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第8話 土下座謝罪会見
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「もしもし、そちらはハスキーソフト様でよろしいでしょうか?」
「はい、そうですけど。そちらはどなたでしょうか?」
「私、丸山ゲームスの志柿という者で……」
「ええ!? 丸山ゲームス!? あの事件を起こした会社ですか!? 何しに来たんですか!?」
「我々と少しだけでも良いのでお時間をいただければと思いまして……」
「嫌です。アンタらとは金輪際付き合いたくないです。2度と電話もメールもしないでくださいよ」
ガチャ。
ツー、ツー、ツー……
今回も断られた。丸山ゲームスという社名を出した時点で無言で切られないだけ、まだまともな対応だった。
「社長、今日も契約は取れませんでした」
「何やってるんだ! 死ぬ気になれば契約の1つや2つとれるはずだろ!? 今うちの会社は仕事がなくなって危機的状態なのを分かってるのか!? ええ!?」
「ですが、どこも我々の社名を聞いた途端、手のひらを返すように断られてしまいまして……」
「クソッ……」
丸山ゲームスが得意先であるフェニアックと点満堂との契約を停止され、全ての仕事を失ってから2週間が経った。
全従業員を営業に回して何とか新しい仕事先を探してはいるが、成果は0件。
こうしている間にも手形の決済期限が迫ってくる。何とかしてカネを作らないと不渡りを出して会社は倒産してしまう!
「まずい……実にまずい。もうなりふり構っていられる場合じゃない。至急動画撮影の準備をしてくれ」
「は? 動画ですか? 確かわが社の公式チャンネルがありましたけどそれで告知でもするつもりですか?」
「ああ。わが社のイメージアップと、汚名返上のためだ」
翌日の午後3時「丸山ゲームスチャンネル」にとある動画が投稿された。そこでは丸山ゲームスの社長が床の上に直に正座している姿が映っていた。
「丸山ゲームス社長の丸山です。この度は佐竹 龍護に関する不祥事で、世間様に散々ご迷惑をおかけいたしました! 誠に申し訳ありません!」
そう言うなり彼は土下座をした。
「一連の事件の全責任は私にあります! なので私の事が嫌いになっても丸山ゲームスの事は嫌いにならないでください!
今回の事件について、心の底から反省しています! 世間をお騒がせしたことを、誠に申し訳なく思っています! すみませんでした!」
涙を流しながら2分間ひたすら土下座したうえでお詫びを述べる内容だった。
謝罪動画の再生回数はアップロード後24時間以内で700万を超えた。
【うわぁ、ビックリするほど心に響いてこない】
【『見た目から! 中身から! 声色に至るまで! 存在自体が大嫌いなんだよ』なんていうとんでもない暴言を人様に吐いておいて、土下座程度で許されると思ってんの? 甘くない?】
【あれだけの事をしておいて、謝れば済むっていう考えがもう無理。謝ったところで人様のボイスレコーダーをぶっ壊して開き直った事は帳消しにはできないんだぞ】
【しょせん土下座パフォーマンスだろ? この程度で許されるとは到底思えないね。死ぬまでボイスレコーダー壊した社長っていう十字架背負い続けて生きろよ】
【涙を流すタイミングが土下座するときとピッタリと合いすぎ。どうせ目薬でもしてるんだろウソくせー】
そして600万以上の「低評価」がついた。高評価をつけた人は誰1人としていなかった。
丸山ゲームスの動画公開から1夜明けた早朝、龍護は仕事前、彼のアカウントがあるSNSに画像の投稿をした。
「丸山ゲームスの社長さんが土下座謝罪会見を行ったそうだけど、丸山ゲームスっていう会社はこういう物を送り付ける会社だからね」
そこには丸山ゲームスから送られた、あの「侮辱賞状」の画像が写っていた。
「症状 ダントツの1位 佐竹 龍護 殿
あなたは大した実績を残せずに雷に打たれて長期にわたるリハビリ生活をしているそうですね。
宝くじに当たる位の幸運を何のために使っているのやら、と社員一同呆れかえっております。
事件前に「オレちゃん努力してるアピール」するだけならまだしも、
事件後でさえリハビリで「オレちゃん努力してるアピール」をし続けるキモいあなたは
わが社のウザい社員ランキングをぶっちぎりで、ダントツの1位です。
あなたには若さだけしか取り柄がありませんが、せいぜい新天地があるとしたら今と変わらずに
底辺をはいつくばって給料泥棒を続けてください。
もっとも中卒の底辺に新天地があるかどうか分かりませんがケーッケッケッケッケッケ。
丸山ゲームス社員一同」
と書かれた賞状の細部までクッキリと映る写真画像が世界中にばらまかれた。
「はい、そうですけど。そちらはどなたでしょうか?」
「私、丸山ゲームスの志柿という者で……」
「ええ!? 丸山ゲームス!? あの事件を起こした会社ですか!? 何しに来たんですか!?」
「我々と少しだけでも良いのでお時間をいただければと思いまして……」
「嫌です。アンタらとは金輪際付き合いたくないです。2度と電話もメールもしないでくださいよ」
ガチャ。
ツー、ツー、ツー……
今回も断られた。丸山ゲームスという社名を出した時点で無言で切られないだけ、まだまともな対応だった。
「社長、今日も契約は取れませんでした」
「何やってるんだ! 死ぬ気になれば契約の1つや2つとれるはずだろ!? 今うちの会社は仕事がなくなって危機的状態なのを分かってるのか!? ええ!?」
「ですが、どこも我々の社名を聞いた途端、手のひらを返すように断られてしまいまして……」
「クソッ……」
丸山ゲームスが得意先であるフェニアックと点満堂との契約を停止され、全ての仕事を失ってから2週間が経った。
全従業員を営業に回して何とか新しい仕事先を探してはいるが、成果は0件。
こうしている間にも手形の決済期限が迫ってくる。何とかしてカネを作らないと不渡りを出して会社は倒産してしまう!
