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第四章 新しい国誕生!〜国の設立と同盟〜
4-62 各街のギルドマスター決まりました
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私の力にて無事に街の結界が補強された。
それも予想を遥かに超えるものになってね。
普通の人が見てもわかる様に街全体に金色のベールの様なものが貼り巡っている。
日中は太陽の光に当たるとキラキラ反射して淡い光を放ち、夜は夜でなんとも言えない神秘的な光を放って街全体を覆っているのだ。
見た目も綺麗な上に、結界としての役目もきちんと果たしているのだから文句はないだろう。
どの様に分別や判断をしているかは張った張本人にすら分からないが、普通の鳥や街の人達、同盟国の王様や人達は普通に出入りが出来ている。
が、見たこともない魔物や黒服の人、その人が召喚した魔物や分身体は攻撃して街に入れない様にしていた。
その攻撃の仕方もいつ見ても凄まじかった。
棘のついた蔓のような鞭で攻撃したり、棘自身が飛んで攻撃したり、しまいにはビームの様なものすら出ていたのだから、その光景を見た人達は、"まるで要塞""特殊兵器"などと言う始末。
ちなみにすぐさま、この結界の補強をしたのが私だと言う事が皆にはバレました。
バレても特に変わりなし。
それどころか将来を有望視されました。
「将来が楽しみだなぁー。」
「賢者とか?」
「いや、大賢者もありえるぞ!」
「いいや、大魔法士にもなれそうよ!」
「聖女とかもありえるわ。リンちゃん可愛いから。」
などと暫くその話で街は賑やかになった。
両親も連日街の人達から、私とお兄ちゃんを将来どんな職業につけさすのか、質問攻めにあったとか。
街の結界も補強され、悩みの種の一つだった黒服も下手に街の中に侵入出来なくなり、ドラしゃんの精神的負担も減り私的には大満足だ。
ちなみにその補強は全ての街に施して行った。
まだ、街には誰も入ってないが念のためにね。
誰か住人を連れて行く際、私も同行すれば問題ないだろうと言う事で実行した。
結界を補強して数日が経った頃から黒服の人はめっきりと姿を見せなくなった。
体力温存しているのか知らないが、姿が見えない事にこしたことはない。
まぁー、警戒はきちっと続けてはいるけどね。
多少のトラブルはあったが、なんとか街が全て完成したので、次の段階に進む事にした。
それは、誰をどの街に送り住んでもらうかだ。
もちろん同盟国からまだこの国に、移住を希望している人が沢山いるらしいので、その人達も受け入れるつもりが、何事も最初が肝心。
出来上がった街に最初に住み、ある程度の地盤を固めておかないと、次々と人を送っても碌な生活は望めないからね。
しかし、東西南北の街はこの国の要の街の1つでもある。
ギルドマスターにしても、責任者にしてもおいそれと誰でもって言う訳にはいかなかった。
同盟国との連携もでき、この街のギルドマスターや責任者である私達家族との繋がりもある人でないと色んな意味で難しいのだ。
特に私達家族面で...。
そこでだ。
同盟国の国王様と側近の皆さんも呼び、今いる街の人達を全て集めて話し合いを行い決める事にした。
もちろん話し合いを仕切るのは、お父さんとお母さんだ。
なんたって、真の責任者ですからね。
もちろん私とお兄ちゃんもサポート(半分あたり邪魔)にもはいりますよ。
招集をかけるとこれまた集まるのも早い!
