科学×魔法で世界最強! 〜高校生科学者は異世界魔法を科学で進化させるようです〜

難波一

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第143話 開幕──本戦への鐘が鳴る

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 ホテル内の大ホールは、すでに多くの人々で賑わっていた。
 各国の兵士、貴族、冒険者たちが、豪奢なシャンデリアの下に集い、その中央には大会の抽選を管理する魔導装置が鎮座している。

 広い会場の空気は、どこか浮足立っていた。
 それもそのはず——今日ここで、武闘大会本戦の対戦カードが決まるのだ。

 「なんだ、派手な場所だな!」

 ミィシャが腕を組んで周囲を見渡し、肩を竦めた。

 「まるで舞踏会前の貴族たちの宴じゃな」

 「……これだけの規模の大会だからな。国家と国家の思惑も絡んでくるからな。派手にしないわけがねぇわな」

 迅が軽く息を吐きながら応じる。

 その時だった。

 「──あっ!」

 明るい少年の声が会場に響き、迅たちが振り返る。

 人混みをかき分けて、鮮やかな蒼の詰襟制服に身を包んだ少年が駆け寄ってきた。
 年の頃は十三。まだ少年らしい輪郭を残した顔には、きらきらとした瞳が宿っていた。

 「勇者殿!またお会いできて光栄です!」

 勢いよく、しかしきちんとした礼儀で一礼するその姿。

 「おう、久しぶりだな……フィリオス王子」

 迅が笑みを浮かべて声をかけると、少年は照れたように頬をかきながら、はにかんだ。

 「前にお会いしたときより、ちょっと元気そうだな。何かいいことでもあったか?」

 「……ええ。母上の容態が、落ち着いてきたんです。最近はお話もできるようになって……」

 その声には、抑えきれない喜びが滲んでいた。

 (そっか……よかったな)

 セラフィーナ王妃。病に伏せる王妃の命を、迅は"転熱冷却《ヒート・ディフュージョン》"の術式をライネルに託し、それを用いた治療で延命させていた。

 その術式の力も、そして息子の想いも、王妃に届いていたのだ。

 「それで、少しだけ……剣の鍛錬にも本腰を入れ始めたんです!」

 フィリオスは胸を張り、子どもらしい誇らしげな笑みを見せた。

 「実は……この武闘大会の“少年の部”に、僕も出場することになりまして!」

 「マジか。そいつは驚いたな」

 驚きと同時に、どこか嬉しそうな顔を見せる迅。

 「兄貴のルクレウス王子が出場するってのはさっき知ったが、フィリオス王子まで出場するなんてな。王子様が剣を振るうなんて、ちょっとしたおとぎ話だぜ?」

 「ふふ……でも、誰かが始めなければ、何も変わらないでしょう? 王族だからって、守られてばかりではいけない。母上を守れるくらい、強くなりたいんです!」

 その言葉に、カリムが横から静かに口を開いた。

 「……鋭いな。あの年齢にして、この気迫。王族としての矜持だけじゃない。剣士としての才が、確かに見える」

 「え?」

 フィリオスがきょとんとしながらカリムを見上げると、彼は真っ直ぐな目で言葉を続けた。

 「人を斬ったことのない目だが、鍛錬を怠っていない目だ。そして、おそらく——貴方は、もっと伸びるだろう。私の目に狂いはない」

 「うわ……すごい褒め言葉なんだけど、ちょっと怖い言い方だな……」

 迅が思わず笑って、カリムの肩を小突く。

 「でも、まぁ……お前がそこまで言うってのは、相当なもんだってことだな。期待してるぜ、フィリオス王子」

 「はいっ!」

 眩しい笑顔を浮かべ、力強く頷く少年。

 その姿に、ミィシャとエリナもほほえましく目を細めた。

 「フィリオス様、どうかご無理はなさらずに。ですが……その志は、本当に素晴らしいものですわ」

 「ありがとうございます、エリナさん!……ぼく、がんばります!」

 まるで年相応の無邪気な笑顔。

 けれどその奥には、確かな決意と誇りが宿っていた。

 「それでは、抽選が始まるので……また後で!」

 小さく手を振って、フィリオスは自分の席へと戻っていった。

 その後ろ姿を、迅たちはしばし無言で見送っていた。

 カリムがぽつりと漏らす。

 「……あの王子は、いつか誰かの“背”を越えるかもしれんぞ」

 その言葉に、迅は少しだけ驚いた顔でカリムを見る。

 「──だな。」

 そして——頷いた。


 ◇◆◇


 大ホールの中心に据えられた、古代魔導装置のような台座。その上には、球状の水晶が浮かび、青白い光をゆらゆらと放っていた。

 これが《試合抽選魔導核》——魔力に反応して、参加選手たちの名前を自動的に抽出し、トーナメントの組み合わせを形成する魔道具である。

 「……ではこれより、第一回王都武闘大会・本戦出場選手の抽選を開始いたします」

 会場の前方に立つ進行係が、魔法拡声器で宣言すると、ざわついていた場内がすっと静まり返る。

 整然と並ぶ出場者たちの列の中、迅はエリナ、ミィシャ、カリムと共に静かに立っていた。
 ルクレウスとアポロの姿も、彼らの数列前にある。

 (……さぁて、どう出るかね、王子さま)

