真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一

文字の大きさ
141 / 249
第五章 魔導帝国ベルゼリア編

第139話 試される絆、証明される最強

しおりを挟む
宙を裂いて現れたのは、夜空を悠然と泳ぐ巨大な白鯨だった。

漆黒の渓谷の空を背景に、その鱗は月光と街の灯りを反射して不気味な光を放つ。

その背に立つ三つの影――紅龍、黄龍、蒼龍。圧倒的な存在感が空気を支配していた。


鬼塚玲司は、吹き飛ばされた瓦礫の中で宙を舞っていた。



「……くッ!?」



咄嗟に身体を捻り、崩れていないハイエスト・ウェイの端に手を伸ばす。

指先が届きそうで届かない。わずか数十センチの差が、命運を分けていた。


眼下には、数百メートル下に広がるスレヴェルドの街。

煌めく光がまるで冥府への招き灯のように瞬いている。

落ちれば確実に、命はない――。



「クソッ……!」



鬼塚の目に、死の恐怖が宿ったその瞬間。

バシィッ、と衝撃。

誰かの手が、空中の彼の腕を掴んだ。



「……!?」



鬼塚の瞳が大きく見開かれる。

そこには何者の姿も見えない──だが確かに、強く温かい手の感触があった。

掴んでいたのは影山だった。

彼は道路にうつ伏せのまま、左手でガードレールの柱を握り、右手一本で鬼塚を必死に支えていた。


「!? そこに……誰かいるのか!?」


鬼塚は驚愕し、かすれた声をあげる。


「……ひょっとして、お前……“守り神”か?」


影山は顔を歪め、必死に声なき声を吐き出した。


《……ああ!?何言ってんだ、こんな時に……!? いいから、早く上がってこい……ッ!!》


しかし鬼塚には、その声は届かない。

ただ、握られた手の震えと必死さだけが伝わっていた。

影山は腕の筋肉を引き絞り、全身で鬼塚を引き上げようとする。

だが──。

グワァン、と地鳴りが走った。

二人がいた道路の部分が、大きくひび割れ……次の瞬間、崩落した。



「なッ……!?」


「クソッ……!」



鬼塚と影山、二人の姿が瓦礫と共に夜の闇へと消えていく。



「ねぇ!」



ブリジットが、瓦礫の隙間を見下ろして青ざめた顔を上げる。



「ひょっとして今……影山くん、落ちたんじゃ……っ!?」



彼女の声に、アルドの心臓が大きく跳ねた。

影山の姿は、他の誰にも見えないはず──だがブリジットには「確信」があった。

少女の直感は鋭く、仲間を想う心が見えぬ存在の落下すら察していたのだ。


「アルドくんっ!!影山くん達を助けに行って!」


振り返ったブリジットの瞳は涙で潤み、それでも強い光を宿していた。

アルドは飛び散る瓦礫の破片から皆を”竜泡”で守りながら、言葉を詰まらせる。


「えっ!? で、でも……!」


目の前に立ちはだかるのは、三人と白鯨。恐らく敵の首魁と言える存在。

ここを離れていいのか──。一瞬の躊躇が彼を縛った。

しかしリュナが声を張り上げる。


「影山っちの事見えんの、兄さんだけっしょ!? とりあえず助けてやった方がいっすよ!!」


その真剣な瞳は、仲間を信じる強さに満ちていた。

フレキも、小さな身体で前に出て吠える。


「こっちはボク達に任せてくださいっ!! 心配なら、なるべく早く戻って来てくださいねっ!」


アルドの胸に、強烈な葛藤が去来する。


(……今すぐ本気でブレスを吐いて、鯨とあの三人をまとめて消し飛ばしちゃうか……?)