「まずい……実にまずい。もうなりふり構っていられる場合じゃない。至急動画撮影の準備をしてくれ」
「は? 動画ですか? 確かわが社の公式チャンネルがありましたけどそれで告知でもするつもりですか?」
「ああ。わが社のイメージアップと、汚名返上のためだ」
翌日の午後3時「丸山ゲームスチャンネル」にとある動画が投稿された。そこでは丸山ゲームスの社長が床の上に直に正座している姿が映っていた。
「丸山ゲームス社長の丸山です。この度は佐竹 龍護に関する不祥事で、世間様に散々ご迷惑をおかけいたしました! 誠に申し訳ありません!」
そう言うなり彼は土下座をした。
「一連の事件の全責任は私にあります! なので私の事が嫌いになっても丸山ゲームスの事は嫌いにならないでください!
今回の事件について、心の底から反省しています! 世間をお騒がせしたことを、誠に申し訳なく思っています! すみませんでした!」
涙を流しながら2分間ひたすら土下座したうえでお詫びを述べる内容だった。
謝罪動画の再生回数はアップロード後24時間以内で700万を超えた。
【うわぁ、ビックリするほど心に響いてこない】
【『見た目から! 中身から! 声色に至るまで! 存在自体が大嫌いなんだよ』なんていうとんでもない暴言を人様に吐いておいて、土下座程度で許されると思ってんの? 甘くない?】
【あれだけの事をしておいて、謝れば済むっていう考えがもう無理。謝ったところで人様のボイスレコーダーをぶっ壊して開き直った事は帳消しにはできないんだぞ】
【しょせん土下座パフォーマンスだろ? この程度で許されるとは到底思えないね。死ぬまでボイスレコーダー壊した社長っていう十字架背負い続けて生きろよ】
【涙を流すタイミングが土下座するときとピッタリと合いすぎ。どうせ目薬でもしてるんだろウソくせー】
そして600万以上の「低評価」がついた。高評価をつけた人は誰1人としていなかった。
丸山ゲームスの動画公開から1夜明けた早朝、龍護は仕事前、彼のアカウントがあるSNSに画像の投稿をした。
「丸山ゲームスの社長さんが土下座謝罪会見を行ったそうだけど、丸山ゲームスっていう会社はこういう物を送り付ける会社だからね」
そこには丸山ゲームスから送られた、あの「侮辱賞状」の画像が写っていた。
「症状 ダントツの1位 佐竹 龍護 殿
あなたは大した実績を残せずに雷に打たれて長期にわたるリハビリ生活をしているそうですね。
宝くじに当たる位の幸運を何のために使っているのやら、と社員一同呆れかえっております。
事件前に「オレちゃん努力してるアピール」するだけならまだしも、
事件後でさえリハビリで「オレちゃん努力してるアピール」をし続けるキモいあなたは
わが社のウザい社員ランキングをぶっちぎりで、ダントツの1位です。
あなたには若さだけしか取り柄がありませんが、せいぜい新天地があるとしたら今と変わらずに
底辺をはいつくばって給料泥棒を続けてください。
もっとも中卒の底辺に新天地があるかどうか分かりませんがケーッケッケッケッケッケ。
丸山ゲームス社員一同」
と書かれた賞状の細部までクッキリと映る写真画像が世界中にばらまかれた。
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