異世界で家族と新たな生活?!〜ドラゴンの無敵執事も加わり、ニューライフを楽しみます〜

藤*鳳

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第五章〜私達兄妹は冒険者になります〜

5-48 南側の街がいい感じに

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 中央の街から急遽やって来てくれたルミばぁーちゃんとカシムじぃーちゃんの協力もあり、南側の街は少しずつだが色々といい方向に変化が起こってきていた。

街を支える人達の仕事の基盤がしっかり決まった事により、以前に比べて動きがスムーズになってきていた。

あと、気持ちにゆとりが出てきたためか表情が全体的に明るく前向きになっているようにみえたのだ。

ギルドの方も以前に比べて更に活気が出てきていた。

私達がこなした依頼の成果により、商店街のお店自体の雰囲気や商売の形態が少しずつ改善されていったのもあり、店の雰囲気もよくなり、客足もかなり伸びている。

これも全て私達からの連絡一つで飛んできてくれたルミばぁーちゃんとカシムじぃーちゃんのおかげだと私はなんか自慢したくなって来た。

「ルミばぁーちゃん、カシムじぃーちゃん。ありがとうね。助かったわ。」

私が笑顔で伝えると二人は照れた表情を浮かべて私の頭を優しく撫でてくれる。

二人は南側の街へ来てからフル活動で動いてくれていた。

ルミばぁーちゃんは連日ギルドに入り浸って、冒険者ギルド、商業ギルドの職員さん達の指導を行いつつ、今までの業務状況の見直しを行なっていた。

カシムじぃーちゃんはカシムじぃーちゃんで、ほぼ毎日警備隊宿舎は赴き、警備の見直しと警備隊員の教育指導、そして警備隊の人達と街の見回りを行っていたのだ。

私達はそんな二人の姿を見つつ、この街でできる冒険者としての仕事をこなしていた。

そんな日々をこの街に来て二週間が経とうとしていた時だった。

ようやく私達がこの街に来て最初に依頼されて受けた内容に対しての報酬が支払われる事となった。

これを受け取ったら私達は南側の街をでて中央の街へと戻れる。

私達はルミばぁーちゃんやカシムじぃーちゃん、そして保護者二名を連れてギルドへと向かう。

ギルドに行くと最初に来た時より雰囲気がかなり良くなっていたのに気付いた。

職人さん達が生き生きと仕事をしているだけでなく、ギルド全体の雰囲気が良くなっているのだ。

私達が姿を見せると皆は笑顔で挨拶をしてくれた。

奥からはギルマスも出てきて挨拶を交わす。

そして...ギルマスに案内されて特別応接室に向かう。
そこで、ギルマス、副ギルマスと対面するように席に着き改めて挨拶を交わし、報酬を貰うことに。

「長らくお待たせ致しました。こちらが前回の依頼内容に対しての依頼料となります。ご確認下さい。」

そう言ってギルマスが用意してくれた金額は...?!!!

人数分の小袋が。そしてその中身は...?!!!

「えっ?!!こ、これ本当に?!」

驚く私達の反応を見て保護者四人は不思議そうに私達の手元を覗き込み固まる。

なんと、小袋の中には白金貨が五枚ずつ入っていたのだ。

これには保護者達も驚いてギルマスに物申そうとしたら、ギルマスが先に口を開いた。

「皆さんにはこれでも足りないぐらい私達はお世話になりました。せめてものの気持ちです。
半分は今回の件で悪徳な商売をしていた連中から巻き上げたものですから気にしないでください。」

そう言って笑顔を浮かべるギルマス。

それにしてもこの金額は...そう思っていると保護者達はなぜか納得した表情を浮かべていた。

「それならあんた達もらっておきな。」

「そうですね。正当な報酬ですからね。」

「金はいくらあっても困らねぇ~。貰っておけ。」

『そうですね。貰っておきましょう。』

保護者四人にそう言われたら私達は反論がしにくいため渋々受けとる。

私達が報酬を受け取ったのを確認して副ギルマスが話を続ける。

「あと、今回皆さんに来て頂いたおかげで街として見直しをしていかないといけない部分や足りない部分がわかりました。
街として形だけが整っていても中身が伴っていなくて...恥ずかしい限りです。
でも、今回の件でしっかり学びましたので次回皆さんが来られた時はよりいい街にしておきますのでまたお越し下さい。」

その言葉にギルマスも私達に向かって頭を下げる。

私達は慌てて頭を上げるようにお願いした。

「そんな!!私達も中々来れなくてごめんなさい。」

「でも、これからは冒険者として色んな所に出向いて行くので、ぜひこちらにも寄らせて頂きます。」

「なんなら俺たち指名で依頼を出してくれてもいいぜ。」

「そうですね。その方がいいですね。」

「中央の街にでもいいので、何かあればお願いします。」

私達からそう伝えるとギルマスは嬉しそうにしてくれた。

「とりあえずあと二、三日はこちらで滞在させて頂きますね。まだ、警備隊の方が色々残っているので。」

「帰る前には必ずここに寄らせて頂きます。」

「わかりました。無理だけはなさらないようお願いします。」

私達一通りギルマスと話をして、お金をそれぞれの口座に必要分だけ手元に残してあとは貯金に回した。

貯金残高を確認すると...?!!!
とんでもない金額が...。

それは私だけでなくパーティーメンバー皆が同じ状況の様だったみたい。

「俺...このパーティー以外で仕事をこなせる自信がないわ。」

「私もです。」

「右に同じ。」

三人の言葉に私とお兄ちゃんは苦笑いを浮かべるしかなかった。

保護者達は私達の様子を見てやれやれと言った表現を浮かべていた。

口座にお金を振り込んだあとは、ギルドを出て皆で警備隊の宿舎へと向かった。

宿舎へ行くと警備隊がそれぞれ訓練をしていた...。
というか、いつの間にか訓練場までできていたのには驚いた。

私達の姿に気付いた隊長達が訓練を中断して駆け足で向かってきた。

「こ、これは!ありがとうございます!」

隊長達は私達の前に来ると敬礼し出した。

しかし、ここ数日だが彼らは以前に比べて雰囲気がかなり変わっていたのには驚きを通り越して感心するしかなかった。

「おっ!ちゃんと訓練をこなしているな。よし!俺が見てやるから最初っからとうしでやってみろ!」

カシムじぃーちゃんがそう言うと警備隊の人達は訓練を最初から開始し出す。

「あれ?人数増えた?」

「てか、なんか肉付きが良くなったな。」

「動きも機敏になってるよね?」

「なんか、本物の警備隊って感じだね。」

「てか、いつこんな訓練場作ったの?」

私達の言葉にカシムじぃーちゃんは笑って誤魔化すのだった。








リン:
やばい!
口座が...。

アキラ:
なんかこれ毎回見るの怖いよね。

リン:
もってていいのかな?

アキラ:
使うにも一気につかえないよね?

リン:
さすがに私もこれだけの金額分は一気に食べれないよ。

アキラ:
えっ?!!
なんで食べようと考えるの?!
他にもあるじゃん!

リン:
えっ??ないよ??

アキラ:
...。
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