物騒な衝動が頭をかすめる。だが──思い出した。

修学旅行バス内でのヴァレンの言葉。



『紅龍は影山クンのお友達の魂を喰ってる。取り戻すつもりなら、軽々しく始末はできねぇ。』

『戦闘になったら、まずは俺が”魂視”で、お友達の魂がどういう状態で紅龍に取り込まれているか調べる。』

『最終的な処理には、恐らくお前の力が必要になる。頼むぜ、相棒。』



アルドはハッとしてヴァレンを見る。

彼は鋭い視線を白鯨へ向けたまま、横目でコクンと小さく頷いた。


アルドは息を吸い込み、迷いを断ち切るように叫ぶ。



「……任せた!すぐ戻るよ!」



そう言い残し、瓦礫の隙間から黒い深淵へと飛び込んだ。

影山と鬼塚を救うために──。


ヴァレンは、飛び去るアルドの背を見送りながらニヤリと笑う。



「なるべく早く帰って来てくれよ……相棒!」



そして、声を潜めるように続けた。



「……でないと、俺が全部片付けちまうぜ?」



その目は既に白鯨と、背に立つ三龍仙を鋭く射抜いていた。

夜の空気が、嵐の前のように静かに震えていた。



 ◇◆◇



夜空を割るように姿を現した白鯨は、都市スレヴェルドの灯りを映し、巨大な影を地上に落としていた。

その鱗は冷たい銀光を帯び、羽ばたくでもなく宙を漂う。

まるで空そのものが鯨を孕んだかのような、不自然な存在感。


その異形を見上げ、マイネはぎり、と奥歯を噛みしめた。



「……ヴァルフィス! お主、今も尚ベルゼリアの支配下にあろうとは……!」



いまだ洗脳下にある、かつての同胞を呼ぶ声は、悔恨と怒りで震えていた。

ヴァレンが驚いたように眉を跳ね上げ、横目でマイネを見た。



「なんだぁ!? あの鯨クン、お前の知り合いかよ!?」



問いに答えたのはベルザリオンだった。

彼は剣を引き抜き、刃先を鯨へと向ける。その声音には苦渋がにじんでいた。



「“白鯨”ヴァルフィス先輩……。私やピッジョーネ先輩と同じ、“強欲四天王”の一人です……!」



その名を呼ばれ、白鯨は悠然と口を開いた。



「……ええ、今は──このお方達の下僕しもべですけどね。私は。ええ。」



重低音の響きは、海底から泡が弾けるように鈍く、ぞわりと聴く者の背筋を震わせた。

そして、その背に立つ三つの影。

紅き男が一歩前に進み出ると、周囲の空気が張り詰めた。



「久しいな──ヴァレン・グランツ。マイネ・アグリッパ……!」



紅龍。

邪悪な笑みが、夜風にひらめく紅の衣を一層妖しく見せた。

ヴァレンはふっと笑い、胸に手を当てて一礼する。



「よお、紅龍将軍殿。久しく見ないうちに……信号機みたいなカラーリングのトリオを結成された様で」



軽口を叩きつつも、心の奥では鋭く分析していた。


(影山クンの話では、紅龍は分身能力を得た。横の二人は、紅龍の分身体……か。)

(だが──何だ、この異様な“存在感”は……? ただの分身にしちゃ、あまりにも濃い……)



白鯨の背で、蒼龍が艶めかしく腰を揺らし、ヴァレンに目を細めた。



「……貴方が、“色欲”のヴァレン・グランツ? いい男だけどぉ……礼儀がなってないわねぇ~」



舌先で唇をなぞり、不満げに笑う。

隣の黄龍は言葉ひとつ発さず、腕を組んでただ眼下を見下ろしていた。

その黄金の瞳には冷え切った理性と、揺るがぬ力の自信が宿っている。

マイネは一歩前に出て、紅龍を睨みつけた。

その小柄な体から発される覇気は、威厳と怒りを帯びていた。



「紅龍……! 貴様らベルゼリアの狼藉もここまでじゃ!」



ビシィ、と紅龍を指差す。

その仕草に紅龍の眉がかすかに動き――次いで、鼻で笑った。



「……今の儂は、最早ベルゼリアの駒にあらず



低く呟いた声は、聞く者をざわりと不安にさせる。



「なんじゃと……?」



マイネは眉を寄せ、首を傾げた。

紅龍は答えず、ただ冷酷に続ける。



「貴様には、かつて力を封じられた借りがある。だがそれは──貴様の力を奪うことで雪辱を果たした。」



その口調は、まるで出汁を取り終えた鍋を捨てるかのような侮蔑に満ちていた。



「力を失った出汁ガラの貴様に、もはや興味は無い」



吐き捨てる言葉が、マイネの胸を鋭く抉った。

彼女の瞳に宿るのは怒りか、それとも悔しさか。

ぎゅっと拳を握りしめ、唇を震わせるマイネの姿に、場の空気はさらに張り詰めていった。


張り詰めた空気の中で、リュナは小さく肩を竦めてため息をついた。



「ハァー……。とりま、こいつらの動き止めてみるっすかね」



黒いマスクを指で下げ、顎までずらす。

彼女の瞳は、普段の飄々とした色合いを消し、暗く研ぎ澄まされた刃のように光を帯びていた。



「──『動くな』。」



低く呟いた瞬間、空気が凍りつくような重圧が放たれる。

しかし、次の刹那。


……沈黙。


力は発動せず、世界は何事もなかったかのように動いている。


「……!?」


リュナの目が驚愕に見開かれる。



(咆哮が、"効かない"んじゃなく……"発動もしない"……?)