国の責任者って、こうも暇なの?って言うぐらい来るのが早いんですよ。
どうも、同盟国もはやくこの国に住人を移動させたいらしい。
連日問い合わせが多く、お城も各街のギルドも大変だそうなので...。
皆が集まったのを確認して、街の噴水広場で話し合いは行われた。
参加者は、同盟国国王様達にその側近さん、我が街の住人の皆さんと同盟国から先に移住して来た人達全員と【大聖霊】達に【聖獣】達もだ。
そこで、王様がある事に気付いてそっと私とお兄ちゃんに耳打ちしてきた。
「お前たちの【聖獣】あんなに大きかったか?」
気になっても仕方がないですよね...。
そうなんですよ。街の作成中に私とお兄ちゃんが契約した【聖獣】が一回り半ぐらい大きくなったのです。
本人達に聞いたらレベルUPしたと同時に、身体も成長したらしいのです。
私とお兄ちゃんの気のせいではないのが分かりホッとする私とお兄ちゃん。
しかし、まだ誰も気付いてないので内緒ねって王様にはお願いした。
話を戻しましてと。
お父さんの司会進行で話し合いは進められていく。
最初に話合いで報告した事は、この街の東西南北にそれぞれで中心となる大きな街が完成したこと。
それが、どんな感じの街になっているか。
そして、次に各街にギルドを設置してあるのでギルドマスターは誰がいいのか。
ギルドマスター兼責任者となる事。
副ギルドマスターと副責任者に関しては、最大2人までは可能であること。
最後に誰が各街へ最初に移住するかを今回決める事にしてあることを最初に説明していったのだ。
すんなり決まったら、早めに移住も検討して行く流れとなっており、話合いに参加している人達はそれぞれ真剣な表情でお父さんの話を聞いていた。
ます、街の雰囲気については私とお兄ちゃんから説明して、補足はドラしゃんとドムじぃーちゃんがしてくれた。
「きたのまちはね、れんがふうのおうちなの。」
私が笑顔で話をすると皆もホッコリとする。
「寒さに強く、家の中には暖炉も設置してあります。もちろん薪の倉庫も設置してあります。」
お兄ちゃんが体を使って表現しながら話をすると皆ウンウンと頷きながら話を聞く。
「みなともあるよ!おさかなさんもとれるよ。」
私が言うと皆の表情筋が緩む。
「近くに森もあります。まだそこには行ってないので何があるかはわかりませんが...【大聖霊】達の加護も働いている街です。だから、食料には困らないかと。」
「なぁ!普通の森にしたはずだろ?いつのまに!」
『どうやら、各街の側に森と泉を"こっそり"作っているみたいですよ。全て【大聖霊】の加護付きです。主人であるお嬢様とアキラ様がご健在であるうちは心配ないでしょう。』
この話だけで既に響めきが立つ。
無視して話を進めるドラしゃん達。
それにつられて私とお兄ちゃんも話を続ける。
「北の街は、冬になると雪が降り積もります。寒さに強いまたはなれている人がお勧めの街です。」
「にしがわのまちは、うみのまちにしたよ。」
「人魚さん達が住みやすい環境にしてます。もちろん他の種族も住めるように半分陸地の街となってます。」
「まちのまんなかに大きな木があるよ。」
「もちろん港もある。海の街に害がない様に設計してあるぞ。
水陸両用型の街と言えるな。」
「みなみがわのまちはね、りぞーとふうのまちなの。」
「火に耐性の強い植物や暑さに強い植物を使った建物が多い街です。
風通しの良いコテージ物の建物やロッジ風の建物が多いです。」
「港もあるし、サービスで露天風呂もあるぞ。これは、どうやら後付けみたいだがのう。疲労回復の効果のある温泉らしいわい。」
『またですか?!お嬢様!アキラ様!』
「てへ。」
「環境てきには、少し暖かい場所だ。暑さに強い奴なら住みやすいかもなぁー。」
街の説明をしているはずなのに、所々補足で説明するドムじぃーちゃんとドラしゃんの絶妙な相槌というなの突っ込みが入り、段々と笑いが起きてくるしまつ。
そんな状況を無視して最後の街の説明をする私とお兄ちゃん。
「ひがしがわのまちは、ふしぎなまちだよ。」
「ギルド自体が丸い"かまど"みたいな建物なんです。」
「一風変わった建物揃いの街にしてある。新しいものすぎや変わった建物がすきな奴にはお勧めだな。」
『はっきり言えるのが、どの街に行っても今まで私達が生活していた環境とは打って変わって違うという事です。
正直、どんな仕掛けが他にあるかは私達ですらわかりません。なにせ、【大聖霊】達がほとんど頑張ってくれた街ですからね。ほぼ主人の願いが込められた街である事には変わりありません。』
