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6月26日以前と当日
Scene.2 かつての日常
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刈リ取ル者がねぐらであるアパートの前にやってくる。鍵を開けて中に入ると怪物の身体が見る見るうちに崩れていく。
そして着ぐるみの中身が出てきたように中から吹き出物だらけの顔をした青年が現れた。この青年こそ世間をにぎわせている正義のヒーロー、刈リ取ル者の正体だった。その名は、天使 乃亜。
とは言え、彼が能力を手に入れたのは20日ほど前、正義のヒーローを名乗るようになったのはほんの1週間ほど前の話だ。それまでは何の力も持たないごく普通の人間だった。
今となっては昔の話をしよう。彼はあの時は永遠に続くと思っていた、そしてその思いとは裏腹にある日をきっかけに彼の世界から消えた過去の話だ。
その日も、彼は自宅で鏡を見て身支度をしていた。幼稚園に入ったころから出来始め、小学校に上がるころには顔中に広がった吹き出物だらけの「不細工」な、というよりは「醜い」と自分でもはっきりと言える顔が映っていた。
一階に下りてくると茶碗の飯に味噌汁がぶっかけられ、墓や仏壇に供えられる飯のように箸が突き刺さった、料理と言うよりはエサといった表現が正しい朝食が置かれていた。
自分以外の朝食、具体的には脂がのった焼き鮭と、砂糖を入れて甘く仕上げた卵焼きとはえらい違いだが気にしない。
それが当然であるかのようにかき込む。ずっと昔に文句言ったら「メシを出してやるだけでもありがたく思え」と怒鳴り散らされ20発ほどぶん殴られたのであきらめているのだ。彼は親から日常的に暴行を受けていたのだ。
学校に通う生徒たちの顔はみな晴れやかだが乃亜の表情は今にも雨が降ってきそうな鉛色の空のように曇っていた。彼にとって学校とは「処刑場」に等しい場所なのだ。
学校につくとバッグから上履きを取出し、履き替える。
下駄箱に入れないのは何故か? 下駄箱を使わないのはもしも使うと靴を隠されてそのまま行方不明になるか、机の上にカッターナイフでズタズタに切り刻まれて犬の糞を中に入れられた状態で置かれるかのどちらかになるからだ。
教室につくとラクガキだらけの自分の机の上に写真と花の入った花瓶が飾られていた。それを慣れた手つきで片づける。
座ろうとイスを引くとその上には画びょうが撒かれていた。しかもご丁寧にセロテープで針の部分が上を向くように固定されていた。それも慣れた手つきで片づける。
よく見ると背もたれの部分にも画びょうが張り付けてあった。それも慣れた手つきで片づけた。
これらは全ていじめという犯罪行為そのものだが、彼にとっては「日常」なのだ。
授業中、1つ後ろの席の男がシャープペンの先で乃亜の頭を刺してきた。
乃亜は後ろの生徒の胸ぐらに掴み掛る。
「テメェ! なにすんだ!」
「乃亜! お前何やってんだ!」
「コイツがシャープペンの先で頭を思いっきり突いたんです」
乃亜はありのままの真実を伝える。が、
「僕はみてません。乃亜が勝手に言い出したんだと思います」
「私も見てません」
「俺も」
「ほらみろ。みんな見てないって言ってるじゃないか!」
真実はかき消される。
担任の教師はクラスメート全員がグルになっているのをあえて見過ごしている。下手に波風を立てると自分の教師生命に悪影響が出る。我が身かわいさゆえの事だ。
昼休みになって食事をしていたところ生徒の一人がわざと牛乳を床にこぼした。
「いいんちょ~。牛乳こぼしちまったから拭いてくれ~」
牛乳をこぼした学年1のイケメンが乃亜に声をかける。
乃亜は表向きにはクラスメートの全会一致で選ばれた学級委員長という事になっているが実際は面倒な雑用や無理難題を押し付けられる役だ。
スクールカースト下位グループにとっては「ああよかった。オレは一番下じゃない」と安心させるための鎮痛剤。
中位グループにとっては司会者や大物タレントにいじられるお笑い芸人。
上位グループにとっては自分の帝国を維持するために使うガス抜き用の駒。
