希死念慮の出る男の手記

あがつま ゆい

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メンヘラ当事者が周りにいる方へ

第13話 自分の基準で他人のつらさを測るな

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「それがどうした! オレの方がもっと辛いんだぞ!」

 自分の辛さを誰かに告げたら、こんなセリフが帰ってくるかもしれません。特にSNSに投稿したらこんな返事がやってきて「苦痛自慢大会」や「我慢自慢大会」が始まるでしょう。(なのでSNSに悩みを出すのは基本悪手です)

 ただ、この手のセリフは苦痛や苦労を数値化して客観的に見る手段が現代科学においては存在しないため、基本言った本人のうさ晴らし程度にしかならずに、救うべき当事者は余計に疲弊するだけというぺんぺん草も生えないほどの不毛な事です。



 個人的な感覚としては辛さというのは「絶対的」ではなく「相対的」なもので、仮に辛さを数値化できたとしても人によって辛さはいかようにも変化するものだと思います。

 例えば「思春期の悩み」なんて大人からすれば大した事無い些細な悩みでほほえましいものですが、当事者にとってはけた外れに大きく重くのしかかる問題です。人によってはそれこそどうしようもなくなって自殺してしまうほどには。
 実際2018年度にはおよそ600人もの若い人達が自らの手で人生を閉じた、というデータだってあります。

 なので大人から見れば些細な事でも子供から見れば万里の長城(伝わるだろうか)みたいに高く大きい絶壁な事だってごく普通にありえます。
 もしそうでなければこんなにも多くの若い人が命を散らす、それも自分の手で人生を終えることなんてありません。

 言われた側の意見としては「お前のつらさと俺のつらさには何の関係も無い」と突っ返すくらいの事はやってもいいかと思いますし、突っ返されてもそれを怒ることなんて出来ないと思います。
 なにせ苦痛や苦労の数値化は現代科学ではできないし、仮にできたとしても辛さは「相対的」なのでそこを深堀しても何の意味も無いでしょう。
 100人中99人が「くだらない」と一蹴する事でも本人が自殺を考えるほど悩んでいるのなら耳を傾ける価値はあると思います。



 特に日本は「困難な状況をただひたすら耐える」事を美徳とする悪しき習慣があるのでそれに巻き込まれても何の生産性もありやしません。
「我慢してる俺偉い自慢」は本当にマウンティングの道具にしかならずに誰も救わないし、救えない不毛な議論です。
 下品な言葉で言えば「わがままなオ〇ニー」にすぎません。非常にみっともない行為なので、これを見てからでもいいです。辞めましょう。



【次回予告】

メンタルが不調になると人類誰もが避けたい「死」がものすごく身近な存在になります。
「今日はいい天気だなー死のうか」とか「ちょっとコンビニ行く感覚」で死んだりします。

第14話 「死が身近になる」
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