ドラしゃんの言葉に話を聞いていた人たちは喜びの声をあげると共に私達に感謝の言葉をかけてくれた。
だから私とお兄ちゃんも彼らにもっと喜んで貰いたくって
「どのまちも、みんながたのしくすめるようにしたよ。」
「笑顔で楽しく住めるのが1番ですから。」
笑顔で自分達の想いを伝えた。
そんな私達の気持ちを察して、ドムじぃーちゃんとドラしゃんも苦笑いを浮かべながらちゃんと補足をしてくれた。
「それもそうだな。まぁー、この街同様あきのこねぇー街だぞ。」
『その分心労も絶えないかと思いますが、今までの暮らしよりは遥かにいい環境でしょうね。』
そう説明し終える頃には、歓喜の声が膨れ上がっていた。
なんとか無事に説明を終える事ができた。
次に誰をどの街のギルドマスターにするかの話し合いになった。
「これに関しては、この街に居る信頼できる人が私はありがたいです。」
「見知らぬ人より、知っている人の方がいいわね。今後この子達も街の外へ出かける機会が増えるから。」
両親がそう話すと、自ら名乗り出た人物が。
それは...なんと、今回の街づくりに同行してくれたメンバーにいた人達だ。
「なら、俺がやるよ。ギルドマスターって言うがらではないけどよ、役に立てれるならやるぞ。本当はもっと、師匠の側で色々勉強しかったがまたの機会に取っておくぜ。」
そう最初に名乗りをあげてくれたのは、カカンさんだった。
そんなカカンさんに触発されてか
「なら、私もです。少しでもお役に立てるならやってみます。ご指導頂けるならお願いします。」
次に名乗りでたのは、リュモさんだった。
「一応、ギルドの仕事についてはこの街のギルドの職員を各街に数名派遣はする予定だからそこまで気張る必要はない。」
「そのために、皆が街づくりに行っている間に他の人達にギルドの仕事を勉強させていたからなぁー。でも、ギルドのマスターとなるとそれなりの覚悟は必要だ。」
そう話すロドじぃーちゃんとルミばぁーちゃん。
今だに現役でこの街のギルマスをしてくれているだけあって、二人からの言葉の重みは彼らには違って聞こえたようで、しっかりと顔を引き締める。
あと、派遣予定のギルド職員は孤児院から来た最年長組の人たちがメインとなる。
なんと、自ら名乗り出てギルドの仕事についていたのだった。
もちろん給金も支給されていて、今や立派なギルド職員の一員になっていたのだ。
「ギルドの職員の古株連中も何人かは新しい街にそれぞれ派遣するつもりだ。
しかし、ずっと派遣する気はない。あくまでも流れができるまでのサポート役として貸し出すだけだ。
それも踏まえて、コイツらもそれなりに余分な仕事も覚えてもらっているしね。」
ルミばぁーちゃんがそう言って、派遣予定の子供達の頭を撫でる。
街づくりの話が上がった時点で、ルミばぁーちゃんはこの街のギルドで働いている古参集に声をかけて動き出していた。
さすがギルマスだ。やる事が早い。
この話を聞いてホッとするカカンさんとリュモさん。
すると...側近さんの2人がハイ!と言って手を挙げた。
「なら、私達もダメでしょうか?」
それは、最後の街づくりでドムじぃーちゃんに色々質問していた側近さんのサリムさんとヤマブキさんだった。
えっと言う表情を浮かべる国王様達。
まさか自分の側近のが名乗り出るとは思ってもいなかった様子。
そんな国王様達の反応が気になりロドじぃーちゃんが
「俺たちは構わんが...そっちは大丈夫なのか?」
心配そうに確認をとる。
すると、側近さん達はそれぞれの国王に向かってその場で話出す。
「そう言うことですので、あとはお願いします。」
と、サリムさん。
「この方達と街づくりをして、他に自分にもできる事があるのでは?と考える様になりました。ですので、お願いします。」
と、ヤマブキさん。
それぞれの国王は呆気に取られながらも、特に反論もせずに彼らの言い分を通した。
「わかった。街づくりから帰ってきてから上の空だったからな。いいさ。知らぬ場所に行くわけでもない。皆の役にしっかり立てよ。」
と、ヤマブキさんにファイン国王が返事を返す。
「なら、私も同じです。あなたがあ望むので有れば頑張りなさい。」
と、サイスン国王も了承してサリムさんに返事をかえした。
これでギルドマスターになる人が決まったが、誰がどの街のギルドマスターになるかの話合いをするし必要があった。
すると私はそれぞれ4人の前に行き、とんでもない事を言い出した。
もちろん本能のままにね。
「うーとね。カカンさんはきたがわね。リュモさんはにしがわ。サリムさんがみなみがわで、ヤマブキさんがひがしがわね。」
