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第5話 未成年者への淫行の証拠が出るわ出るわ……
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「……鑑定の結果が出ました。99.9%以上の確率で父親はナツさん、あなたです」
「!!」
出生前検査で胎児の父親は誰か? 検査できる週まで待った上で調べたところ、これが大当たり。ナツは14歳の女子中学生を妊娠させてしまったことが確定した。
「どうしてくれるんだ!? 娘はまだ14歳なんだぞ!?」
女子中学生の父親は「今すぐ殺してやる!!!!!」という凄まじい殺意をむき出しにした表情でナツを怒鳴りつける。
俺の娘に手を出してタダで済むと思ってないだろうな!? 凄烈極まる怒りの前に、さすがのナツも腰が引けてしまう。
「わ、分かった分かった。分かりましたから……その、こちら側で中絶費の全額負担と示談金を出すので何とかしてくれませんかね? 詳しい話は弁護士と一緒にしませんか?」
「示談金か……カネをもらったところで娘の純潔は戻ってこないんだぞ?」
「それは心得ています。もちろんの事です。でも私としてはそれ以外にどう謝罪していいのか見当もつかなくて……先ほども言いましたけど詳しくは弁護士と一緒に日を改めてお話したいのですがよろしいでしょうか?」
「……フン、良いだろう」
気に入らない所は多々あるが、今の段階では到底まともな話し合いをすることは出来ない、とナツが思っていたためそれを読んだのか父親はその場では深い追及は避けた。
──2週間後。とあるSNS上でのやり取り──
【seasonの連中、どうやらインディーズ時代から日常的に未成年を食ってるみたい。常習犯だぜコイツら】
【オレもseasonの事を調べてるけど、調べれば調べる程未成年者への淫行の証拠が出るわ出るわ……コンプライアンスなんて言葉が消し飛ぶほどの酷さだぜ】
【うわマジかよそれ。ヤベエなあいつら】
【ヤバいなんてもんじゃねえよ、真っ黒な本物の犯罪だよ。こいつらのやってる事って全部法的にガチでアウトだから】
SNS上に生息する特定班がseasonの淫行を次々と暴いていく。ライブがあるたびに女子中学生や女子高生をホテルに誘って「食っている」のがバレていた。
決定打となったのは「ナツの子供を妊娠した」と語る女子中学生が出生前DNA鑑定を行った結果、本当にナツの子供を妊娠していることが発覚してしまった事だ。
【JCを妊娠させただって!?】
【ガチ孕ませだそうで。一応は中絶費用および示談金をseason側が払う事で合意したらしいよ】
【うへぇ~ガチクズだな。ファンを孕ませて示談金だなんてマンガでしか見ねえ事、現実に起こるんだなぁ】
「……」
その書き込みを、あろうことかseasonの担当者が見ていた。彼は特定班によるSNSの書き込みが表示されたパソコンの画面を保存し、seasonのメンバーを呼び出した。
しばらくして……何も知らないナツ一行が事務所の一角にいた担当者を見つけてやってきた。
「ただいま参りました。何の御用件ですか? 直接会わないといけない用事って何ですか? 通話だけでもいいのに……」
担当者は黙ったまま、保存したスクショを見せた。特に「女子中学生を孕ませた」案件は念入りに。
「どういう事なんだ、これは!? 特にナツ! お前中学生を妊娠させただなんてとんでもない事、何で黙ってたんだ!?」
「え……いや……その……それは……」
ナツは黙り込む。
「もういい。お前たちがそうやって裏切るのなら、俺はもう面倒を見切れない。今日付けでお前たちとの契約を解除する……クビだ!」
担当者はそう言い切り、3人を追い出した。
音楽レーベルから書類として正式に契約の解除を告げる通知書が送られた日の朝、ナツの家におそろいの制服を着た2人組がやって来た。
「おはよう、警察だ。なんで俺たちが来たか心当たりはあるはずだよね?」
「警察が何の用ですか?」
「未成年者への淫行の容疑で逮捕状が出ている。これに基づいて今から君を逮捕するからね」
「!! ちょっと待って下さいよ! オレは……」
「良いから来るんだ! 抵抗するな! 来い!」