そんなスクールカーストに入ることすら許されず、底辺ですらない存在。それが乃亜の学校での地位だった。
「早く拭いてくれ~」
のんきなことを言うカースト最上位に君臨する神に彼はギロリと睨みつける。テメェが拭け。そう言いたげな委員長の顔面に牛乳臭い雑巾が投げつけられた。
「拭けって言ってんだろ。早くしろ」
クラス1、いや学年1の人気者である神の命令には逆らえない。乃亜は拳を固く握りしめながら牛乳を拭き始めた。
「あ~。ごめ~ん。私も牛乳こぼしちゃった~」
神の彼女がそう言いながらわざと乃亜の背中に牛乳をこぼす。クラスメートたちはクスクスと笑いながら哀れんだ、あるいは蔑んだ目で彼を見てていた。
それを偶然廊下を歩いていた担任の教師が見かけていたが、すぐに目を逸らして平然と去って行った。仕方ない。彼は乃亜にとっての敵だからだ。特に1ヵ月前に起こったあの事件からは。
教師と乃亜の面談でソレはいきなり怒声を上げた。
「我が校にいじめはない!」
「実際にいじめられたんですけど?」
「オレが無いって言ったら無いんだ! ありもしないことを警察なんかに言うんじゃない!」
「オメーらがいじめを黙殺するから警察に頼み込んだんだろうが!」
「……テメェ大学行きたくねぇのか!? ええ!? 大学に行きたかったら大人しくオレのいう事を聞け! 今時大学に入れない奴なんてゴミクズ、いやウジ虫以下だぞ!」
文句を言って食い下がる乃亜に教師が罵声を浴びせる。それはもう完全に犯罪行為である脅迫だ。
「いい加減にしろてめえ!」
結局その日は教師をぶん殴って3日間の停学となった。そのことを正直に話したら親からもぶん殴られ飯抜きになった。そんなこともあってか教師も親も自分を見捨てるものだと思っている。
牛乳臭い制服を着たまま、乃亜は帰宅した。
「ただいま。学校で牛乳かけられたから制服クリーニングに出してくれないか?」
「うるせぇ! 小遣いくれてやってんだからそこから出せボケ!」
お帰りとも言わずに乃亜に怒りの声をぶつけた。その直後、愛らしい声と見た目の少女が帰ってきた。
「ただいま!」
「おかえり~! 美歌! 学校はどうだった? 仕事はどうだった? 何か変わったことは無い?」
乃亜に対しては汚物を相手にしているかのような態度のくせに妹の美歌に対しては別の人格に切り替わったかのように豹変し、あざといくらいの猫なで声。露骨という言葉ですら生ぬるいほどの態度の変えぶりだが乃亜は気にしない。これが当たり前だからだ。
夕食という名のエサをかき込んで宿題をやっていると美歌がノックもせずに乃亜の部屋に入ってきた。その手には木製のバットが握られ、兄を見る目は血走っている。
「マジキモいんだよあの野郎! エロい目で見やがって!」
ドスを利かせた怒鳴り声をあげながらロリコンの気がある専属カメラマンへの怒りを兄にぶつける。バットで顔面や腹を力の限りぶっ叩いた。乃亜は反射的にガードするが、
「何ガードしてんだよテメェは! オレが許可してねーことしてんじゃねーよボケ!」
更に逆上して頭や顔面をぶん殴る。兄は嵐が過ぎ去るまでただひたすらじっと耐えるしかなかった。
ボロボロになった乃亜は湿布を張るために下へと降りてきた。
「いい加減美歌の奴を止めろよ。テメーは美歌の奴を何とも思わねえのか?」
「うるせーな! テメーはお兄ちゃんなんだからそれくらい我慢しろ! っていうか美歌の『奴』って何だ! 美歌に向かってそんな事言うな!」
まるでバットで叩かれた自分の方が悪者のような言われ方をしてまたぶん殴られる。だが仕方ない。
容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能。おまけに14歳にしてプロのモデルと動画サイトでも人気絶頂という絵に描いた様な才女と吹き出物だらけの醜い見た目に成績も平凡な普通以下の人間と比べればどちらをひいきするかは目に見えている。
応急手当てをした後、鈍痛をこらえながら乃亜はベッドで眠りについた。