私の言葉にその場にいる皆が驚く。
それもそのはず。初めて行く場所なわけだから、慎重に選ばないと下手したらすぐに街が崩壊する恐れがあるし、移住した彼ら自身の身にも危険が及ぶからだ。
「リン!またなんで?」
お母さんが駆け寄ってきて私に質問してきた。
すると、私はキョトンしながらもちゃんと答える。
「だって、まちがそういってたから。」
「はい?」
私は笑顔でそう答えると、質問したお母さんもそうだが、話を聞いていた人達全員が首を傾げる。
傾げられたっても私はそう答えるしかなかった。
私には不思議と作った"街の声"が聞こえていたからね。しかもほぼ毎日。
こんな人に住んでもらいたいやこんな街したいなど、街の人達が呟くように"街"の声が聞こえていたのだ。
しかもその声は現在進行形で...この話し合いが行われいる間もずっと街から声が聞こえてきている。
しかし、その声は皆の反応からして私にしか聞こえていないようなので、私が伝えないと伝わらないと思ったから今口にしただけなのだ。
何せお父さんがギルドマスターを決めると言った時からずーーーーっと煩いからね。街から指名の声が私の耳に響いてうるさくして仕方がなかった。
しかも街からの指名人が自ら名乗り出た4人だったのだから私自身も驚いている。
えっ?もしかして、彼らにも街の声が聞こえていたの?!今の今まで聞こえないふりをしていたの?!って思うぐらいにはね...。
でも、彼らの様子からして"街の声"は聞こえていないことが判明した。
まさにこれは運命の4人だと私は思った。
それを私は正直に話すとなんとも言えない雰囲気に。
既に私の能力は未知数で皆から理解を得られているが、ここまでかぁーと落胆する大人達。
「さすが、将来有望株だけあるな。街の声かぁー。それはそれは。それなら、4人は頑張らないと駄目だな。」
ロドじぃーちゃんがそう言うと、空気が一変して応援ムードになった。
4人もロドじぃーちゃんよ言葉を聞いて頷く。
こうしてなんとかギルドマスターも決まったので、残すは副責任者。
それぞれギルドマスターとなった4人が各自で好きなのを2人選ぶ事にした。
が、これまた自ら名乗り出るのだった。
カカンさんの方は、いつも一緒に行動しているメンバーが名乗り出た。
人数は多いが、いないよりは良いだろうと了承した。
リュモさんの方も一緒に行動を共にしているメンバーが名乗り出た。
こちらも人数が多いが了承した。
サリムさんとヤマブキさんの方はと言うと、これまた大変事に。
側近さんのメンバーでサリムさんとヤマブキさんを慕う2人が名乗り出ただから。
サリムさんの方は、側近仲間のリリムさんとハリーさんが。
2人はサリムさんの後輩にあたる2人で、サリムさん直々に指導にあたっていた存在だ。
ヤマブキさんの方は、同じく側近仲間のシブキさんとコラムさんが名乗り出た。
こちらは、ヤマブキさんの先輩と後輩だった。
シブキさんはヤマブキさんが側近についた時の指導者をしていた人で、コラムさんはヤマブキさんが指導していた後輩の1人だ。
こうなれば、一蓮托生状態。
それぞれの国王に話をして、了承をもぎ取った。
とんだ展開になったもののあっという間に話はまとまった。
あとは、誰が先にそれぞれの街に移住するかだ。
するとだ。
それぞれの同盟国から先に来ていたメンバーがそれぞれ名乗り出たのは言うまでもない。
そこには孤児院の子達も含まれていた。
多少の心配はあるものの、来た時よりは健康状態もかなり改善されて肉付きも良くなっていた。
しかし、側に付いて面倒を見る大人が不足している。
そこでだ、街に移住をする前にもう一段同盟国から先にこの街へ移住者を受け入れてほしいと国王達から進言があった。
今度は殆どが大人達だそうだ。
仕事がないものやあってもどればも仕事がない人たちだそうだ。
その話を聞いてとりあえず、各街へ移住をする前にその人達を受け入れて様子を見る事にした。
その間に新しく決まったギルドマスターに仕事を先に少しでも覚えてもらう事にやり方を変える事にした。
そうと決まれば皆の動きは早い。
国王達はすぐさま自国に戻って行き、各街へ行くギルドマスターと副責任者となった人達はルミばぁーちゃんとロドじぃーちゃんに付いてギルドの仕事を覚えるためにギルドへ向かう。
それ以外の人達は、他の人たちの向かい入れの準備と出発の準備を同時進行して行う事となったのだった。
リン:
国として少しずつ進展だね!
アキラ:
そうだね^_^
ドラしゃん:
ところで、お嬢様。
私に他に内緒にしている事はありせんか?
リン:
ほへ?