 迅は目線を少しずらし、わざと視線を合わせるようにルクレウスを見た。

 案の定。

 彼は気づいていたかのように微笑を返し、指先で金髪をかき上げる。

 ——だが、その目の奥にあったのは、明らかな“作為”だった。

 (可能性として考えられるのは、自身の見せ場を作る……注目を集める……ついでに、邪魔な奴は“事故”に見せかけて消す……ってとこか?)

 迅は、直感的に理解していた。

 ルクレウスは、抽選の仕組みに手を加えるつもりだ。

 おそらくは魔導核と繋がる魔力ラインに“細工”を施し、自分に都合のいいマッチングを引き寄せる——

 たとえば、自らが"戦いたい相手"と早めに当たるように。

 あるいは、自分の手駒であるアポロが"潰したい相手"と激突するように。

 (そして“事故”が起きる、って訳だ。観客の前で、誰かが壊される……なんて展開も、無くはねぇわな。)

 小さく舌打ちしそうになった、そのときだった。

 「……む?」

 進行係の後方に、杖をついた老紳士がゆっくりと歩み出た。

 堂々たる威厳。白い髭を撫でながら、堂々と歩を進めるその姿に、場内がざわめく。

 「お、おい……あれ、アルセイアの……」

 「“十三賢人”……!」

 どよめきが起こる。

 ——ロドリゲス・ヴァルディオス。

 アルセイア王国における最高位魔導学士にして、"賢律因子"を授かった十三名の賢人の一人。

 その名と地位の重さは、この武闘大会の場ですら別格だった。

 「進行を少しばかり妨げてすまんの」

 低く、しかしよく通る声でロドリゲスが口を開いた。

 「アルセイア王国代表として、並びに“賢人評議会”の一員として、この抽選の正当性を確認させていただきたい」

 その一言に、進行係の顔が一気に青ざめる。

 「も、もちろんです!十三賢人の方がご覧になるとは、光栄の至り……!」

 誰も逆らえない。

 それほどまでに、ロドリゲスという存在の“肩書”は圧倒的だった。

 観客席の貴族たちですら、立ち上がって礼を取る。

 ルクレウスも一歩前に出て、作り笑いのまま言った。

 「ようこそ、ロドリゲス殿。遠路からのご参加、感謝いたします。……我がノーザリアの抽選に、何かご不安でも?」

 「ふむ」

 ロドリゲスはくるりとルクレウスに振り返り、涼しげな目を向ける。

 「王子殿下、御国の威信を懸けた大会にあっては、何事も“公平”が肝要ですからの。疑いを抱いたのではない。……“疑いを抱かせぬようにする”のが、賢人の役目じゃろうて」

 言葉こそ柔らかいが、その奥には明らかな牽制があった。

 ルクレウスは笑顔のまま、目を細める。

 「さすが賢人殿、痛いところを突いてくる」

 内心では舌打ちしていた。

 (……やりにくい老狐が出てきたな)

 だが、それを表には決して出さない。

 あくまで上品に、余裕の笑みをたたえながら、ルクレウスは一礼した。

 「もちろん、公平にいきましょう。すべては、ノーザリアの栄光のために」

 迅の方に向かって、意味深に片目を閉じる。

 (……だが、お前が勝ち残る未来など、俺の舞台には存在しない)

 そう言わんばかりの視線だった。

 ——そして、抽選が始まる。

 水晶球が淡く脈動し、参加選手たちの名が一つ、また一つと浮かび上がっていく。

 緊張の空気の中、迅はふっと肩をすくめた。

 (……じいさん、グッジョブだぜ。)