これが16歳の高校2年生、天使 乃亜のかつての日常だった。そしてこの日常はある「出会い」で乃亜自身の手で激しい音と共に粉微塵になるまで砕かれ、彼は自由という大海原に旅立つことになるのを、この時はまだ知らなかった。
そして着ぐるみの中身が出てきたように中から吹き出物だらけの顔をした青年が現れた。この青年こそ世間をにぎわせている正義のヒーロー、刈リ取ル者の正体だった。その名は、天使 乃亜。
とは言え、彼が能力を手に入れたのは20日ほど前、正義のヒーローを名乗るようになったのはほんの1週間ほど前の話だ。それまでは何の力も持たないごく普通の人間だった。
今となっては昔の話をしよう。彼はあの時は永遠に続くと思っていた、そしてその思いとは裏腹にある日をきっかけに彼の世界から消えた過去の話だ。
その日も、彼は自宅で鏡を見て身支度をしていた。幼稚園に入ったころから出来始め、小学校に上がるころには顔中に広がった吹き出物だらけの「不細工」な、というよりは「醜い」と自分でもはっきりと言える顔が映っていた。
一階に下りてくると茶碗の飯に味噌汁がぶっかけられ、墓や仏壇に供えられる飯のように箸が突き刺さった、料理と言うよりはエサといった表現が正しい朝食が置かれていた。
自分以外の朝食、具体的には脂がのった焼き鮭と、砂糖を入れて甘く仕上げた卵焼きとはえらい違いだが気にしない。
それが当然であるかのようにかき込む。ずっと昔に文句言ったら「メシを出してやるだけでもありがたく思え」と怒鳴り散らされ20発ほどぶん殴られたのであきらめているのだ。彼は親から日常的に暴行を受けていたのだ。
学校に通う生徒たちの顔はみな晴れやかだが乃亜の表情は今にも雨が降ってきそうな鉛色の空のように曇っていた。彼にとって学校とは「処刑場」に等しい場所なのだ。
学校につくとバッグから上履きを取出し、履き替える。
下駄箱に入れないのは何故か? 下駄箱を使わないのはもしも使うと靴を隠されてそのまま行方不明になるか、机の上にカッターナイフでズタズタに切り刻まれて犬の糞を中に入れられた状態で置かれるかのどちらかになるからだ。
教室につくとラクガキだらけの自分の机の上に写真と花の入った花瓶が飾られていた。それを慣れた手つきで片づける。
座ろうとイスを引くとその上には画びょうが撒かれていた。しかもご丁寧にセロテープで針の部分が上を向くように固定されていた。それも慣れた手つきで片づける。
よく見ると背もたれの部分にも画びょうが張り付けてあった。それも慣れた手つきで片づけた。
これらは全ていじめという犯罪行為そのものだが、彼にとっては「日常」なのだ。
授業中、1つ後ろの席の男がシャープペンの先で乃亜の頭を刺してきた。
乃亜は後ろの生徒の胸ぐらに掴み掛る。
「テメェ! なにすんだ!」
「乃亜! お前何やってんだ!」
「コイツがシャープペンの先で頭を思いっきり突いたんです」
乃亜はありのままの真実を伝える。が、
「僕はみてません。乃亜が勝手に言い出したんだと思います」
「私も見てません」
「俺も」
「ほらみろ。みんな見てないって言ってるじゃないか!」
真実はかき消される。
担任の教師はクラスメート全員がグルになっているのをあえて見過ごしている。下手に波風を立てると自分の教師生命に悪影響が出る。我が身かわいさゆえの事だ。
昼休みになって食事をしていたところ生徒の一人がわざと牛乳を床にこぼした。
「いいんちょ~。牛乳こぼしちまったから拭いてくれ~」
牛乳をこぼした学年1のイケメンが乃亜に声をかける。
乃亜は表向きにはクラスメートの全会一致で選ばれた学級委員長という事になっているが実際は面倒な雑用や無理難題を押し付けられる役だ。
スクールカースト下位グループにとっては「ああよかった。オレは一番下じゃない」と安心させるための鎮痛剤。
中位グループにとっては司会者や大物タレントにいじられるお笑い芸人。
上位グループにとっては自分の帝国を維持するために使うガス抜き用の駒。
そんなスクールカーストに入ることすら許されず、底辺ですらない存在。それが乃亜の学校での地位だった。
「早く拭いてくれ~」
のんきなことを言うカースト最上位に君臨する神に彼はギロリと睨みつける。テメェが拭け。そう言いたげな委員長の顔面に牛乳臭い雑巾が投げつけられた。