ドラしゃん:
^_^じっくり話を聞きますよ♪
それも予想を遥かに超えるものになってね。
普通の人が見てもわかる様に街全体に金色のベールの様なものが貼り巡っている。
日中は太陽の光に当たるとキラキラ反射して淡い光を放ち、夜は夜でなんとも言えない神秘的な光を放って街全体を覆っているのだ。
見た目も綺麗な上に、結界としての役目もきちんと果たしているのだから文句はないだろう。
どの様に分別や判断をしているかは張った張本人にすら分からないが、普通の鳥や街の人達、同盟国の王様や人達は普通に出入りが出来ている。
が、見たこともない魔物や黒服の人、その人が召喚した魔物や分身体は攻撃して街に入れない様にしていた。
その攻撃の仕方もいつ見ても凄まじかった。
棘のついた蔓のような鞭で攻撃したり、棘自身が飛んで攻撃したり、しまいにはビームの様なものすら出ていたのだから、その光景を見た人達は、"まるで要塞""特殊兵器"などと言う始末。
ちなみにすぐさま、この結界の補強をしたのが私だと言う事が皆にはバレました。
バレても特に変わりなし。
それどころか将来を有望視されました。
「将来が楽しみだなぁー。」
「賢者とか?」
「いや、大賢者もありえるぞ!」
「いいや、大魔法士にもなれそうよ!」
「聖女とかもありえるわ。リンちゃん可愛いから。」
などと暫くその話で街は賑やかになった。
両親も連日街の人達から、私とお兄ちゃんを将来どんな職業につけさすのか、質問攻めにあったとか。
街の結界も補強され、悩みの種の一つだった黒服も下手に街の中に侵入出来なくなり、ドラしゃんの精神的負担も減り私的には大満足だ。
ちなみにその補強は全ての街に施して行った。
まだ、街には誰も入ってないが念のためにね。
誰か住人を連れて行く際、私も同行すれば問題ないだろうと言う事で実行した。
結界を補強して数日が経った頃から黒服の人はめっきりと姿を見せなくなった。
体力温存しているのか知らないが、姿が見えない事にこしたことはない。
まぁー、警戒はきちっと続けてはいるけどね。
多少のトラブルはあったが、なんとか街が全て完成したので、次の段階に進む事にした。
それは、誰をどの街に送り住んでもらうかだ。
もちろん同盟国からまだこの国に、移住を希望している人が沢山いるらしいので、その人達も受け入れるつもりが、何事も最初が肝心。
出来上がった街に最初に住み、ある程度の地盤を固めておかないと、次々と人を送っても碌な生活は望めないからね。
しかし、東西南北の街はこの国の要の街の1つでもある。
ギルドマスターにしても、責任者にしてもおいそれと誰でもって言う訳にはいかなかった。
同盟国との連携もでき、この街のギルドマスターや責任者である私達家族との繋がりもある人でないと色んな意味で難しいのだ。
特に私達家族面で...。
そこでだ。
同盟国の国王様と側近の皆さんも呼び、今いる街の人達を全て集めて話し合いを行い決める事にした。
もちろん話し合いを仕切るのは、お父さんとお母さんだ。
なんたって、真の責任者ですからね。
もちろん私とお兄ちゃんもサポート(半分あたり邪魔)にもはいりますよ。
招集をかけるとこれまた集まるのも早い!