 その背中に視線を送る。

 壇上の老魔導士は、誰よりも静かに、誰よりも鋭く、すべてを見つめていた。


 ◇◆◇


 静寂の中、ホール中央の巨大な魔導スクリーンが淡い光を帯びる。

 幾つもの魔法陣が重なり、精緻な光紋が空中に浮かび上がった。抽選結果を記録する“魔導記録陣”の発動だ。

 そして——

 「抽選の結果、武闘大会・本戦の組み合わせは、以下の通りと決定されました」

 審判役の騎士の宣言と共に、スクリーンに8つの対戦カードが、順に表示されていく。

 そのたび、会場内の空気が揺れた。ざわ……と囁く声。驚きの吐息。そして、緊張に喉を鳴らす音。

 「……!」

 迅もまた、無言でトーナメント表を眺めていた。

 その視線が止まるのは、第五試合——

 「……へぇ。俺の初戦、そうなるか」

 その声に、隣から控えめな息遣いが返ってきた。

 紅の鎧を身に纏い、気品すら漂う所作で立っていた女騎士——エリナ・ヴァイスハルト。

 彼女の名が、迅の対戦相手として記されていた。

 「光栄ですわ、迅様」

 小さな声で、けれど凛とした響きをもって、エリナは言う。

 その横顔には、張り詰めたような気高さと、それを僅かに和らげる微笑が浮かんでいた。

 「こうして正面から、一対一で貴方と剣を交えられる日が来るとは……夢のようです」

 「夢って……俺、そんな大層な相手か?」

 迅は少し困ったように笑って返す。

 だがエリナは、揺るがない眼差しで、真っすぐに彼を見る。

 「——あの日。王宮で、貴方にいただいた羊皮紙の束。あれを読んで、毎日剣を振り、魔力を鍛えました。貴方が示した“道”が、私を鍛えてくれたのです」

 その言葉には、飾りのない敬意と、そして微かな熱が宿っていた。

 「恩返しがしたいのです、迅様。私がどれだけ強くなったか……戦いを通して、見ていただけたら嬉しいですわ。」

 「……」

 迅は、一瞬だけ目を細めて、彼女を見つめ返す。

 その姿には、かつての不器用な少女の面影はない。誇り高き冒険者としての風格と、内に秘めた憧れが、確かにそこにあった。

 「……そっか。なら、俺も手ェ抜けねぇな」

 口元を吊り上げ、不敵な笑みを浮かべる。

 「全力でいくぜ、エリナ。……“成長した白銀級冒険者”の力、楽しみにしてる」

 「ええ。こちらこそ……“本物の勇者”の力、肌で感じてみたいのです」

 二人の間に、ふわりとした緊張が流れる。
 それは、敵意でも恐怖でもなく——
 戦士として、相手に敬意を抱く者同士だけが共有できる、静かで澄んだ空気だった。

 そのやり取りを、後ろで聞いていたミィシャが、苦笑まじりに呟く。

 「……なんかもう、告白でも始まんのかと思ったぜ」

 「ふっ……確かに。勇者殿は魅力的な御仁であられるからな。」

 カリムがニヤリと笑いながら、その様子を楽しげに眺める。

 その一方で、迅は肩をすくめ、少しだけ照れくさそうに視線を逸らしていた。

 だが、胸の奥では——

 確かに何かが、温かく灯っていた。

 これは戦いであり、試練であり、そして何より——

 互いの“想い”を剣に乗せて交わす、たった一度の、本物の勝負なのだと。


 スクリーンの数字がひとつ、またひとつと点灯し、対戦カードが確定していく。

 「第一試合、カリム・ヴェルトール vs. 東堂善鬼」

 「第二試合、ルクレウス・ノーザリアvs. バルドル・ノルダート」

 「第三試合、ミィシャ・フェルカス vs. ギャレン・クランツ」


 ・・・・・・・


 「第六試合……エドワルド・フロスト?」

 迅の視線が一瞬鋭くなる。聞き覚えのある姓——だが今は何も言わない。

 「第七試合、ファン・リー vs. アポロ・ジェミニア」

 そして最後のカードが表示されたとき、会場に再びざわめきが広がった。

 「……なあ、カリム。あの“ファン・リー”ってやつ……知ってるか?」

 「名は聞いたことがある。拳闘士にして、九節鞭《きゅうせつべん》をも自在に操る異国の達人だと」

 「へぇ……面白ぇな。中国拳法っぽい武術もあんのか、この世界。」

 迅はふっと笑い、最後にスクリーン全体を見渡した。

 その目に宿るのは、やはり——“科学者の目”だった。

 (なるほどな……。全体の組み合わせから見て、このトーナメントは——)

 その思考は、やがて一つの結論にたどり着く。

 だが、口にすることはなかった。

 「……ま、何にせよ。面白くなってきたじゃねぇか」

 迅はそう呟くと、ゆっくりと背を伸ばし、スクリーンに映る自分の名前と、“エリナ・ヴァイスハルト”という文字を見上げた。

 次に待つのは、舞台。戦いの本番。

 それは、ただの大会ではなく——

 彼ら一人一人の運命をも左右する、“運命の分岐点”だった。
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