「拭けって言ってんだろ。早くしろ」
クラス1、いや学年1の人気者である神の命令には逆らえない。乃亜は拳を固く握りしめながら牛乳を拭き始めた。
「あ~。ごめ~ん。私も牛乳こぼしちゃった~」
神の彼女がそう言いながらわざと乃亜の背中に牛乳をこぼす。クラスメートたちはクスクスと笑いながら哀れんだ、あるいは蔑んだ目で彼を見てていた。
それを偶然廊下を歩いていた担任の教師が見かけていたが、すぐに目を逸らして平然と去って行った。仕方ない。彼は乃亜にとっての敵だからだ。特に1ヵ月前に起こったあの事件からは。
教師と乃亜の面談でソレはいきなり怒声を上げた。
「我が校にいじめはない!」
「実際にいじめられたんですけど?」
「オレが無いって言ったら無いんだ! ありもしないことを警察なんかに言うんじゃない!」
「オメーらがいじめを黙殺するから警察に頼み込んだんだろうが!」
「……テメェ大学行きたくねぇのか!? ええ!? 大学に行きたかったら大人しくオレのいう事を聞け! 今時大学に入れない奴なんてゴミクズ、いやウジ虫以下だぞ!」
文句を言って食い下がる乃亜に教師が罵声を浴びせる。それはもう完全に犯罪行為である脅迫だ。
「いい加減にしろてめえ!」
結局その日は教師をぶん殴って3日間の停学となった。そのことを正直に話したら親からもぶん殴られ飯抜きになった。そんなこともあってか教師も親も自分を見捨てるものだと思っている。
牛乳臭い制服を着たまま、乃亜は帰宅した。
「ただいま。学校で牛乳かけられたから制服クリーニングに出してくれないか?」
「うるせぇ! 小遣いくれてやってんだからそこから出せボケ!」
お帰りとも言わずに乃亜に怒りの声をぶつけた。その直後、愛らしい声と見た目の少女が帰ってきた。
「ただいま!」
「おかえり~! 美歌! 学校はどうだった? 仕事はどうだった? 何か変わったことは無い?」
乃亜に対しては汚物を相手にしているかのような態度のくせに妹の美歌に対しては別の人格に切り替わったかのように豹変し、あざといくらいの猫なで声。露骨という言葉ですら生ぬるいほどの態度の変えぶりだが乃亜は気にしない。これが当たり前だからだ。
夕食という名のエサをかき込んで宿題をやっていると美歌がノックもせずに乃亜の部屋に入ってきた。その手には木製のバットが握られ、兄を見る目は血走っている。
「マジキモいんだよあの野郎! エロい目で見やがって!」
ドスを利かせた怒鳴り声をあげながらロリコンの気がある専属カメラマンへの怒りを兄にぶつける。バットで顔面や腹を力の限りぶっ叩いた。乃亜は反射的にガードするが、
「何ガードしてんだよテメェは! オレが許可してねーことしてんじゃねーよボケ!」
更に逆上して頭や顔面をぶん殴る。兄は嵐が過ぎ去るまでただひたすらじっと耐えるしかなかった。
ボロボロになった乃亜は湿布を張るために下へと降りてきた。
「いい加減美歌の奴を止めろよ。テメーは美歌の奴を何とも思わねえのか?」
「うるせーな! テメーはお兄ちゃんなんだからそれくらい我慢しろ! っていうか美歌の『奴』って何だ! 美歌に向かってそんな事言うな!」
まるでバットで叩かれた自分の方が悪者のような言われ方をしてまたぶん殴られる。だが仕方ない。
容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能。おまけに14歳にしてプロのモデルと動画サイトでも人気絶頂という絵に描いた様な才女と吹き出物だらけの醜い見た目に成績も平凡な普通以下の人間と比べればどちらをひいきするかは目に見えている。
応急手当てをした後、鈍痛をこらえながら乃亜はベッドで眠りについた。
これが16歳の高校2年生、天使 乃亜のかつての日常だった。そしてこの日常はある「出会い」で乃亜自身の手で激しい音と共に粉微塵になるまで砕かれ、彼は自由という大海原に旅立つことになるのを、この時はまだ知らなかった。
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