国の責任者って、こうも暇なの?って言うぐらい来るのが早いんですよ。
どうも、同盟国もはやくこの国に住人を移動させたいらしい。
連日問い合わせが多く、お城も各街のギルドも大変だそうなので...。
皆が集まったのを確認して、街の噴水広場で話し合いは行われた。
参加者は、同盟国国王様達にその側近さん、我が街の住人の皆さんと同盟国から先に移住して来た人達全員と【大聖霊】達に【聖獣】達もだ。
そこで、王様がある事に気付いてそっと私とお兄ちゃんに耳打ちしてきた。
「お前たちの【聖獣】あんなに大きかったか?」
気になっても仕方がないですよね...。
そうなんですよ。街の作成中に私とお兄ちゃんが契約した【聖獣】が一回り半ぐらい大きくなったのです。
本人達に聞いたらレベルUPしたと同時に、身体も成長したらしいのです。
私とお兄ちゃんの気のせいではないのが分かりホッとする私とお兄ちゃん。
しかし、まだ誰も気付いてないので内緒ねって王様にはお願いした。
話を戻しましてと。
お父さんの司会進行で話し合いは進められていく。
最初に話合いで報告した事は、この街の東西南北にそれぞれで中心となる大きな街が完成したこと。
それが、どんな感じの街になっているか。
そして、次に各街にギルドを設置してあるのでギルドマスターは誰がいいのか。
ギルドマスター兼責任者となる事。
副ギルドマスターと副責任者に関しては、最大2人までは可能であること。
最後に誰が各街へ最初に移住するかを今回決める事にしてあることを最初に説明していったのだ。
すんなり決まったら、早めに移住も検討して行く流れとなっており、話合いに参加している人達はそれぞれ真剣な表情でお父さんの話を聞いていた。
ます、街の雰囲気については私とお兄ちゃんから説明して、補足はドラしゃんとドムじぃーちゃんがしてくれた。
「きたのまちはね、れんがふうのおうちなの。」
私が笑顔で話をすると皆もホッコリとする。
「寒さに強く、家の中には暖炉も設置してあります。もちろん薪の倉庫も設置してあります。」
お兄ちゃんが体を使って表現しながら話をすると皆ウンウンと頷きながら話を聞く。
「みなともあるよ!おさかなさんもとれるよ。」
私が言うと皆の表情筋が緩む。
「近くに森もあります。まだそこには行ってないので何があるかはわかりませんが...【大聖霊】達の加護も働いている街です。だから、食料には困らないかと。」
「なぁ!普通の森にしたはずだろ?いつのまに!」
『どうやら、各街の側に森と泉を"こっそり"作っているみたいですよ。全て【大聖霊】の加護付きです。主人であるお嬢様とアキラ様がご健在であるうちは心配ないでしょう。』
この話だけで既に響めきが立つ。
無視して話を進めるドラしゃん達。
それにつられて私とお兄ちゃんも話を続ける。
「北の街は、冬になると雪が降り積もります。寒さに強いまたはなれている人がお勧めの街です。」
「にしがわのまちは、うみのまちにしたよ。」
「人魚さん達が住みやすい環境にしてます。もちろん他の種族も住めるように半分陸地の街となってます。」
「まちのまんなかに大きな木があるよ。」
「もちろん港もある。海の街に害がない様に設計してあるぞ。
水陸両用型の街と言えるな。」
「みなみがわのまちはね、りぞーとふうのまちなの。」
「火に耐性の強い植物や暑さに強い植物を使った建物が多い街です。
風通しの良いコテージ物の建物やロッジ風の建物が多いです。」
「港もあるし、サービスで露天風呂もあるぞ。これは、どうやら後付けみたいだがのう。疲労回復の効果のある温泉らしいわい。」
『またですか?!お嬢様!アキラ様!』
「てへ。」
「環境てきには、少し暖かい場所だ。暑さに強い奴なら住みやすいかもなぁー。」
街の説明をしているはずなのに、所々補足で説明するドムじぃーちゃんとドラしゃんの絶妙な相槌というなの突っ込みが入り、段々と笑いが起きてくるしまつ。
そんな状況を無視して最後の街の説明をする私とお兄ちゃん。
「ひがしがわのまちは、ふしぎなまちだよ。」
「ギルド自体が丸い"かまど"みたいな建物なんです。」
「一風変わった建物揃いの街にしてある。新しいものすぎや変わった建物がすきな奴にはお勧めだな。」
『はっきり言えるのが、どの街に行っても今まで私達が生活していた環境とは打って変わって違うという事です。
正直、どんな仕掛けが他にあるかは私達ですらわかりません。なにせ、【大聖霊】達がほとんど頑張ってくれた街ですからね。ほぼ主人の願いが込められた街である事には変わりありません。』
ドラしゃんの言葉に話を聞いていた人たちは喜びの声をあげると共に私達に感謝の言葉をかけてくれた。