(……へぇ。こりゃーちと、油断ならない相手っすね……)



彼女の背筋に冷たい汗が伝う。

ブリジットが

「えっ……リュナちゃんの咆哮が……!」

と目を丸くし、腕に抱えたフレキも尻尾を膨らませて震えた。

「そ、そんな……発動しなかった……!?」



白鯨の背、蒼龍がゆらりと前に出る。

長い睫毛の下で光る瞳が、リュナを真っすぐ射抜いた。



「……あらぁ~? ひょっとして、貴女が“咆哮竜”ザグリュナちゃん、なのかしらぁ?」



リュナは挑発的に顎を上げ、素っ気なく吐き捨てる。



「だったら何なんすか?」



蒼龍は唇の端を歪め、楽しげに舌を鳴らした。



「そう……やっぱりそうなのねぇ。……あたし、“竜”って──大嫌いなの。トカゲ臭くて」



「……はぁ? うっざ。」


冷たい言葉に、リュナの瞳が鋭く細められる。
彼女の奥底で、怒りがじわりと灯るのが誰の目にも見えた。

だが蒼龍の視線はすぐにリュナから逸れ、隣のブリジットへと滑る。



「……それにしても、そっちの可愛らしいお嬢さんも……匂うわねぇ~」



鼻を抑える仕草で、わざとらしく顔をしかめる。



「とっても濃厚な竜の匂い……鼻が曲がりそう」


「えっ!? あ、あたし!?」



ブリジットは思わず自分の腕を嗅ぎ、慌てて体を確認し始めた。



「そんな……臭かったかなぁ……!? ちゃんとお風呂入ってるのに……!」


「だ、大丈夫ですっ!!」



足元のフレキが、必死に小さな声で吠える。



「ブリジットさんはいつもフローラルないい香りがしてますっ!!」



ブリジットは顔を赤くし、「フ、フローラル……?」と呟くが、耳まで真っ赤にして下を向いた。

蒼龍はにやりと口角を上げ、決断を告げる。



「決めた! 紅龍ちゃん、この子達はぁ──あたしがいただくわねぇ~」



胸元から取り出されたのは、不気味に光る結晶石。

蒼龍が力を込めると、石はまばゆい光を放ち、空気が裂けるような異音が響く。



「なにっ……!?」



リュナが咄嗟に身構えた瞬間、光が彼女とブリジット、さらにフレキを包み込む。

ヴァレンの目が見開かれた。



「これは……勇者クン達が撤退した時の魔導具……!?」

「──なるほど。ただの魔導具じゃねぇ……誰かから奪った“道具型スキル”か……!」



光が弾ける。

次の瞬間、蒼龍とリュナ、ブリジット、そしてフレキの姿は──夜空から掻き消えていた。

残された空間には、焦げつくような光の残滓だけが漂っていた。



 ◇◆◇



「……強欲の魔王とその付き人の相手は、俺がしよう」



黄龍の声は、雷鳴にも似た低さを孕んでいた。

腕を組んだままの姿から一歩も動かぬというのに、その言葉だけで周囲の空気が震える。

無表情のまま、彼はさらに告げる。



「ついでに──下に逃げた小僧共も、喰らってくるとする」



その無慈悲な宣告に、マイネがギリリと歯を食いしばった。

紅龍は一歩退き、愉悦を帯びた笑みを浮かべながら淡々と口を開く。



「構わん……が。くれぐれも、マイネ・アグリッパは“殺してくれるな”よ?」



その声音には、ただの命令以上のもの――どこか含みを持った響きが宿っていた。

マイネの瞳が一瞬鋭く揺れる。



「……何を企んでおる」



だが紅龍は答えない。ただ、目の奥で炎のような光を躍らせていた。


──刹那。


黄龍の手に、雷を帯びた剣が「いつの間にか」握られていた。

誰もその瞬間を見ていない。まるで世界そのものが、彼に剣を差し出したかのような自然さだった。



「ッ――!」



空気が弾けた。

次の瞬間には、黄龍は稲妻の如き速度でマイネに迫っていた。



「お嬢様!!」



ベルザリオンの絶叫が響く。

彼は迷うことなくマイネの前へ飛び込み、"真竜剣アポクリフィス"を抜き放つ。

刃と刃が激突する音が、耳を裂くほどの轟音となって夜を震わせた。



「くッ――!?」



ベルザリオンの瞳が見開かれる。


(何という膂力……ッ!? アポクリフィスの力をもってしても……押し負ける……!)


