表情をしながら魔法で【聖獣】達を浮かせて、移動してくれた。

「おい。しかしよ、街ができたと言って報告しに来た連中が眠って、誰がこの街の案内と説明をしてくれるんだ?」

ドムじぃーちゃんがそう、ドラしゃんに質問する。

.....。

そりゃそうだ。
だって、私達全員新しくなった西側の街については、さっぱりわからないのだ。

全員無言となった時だった。

『仕方がない。私が案内してやろうかね。』

何もない空間から声がしたと思ったら、景色が歪み狭間が...。

そして、その中からオリジンが出て来たのだ。

『私は街づくりは参加してないが、時の狭間から見聞きはしてたからね、案内ぐらいはできるよ。
では、主人と坊ちゃんはこちらへ。』

そう言って、オリジンは私とお兄ちゃんを懐中時計の上に乗せた。

オリジナルが操る懐中時計は、大きさ長さなど変幻自在。

私やお兄ちゃんサイズからムキじぃーちゃんみたいなマッチョな大人でも、乗せて移動ができるのだった。

私とお兄ちゃんは、時計の上に乗せて貰い移動を。

他の皆は、歩きでオリジンの後を付いて歩く事に。

リュモさん達は、初めて見るオリジンに驚いて挙動不審になっていたが、オリジン自体があまり興味がないのか、特に何も言わないので、微妙な距離感で対応していた。

『まずは、海側の方は海水に強い植物で、森の街を作り直したようだ。
外壁も海側のと同種の物にしてあるから、支障はないだろう。
 海から街に入るこの一部の区間だけ、陸地だか、...ほら、見てみろ。
街に入ると、地面には海水が張ってある。』

そう言って、オリジンが説明する場所を見ると、樹々が生い茂るなか地面と樹々の根に近い部分まで海水が浸っていた。

よく見ると、木の根の部分には魚や貝、カニ等がいるではないか。
なにより、街を形取る木に見覚えがあった。

「あっ!?マングローブの木だ?!」

お兄ちゃんがそう言うと、オリジンはニマッと笑みを浮かべた。

『惜しいなぁー坊主。これは、マングローブとサイスン国王から貰ったサンプルで作った、"シィーグローブ"だ。
海水にとても強く、自身で海水を濾過する機能を持ち合わせている。
 その為、葉の裏に塩の結晶が氷柱のようになる時がある。
そして、この木の最大の特徴は海水と淡水とを分けて貯蔵が出来るのだ。』

オリジンの言葉に、一同驚愕。
誰一人突っ込みを入れないでいた。

『この木自体が、賢くってこうやって木の枝でもいい。一部に手をかざし、欲しい水質を念じると...。
 この様に、木の枝又は木の葉が変形して器の型になるのさ。
その中に、念じた水質の物を注いでくれると言う、とても便利な機能を持っているのだ。
因みに、この木はここにしかないからな。』

笑いながら話すオリジン。
しかし、内容は笑えない物だった。

念じれば、木が反応して欲しい水質の水を溜めて出す?!!

そんな馬鹿な!!!
と、言いたいが...目の前で実践されたので、何も言えなかった。

『因みに、この木は重さにも強く。
こうやって、この木の太い枝を利用して家をいくつか作ってある。
 木の上に作ってある家と家を繋ぐのは、吊り橋と梯子だな。
それぞれ固定してあるから心配はいらない。
 家の中の家具で。水回りの部分には、この木を使っている。
だから、洗い物をしたい時は淡水が出るし、風呂を海水で入りたいなら海水が出る様になっている。』

歩きながら話続けるオリジン。
周りには、同じ樹々が生い茂って、木の太い枝部分には家が建てられていた。

家も重なり合わない様に、微妙にずらしながら建てられているし、数も多かった。

ちゃんと前の森の街のイメージをそのままにしてくれていた。

『で、ここから少しの間、海水と淡水が混ざり合う区画だ。
 そこに、ギルドや商店なんかを集めてある。』

街の中心は、外壁と同じ様な造りの石で円形の噴水用の台が造られていた。

そして、丁度海水と淡水とが変わる地点であろう場所には、太い石造のパイプの様な物があった。

石の台の上にはギルドと商店らしき建物が建てられていて、水に浸からないように高めに台は造られていた。

『あの石の包みで、海水と淡水を区切っている。
まぁ~多少は混ざるが、悪影響はないだろう。あの石の包みの中では、ちゃんと空間が区切られている。海水と淡水にな。
 海水は海へと。淡水は、街の外に特別に作った湖と川へと繋がっている。
あっ。この件に関しては、怒るなよ。
この街を作るにどうしても必要な物だったからな。
 その為、ウンディーナもノーム達も疲れ切ったのだから。多めに見てくれよ。』

そう言って、誰も何も言ってないのに【大聖霊】達をフォローするオリジン。

『で、ここから先が淡水になるが。
海水の街とちがって、ここは街の所々に川が流れている造りだ。
その為、以前の森の街の一部をそのまま使ってある。』

確かに、見覚えのある樹々と家々だった。

先程の海水の街とちがって、地面がしっかりあって草も生えていた。

前と違うのは、所々に小川が流れているぐらいだ。

『こちらの街は、小川とあとは...あー、溜池と言うのを2箇所作ってある。
 あと、家には水を飲めるように濾過出来る機能を備えた"瓶"を全ての家に設置してあるから、小川や溜池から汲んできた水をその"瓶"に入れておくと、約1時間程で飲み水に変わるからな。
 これは、【大聖霊】達からのこの街の住人へのプレゼントだと、思ってくれ。』

もう、やる事なす事が...規格外過ぎて...。
誰も、本当に何も言えなかった。

こうして、新しい西側の街が完成したのだが...。

これで本当に大丈夫なのだろうか....。










リン:
良いのかな?

アキラ:
良い...のかなぁ??

ドラしゃん:
....。

ドムじぃーちゃん:
(ーー;)

ムキじぃーちゃん:
(ーー;)

オリジン:
良いだろう?なにか不服でも?












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