だから私とお兄ちゃんも彼らにもっと喜んで貰いたくって
「どのまちも、みんながたのしくすめるようにしたよ。」
「笑顔で楽しく住めるのが1番ですから。」
笑顔で自分達の想いを伝えた。
そんな私達の気持ちを察して、ドムじぃーちゃんとドラしゃんも苦笑いを浮かべながらちゃんと補足をしてくれた。
「それもそうだな。まぁー、この街同様あきのこねぇー街だぞ。」
『その分心労も絶えないかと思いますが、今までの暮らしよりは遥かにいい環境でしょうね。』
そう説明し終える頃には、歓喜の声が膨れ上がっていた。
なんとか無事に説明を終える事ができた。
次に誰をどの街のギルドマスターにするかの話し合いになった。
「これに関しては、この街に居る信頼できる人が私はありがたいです。」
「見知らぬ人より、知っている人の方がいいわね。今後この子達も街の外へ出かける機会が増えるから。」
両親がそう話すと、自ら名乗り出た人物が。
それは...なんと、今回の街づくりに同行してくれたメンバーにいた人達だ。
「なら、俺がやるよ。ギルドマスターって言うがらではないけどよ、役に立てれるならやるぞ。本当はもっと、師匠の側で色々勉強しかったがまたの機会に取っておくぜ。」
そう最初に名乗りをあげてくれたのは、カカンさんだった。
そんなカカンさんに触発されてか
「なら、私もです。少しでもお役に立てるならやってみます。ご指導頂けるならお願いします。」
次に名乗りでたのは、リュモさんだった。
「一応、ギルドの仕事についてはこの街のギルドの職員を各街に数名派遣はする予定だからそこまで気張る必要はない。」
「そのために、皆が街づくりに行っている間に他の人達にギルドの仕事を勉強させていたからなぁー。でも、ギルドのマスターとなるとそれなりの覚悟は必要だ。」
そう話すロドじぃーちゃんとルミばぁーちゃん。
今だに現役でこの街のギルマスをしてくれているだけあって、二人からの言葉の重みは彼らには違って聞こえたようで、しっかりと顔を引き締める。
あと、派遣予定のギルド職員は孤児院から来た最年長組の人たちがメインとなる。
なんと、自ら名乗り出てギルドの仕事についていたのだった。
もちろん給金も支給されていて、今や立派なギルド職員の一員になっていたのだ。
「ギルドの職員の古株連中も何人かは新しい街にそれぞれ派遣するつもりだ。
しかし、ずっと派遣する気はない。あくまでも流れができるまでのサポート役として貸し出すだけだ。
それも踏まえて、コイツらもそれなりに余分な仕事も覚えてもらっているしね。」
ルミばぁーちゃんがそう言って、派遣予定の子供達の頭を撫でる。
街づくりの話が上がった時点で、ルミばぁーちゃんはこの街のギルドで働いている古参集に声をかけて動き出していた。
さすがギルマスだ。やる事が早い。
この話を聞いてホッとするカカンさんとリュモさん。
すると...側近さんの2人がハイ!と言って手を挙げた。
「なら、私達もダメでしょうか?」
それは、最後の街づくりでドムじぃーちゃんに色々質問していた側近さんのサリムさんとヤマブキさんだった。
えっと言う表情を浮かべる国王様達。
まさか自分の側近のが名乗り出るとは思ってもいなかった様子。
そんな国王様達の反応が気になりロドじぃーちゃんが
「俺たちは構わんが...そっちは大丈夫なのか?」
心配そうに確認をとる。
すると、側近さん達はそれぞれの国王に向かってその場で話出す。
「そう言うことですので、あとはお願いします。」
と、サリムさん。
「この方達と街づくりをして、他に自分にもできる事があるのでは?と考える様になりました。ですので、お願いします。」
と、ヤマブキさん。
それぞれの国王は呆気に取られながらも、特に反論もせずに彼らの言い分を通した。
「わかった。街づくりから帰ってきてから上の空だったからな。いいさ。知らぬ場所に行くわけでもない。皆の役にしっかり立てよ。」
と、ヤマブキさんにファイン国王が返事を返す。
「なら、私も同じです。あなたがあ望むので有れば頑張りなさい。」
と、サイスン国王も了承してサリムさんに返事をかえした。
これでギルドマスターになる人が決まったが、誰がどの街のギルドマスターになるかの話合いをするし必要があった。
すると私はそれぞれ4人の前に行き、とんでもない事を言い出した。
もちろん本能のままにね。
「うーとね。カカンさんはきたがわね。リュモさんはにしがわ。サリムさんがみなみがわで、ヤマブキさんがひがしがわね。」
私の言葉にその場にいる皆が驚く。
