希死念慮の出る男の手記

あがつま ゆい

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メンヘラ当事者が周りにいる方へ

第14話 死が身近になるし、軽くなる

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 メンタルを病むと「死との距離」が非常に近くなります。
 精神的な病気にかかると「死ぬ」事が「生きる」よりも楽になると言いますがこれは本当の事で、生きる事を「選んでしまった」ら「無限大」に迷惑をかけ続けるのに対し、死は死ぬという「1回だけ」迷惑をかければそのあとは永遠に迷惑をかけずに済む、というのもあるでしょう。
 もしくは生きてく上で背負わなくてはいけない積み荷を全部下ろせる。となれば死というのが実に、実に「魅力的」に見えてくるものです。

 昔、ある人が「メンタルを病むと「死にたい」が「あー唐揚げ食べたいなー」と思う位軽い気持ちで出てくる」という内容の話を述べたそうですがその通りだと思います。
 遺された人にとっては「一体何が、死ぬ方がましだと言えるくらいに辛い事だったの!?」と止められなかったのを激しく後悔していますが、当の本人にとっては「ちょっと散歩に行く」位の感覚で首を吊ったり「インスタグラムで話題のおしゃれな店でランチをとる」のと同じ感覚で快速電車に飛び込んだりするものです。
 それくらい、死の重さが軽くなります。

 余談になりますが、こういった「何も考えずにただ軽い気持ちで死にたいと思ったから」死ぬというのを止めるのであればなるべく死を連想させるもの(ロープとか)は家に置かないほうが賢明ですし、その意味では「駅のホームドア」というのは「簡単には飛び込めないぞ」というメッセージを与えるので有効でしょう。



 私の現在はピークだった時に比べれば「死」の距離は離れていますが、ピーク時には「走ってるトラックの前に飛び出せば死ねるのかなぁ」と思って家の近くの大きな道路の横断歩道の前にずっと立っていたり、原付に乗って走行中に「あー対向車線に大型トラック来てるなー。ここで急に飛び出したら死ぬのかなぁ」と思ってたりしました。
 当時の仕事がブラック案件だったので精神的にかなり追い詰められていて、その時はそれくらい死との距離が近いものでした。

「どうして誰にも相談せずに死ぬ事を選んだんだ!?」と涙をボロボロと流しながら悔いる人も遺族の中にはかなり多いと思いますが当の本人からすれば「ちょっとコンビニに寄る」位の間隔でなんとなく死を選んでいるというケースもあります。誰もコンビニに行くことについて相談なんてしませんよね? それと一緒です。

 もちろん死んだ本人に話を聞くことなどできやしないのであくまで推測することしかできないのですが、私の実体験からするとそういう「本当に軽い気持ち」で死んでしまう人というのは結構いるのではと思っております。

 遺された人たちからすれば、死を選ぶくらいだからとてつもなく重い理由があるはずだとお思いかもしれません。ですが「死にかけた」それこそ「2~3歩踏み間違えたら本当に死んでいたかもしれない」人間からしたら特に理由の無い死、ただ「なんとなく」という死もあるだろうと言っておきます。

 特に遺書を残さずに死んでいる場合、遺書を書くほど重い気持ちではなくスナック菓子を食べる感覚で死を選んでいる事も十分あり得る話でしょう。


 この「理由の軽い死」は言うまでもないですが極めて危険で、死へのハードルが格段に下がっていつ死を選ぶかわかった物ではありません。なので少しでもその兆候があったら迷わず、ためらわずに病院に連れていくべきです。
「2~3歩足を踏み外したら死んでいた」という「死にかけた」体験のある身としては自殺したくなる人というのは本当にあっさりと、例を出せば「あー今日はいい天気だしポカポカ陽気だから死んじゃおうかなー」と言う位あっさりと死を選びます。

 それくらいメンタルを病んだ人というのは死が身近になります。それを実行する前になんとしても止めてください。出ないと本当に死にます、死んでしまいます。
 私自身「自殺未遂」と言えるほど大それたことはしていませんがそれに近い行為は何度もやってます。だからわかるのですが、追い詰められると死のハードルは確実に下がって自殺しやすくなる環境は確実に整います。
 なので「押さえつけて」でも病院に連れて行ってください。でないと、本当に死にます。死んでしまいます。



【次回予告】

「なぜ死んではいけないのですか?」この問いに見当違いの答えばかり出す周りに飽き飽きしているあなたにも納得のできる答えを出しましょう。

第15話 「なぜ死んではいけないのか?」
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