ナツはもちろん、seasonの他のメンバーの手にもほぼ同時刻、一斉に手錠がかけられた。証拠を隠滅する暇すら与えてくれなかった。
「!!」
出生前検査で胎児の父親は誰か? 検査できる週まで待った上で調べたところ、これが大当たり。ナツは14歳の女子中学生を妊娠させてしまったことが確定した。
「どうしてくれるんだ!? 娘はまだ14歳なんだぞ!?」
女子中学生の父親は「今すぐ殺してやる!!!!!」という凄まじい殺意をむき出しにした表情でナツを怒鳴りつける。
俺の娘に手を出してタダで済むと思ってないだろうな!? 凄烈極まる怒りの前に、さすがのナツも腰が引けてしまう。
「わ、分かった分かった。分かりましたから……その、こちら側で中絶費の全額負担と示談金を出すので何とかしてくれませんかね? 詳しい話は弁護士と一緒にしませんか?」
「示談金か……カネをもらったところで娘の純潔は戻ってこないんだぞ?」
「それは心得ています。もちろんの事です。でも私としてはそれ以外にどう謝罪していいのか見当もつかなくて……先ほども言いましたけど詳しくは弁護士と一緒に日を改めてお話したいのですがよろしいでしょうか?」
「……フン、良いだろう」
気に入らない所は多々あるが、今の段階では到底まともな話し合いをすることは出来ない、とナツが思っていたためそれを読んだのか父親はその場では深い追及は避けた。
──2週間後。とあるSNS上でのやり取り──
【seasonの連中、どうやらインディーズ時代から日常的に未成年を食ってるみたい。常習犯だぜコイツら】
【オレもseasonの事を調べてるけど、調べれば調べる程未成年者への淫行の証拠が出るわ出るわ……コンプライアンスなんて言葉が消し飛ぶほどの酷さだぜ】
【うわマジかよそれ。ヤベエなあいつら】
【ヤバいなんてもんじゃねえよ、真っ黒な本物の犯罪だよ。こいつらのやってる事って全部法的にガチでアウトだから】
SNS上に生息する特定班がseasonの淫行を次々と暴いていく。ライブがあるたびに女子中学生や女子高生をホテルに誘って「食っている」のがバレていた。
決定打となったのは「ナツの子供を妊娠した」と語る女子中学生が出生前DNA鑑定を行った結果、本当にナツの子供を妊娠していることが発覚してしまった事だ。
【JCを妊娠させただって!?】
【ガチ孕ませだそうで。一応は中絶費用および示談金をseason側が払う事で合意したらしいよ】
【うへぇ~ガチクズだな。ファンを孕ませて示談金だなんてマンガでしか見ねえ事、現実に起こるんだなぁ】
「……」
その書き込みを、あろうことかseasonの担当者が見ていた。彼は特定班によるSNSの書き込みが表示されたパソコンの画面を保存し、seasonのメンバーを呼び出した。
しばらくして……何も知らないナツ一行が事務所の一角にいた担当者を見つけてやってきた。
「ただいま参りました。何の御用件ですか? 直接会わないといけない用事って何ですか? 通話だけでもいいのに……」
担当者は黙ったまま、保存したスクショを見せた。特に「女子中学生を孕ませた」案件は念入りに。
「どういう事なんだ、これは!? 特にナツ! お前中学生を妊娠させただなんてとんでもない事、何で黙ってたんだ!?」
「え……いや……その……それは……」
ナツは黙り込む。
「もういい。お前たちがそうやって裏切るのなら、俺はもう面倒を見切れない。今日付けでお前たちとの契約を解除する……クビだ!」
担当者はそう言い切り、3人を追い出した。
音楽レーベルから書類として正式に契約の解除を告げる通知書が送られた日の朝、ナツの家におそろいの制服を着た2人組がやって来た。
「おはよう、警察だ。なんで俺たちが来たか心当たりはあるはずだよね?」
「警察が何の用ですか?」
「未成年者への淫行の容疑で逮捕状が出ている。これに基づいて今から君を逮捕するからね」
「!! ちょっと待って下さいよ! オレは……」
「良いから来るんだ! 抵抗するな! 来い!」
ナツはもちろん、seasonの他のメンバーの手にもほぼ同時刻、一斉に手錠がかけられた。証拠を隠滅する暇すら与えてくれなかった。
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