凄まじい衝撃がベルザリオンとマイネを包み込み、二人は斜め下方へ吹き飛ばされる。



「くっ……!」



マイネが思わず声を漏らす間もなく、二人の身体はハイエスト・ウェイの端を突き抜け、近くの高層建築の窓へと叩き込まれた。


──ガシャァンッ!


分厚い強化ガラスが粉々に砕け散り、内部のフロアに二人の姿が消えていく。

その後を、雷光を纏った黄龍が無言で追った。


ヴァレンはわずかに目を細め、冷静に状況を見据えていた。


(……分断か。紅龍達のスキルは未知数。三人同時に掛かられるよりは、まだマシだな)



思考は研ぎ澄まされ、表情に迷いはない。


(とはいえ……マイネは足を引っ張る。ベルザリオンくんが守り切れるかどうか……だが、相棒が落ちた先の近くに飛ばされたのは幸いだ。何とかなるだろ)


小さく息を吐くと、ヴァレンは口角を吊り上げる。

白鯨の上で紅龍が、ゆっくりと歩みを進める。



「やっと……二人になれたのう、ヴァレン・グランツ」



唇を吊り上げ、獰猛な笑みを覗かせた。

ヴァレンは軽く胸に手を当て、一礼の形を取りながらも、その眼差しには鋭い光が宿っていた。



「お前さんと二人きりになっても、ときめかないんだがな」



二人の間に走るのは、ただの敵意だけではない。

過去の因縁と、互いを認めるがゆえの苛烈な火花が散っていた。


紅龍は低く唸る。



「……以前は取り逃したが、今回は逃がしはせん。貴様ら“大罪魔王”をも喰らい──儂の“最強”を証明してみせよう!」



彼の身体が白鯨からふわりと舞い上がり、重力を嘲笑うように着地する。

──ストン、と音もなくハイエスト・ウェイに立つその姿は、夜の闇を裂く紅蓮のようだった。


ヴァレンは、短く笑う。



「……最強なんかじゃねぇよ」



その声は誰にも届かぬほど小さかった。



「お前も……大罪魔王おれたちも、な」



紅龍の眼光が爛々と燃え、ヴァレンの瞳が鋭く細められる。

決戦の幕は、静かに上がった。
しおりを挟む
感想 44

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

異世界をスキルブックと共に生きていく

大森 万丈
ファンタジー
神様に頼まれてユニークスキル「スキルブック」と「神の幸運」を持ち異世界に転移したのだが転移した先は海辺だった。見渡しても海と森しかない。「最初からサバイバルなんて難易度高すぎだろ・・今着てる服以外何も持ってないし絶対幸運働いてないよこれ、これからどうしよう・・・」これは地球で平凡に暮らしていた佐藤 健吾が死後神様の依頼により異世界に転生し神より授かったユニークスキル「スキルブック」を駆使し、仲間を増やしながら気ままに異世界で暮らしていく話です。神様に貰った幸運は相変わらず仕事をしません。のんびり書いていきます。読んで頂けると幸いです。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

パワハラで会社を辞めた俺、スキル【万能造船】で自由な船旅に出る~現代知識とチート船で水上交易してたら、いつの間にか国家予算レベルの大金を稼い

☆ほしい
ファンタジー
過労とパワハラで心身ともに限界だった俺、佐伯湊(さえきみなと)は、ある日異世界に転移してしまった。神様から与えられたのは【万能造船】というユニークスキル。それは、設計図さえあれば、どんな船でも素材を消費して作り出せるという能力だった。 「もう誰にも縛られない、自由な生活を送るんだ」 そう決意した俺は、手始めに小さな川舟を作り、水上での生活をスタートさせる。前世の知識を活かして、この世界にはない調味料や保存食、便利な日用品を自作して港町で売ってみると、これがまさかの大当たり。 スキルで船をどんどん豪華客船並みに拡張し、快適な船上生活を送りながら、行く先々の港町で特産品を仕入れては別の町で売る。そんな気ままな水上交易を続けているうちに、俺の資産はいつの間にか小国の国家予算を軽く超えていた。 これは、社畜だった俺が、チートな船でのんびりスローライフを送りながら、世界一の商人になるまでの物語。

白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!

ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。 ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!? 「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」 理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。 これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

貞操逆転世界に転生してイチャイチャする話

やまいし
ファンタジー
貞操逆転世界に転生した男が自分の欲望のままに生きる話。

俺、何しに異世界に来たんだっけ?

右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」 主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。 気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。 「あなたに、お願いがあります。どうか…」 そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。 「やべ…失敗した。」 女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!

処理中です...