それもそのはず。初めて行く場所なわけだから、慎重に選ばないと下手したらすぐに街が崩壊する恐れがあるし、移住した彼ら自身の身にも危険が及ぶからだ。
「リン!またなんで?」
お母さんが駆け寄ってきて私に質問してきた。
すると、私はキョトンしながらもちゃんと答える。
「だって、まちがそういってたから。」
「はい?」
私は笑顔でそう答えると、質問したお母さんもそうだが、話を聞いていた人達全員が首を傾げる。
傾げられたっても私はそう答えるしかなかった。
私には不思議と作った"街の声"が聞こえていたからね。しかもほぼ毎日。
こんな人に住んでもらいたいやこんな街したいなど、街の人達が呟くように"街"の声が聞こえていたのだ。
しかもその声は現在進行形で...この話し合いが行われいる間もずっと街から声が聞こえてきている。
しかし、その声は皆の反応からして私にしか聞こえていないようなので、私が伝えないと伝わらないと思ったから今口にしただけなのだ。
何せお父さんがギルドマスターを決めると言った時からずーーーーっと煩いからね。街から指名の声が私の耳に響いてうるさくして仕方がなかった。
しかも街からの指名人が自ら名乗り出た4人だったのだから私自身も驚いている。
えっ?もしかして、彼らにも街の声が聞こえていたの?!今の今まで聞こえないふりをしていたの?!って思うぐらいにはね...。
でも、彼らの様子からして"街の声"は聞こえていないことが判明した。
まさにこれは運命の4人だと私は思った。
それを私は正直に話すとなんとも言えない雰囲気に。
既に私の能力は未知数で皆から理解を得られているが、ここまでかぁーと落胆する大人達。
「さすが、将来有望株だけあるな。街の声かぁー。それはそれは。それなら、4人は頑張らないと駄目だな。」
ロドじぃーちゃんがそう言うと、空気が一変して応援ムードになった。
4人もロドじぃーちゃんよ言葉を聞いて頷く。
こうしてなんとかギルドマスターも決まったので、残すは副責任者。
それぞれギルドマスターとなった4人が各自で好きなのを2人選ぶ事にした。
が、これまた自ら名乗り出るのだった。
カカンさんの方は、いつも一緒に行動しているメンバーが名乗り出た。
人数は多いが、いないよりは良いだろうと了承した。
リュモさんの方も一緒に行動を共にしているメンバーが名乗り出た。
こちらも人数が多いが了承した。
サリムさんとヤマブキさんの方はと言うと、これまた大変事に。
側近さんのメンバーでサリムさんとヤマブキさんを慕う2人が名乗り出ただから。
サリムさんの方は、側近仲間のリリムさんとハリーさんが。
2人はサリムさんの後輩にあたる2人で、サリムさん直々に指導にあたっていた存在だ。
ヤマブキさんの方は、同じく側近仲間のシブキさんとコラムさんが名乗り出た。
こちらは、ヤマブキさんの先輩と後輩だった。
シブキさんはヤマブキさんが側近についた時の指導者をしていた人で、コラムさんはヤマブキさんが指導していた後輩の1人だ。
こうなれば、一蓮托生状態。
それぞれの国王に話をして、了承をもぎ取った。
とんだ展開になったもののあっという間に話はまとまった。
あとは、誰が先にそれぞれの街に移住するかだ。
するとだ。
それぞれの同盟国から先に来ていたメンバーがそれぞれ名乗り出たのは言うまでもない。
そこには孤児院の子達も含まれていた。
多少の心配はあるものの、来た時よりは健康状態もかなり改善されて肉付きも良くなっていた。
しかし、側に付いて面倒を見る大人が不足している。
そこでだ、街に移住をする前にもう一段同盟国から先にこの街へ移住者を受け入れてほしいと国王達から進言があった。
今度は殆どが大人達だそうだ。
仕事がないものやあってもどればも仕事がない人たちだそうだ。
その話を聞いてとりあえず、各街へ移住をする前にその人達を受け入れて様子を見る事にした。
その間に新しく決まったギルドマスターに仕事を先に少しでも覚えてもらう事にやり方を変える事にした。
そうと決まれば皆の動きは早い。
国王達はすぐさま自国に戻って行き、各街へ行くギルドマスターと副責任者となった人達はルミばぁーちゃんとロドじぃーちゃんに付いてギルドの仕事を覚えるためにギルドへ向かう。
それ以外の人達は、他の人たちの向かい入れの準備と出発の準備を同時進行して行う事となったのだった。
リン:
国として少しずつ進展だね!
アキラ:
そうだね^_^
ドラしゃん:
ところで、お嬢様。
私に他に内緒にしている事はありせんか?
リン:
ほへ?
ドラしゃん:
^_^じっくり話を聞きますよ♪
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